オシメルチニブ、EGFR変異肺がん1次治療の適応を国内申請/アストラゼネカ 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/12/01 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長:マーク・デュノワイエ)は2017年11月27日、第3世代EGFR-TKIオシメルチニブ(商品名:タグリッソ)に関し、「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」を予定の効能・効果として、本邦における製造販売承認事項一部変更承認を申請したと発表。 本申請は、第III相FLAURA試験の結果に基づき行われた。FLAURA試験は、治療歴のない局所進行あるいは転移性EGFR変異非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象として実施され、オシメルチニブ投与群は、現在の標準1次治療であるEGFR-TKIのエルロチニブまたはゲフィチニブ投与群と比べて、無増悪生存期間中央値の延長を示した(18.9ヵ月対10.2ヵ月、HR:0.46、p<0.001)。 これらの改善は、脳転移の有無に関するサブグループを含む、事前に既定したすべてのサブグループにおいて認められた。全生存期間(OS)中央値は、イベント発現割合25%の初期データにおいて、臨床的に意義のある改善を示した。オシメルチニブ投与群は、既存の標準1次治療群と比較して2倍以上の奏効期間中央値を示し、優れた客観的奏効率を示した。また、良好な忍容性を示し、その安全性プロファイルは過去に得られているデータと一貫していた。 欧米と比べ、日本を含むアジアではEGFR変異が多く、NSCLC全体の約30~40%にみられる。本邦におけるStageIVのEGFR変異NSCLCの5年生存率は、14%未満にとどまるが、将来的に本適応が承認されれば、より多くの患者がより長い奏効期間を1次治療から期待できようになる。 本邦におけるオシメルチニブの現在の適応は「EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」。 ■参考 アストラゼネカ株式会社プレスリリース FLAURA試験(New England Journal of Medicine) FLAURA試験(Clinical Trials.gov) ■関連記事 オシメルチニブ、EGFR変異陽性NSCLCの1次治療でブレークスルー・セラピーに指定 HR0.46、オシメルチニブが1次治療で標準治療を上回る(FLAURA)/ESMO2017 (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] パーキンソン病患者数、30年後には約2倍か/BMJ(2025/03/26) 非弁膜症性心房細動に対するDOAC3剤、1日の服薬回数は治療効果に影響せず?(2025/03/26) HER2陽性転移乳がん、術後放射線療法でOS改善~SEERデータ(2025/03/26) リンパ腫・骨髄腫に対する新たな免疫治療/日本臨床腫瘍学会(2025/03/26) 高齢NSCLCへのICI、2次治療への移行率と治療成績(NEJ057)/日本臨床腫瘍学会(2025/03/26) ビタミンBが影響を及ぼす神経精神疾患〜メタ解析(2025/03/26) 抗うつ薬は認知症患者の認知機能低下を加速させる?(2025/03/26) [ あわせて読みたい ] Dr.林の笑劇的救急問答13<上巻>(2017/10/07) 国立国際医療研究センター総合診療科presents 内科インテンシブレビュー2017 (2枚組)(2017/09/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)(2017/09/07) 救急エコー最速RUSH! (2017/07/07) 肺がん特集まとめインデックス(2017/06/20) 肺がん特集(2017/06/20)