リスペリドン誘発性高プロラクチン血症への補助療法 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/04/18 統合失調症女性におけるリスペリドンまたはパリペリドン誘発性高プロラクチン血症に対する低用量アリピプラゾール補助療法について、上海交通大学医学院のYing Qiao氏らが検討を行った。Psychiatry research誌2016年3月30日号の報告。 リスペリドンまたはパリペリドンによる4週間の治療後、症状が有意に改善し、高プロラクチン血症を経験した漢民族系の統合失調症女性患者66例から60例を抽出した。対象患者は、治療群30例(アリピプラゾール補助療法)または対照群30例(非補助療法)に無作為に割り付けられた。リスペリドンおよびパリペリドンの用量は維持され、アリピプラゾールは5mg/日で8週間の試験期間中維持された。 主な結果は以下のとおり。 ・8週間後のプロラクチンレベルは、対照群よりも治療群で有意に低かった。 ・8週間の試験終了後および4週ごとのエストラジオールレベルは、治療群、対照群の両群において血清プロラクチンレベルと負の相関が認められた。 ・8週間の試験期間中、PANSSスコアは、両群ともに有意に改善した。 ・治療時の有害事象発現率は、両群ともに同等であった。 結果を踏まえ、著者らは「統合失調症女性患者に対する低用量アリピプラゾール補助療法は、有害事象を増加させることなく、リスペリドン、パリペリドン誘発性高プロラクチン血症の緩和に有効である」とまとめている。 関連医療ニュース 抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症にアリピプラゾール補助療法 抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症、乳がんリスクとの関連は プロラクチン上昇リスクの低い第二世代抗精神病薬はどれか (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Qiao Y, et al. Psychiatry Res. 2016;237:83-89. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 抗精神病薬による高プロラクチン血症に関するレビュー 医療一般(2013/08/22) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 敗血症性ショック、強化学習モデルのバソプレシン投与で死亡率低下/JAMA(2025/04/01) 各連携機関から見た造血幹細胞移植の現状と展望/日本造血・免疫細胞療法学会(2025/04/01) EGFR陽性NSCLC、アミバンタマブ+ラゼルチニブがOS改善(MARIPOSA)/ELCC2025(2025/04/01) 治療抵抗性うつ病に対する新たな治療薬、今後の展望は(2025/04/01) BMIを改善すると心房細動リスクが低減か(2025/04/01) 中強度〜高強度の身体活動は脳の健康に有益(2025/04/01) 自己免疫疾患に対する心身症の誤診は患者に長期的な悪影響を及ぼす(2025/04/01) レム睡眠潜時の増長がアルツハイマー病のマーカーとなる可能性(2025/04/01) [ あわせて読みたい ] ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】(2019/06/15) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)