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アリピプラゾール経口剤⇒注射剤への切り替え、その安全性は? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/07/23 米国・カリフォルニア大学のSteven G. Potkin氏らは、経口抗精神病薬から月1回投与の持続性注射剤アリピプラゾールに切り替える際の安全性と忍容性の評価を行った。その結果、経口抗精神病薬の中間安定期を経ることなく、月1回投与のアリピプラゾールに安全に切り替え可能であることが示されたことを報告した。Current Medical Research and Opinion誌オンライン版2013年7月3日号の掲載報告。 本試験は、経口抗精神病薬から月1回投与の持続性注射剤アリピプラゾールに切り替える際の安全性と忍容性を評価する目的で行われた。登録対象は、アリピプラゾール以外の経口非定型抗精神病薬治療を受けており、アリピプラゾールの忍容性が確認されている統合失調症患者とした。まず、スクリーニング期に、主治医の判断で固定用量の経口非定型抗精神病薬を14日間以上投与した。その後、服用中の経口非定型抗精神病薬を中/低用量に減量して14±1日間併用しつつ、月1回投与のアリピプラゾール(400 mg)による治療を開始した。28日間の治療期における安全性と忍容性を評価した。また、投与開始7、14、28日目に血漿中アリピプラゾール濃度を測定し、薬物動態を評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・登録被験者は60例であった。 ・治療期間中、経口オランザピン(3例)、クエチアピン(28例)、リスペリドン(24例)、ジプラシドン(5例、国内未承認)の併用を継続した。これら併用経口抗精神病薬の投与期間は0~15日間とさまざまであった。 ・忍容性は良好であった。最も高頻度に発現した治療関連有害事象(TEAEs)は、注射部疼痛と歯痛であり(各々 4/60例、6.7%)、次いでジストニア、疲労、血清クレアチンホスホキナーゼ(CPK)上昇、不眠および不穏であった(各々 3/60例、5.0%)。 ・TEAEsの大半は、経口抗精神病薬併用後、最初の8日間に出現した。 ・臨床検査値または空腹時の代謝パラメータにおいて、臨床的に意味のあるベースラインからの変化は認められなかった。 ・精神症状は安定していた。 ・血中アリピプラゾール濃度は、経口アリピプラゾール連日投与のデータと同様であった。 ・月1回投与のアリピプラゾールをアリピプラゾール以外の経口抗精神病薬と併用した際の有害事象プロファイルは、既報告と一致するものであった。 ・前治療の非定型抗精神病薬の種類および投与期間にかかわらず有害事象は同様であり、経口抗精神病薬の中間安定期を経ることなく、月1回投与のアリピプラゾールに安全に切り替え可能であることが示された。 ・なお、試験デザイン(オープンラベル、短期間)と患者集団(男性、アフリカ系アメリカ人が圧倒的多数)の側面から、これら知見を一般化するには限界があった。 関連医療ニュース 統合失調症へのアリピプラゾール持効性注射剤、経口剤との差は? どのタイミングで使用するのが効果的?統合失調症患者への持効性注射剤投与 青年期統合失調症の早期寛解にアリピプラゾールは有用か? (ケアネット) 原著論文はこちら Potkin SG et al. Curr Med Res Opin. 2013 Jul 3. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 腎移植後の抗体関連型拒絶反応、抗CD38抗体felzartamabが有望/NEJM(2024/07/18) 産後VTE予防のエノキサパリン、より高リスク例へ限定可能?/JAMA(2024/07/18) オミクロン対応2価コロナワクチン、半年後の予防効果は?/感染症学会・化学療法学会(2024/07/18) 日本における頭痛障害、片頭痛の有病率調査の正確性は(2024/07/18) 運動が化学療法による末梢神経障害の回避に有効か(2024/07/18) マルチビタミンに寿命延長効果はある?(2024/07/18) 夜勤とギャンブル利用の関係(2024/07/18)