錠剤埋め込み型服薬管理システムは、安全なのか 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/07/28 精神疾患患者に対する非定型抗精神病薬アリピプラゾールのアドヒアランスを測定、記録するため、デジタル医療システム(DMS)が開発された。DMSは、錠剤に埋め込まれた摂取可能なセンサ、ウェアラブルセンサ、安全なモバイルとクラウドベースのアプリケーションの3つのコンポーネントで構成されている。技術開発を導くためのマルチプルサブスタディにおけるDMSの技術的性能や安全性を急速に評価するため、米国の大塚ファーマシューティカル D&CのDeborah Profit氏らは、umbrella type study protocolを行った。The Journal of clinical psychiatry誌オンライン版2016年7月5日号の報告。 2つの連続したサブスタディに、30人(2014年3~4月)と29人(2015年2~3月)の健康成人ボランティアが登録され、DMSによる摂取可能なセンサの検出精度、経口摂取とウェアラブルセンサやクラウドサーバによる摂取検出時間を評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・1件目のサブスタディで、ウェアラブルセンサとモバイルアプリケーションの初期バージョンを使用し、改善のための領域を特定した。 ・2件目のサブスタディで、コンポーネントのアップデートバージョンをテストし、全体の摂取検出率96.6%を達成した。 ・摂取検出時間の伝達平均待ち時間は、摂取からウェアラブルセンサ検出まで1.1~1.3分、ウェアラブルセンサ検出からサーバー検出まで6.2~10.3分であった。 ・伝達の半分は2分以内に完了し、90%が摂取後30分以内にスマートフォンに登録された。 ・重篤な有害事象、中止、臨床的に重要な検査値異常/バイタルサインの結果は報告されなかった。 結果を踏まえ、著者らは「DMSは、スマートフォンアプリケーションのバージョンを変更して実装し、ウェアラブルセンサは、高精度かつ許容可能な時間で錠剤の摂取を検知、報告する技術がある」とまとめている。 関連医療ニュース 抗精神病薬の種類や剤形はアドヒアランスに影響するのか ドパミンD2受容体占有率が服薬に影響?:慶應義塾大学 アリピプラゾール持続性注射剤の評価は:東京女子医大 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Profit D, et al. J Clin Psychiatry. 2016 Jul 5. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 敗血症疑い患者の抗菌薬の期間短縮、PCTガイド下vs.CRPガイド下/JAMA(2024/12/25) 閉経後HRT(ホルモン補充療法)のビッグデータを用いたtarget trial emulation(標的模倣試験)の結果(解説:名郷直樹氏)(2024/12/25) オンコタイプDX再発スコア≧31のHR+/HER2ー乳がん、アントラサイクリンによるベネフィット得られる可能性(TAILORx)/SABCS2024(2024/12/25) 日本におけるレカネマブ治療施設の現状〜北海道のいま(2024/12/25) 乾癬治療のデュークラバシチニブ、長期投与の有用性(2024/12/25) 鉄剤処方や検査・問診のポイント~「鉄欠乏性貧血の診療指針」発刊(2024/12/25) 患部への血流遮断で変形性膝関節症の痛みが軽減(2024/12/25) 再利用ペースメーカーは安全で再利用可能(2024/12/25) SGLT2iはDPP-4iより網膜症リスクを抑制する可能性―国内リアルワールド研究(2024/12/25) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)