統合失調症患者の性機能障害、ミルタザピンで改善 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/10/19 統合失調症における性的機能不全は、抗精神病薬(とくに第1世代抗精神病薬)やSSRIなどの抗うつ薬により悪化する。ミルタザピンは、他の多くの抗うつ薬と比較し、異なる作用機序を有する抗うつ薬であり、うつ病患者のSSRI誘発性性機能障害を改善することが期待される。しかし、ミルタザピンが統合失調症患者の性機能を改善させるかは不明である。フィンランド・ヘルシンキ大学のViacheslav Terevnikov氏らは、この疑問に対し、検討を行った。Nordic journal of psychiatry誌オンライン版2016年10月5日号の報告。 第1世代抗精神病薬治療を受けた統合失調症患者を、ミルタザピン追加群(20例)、プラセボ追加群(19例)のいずれかにランダムに割り付け、6週間投与した。性機能は、Udvalg for Kliniske Undersogelser side-effect rating scale(UKU-SERS)から関連5項目を用いて測定した。 主な結果は以下のとおり。 ・オルガスム機能は、ミルタザピン追加群において有意に改善した(p=0.03)。両群とも、他の性機能に変化はなかった。 ・ミルタザピン追加投与は、第1世代抗精神病薬治療を受けた統合失調症患者におけるオルガスム機能障害を軽減させることが示唆された。 関連医療ニュース リスペリドン誘発性高プロラクチン血症への補助療法 プロラクチン上昇リスクの低い第二世代抗精神病薬はどれか 統合失調症の治療に伴う性機能障害、カベルゴリンにより改善 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Terevnikov V, et al. Nord J Psychiatry. 2016 Oct 5:1-4. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 統合失調症に対するアリピプラゾール併用による糖脂質代謝への影響〜メタ解析(2025/02/24) イサツキシマブ、未治療の多発性骨髄腫に適応追加/サノフィ(2025/02/24) フロスの使用に脳梗塞の予防効果?(2025/02/24) 重度の感染症による入院歴は心不全リスクを高める(2025/02/24) 冷水浸漬はある程度の効果をもたらす可能性あり(2025/02/24) アスピリンはPI3K経路に変異のある大腸がんの再発リスクを低下させる/ASCO-GI(2025/02/24) 日本人の食事関連温室効果ガス排出量と死亡リスクにU字型の関連(2025/02/24) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24)