認知症患者へタブレットPC導入、その影響は? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/01/10 直感的なインターフェースであるタブレットPCの導入と使用は、早期認知症の人の日常生活に役立つ可能性があり、彼らに余暇活動や社会的つながりのためのソースを提供しうる。また、介護者の負担軽減やケアに必要な注意を提供することも可能である。しかし、認知症の人や介護者がタブレットPCを利用することはほとんどないと予測される。オーストラリア・フリンダース大学のFabian S Lim氏らは、早期認知症の人におけるタブレットPCのユーザビリティーと介護の負担に関して検討した。Gerontology誌オンライン版2012年12月18日号の報告。 7日間の在宅試験により早期認知症の人がタブレットPCを使用することが可能であったかどうかを検討した。試験には、21名の早期認知症の人と介護者が参加した。フィードバックは、早期認知症の人と介護者双方からのアンケート調査により、日常生活の一部としてのタブレットPCの利用に関する情報を収集した。介護の軽減は、認知症の人への付き添いなしでデバイスを使用していた時間により、定量化された。 主な結果は以下のとおり。 ・認知症の人の約半数は、自主的にタブレットPCを使用可能であり、介護者に役立つことが示された。 ・タブレットPCを使用することが少ない方を識別することは困難であった。 ・本研究により、早期認知症の状況にある人に新しい技術を導入するための意義深い見識が得られた。認知症の人へのタブレットPC導入をうまく促進するためには、ケースバイケースの原則に立ち、ユーザーのニーズが考慮されなければならない。 ・本研究によって、早期認知症に限らず認知症の人全般におけるタブレットPC使用について、さらに調査をするための十分に正当な理由が得られた。 関連医療ニュース ・アルツハイマー病の興奮、抗精神病薬をどう使う? ・認知症患者が車で徘徊、発見方法は? ・認知症ケアでプライマリケア・リエゾンに求められる3つのポイント (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Lim FS, et al. Gerontology. 2012 Dec 18. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 局所進行頭頸部扁平上皮がんの維持療法、アテゾリズマブvs.プラセボ/JAMA(2025/03/31) CEA中の超音波血栓溶解法、第III相試験の結果/BMJ(2025/03/31) ベンゾジアゼピンによる治療はアルツハイマー病の重大なリスク因子なのか(2025/03/31) 限局型小細胞肺がん、CRT後のデュルバルマブ承認/AZ(2025/03/31) ベネトクラクス、再発・難治マントル細胞リンパ腫に追加承認/アッヴィ(2025/03/31) 「H. pylori感染の診断と治療のガイドライン」改訂のポイント/日本胃癌学会(2025/03/31) 極端な暑さは高齢者の生物学的な老化を早める(2025/03/31) 一人暮らしの認知症者は疎外されやすい?(2025/03/31)