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前庭機能障害は認知機能低下の修正可能なリスク因子である可能性
2023/08/23 医療一般
前庭機能障害は認知機能低下の修正可能なリスク因子である可能性
https://www.carenet.com/news/general/hdn/56906
一般名 | ジフェニドール塩酸塩顆粒 |
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YJコード | 1339002D1038 |
剤型・規格 | 散剤・10%1g |
薬価 | 34.60円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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内耳障害にもとづくめまい。
通常1回0.25~0.5g(ジフェニドール塩酸塩として25~50mg)を1日3回経口投与する。
(禁忌)2.1.重篤な腎機能障害のある患者〔9.2.1参照〕。2.2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者〔9.1.2参照〕。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.緑内障の患者:抗コリン作用により眼圧を上昇させるおそれがある。9.1.2.薬疹<本剤の成分に対する過敏症を除く>、蕁麻疹<本剤の成分に対する過敏症を除く>等の既往歴のある患者〔2.2参照〕。9.1.3.前立腺肥大等尿路に閉塞性疾患のある患者:抗コリン作用により排尿困難を悪化させることがある。9.1.4.胃腸管に閉塞のある患者:抗コリン作用により症状を悪化させることがある。(腎機能障害患者)9.2.1.重篤な腎機能障害のある患者:投与しないこと(本剤の排泄が低下し、蓄積が起こり副作用の発現のおそれがある)〔2.1参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報制吐作用を有するため、他の薬物(ジギタリス等)の過量投与に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがある。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.2.その他の副作用1).精神神経系:(0.1~5%未満)浮動感・不安定感、頭痛・頭重感、(0.1%未満)幻覚、(頻度不明)錯乱。2).皮膚:(0.1~5%未満)発疹・蕁麻疹。3).眼:(0.1~5%未満)眼調節障害、(0.1%未満)散瞳。4).肝臓:(0.1%未満)肝機能異常(AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇等)。5).消化器:(0.1~5%未満)口渇、食欲不振、胃部不快感・腹部不快感、胸やけ、悪心・嘔吐、胃痛。6).その他:(0.1~5%未満)傾眠、動悸、顔面熱感、口内違和感、(0.1%未満)排尿困難。発現頻度は使用成績調査を含む。
18.1作用機序本剤は、前庭系機能障害側の椎骨動脈の血管攣縮を緩解し、その血流を増加させることによって椎骨動脈血流の左右差を是正し、左右前庭系の興奮性の不均衡に由来するめまいを改善すると考えられる。また、めまいの原因となる末梢前庭からの異常なインパルスを前庭神経核及び視床下部のレベルで遮断し、平衡系のアンバランスを是正すると考えられる。18.2椎骨動脈の循環改善作用ジフェニドール塩酸塩は、アンジオテンシンIIにより攣縮した椎骨動脈を緩解し、その血流量を増加させる(イヌ)。また、血管攣縮による一側椎骨動脈血流障害を有するめまい患者での臨床薬理実験でも、患側の異常緊張を緩解し、その血流量を増加させ、健側と患側の血流のアンバランスを是正することが認められている。18.3前庭神経路の調整作用前庭神経刺激による前庭神経外側核の誘発電位を測定するとき、ジフェニドール塩酸塩0.5mg/kg(i.v.)は末梢前庭神経からの異常なインパルスを遮断する(ネコ)。更に1mg/kg(i.v.)は、前庭神経核刺激による視床下部の誘発電位をも抑制する(ラット)。しかもこれらの用量では脳波、心電図等に影響を及ぼさない。18.4眼振抑制作用テトラサイクリン注入による迷路障害ウサギの自発水平性眼振及び振子様回転刺激によるウサギの眼振を抑制する。更に外傷性頭位眩暈症の患者で、本剤の投与により眼振出現の潜伏時間の延長と出現程度の減弱がみられる。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内臨床試験総症例657例について実施された一般臨床試験で、ジフェニドール塩酸塩は内耳障害に基づくめまいに対して有用性が認められている。また、二重盲検比較試験においても、めまいに対するジフェニドール塩酸塩の有用性が認められている。