オシメルチニブ、T790M変異陽性NSCLCのPFSを6ヵ月延長:AURA3 試験 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/12/12 AstraZeneca(米国)は2016年12月6日、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)が、EGFR T790M変異陽性転移性非小細胞肺がん(NSCLC)の新たな標準的2次治療としての可能性を支持するAURA3試験のデータを発表した。このオシメルチニブ初の無作為化第III相試験では、オシメルチニブがプラチナ・ダブレット化学療法と比較して無増悪生存期間(PFS)を5.7ヵ月改善したことを示した。この結果は、ウィーンで開催された第17回世界肺癌学会議(WCLC)で発表され、New England Journal of Medicine誌オンライン版に掲載された。 AURA3試験のデータでは、オシメルチニブが標準的なプラチナ・ダブレット化学療法に対し、統計学的に有意なPFSの改善を示した(10.1ヵ月 vs.4.4ヵ月、HR:0.30、95%CI:0.23~0.41、p<0.001)。 また、被験者の34%を占める中枢神経系(CNS)転移患者に対する探索的サブグループ解析では、オシメルチニブのPFS8.5ヵ月に対して、ペメトレキセドとプラチナ併用化学療法では4.2ヵ月であった(HR:0.32、95%CI:0.21~0.49)。 AURA3試験におけるオシメルチニブの安全性データは、以前の経験と一致していた。Grade3以上の薬剤関連有害事象(AE)は、オシメルチニブの6%(n=16)、プラチナ・ダブレット化学療法の34%(n=46)で報告された。オシメルチニブ群でよくみられた薬剤関連AEは、下痢(全体29%、Grade3以上1%)、皮疹(全体28%、Grade3以上1%未満)で、化学療法群では悪心(全体47%、Grade3以上3%)、食欲減退(全体32%、Grade3以上3%)であった。 (ケアネット 細田 雅之) 参考AstraZeneca(米国):プレスリリース AURA3試験(ClinicalTrials.gov) 関連ニュースT790M変異陽性NSCLCに対するオシメルチニブの有効性:AURA2試験 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 60歳以上へのRSVワクチン、承認後初のシーズンの有効性/Lancet(2024/11/01) 異常降雨が全死亡リスクと関連、心血管・呼吸器疾患死亡も/BMJ(2024/11/01) 糖尿病、脳卒中合併高血圧でも積極的降圧が有効―とはいうが、COVID-19ロックダウン下の中国で大規模臨床試験を強行したことに驚き(解説:桑島巌氏)(2024/11/01) 薬物乱用頭痛に対する薬物療法の比較〜ネットワークメタ解析(2024/11/01) 骨髄線維症に10年ぶりの新薬、貧血改善が特徴/GSK(2024/11/01) お茶やベリー類など、フラボノイド摂取が認知症リスクを低下(2024/11/01) 重症の新型コロナ感染者の心臓リスクは心疾患既往者のリスクと同程度(2024/11/01) 救急外来でのChatGPTの活用は時期尚早(2024/11/01) 幸福感が脳卒中や心筋梗塞からあなたを守る(2024/11/01) [ あわせて読みたい ] Dr.長尾の胸部X線ルネッサンス (2016/11/07) イワケンの「極論で語る感染症内科」講義 (2016/08/07) 総合内科専門医試験対策 アップデート問題はココが出る!2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.1(2016/05/12) 化療スタンダードレジメン(2014/01/07) Dr.たけしの本当にスゴい症候診断2(2016/02/07) Dr.香坂のすぐ行動できる心電図 ECG for the Action! (2015/10/07) Dr.たけしの本当にスゴい症候診断(2015/07/07) Dr.小川のアグレッシブ腹部エコー 肝臓編(2015/05/08)