教師のADHD児サポートプログラム、その評価は

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2015/10/29

 

 注意欠如・多動症(ADHD)の小学生を担当する教師のためのWebベースの介入について、利用可能性、満足度、有効性を評価するため、カナダ・ダルハウジー大学のPenny Corkum氏らは試験を行った。Journal of attention disorders誌オンライン版2015年9月11日号の報告。

 小学校の担任教師58人は、ADHD小学生と共に無作為化対照試験に参加した。プログラムは、教室内でのADHD症状や障害を軽減するためのエビデンスに基づいた介入戦略を含む6つのセッションから構成された。教師は、ウェブ上で管理されている掲示板へのアクセスや ADHDコーチとのオンラインでのやり取りが可能だった。教師および保護者に、介入前、介入後(6週後)、6週間のフォローアップ後(12週後)にアンケートを行い、コンピュータを通じて収集した。

 主な結果は以下のとおり。

・ITT解析の結果、教師報告では、治療群においてADHDの中核症状や教師のサポートを有する障害について有意な改善が認められた。ただし、保護者報告では認められなかった。
・教師の報告した利用可能性、および満足度は高いレベルであった。
・WebベースのADHD介入は、学校でのADHD介入でよくみられる問題である治療利用や実用化の障壁を減少させる可能性がある。

関連医療ニュース
2つのADHD治療薬、安全性の違いは
小児ADHD、食事パターンで予防可能か
ADHD児に対するスポーツプログラムの評価は


  担当者へのご意見箱はこちら

(ケアネット 鷹野 敦夫)