各種非定型抗精神病薬、プロラクチンへの影響を比較 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/06/20 非定型抗精神病薬がマクロプロラクチンとプロラクチンの血清レベルを上昇させるか、またマクロプロラクチンレベルは非定型抗精神病薬の種類により異なるのかを、韓国・仁済大学のYoung-Min Park氏らが検討を行った。Psychiatry research誌2016年5月30日号の報告。 6病院より、連続登録方式で合計245例が抽出された。血清プロラクチンおよびマクロプロラクチンレベルは、抗精神病薬単独療法の単一ポイントで測定した。 主な結果は以下のとおり。 ・マクロプロラクチンレベルを含めた平均総血清プロラクチン値は、アリピプラゾール11.91ng/mL、ブロナンセリン20.73 ng/mL、オランザピン16.41 ng/mL、パリペリドン50.83 ng/mL、クエチアピン12.84 ng/mL、リスペリドン59.1 ng/mLであった。 ・マクロプロラクチンは、アリピプラゾール1.71ng/mL、ブロナンセリン3.86 ng/mL、オランザピン3.73 ng/mL、パリペリドン7.28 ng/mL、クエチアピン2.77 ng/mL、リスペリドン8.0 ng/mLであった。 ・パリペリドンおよびリスペリドンの総プロラクチン、マクロプロラクチンレベルは、他の抗精神病薬の中央値と比較し、有意に高かった(p<0.01)。 ・プロラクチンとマクロプロラクチンの血清レベルとの間に強い正の相関が認められた。 ・性機能不全は、全体の35.5%(87/245例)で認められた。 ・しかし、総プロラクチンレベルは、女性化乳房を除く性機能不全の有無との間に有意な差はなかった。 関連医療ニュース リスペリドン誘発性高プロラクチン血症への補助療法 抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症、乳がんリスクとの関連は プロラクチン上昇リスクの低い第二世代抗精神病薬はどれか (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Park YM, et al. Psychiatry Res. 2016;239:184-189. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 非定型抗精神病薬治療に対する精神科医と精神科薬剤師の考え方 医療一般(2019/07/18) 女性化乳房のPPIによる発症リスクを調査 医療一般(2019/04/24) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 新PCIデバイスbioadaptor、アウトカム改善の可能性/Lancet(2024/11/13) 糞便中ヘリコバクター・ピロリ抗原検査を用いた検診は胃がん予防に有効か(解説:上村直実氏)(2024/11/13) 市中肺炎の入院患者、経口抗菌薬単独での有効性(2024/11/13) 本邦初、がん患者の「気持ちのつらさ」のガイドライン/日本肺癌学会(2024/11/13) 乾癬への生物学的製剤、真菌感染症のリスクは?(2024/11/13) MCIの認知機能改善に、最適な運動とその量は?~ネットワークメタ解析(2024/11/13) 尿路上皮がん1次治療の更新は30年ぶり、ペムブロリズマブ+EV併用療法とは/MSD(2024/11/13) 米国成人の10人に6人は炎症誘発性の食生活(2024/11/13) 急性白血病の発症時点でさまざまな眼科所見が観察される(2024/11/13) [ あわせて読みたい ] ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】(2019/06/15) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)