お知らせがあります

2024/07/10
7月10日より「Web講演会」「CARENQ」の送信元メールアドレスを変更いたしました。
■変更前:seminar@carenet.co.jp、enquete@carenet.co.jp
■変更後:seminar@www.carenet.com、enquete@www.carenet.com
メールアドレスまたはドメインによる受信拒否や振り分けなどを設定されている方は、設定の変更をお願いいたします。

維持期の統合失調症患者において現在の薬物投与量は最適か?

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2012/05/16

 



統合失調症の薬物療法において、ドーパミンD2受容体の占有率を最適化することが求められる。従来から、統合失調症の適切な治療域(therapeutic window)としてD2受容体占有率を65-80%に保つべきとされてきた。慶応大学の水野氏らは、統合失調症の維持治療期においても同様なD2受容体占有率が必要か否かを検討した。水野氏らは「安定期の統合失調症患者においては65%以上のD2受容体占有率が必ずしも必要でない可能性がある」と報告した。

2010年9~12月にリスペリドンまたはオランザピンを投与中の安定した統合失調症患者35例(48.8±13.8歳)を対象に、D2受容体占有レベルのトラフ値とピーク値を毎日測定した。

主な結果は以下のとおり。

1)各薬剤の投与量はリスペリドン群(n=20):3.2±2.3mg/日、オランザピン群(n=15):9.2±4.9mg/日であった。
2)17/35例(48.6%)の患者においてD2受容体占有率65%以上が維持されていなかった。
3)さらに、4/35例(11.4%)の患者においてD2受容体占有率は65%未満に維持されていた。