新ALK阻害薬brigatinib、ALK陽性肺がんに承認:FDA 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/05/11 米国食品医薬品局(FDA)は2017年4月28日、クリゾチニブ無効あるいは不耐のALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、brigatinibを迅速承認した。 承認はオープンラベル多施設共同比較試験ALTAの結果に基づいており、クリゾチニブで進行した局所進行または転移性ALK陽性NSCLC患者において、臨床的意義のある持続性の奏効率(ORR)を示した。 222例の患者が、brigatinib 90mg/日の7日間の導入後、90mg/日(n=112)または180mg/日(n=110)に無作為に割り付けられた。 独立審査委員会によるORRは、90mg群では48%(95%CI:39%~58%)、180mg群では53%(95%CI:43%~62%)であった。奏効期間中央値(DOR)は両群ともに13.8ヵ月であった。ベースラインで測定可能な脳転移を有する患者の頭蓋内ORRは、90mg群(n=26)では42%(95%CI:23%~63%)、180mg群(n=18)では67%(95%CI:41%~87%)であった。頭蓋内DOR中央値は、90mg群では推定できず、180mg群では5.6ヵ月であった。頭蓋内奏効患者においては、90mg群の78%、180mg群の68%の患者が、少なくとも4ヵ月間頭蓋内奏効を持続した。 安全性は219例の患者で評価され、brigatinib服用患者の一般的有害事象は、吐き気、下痢、疲労、咳、頭痛。頻度の高い重篤な有害事象は、肺炎および間質性肺炎であった。致死的な有害事象は3.7%で発生し、肺炎(2例)、突然死、呼吸困難、呼吸不全、肺塞栓症、細菌性髄膜炎および尿路性敗血症(各1例)であった。brigatinibの投与中止につながる有害事象は90mgの2.8%、180mgの8.2%で発現した。 (ケアネット 細田 雅之) 参考FDAリリース ALTA試験(Clinical Trials.gov) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22) [ あわせて読みたい ] Dr.宮本のママもナットク!小児科コモンプラクティス (2017/04/07) Dr.たけしの本当にスゴい症候診断3 (2017/04/07) Dr.香坂のアカデミック・パスポート 「文献の引き方」から「論文の書き方」まで (2017/03/07) Dr.長尾の胸部X線ルネッサンス (2016/11/07) イワケンの「極論で語る感染症内科」講義 (2016/08/07) 総合内科専門医試験対策 アップデート問題はココが出る!2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.1(2016/05/12) 化療スタンダードレジメン(2014/01/07) Dr.たけしの本当にスゴい症候診断2(2016/02/07)