公益財団法人日本対がん協会 サバイバークラブは、2020年9月30日、全がん種を対象にした、がん患者・家族がかかえる食と体重減少の悩みに関する全国インターネット調査の結果を発表。多くのがん患者・家族が食や体重減少に関する悩みを抱えており、また、相談できていない現状が明らかになった。
調査対象は、がん患者とその家族。調査期間は2019年10月1日~2019年11月18日、回答数は1,382名(がん患者1,168名、家族214名)であった。
食の悩み6割
「食事について気になることや悩みを感じたことがある」と回答した割合は、患者本人は58%、家族は77%が、全体では61%であった。具体的な食の悩みには「食欲がない」が48%、「味が変わって感じる」40%、「吐き気・嘔吐」37%、「体重減少」36%などで、さまざまな悩みが混在していることがわかった。
体重減少5割
体重の変化については、「減った(かなり体重+少し減った)」と回答した割合は、患者本人42%、家族65%、全体では46%であった。体重の変化による悩みを見ると「疲れやすく、日中の活動が制限される」との回答がもっとも多く、44%にのぼった。
食に対する情報収集は6割
全体の55%が食事に対する情報収集を行っており、とくに胃がんではその割合は66%と、もっとも高かった。
相談していない5割
食事と体重減少の悩みに関する相談経験の有無については、「相談していない」と回答した割合が47%であった。「相談して満足」と回答した割合は40%、「相談に不満」とした回答者の相談結果への思いは「自分で解決しなくてはいけないと思った」、「参考になる情報が得られなかった」が上位を占めた。
(ケアネット 細田 雅之)