パニック障害 + うつ病、副作用と治療経過の関係は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/02/01 抗うつ薬の副作用は治療の有効性に影響を及ぼす。しかし、副作用が発現する患者や患者の副作用を予測することは困難である。米国・イリノイ大学シカゴ校のStewart A Shankman氏らは、パニック障害合併の有無による、うつ病患者の副作用発現状況を調査した。また、副作用により治療経過を予測可能かも検討した。これらの影響の特異性を調査するため、分析では不安障害、社交不安障害、全般性不安障害(GAD)を調査した。The Journal of clinical psychiatry誌オンライン版2017年1月3日号の報告。 大規模な慢性期うつ病患者のサンプルを対象に、2002~06年に12週間、事前に計画されたアルゴリズムに従って抗うつ薬を投与した。うつ症状(ハミルトンうつ病評価尺度)と副作用を2週間ごとに評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・ベースライン時のパニック障害の生涯診断は、胃腸(OR:1.6、95%CI:1.0~2.6)、心臓(OR:1.8、95%CI:1.1~3.1)、神経系(OR:2.6、95%CI:1.6~4.2)、尿生殖器の副作用(OR:3.0、95%CI:1.7~5.3)への治療と関連している可能性が高かった。 ・副作用の頻度、強さ、罹病期間の増加は、パニック障害を合併した患者において、抑うつ症状の増加とより強い関連が認められた。 ・社交不安障害、GADは、これらの影響と関連が認められなかった。 関連医療ニュース パニック症に対し第2世代抗精神病薬は有用か 双極性障害と全般性不安障害は高頻度に合併 パニック障害 + 境界性パーソナリティ障害、自殺への影響は? (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Shankman SA, et al. J Clin Psychiatry. 2017 Jan 3. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 敗血症性ショック、強化学習モデルのバソプレシン投与で死亡率低下/JAMA(2025/04/01) 各連携機関から見た造血幹細胞移植の現状と展望/日本造血・免疫細胞療法学会(2025/04/01) EGFR陽性NSCLC、アミバンタマブ+ラゼルチニブがOS改善(MARIPOSA)/ELCC2025(2025/04/01) 治療抵抗性うつ病に対する新たな治療薬、今後の展望は(2025/04/01) BMIを改善すると心房細動リスクが低減か(2025/04/01) 中強度〜高強度の身体活動は脳の健康に有益(2025/04/01) 自己免疫疾患に対する心身症の誤診は患者に長期的な悪影響を及ぼす(2025/04/01) レム睡眠潜時の増長がアルツハイマー病のマーカーとなる可能性(2025/04/01) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)