双極性障害の過去のエピソードや治療反応を評価する簡便なスケール 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/02/07 臨床医が、双極性障害患者の疾患経過および治療反応を評価するために、アナログスケールを使用する方法について、米国・カンザス大学のSheldon H Preskorn氏が報告した。Journal of psychiatric practice誌2017年1月号の報告。 主な報告は以下のとおり。 ・このアナログスケールは、患者が経験した最も悪いうつ病、軽躁/躁病エピソードを患者ごとに調整できるため、YMRS(Young Mania Rating Scale)のような標準化された評価尺度を補完することが可能である。 ・また、患者が初発後に完全寛解(スコア0)を達成したかどうかを含め、過去の治療に対する個々の患者のエピソードがどのように反応したかを、臨床医が追跡可能となる。 ・次いで、急性または慢性の活動性エピソードにおける患者が、身体的および/または精神療法のいずれかの新規治療に対しどのように反応したかを評価可能であり、それは過去の治療に対する反応と比較することも可能である。 ・今後、このスケールは、患者の疾患経過を評価するために使用可能である。たとえば、完全寛解を伴うエピソード、より重度なエピソードや残存症状の増加を伴う慢性期など。 ・このスケールを使用することにより、エピソードがどのように発現し消失するか、悪化に影響する各因子(たとえば、対人関係、炎症プロセス、薬物使用)、疾患による悪化があるかどうかなど、患者自身が自分の疾患についてより良い理解を促すことができる。 ・したがって、この簡便なスケールは、病歴の収集、異なる治療介入の有用性のモニタリング、患者教育を含む多くの目的を達成できると考えられる。 関連医療ニュース うつ病と双極性障害を見分けるポイントは 双極性障害、治療反応は予測できるか 双極性障害、再入院リスクの低い治療はどれか (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Preskorn SH. J Psychiatr Pract. 2017;23:44-48. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] GLP-1受容体作動薬、内視鏡検査の誤嚥リスクに影響するか/BMJ(2024/11/05) オピオイド使用障害、治療中止リスクが低い薬剤は?/JAMA(2024/11/05) 精神科病床数はどのくらい必要なのか〜メタ解析(2024/11/05) 胃がん1次治療のニボルマブ+化学療法、承認後のリアルワールドデータ/日本癌治療学会(2024/11/05) 実臨床のスタチン、ロスバスタチンvs.アトルバスタチン(2024/11/05) 脳卒中後の治療で最善の血栓溶解薬とは?(2024/11/05) 不十分な情報でも「自分は正しい」と思い込むのはなぜか(2024/11/05) 大量飲酒後には不整脈リスクが増加か(2024/11/05) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)