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https://www.carenet.com/series/kampo/cg004640_010.html
一般名 | プロピベリン塩酸塩錠 |
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YJコード | 2590007F1021 |
剤型・規格 | 錠剤・10mg1錠 |
薬価 | 28.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1).次記疾患又は状態における頻尿、尿失禁:神経因性膀胱、神経性頻尿、不安定膀胱、膀胱刺激状態(慢性膀胱炎、慢性前立腺炎)。2).過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁。(効能又は効果に関連する注意)5.1.本剤を適用する際、十分な問診により臨床症状を確認するとともに類似症状を呈する疾患(尿路感染症、尿路結石、膀胱癌や前立腺癌等の下部尿路における新生物等)に留意し尿検査等により除外診断を実施し必要に応じて専門的な検査も考慮すること。5.2.下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療を優先させること。
通常、成人にはプロピベリン塩酸塩として20mgを1日1回食後経口投与する。年齢、症状により適宜増減するが、効果不十分の場合は、20mgを1日2回まで増量できる。(用法及び用量に関連する注意)20mgを1日1回投与で効果不十分であり、かつ安全性に問題がない場合に増量を検討すること。
(禁忌)2.1.幽門閉塞、十二指腸閉塞又は腸管閉塞している患者[胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制され、症状が悪化するおそれがある]〔11.1.3参照〕。2.2.胃アトニー又は腸アトニーのある患者[抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある]。2.3.尿閉を有する患者[抗コリン作用により排尿時の膀胱収縮が抑制され、症状が悪化するおそれがある]〔11.1.2参照〕。2.4.閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある]〔11.1.1参照〕。2.5.重症筋無力症の患者[抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある]。2.6.重篤な心疾患の患者[期外収縮等が報告されており、症状が悪化するおそれがある]〔11.1.9参照〕。(重要な基本的注意)眼調節障害、眠気、めまいがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう十分に注意すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.排尿困難のある患者:前立腺肥大症等では排尿困難が更に悪化又は残尿が増加するおそれがある〔11.1.2参照〕。9.1.2.緑内障<閉塞隅角緑内障を除く>の患者:閉塞隅角緑内障以外でも抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある〔11.1.1参照〕。9.1.3.不整脈又はその既往歴のある患者:期外収縮等が報告されており、症状が悪化又は再発するおそれがある〔11.1.9参照〕。9.1.4.パーキンソン症状又は脳血管障害のある患者:症状の悪化あるいは精神神経症状があらわれるおそれがある。9.1.5.潰瘍性大腸炎のある患者:中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある。9.1.6.甲状腺機能亢進症の患者:抗コリン作用により頻脈等の交感神経興奮症状が悪化するおそれがある。(腎機能障害患者)9.2.1.腎障害又はその既往歴のある患者:腎排泄が減少し、副作用が発現しやすいおそれがある〔16.5参照〕。(肝機能障害患者)9.3.1.肝障害又はその既往歴のある患者:主として肝で代謝されるため、副作用が発現しやすいおそれがある〔16.4参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)安全性を考慮して10mg/日より投与を開始するなど慎重に投与すること(肝機能、腎機能が低下していることが多い)。(相互作用)10.2.併用注意:抗コリン作用を有する薬剤(三環系抗うつ剤、フェノチアジン系薬剤、モノアミン酸化酵素阻害剤)[口渇、便秘、排尿困難等があらわれるおそれがある(抗コリン作用が増強されるおそれがある)]。(過量投与)13.1.症状過量投与時、せん妄、興奮、全身痙攣、歩行障害、言語障害、散瞳、麻痺性イレウス、尿閉、頻脈、血圧上昇、全身紅潮、肝機能障害等。13.2.処置過量投与時には、胃洗浄し、次にアトロピン過量投与の場合と同様の処置を行う(例えば、ネオスチグミン(抗コリン症状に対して)、抗不安剤、補液等の対症療法を行う)。(適用上の注意)14.2.薬剤交付時の注意14.2.2.PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(その他の注意)15.2.非臨床試験に基づく情報雌雄ラット及びマウスに2年間経口投与したところ、雄ラットにおいて臨床用量の122倍(49mg/kg/日)投与群に腎腫瘍、雄マウスにおいて臨床用量の447倍(179mg/kg/日)投与群に肝腫瘍の発生率が対照群に比べ高いとの報告がある。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.急性緑内障発作(頻度不明):眼圧亢進、嘔気・頭痛を伴う眼痛、視力低下等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと〔2.4、9.1.2参照〕。11.1.2.尿閉(0.62%)〔2.3、9.1.1参照〕。11.1.3.麻痺性イレウス(頻度不明):著しい便秘、腹部膨満等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔2.1参照〕。11.1.4.幻覚・せん妄(0.25%)。11.1.5.腎機能障害(頻度不明):BUN上昇、血中クレアチニン上昇があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。11.1.6.横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。11.1.7.血小板減少(0.12%)。11.1.8.皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明):発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。11.1.9.QT延長(0.25%)、心室性頻拍(頻度不明):QT延長、心室性頻拍、房室ブロック、徐脈等があらわれることがある〔2.6、9.1.3参照〕。11.1.10.肝機能障害(1.0%)、黄疸(頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。11.2.その他の副作用1).消化器:(5%以上)口渇(12.8%)、(0.1~5%未満)便秘、腹痛、嘔気・嘔吐、食欲不振、下痢、口内炎、(頻度不明)消化不良、舌炎。2).泌尿器:(0.1~5%未満)排尿困難、残尿、(頻度不明)尿意消失。3).精神神経系:(0.1~5%未満)めまい、頭痛、しびれ、眠気、(頻度不明)意識障害(見当識障害、一過性健忘)、パーキンソン症状(すくみ足、小刻み歩行等の歩行障害、振戦等)、ジスキネジア。4).循環器:(0.1~5%未満)血圧上昇、(頻度不明)動悸、徐脈、期外収縮、胸部不快感。5).過敏症:(0.1~5%未満)そう痒、発疹、蕁麻疹。6).眼:(0.1~5%未満)眼調節障害、眼球乾燥。7).肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇。8).腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇。9).血液:(0.1~5%未満)白血球減少。10).その他:(0.1~5%未満)浮腫、脱力感、味覚異常、(頻度不明)倦怠感、咽頭部痛、腰痛、嗄声、痰のからみ。
18.1作用機序摘出膀胱においてアセチルコリン及び塩化カリウム収縮を抑制し、ムスカリン受容体への親和性を有し、アトロピンで抑制されない経壁電気刺激収縮の抑制作用を示す。また、骨盤神経の切断末梢端刺激による膀胱収縮が抑制されることより、本剤の作用は膀胱平滑筋側にあることが示唆される。一方、主代謝物であるM‐1は平滑筋直接作用を、M‐2は抗コリン作用を有する。本剤は平滑筋直接作用及び抗コリン作用を有し、主として平滑筋直接作用により排尿運動抑制作用を示すと推定される。18.2生体位膀胱の排尿運動抑制作用18.2.1膀胱容量の増加作用麻酔ラット及びイヌを用いたシストメトリーにおいて最大膀胱容量の増加作用を、また、除脳イヌを用いたシストメトリーにおいて最大膀胱容量並びに有効膀胱容量(1回排尿量)の増加作用を示すが、残尿量の有意な増加は認められなかった。18.2.2排尿運動の抑制作用麻酔ラット及びイヌにおいて膀胱充満時の律動的収縮(排尿運動)の回数減少が認められた。18.2.3電気刺激による膀胱収縮の抑制作用骨盤神経を非切断あるいは切断した麻酔イヌにおいて骨盤神経の電気刺激による膀胱収縮力の低下作用がいずれも認められた。18.3摘出膀胱に対する作用膀胱平滑筋においてアセチルコリン及び塩化カリウムによる収縮(ラット、イヌ及びモルモット)と経壁電気刺激による収縮(ラット、イヌ及びウサギ)の抑制が用量依存的に認められた。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈次記疾患又は状態における頻尿、尿失禁神経因性膀胱、神経性頻尿、不安定膀胱、膀胱刺激状態(慢性膀胱炎、慢性前立腺炎)〉17.1.1国内第II/III相試験神経因性膀胱、神経性頻尿、不安定膀胱、刺激膀胱(慢性膀胱炎、慢性前立腺炎)患者を対象に本剤を1日10mg~40mg注)経口投与した複数の臨床試験を合算した結果、効果判定可能症例は607例で、有効率(有効以上)は54.0%(328/607例)であった。疾患別有効率は次のとおりであった。--------------------------表開始--------------------------疾患有効率(有効以上)神経因性膀胱53.6%(149/278)神経性頻尿52.7%(108/205)不安定膀胱70.0%(42/60)刺激膀胱(慢性膀胱炎、慢性前立腺炎)45.3%(29/64)合計54.0%(328/607)--------------------------表終了--------------------------17.1.2国内第III相試験頻尿・尿失禁を主訴とした神経因性膀胱及び不安定膀胱患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤20mg又はプラセボを1日1回経口投与した結果、本剤の全般改善度評価可能症例は64例で、改善率(有効以上)は51.6%(33/64例)で優越性が検証された(U‐test:p=0.001、χ2‐test:p=0.001)。本剤の副作用評価可能症例は65例であり、副作用発現率は7.7%(5/65例)であった。主な副作用は口渇3.1%(2/65例)であった。さらに頻尿を主訴とした神経性頻尿及び刺激膀胱患者を対象としたフラボキサート塩酸塩対照二重盲検比較試験において、本剤20mgを1日1回経口投与又はフラボキサート塩酸塩1日600mgを毎食後3回投与した結果、本剤の全般改善度評価可能症例は96例で、改善率(有効以上)は45.8%(44/96例)で優越性が検証された(U‐test:p=0.029、χ2‐test:p=0.017)。本剤の副作用評価可能症例は100例であり、副作用発現率は25%(25/100例)であった。主な副作用は口渇15%(15/100例)、排尿困難5%(5/100例)、腹痛3%(3/100例)、頭痛2%(2/100例)であった。〈過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁〉17.1.3国内第III相比較試験過活動膀胱患者を対象に本剤20mgを1日1回経口投与した無作為化二重盲検並行群間比較試験(投与期間:12週間)における成績は次のとおりであった。主要評価項目である24時間あたりの平均排尿回数の変化量、副次評価項目である24時間あたりの平均尿意切迫感回数の変化量及び24時間あたりの平均切迫性尿失禁回数の変化量に関して本剤20mg群がプラセボ群に比し有意な減少が認められた。最終評価時の24時間あたりの平均排尿回数変化量--------------------------表開始--------------------------投与群症例数投与前値最終評価時変化量平均値標準偏差平均値標準偏差両側95%信頼区間下限上限プラセボ27011.102.52-1.361.67-1.56-1.16プロピベリン塩酸塩20mg28411.032.16-1.861.86-2.07-1.64--------------------------表終了--------------------------最終評価時の24時間あたりの平均尿意切迫感回数変化量--------------------------表開始--------------------------投与群症例数投与前値最終評価時変化量平均値標準偏差平均値標準偏差両側95%信頼区間下限上限プラセボ2704.173.01-1.992.59-2.30-1.68プロピベリン塩酸塩20mg2844.332.92-2.842.52-3.13-2.54--------------------------表終了--------------------------最終評価時の24時間あたりの平均切迫性尿失禁回数変化量--------------------------表開始--------------------------投与群症例数投与前値最終評価時変化量平均値標準偏差平均値標準偏差両側95%信頼区間下限上限プラセボ2291.221.05-0.681.04-0.81-0.54プロピベリン塩酸塩20mg2311.611.84-1.181.64-1.40-0.97--------------------------表終了--------------------------本剤の副作用評価可能症例は291例であり、副作用発現率は27.5%(80/291例)であった。主な副作用は口渇19.6%(57/291例)、便秘6.2%(18/291例)、悪心1.4%(4/291例)等であった。17.1.4国内第III相高用量試験本剤20mgを1日1回投与で効果不十分な過活動膀胱患者を対象に、本剤20mgを1日2回へ増量した高用量試験(非盲検非対照試験)(投与期間:12週間)の結果、評価対象44例において過活動膀胱の主症状である排尿回数、尿意切迫感及び切迫性尿失禁のすべての症状に対して増量前後で有意差が認められた。副作用評価可能症例は45例であり、副作用発現率は42.2%(19/45例)であった。主な副作用は口渇24.4%(11/45例)、便秘15.6%(7/45例)等であった。注)本剤の承認用法及び用量:通常、成人にはプロピベリン塩酸塩として20mgを1日1回食後経口投与する。年齢、症状により適宜増減するが、効果不十分の場合は、20mgを1日2回まで増量できる。