双極性障害の簡便な症状把握のために 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/04/19 双極性障害(BD)患者の安定性と生活リズムのマーカーとして臨床的に検証されたソーシャル・リズム・メトリック(SRM)を、スマートフォンから受動検知したデータを用いて自動評価する仕組みの実現可能性について、米国・コーネル大学のSaeed Abdullah氏らが評価した。Journal of the American Medical Informatics Association誌オンライン版2016年3月14日号の報告。 BD患者7例に、行動および状況パターンを推測する目的で、加速度計、マイク、位置、コミュニケーションといった情報のデータを受動的に収集するスマートフォンを4週間使用させた。参加者は、スマートフォンアプリを用いてSRMエントリーを完了した。 主な結果は以下のとおり。 ・自動感知は、SRMスコアを推定するために使用可能であった。 ・ロケーション、移動距離、会話の頻度、非定常の時間を入力項目として用いた、この一般化モデルの二乗誤差(RMSE)は1.40であった。なお、適正パフォーマンスの範囲は、SRMスコア(0-7)である。 ・個別化モデルは、さらに向上し、ユーザー全体での平均RMSEは0.92であった。 ・センサーストリームを用いた分類は、高精度に安定状態(SRMスコア3.5以上)、不安定状態(SRMスコア3.5未満)を予測することが可能である(適合率:0.85、再現率:0.86)。 著者らは「自動スマートフォン感知は、リズムを推定するための実行可能なアプローチであり、BD患者のウェルビーイングの重要なマーカーである」とまとめている。 関連医療ニュース 双極性障害の症状把握へ、初の質問票が登場 双極性障害の診断、DSM-IV-TRでは不十分 スマホ版うつ病スクリーニングアプリの精度は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Abdullah S, et al. J Am Med Inform Assoc. 2016 Mar 14. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 双極性障害とADHDは密接に関連している 疫学(頻度)(2013/01/30) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] ATTR型心アミロイドーシス、CRISPR-Cas9遺伝子編集療法が有望/NEJM(2024/12/23) 更年期のホルモン補充療法、心血管疾患のリスクは?/BMJ(2024/12/23) 温水洗浄便座を使用する?しない?その理由は/医師1,000人アンケート(2024/12/23) 38種類の抗うつ薬と自殺リスク、小児に対するブラックボックス警告はいまだに有効か(2024/12/23) 帯状疱疹ワクチン、65歳を対象に定期接種化を了承/厚労省(2024/12/23) TN乳がん術前化学療法への周術期アテゾリズマブ上乗せ、EFSを改善せず/SABCS2024(2024/12/23) 増える成人食物アレルギーと新規アレルゲン、「食べたい」に応えるために/日本アレルギー学会(2024/12/23) 「ストレス食い」の悪影響、ココアで軽減の可能性(2024/12/23) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20) シネマセラピー ~シネマにみるメンタルヘルス~(2013/04/26)