認知症リスクとBMIとの関連 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/12/13 中年期の高BMIは、認知症リスクを高めることが示唆されているが、認知症発症前の体重減少が、このような影響を隠している可能性がある。英国・ロンドン大学(UCL)のMika Kivimaki氏らは、BMIと認知症との関連について検討を行った。Alzheimer's & dementia誌オンライン版2017年11月20日号の報告。 39件のコホート研究より抽出された、認知症でない対象者134万9,857例で検討を行った。ベースライン時にBMIを評価した。フォローアップ時の認知症発症は、電子健康記録を用いて確認した(6,894例)。認知症発症の数十年前にBMIを評価した場合、BMIはほとんど影響を受けず、より認知症発症に近い時点の診断でBMIを評価した場合、多くの影響を受けると仮定した。 主な結果は以下のとおり。 ・認知症診断に対するBMIの5kg/m2増加あたりのハザード比は、10年前で0.71(95%CI:0.66~0.77)、10~20年前で0.94(95%CI:0.89~0.99)、20年超前で1.16(95%CI:1.05~1.27)であった。 著者らは「BMIと認知症との関連は、2つのプロセスに起因する可能性が高い。1つは、長期フォローアップで観察される高BMIの有害作用である。もう1つは、短期フォローアップ時に、高BMIを保護的に見せる因果の逆転効果である」としている。 ■関連記事 なぜ、フィンランドの認知症死亡率は世界一高いのか 認知症発症と関連する5つの精神症状 どのくらい前から認知症発症は予測可能か (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Kivimaki M, et al. Alzheimers Dement. 2017 Nov 20. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 米国の医療支出に大きな地域差、その要因は?/JAMA(2025/03/04) 3月は心筋梗塞・脳梗塞に要注意!?医療ビッグデータで患者推移が明らかに/MDV(2025/03/04) 抗うつ薬の有用性比較、SSRI vs.SNRI vs.新規抗うつ薬(2025/03/04) CDK4/6阻害薬治療中に進行したHR+HER2-転移乳がん、生存に関連する因子は?(2025/03/04) 多量飲酒と3個以上の心代謝リスク因子は肝疾患リスクを上昇させる(2025/03/04) GLP-1RAの腎保護効果はDPP-4iを上回る(2025/03/04) 日本人の頭内爆発音症候群の有病率は1.25%で不安・不眠等と関連―忍者睡眠研究(2025/03/04) [ あわせて読みたい ] 医師が選んだ"2017年の10大ニュース"! 【CareNet.com会員アンケート結果発表】(2017/12/04) Dr.徳田のすぐできるフィジカル超実技(2017/11/07) Dr.林の笑劇的救急問答13<上巻>(2017/10/07) 国立国際医療研究センター総合診療科presents 内科インテンシブレビュー2017 (2枚組)(2017/09/07) Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)(2017/09/07)