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どのくらい前から認知症発症は予測可能か 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/11/08 認知症発症の数年前から、認知機能低下が増加していることが縦断的研究で示唆されている。米国・ワシントン大学のGe Li氏らは、Cognitive Abilities Screening Instrument(CASI)の認知機能テストにおけるスコアの軌道により、正常な老化と比較した認知機能の変化を推定しようと試みた。Journal of the American Geriatrics Society誌オンライン版2017年9月21日号の報告。 米国の健康維持機構(health maintenance organization:HMO)のコミュニティーメンバーを対象としたプロスペクティブコホート研究。対象は、ベースライン時に認知症でなく、CASIスコアを2回以上測定した65歳以上の4,315人。認知症診断前の軌跡変化である平均縦断的軌跡は、CASI項目反応理論(item response theory:IRT)スコアより推定した。性別、教育レベル、APOE遺伝子の認知機能の軌跡への影響を評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・認知症診断者は、正常な老化と比較して、CASI IRTにおいて臨床診断の10年以上前に認知機能低下が明らかであった。 ・平均IRTスコアの低下は、男性、低学歴、APOEε4対立遺伝子1以上との関連が認められた。 ・認知症診断者の軌跡変化点は、平均臨床診断前の3.1年(95%CI:3.0~3.2)と推定され、その後認知機能低下が加速する傾向であった。 ・変化点は、性別、教育レベル、APOEε4遺伝子型で違いは認められなかった。 ・性別とAPOEε4遺伝子型による軌跡傾斜にわずかな差が認められたが、教育による差は認められなかった。 著者らは「認知症と臨床診断される10年以上前から、平均的な認知機能の低下が明らかであった。この減少は、臨床診断の約3年前に加速する」としている。 ■関連記事 なぜ、フィンランドの認知症死亡率は世界一高いのか 認知症予防、緑茶 vs. 紅茶 vs. ルイボス茶 たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Li G, et al. J Am Geriatr Soc. 2017 Sep 21. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 うつ病患者にみられる認知機能の変化は 医療一般(2016/04/01) 学歴はアルツハイマー病リスクと関連/BMJ ジャーナル四天王(2017/12/18) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 脳梗塞発症後4.5時間以内、reteplase vs.アルテプラーゼ/NEJM(2024/07/01) 家族性アルツハイマー病、APOE3Chヘテロ接合体も発症遅延に関与/NEJM(2024/07/01) 統合失調症に対する2種類の長時間作用型注射剤抗精神病薬の併用療法(2024/07/01) アトピー性皮膚炎の症状を改善するレブリキズマブ発売/リリー(2024/07/01) 転移乳がんへのCDK4/6阻害薬+内分泌療法の効果、HER2ゼロと低発現で解析(PALOMA-2、PALOMA-3)(2024/07/01) AIを用いた血液検査で肺がんを早期発見(2024/07/01) 地中海食で女性の全死亡リスクが23%低下(2024/07/01) [ あわせて読みたい ] 新型コロナ治療薬の有力候補、「siRNA」への期待(2020/03/26) 開発中の治療法最前線(2020/02/17) 希少疾病・難治性疾患特集 2020(2020/02/03) Dr.林の笑劇的救急問答15<上巻>(2020/01/15) 一発診断(2019/12/11) Dr.白石のLet's エコー 運動器編(2019/11/07)