てんかん重積状態に対するアプローチは 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/03/21 てんかん重積状態と群発発作は、よくみられる神経救急状態である。ドイツ・ザールラント大学のArmin Bachhuber氏らは、ベンゾジアゼピン非応答のてんかん重積状態と群発発作の治療における異なる抗てんかん薬治療を比較評価するため、単施設後ろ向きコホート研究を行った。CNS neuroscience & therapeutics誌2016年3月22日号(オンライン版2016年2月4日)の報告。 著者らは、2007年1月~2012年7月にザールラント大学神経内科で、ジアゼパム換算20mg以上のベンゾジアゼピンに応答しないてんかん重積状態または群発発作により治療を受けた66例の診療記録をレビューした。エンドポイントは、第2、第3ラインの治療として使用したlacosamide、レベチラセタム、バルプロ酸、フェニトインの有効性、および7日後のグラスゴー・アウトカム・スケールを分析した。 主な結果は以下のとおり。 ・61例(92.4%)がてんかん重積状態であり、5例(7.6%)が群発発作であった。 ・比較薬は、発作抑制に等しく有効であった。 ・7日後のグラスゴー・アウトカム・スケールに有意な差は認められなかった(p=0.60)。 結果を踏まえ、著者らは「本結果は、てんかん重積状態や群発発作の治療における、レベチラセタム、バルプロ酸、lacosamideなど現在の抗てんかん薬による治療戦略を支持する」としている。 関連医療ニュース てんかん重積状態の薬物療法はエビデンス・フリー・ゾーン 高齢者焦点てんかん、治療継続率が高い薬剤は てんかんと自殺企図、病因は共通している (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Bachhuber A, et al. CNS Neurosci Ther. 2016;22:178-183. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 冠動脈疾患へのPCI、FFRガイド下vs.IVUSガイド下/Lancet(2025/04/18) 症候性発作性AFのアブレーション、パルスフィールドvs.クライオバルーン/NEJM(2025/04/18) iPS細胞移植、パーキンソン病患者の脳内でドパミン産生を確認/京大(2025/04/18) カピバセルチブ使用時の高血糖・糖尿病ケトアシドーシス発現についての注意喚起/日本糖尿病学会(2025/04/18) 非専門医による診療機会を考慮、成人先天性心疾患診療ガイドライン改訂/日本循環器学会(2025/04/18) 通院費増で遺伝子変異に関連した治験への参加率が低下、制度拡充が必要/国立がん研究センター(2025/04/18) 双極症における片頭痛と関連する臨床的特徴(2025/04/18) 臓器の生物学的老化の加速は疾患リスクに影響する(2025/04/18) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV シーズンII(2014/07/03) 診療よろず相談TV(2013/10/25)