MCIから初期アルツハイマー病を予測、その精度は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/10/13 軽度認知障害(MCI)は、正常な老化からアルツハイマー型認知症(AD)への過渡期である。そのため、安定状態からAD進展高リスクMCI高齢者を抽出するために使用可能な基準を開発することはきわめて重要である。米国・The Nathan S. Kline Institute for Psychiatric ResearchのBabak A Ardekani氏らは、構造的MRIスキャンにより海馬体積インテグリティ(HVI)の新規測定値を計測するための自動アルゴリズムを開発した。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2016年9月20日号の報告。 安定状態と進展状態のMCI患者分類におけるHVIの有用性を決定するため、ランダムフォレスト分類アルゴリズムを用いた。将来のAD進展に基づきMCI患者164例は、2群に分類した(安定状態:78例、進展状態86例)。ベースラインとフォロアップ1年間の構造的MRI、認知テスト、遺伝情報、患者背景情報、バイラテラルHVIを含む16次元特徴空間(feature space)を使用した。 主な結果は以下のとおり。 ・分類の全体的な精度は、82.3%(感度:86.0%、特異性:78.2%)であった。 ・女性の精度(89.1%)は、男性(78.9%)と比較し高かった。 ・女性の予測精度達成は、これまでの機械的学習アプリケーションの報告の中で最も高かった。 著者らは「本論文の方法は、安定したMCI患者から初期段階のAD患者を分離するために使用可能である。女性において、男性と比較し、精度の高い指標であると考えられる」としている。 関連医療ニュース MCIからAD、DLBへの進行を予測するには:順天堂大 軽度認知障害からの進行を予測する新リスク指標 アルツハイマー病、進行前の早期発見が可能となるか (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Ardekani BA, et al. J Alzheimers Dis. 2016 Sep 20. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] ATTR型心アミロイドーシス、CRISPR-Cas9遺伝子編集療法が有望/NEJM(2024/12/23) 更年期のホルモン補充療法、心血管疾患のリスクは?/BMJ(2024/12/23) 温水洗浄便座を使用する?しない?その理由は/医師1,000人アンケート(2024/12/23) 38種類の抗うつ薬と自殺リスク、小児に対するブラックボックス警告はいまだに有効か(2024/12/23) 帯状疱疹ワクチン、65歳を対象に定期接種化を了承/厚労省(2024/12/23) TN乳がん術前化学療法への周術期アテゾリズマブ上乗せ、EFSを改善せず/SABCS2024(2024/12/23) 増える成人食物アレルギーと新規アレルゲン、「食べたい」に応えるために/日本アレルギー学会(2024/12/23) 「ストレス食い」の悪影響、ココアで軽減の可能性(2024/12/23) [ あわせて読みたい ] 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.3(2016/05/31) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV シーズンII(2014/07/03) 診療よろず相談TV(2013/10/25)