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非定型抗精神病薬のLAIを臨床使用するためには 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/07/02 第二世代抗精神病薬(SGA)の持効性注射剤(LAI)は統合失調症の広範な治療におけるファーストラインになっている。イタリア・ASL SalernoのSalvatore Gentile氏は、SGA-LAI治療に関する有害反応について、システマティックレビューを行った。Pharmacotherapy誌オンライン版2013年6月17日号の掲載報告。 2001年1月~2013年4月の間のMEDLINE、EMBASE、PsycINFO、DAREデータベース、Cochrane Libraryの各電子データベースを検索して、安全性と忍容性についての報告が英語で執筆されたピアレビュー論文を特定した。検索した論文は、以下の場合は除外した(レビュー論文、事後解析、以前の試験に登録されたサブセット被験者の解析、1症例報告、症例シリーズ研究、小規模[50例未満] 試験、安全性のデータがない、試験期間が8週未満)。評価の対象となったSGA-LAIは、アリピプラゾールLAI、オランザピンパモエート、パリペリドンパルミチン酸エステル(ともに国内未承認)、リスペリドンLAI(商品名:リスパダールコンスタ)である。 主な結果は以下のとおり。 ・検索により181件の論文が特定された。そのうち140件は除外され、41件が適格として解析に組み込まれた。 ・予想されたとおり、情報を見直した結果、SGA-LAIの安全性プロファイルは経口剤と整合性が取れていた。 ・しかしながら、不測の気がかりな安全性シグナルがみられるようでもあった。 ・たとえば実際に、臨床におけるアリピプラゾールLAIのルーチン使用は制限されている可能性があった。 ・レビュー情報から、リスペリドンLAIとパリペリドンパルミチン酸エステルはいずれも、精神症状およびうつ病の悪化と関連している可能性があった。リスペリドンLAI試験に登録された患者の死因のトップは自殺であった。 ・以上の結果を踏まえて著者は、「SGA-LAIの臨床使用の指数関数的増加を図るには、それら薬剤と関連する潜在的な安全性シグナルを確認し、取り除くための、さらなる検討を緊急に行う必要がある」と結論した。 関連医療ニュース 統合失調症、デポ剤と抗精神病薬併用による効果はどの程度? 統合失調症へのアリピプラゾール持効性注射剤、経口剤との差は? どのタイミングで使用するのが効果的?統合失調症患者への持効性注射剤投与 (ケアネット) 原著論文はこちら Gentile S. Pharmacotherapy. 2013 Jun 17. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 不定愁訴を改善する介入法をRCTで検証/Lancet(2024/06/28) CAR-T療法、2次がん・T細胞リンパ腫のリスクは?/NEJM(2024/06/28) リウマチ性心疾患に関する知見を改めて見直した研究(解説:野間重孝氏)(2024/06/28) 抗菌薬持続間欠の比較(解説:栗原宏氏)(2024/06/28) 「糖尿病医療者のための災害時糖尿病診療マニュアル2024」発行/日本糖尿病学会(2024/06/28) 初発統合失調症患者に対する長時間作用型注射剤と経口剤抗精神病薬の有用性〜メタ解析(2024/06/28) フラボノイド積極摂取で高血圧患者の死亡リスクが低減(2024/06/28) 子どものスクリーンタイム削減に親がすべきこととは?(2024/06/28) 手術前でもGLP-1受容体作動薬の使用は安全?(2024/06/28) 社会・環境的な逆境的曝露が心臓病、脳卒中のリスクを上昇(2024/06/28)