たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/07/04 スペイン・ミシェル・セルヴェ大学病院のTirso Ventura氏らは、年齢と誕生日を尋ねる2つの単純な質問が、臨床において概して認知症をルールアウトするのに有効であるという仮説について検証した。その結果、特異度および陰性適中率がほぼ100%近かったことが明らかになった。感度は約61%、陽性適中率は約45%であった。これらの結果を踏まえて著者は、「この単純な質問テストは現在までに報告された最善の方法であり、認知症のルールアウトに用いることが普遍化されるかもしれない」と述べている。Journal of the American Medical Directors Association誌オンライン版2013年6月15日号の掲載報告。 研究グループは、認知症発症について注目した住民ベースの長期前向き研究を行った。ベースラインで、認知症の症例群と非症例群を特定するために2つの標準化されたスケール、構造化面接(Geriatric Mental State)とHistory and Aetiological Schedule(HAS)を用いて認知機能の評価を行った。症例の診断はDSM-IV基準を用いて行い、参照基準とした。本検討では、単純認知機能テストとして、2つの簡単な質問「あなたは何歳ですか」「あなたは何年生まれですか」に答えることを課していた。 主な結果は以下のとおり。 ・参加者のテストの受け入れは良好で、30秒以内に回答が得られた。 ・参照基準と比較して、「2つの質問への回答がどちらも誤答である場合は認知症である」とする判定について、感度61.2%、特異度97.8%、陽性適中率44.5%、陰性適中率98.9%であった。 ・この超短時間での試験は、特異性と陰性の検出力が非常に良好であった。 関連医療ニュース せん妄はレビー小体型認知症のサイン?! アルツハイマー病の早期ステージに対し、抗Aβ治療は支持されるか? アルツハイマー病治療、学歴により疾患への対処に違いあり? 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット) 原著論文はこちら Ventura T et al. J Am Med Dir Assoc. 2013 Jun 15. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 小児がん、定期的な症状スクリーニングで苦痛な症状が改善/JAMA(2024/11/21) 米国民の幸福度、国内格差を人間開発指数で解析/Lancet(2024/11/21) エンパグリフロジン投与終了後もCKDの心・腎保護効果が持続、レガシー効果か?(解説:栗山哲氏)(2024/11/21) 心臓MRIによるLGEはLVEFより拡張型心筋症のリスクをより良く予測する(解説:佐田政隆氏)(2024/11/21) 肺動脈性肺高血圧症治療剤ユバンシ配合錠が発売/ヤンセン(2024/11/21) TN乳がんへのサシツズマブ ゴビテカン、販売開始/ギリアド(2024/11/21) ROS1陽性NSCLCへの新たな選択肢レポトレクチニブ、その特徴は?/BMS(2024/11/21) 低リスク肺塞栓症がん患者のVTE再発、リバーロキサバン18ヵ月vs. 6ヵ月(ONCO PE)/AHA2024(2024/11/21) 大腸がん検診、現時点では血液検査よりも大腸内視鏡検査が優れる(2024/11/21) うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法、安定後は継続または中止?(2024/11/21) [ あわせて読みたい ] Dr. 倉原の“おどろき”医学論文(2013/08/21) 今こそメディカルコーチング -院内をワクワクに変える手法(2014/06/18) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014) ~改訂のポイント~(2014/04/30) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 『高血圧治療ガイドライン2014』 発刊(2014/04/01) “簡単・確実”吸入指導 デバイス別ポイント(2013/12/05)