2つの抗精神病薬持効性注射剤、その違いを分析 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/12/29 安定期統合失調症患者に対するアリピプラゾール400mg月1回製剤(AOM400)とパリペリドンパルミチン酸(PP)の改善を評価した、28週間無作為化オープンラベル直接比較試験(QUALIFY)について、米国・カリフォルニア大学アーバイン校のSteven G Potkin氏らが、機能的アウトカムに関する多次元的評価を実施した。その結果、AOM400はPPと比較し、良好な改善を示し、より多くの患者が試験終了後、就労可能であることが示唆された。The international journal of neuropsychopharmacology誌オンライン版2016年12月8日号の報告。 副次的有効性は、Work Readiness Questionnaire、CGI-S、CGI-Iスコア、Heinrichs-Carpenter QOLスコアを用いて評価した。患者の治療満足度は、Subjective Well-Being under Neuroleptic Treatment-short version、忍容性、QOLアンケートにより評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・アリピプラゾール群は、パリペリドン群と比較し28週目に就労の準備ができていた割合が有意に高かった(調整オッズ比:2.67、95%CI:1.39~5.14、p=0.003)。 ・アリピプラゾール群は、ベースライン、パリペリドン群と比較し、すべてのQOL項目において有意な改善効果を示した。 ・28週目において、アリピプラゾール群は、パリペリドン群と比較し、CGI-S(調整オッズ比:2.26、p=0.010)、CGI-I(調整オッズ比:2.51、p=0.0032)のレスポンスが有意に多く、CGI-Iスコアが有意に良好であった(最小二乗平均差:-0.326、95%CI:-0.60~-0.05、p=0.020)。 ・アリピプラゾール群は、パリペリドン群と比較し、Subjective Well-Being under Neuroleptic Treatment-short version、忍容性、QOLについて大幅な改善が認められた。 関連医療ニュース 2つの月1回抗精神病薬持効性注射剤、有用性の違いは パリペリドン持効性注射剤、国内市販後の死亡例分析結果 アリピプラゾール持続性注射剤の評価は:東京女子医大 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Potkin SG, et al. Int J Neuropsychopharmacol. 2016 Dec 8. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] マラリア対策のための高解像度地図の最新版、COVID-19の影響は?/Lancet(2025/04/02) 2型DMへの自動インスリン投与システム、HbA1c値を改善/NEJM(2025/04/02) 胃がんT-DXd、日本における販売後調査の最終解析/日本胃癌学会(2025/04/02) 閉塞性肥大型心筋症へのmavacamten、長期有効性・安全性の中間解析(HORIZON-HCM)/日本循環器学会(2025/04/02) 腸管GVHDの発症・重症化および予防・治療における腸内細菌叢の役割/日本造血・免疫細胞療法学会(2025/04/02) OTC薬の乱用と精神症状発症リスクとの関係(2025/04/02) 「血痰は喀血」、繰り返す喀血は軽症でも精査を~喀血診療指針(2025/04/02) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)