アリピプラゾールが有用な双極性障害の患者像とは? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/10/09 双極性障害は再発性の躁症状やうつ症状、混合エピソードなど複雑な症状を有する。双極性障害患者の急性期または長期治療においては、症状やエピソードの再発を抑制することが重要である。しかし、単剤での薬物治療のアウトカムは不十分である。そのため、単剤療法で効果が認められない患者や効果不十分な患者に対しては、気分安定薬と抗精神病薬を組み合わせて治療することも少なくない。併用による治療のメリットは大きいものの、副作用発現率上昇に対しては注意を払う必要がある。イタリアのAndrea de Bartolomeis氏らは双極性障害患者に対する急性期および長期の治療において、アリピプラゾールと気分安定薬の併用が有用であるかどうかに関する専門家の意見をまとめた。Expert Opin Pharmacother誌オンライン版2012年9月4日号の報告。 主な結果は以下のとおり。 ・双極Ⅰ型障害患者に対する急性期および長期の治療において、アリピプラゾールと気分安定薬の併用は効果的かつ相対的に良好な忍容性を示す。 ・多剤での併用療法と比較し、代謝系副作用のリスクが低いことが示された。しかし、長期治療においては錐体外路系副作用のリスクを増大させる可能性がある。 ・アリピプラゾールとバルプロ酸の併用は、とくに不安や薬物乱用、強迫性障害を合併している双極性障害患者や混合うつ病性障害患者に有用である。 関連医療ニュース ・難治性の強迫性障害治療「アリピプラゾール併用療法」 ・うつ病患者の5/1が双極性障害!“躁症状”見つけ方 ・抗精神病薬アリピプラゾール併用による相互作用は? (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら de Bartolomeis A, et al. Expert Opin Pharmacother. 2012 Oct; 13(14): 2027-2036. Epub 2012 Sep 4. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 小児がん、定期的な症状スクリーニングで苦痛な症状が改善/JAMA(2024/11/21) 米国民の幸福度、国内格差を人間開発指数で解析/Lancet(2024/11/21) エンパグリフロジン投与終了後もCKDの心・腎保護効果が持続、レガシー効果か?(解説:栗山哲氏)(2024/11/21) 心臓MRIによるLGEはLVEFより拡張型心筋症のリスクをより良く予測する(解説:佐田政隆氏)(2024/11/21) 肺動脈性肺高血圧症治療剤ユバンシ配合錠が発売/ヤンセン(2024/11/21) TN乳がんへのサシツズマブ ゴビテカン、販売開始/ギリアド(2024/11/21) ROS1陽性NSCLCへの新たな選択肢レポトレクチニブ、その特徴は?/BMS(2024/11/21) 低リスク肺塞栓症がん患者のVTE再発、リバーロキサバン18ヵ月vs. 6ヵ月(ONCO PE)/AHA2024(2024/11/21) 大腸がん検診、現時点では血液検査よりも大腸内視鏡検査が優れる(2024/11/21) うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法、安定後は継続または中止?(2024/11/21)