日本おける抗精神病薬の用量はアジア各国と比較し、まだ多い―REAP調査― 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/06/11 アジア各国の協力のもと、東アジアにおける向精神薬処方調査(REAP)が1999年より実施されている。今回、Xiang氏らはアジア各国における高齢の統合失調症入院患者における抗精神病薬の低用量(クロルプロマジン換算300mg/日以下)処方と人口統計学的および臨床的相関について検討し、報告を行った。Int Psychogeriatr誌2012年6月号(オンライン版2012年2月3日号)掲載。対象は2001~2009年のREAPデータベースより抽出した55歳以上の統合失調症入院患者1,452例。社会人口統計学的および臨床的な特性と抗精神病薬の処方箋を標準化されたプロトコールとデータ収集手法により集積した。本調査は中国、香港、日本、韓国、シンガポール、台湾、インド、マレーシアの8ヵ国の参加により実施した。主な結果は以下のとおり。 ・抗精神病薬が低用量で処方されていた頻度 は40.9%であった 。・抗精神病薬が低用量処方されがちな患者は女性、高齢、罹病期間が短い、陽性症状が少ないことと相関があった (多重ロジステック回帰分析)。・2001~2009年のすべての調査に参加した6ヵ国のうち、日本では抗精神病薬の低用量処方がより少ない傾向があった。(ケアネット 鷹野 敦夫) 関連医療ニュース ・維持期の統合失調症患者において現在の薬物投与量は最適か? ・抗精神病薬を処方された患者は本当に薬を服用しているのか? ・統合失調症の高感度スクリーニング検査 「眼球運動検査」 原著論文はこちら Xiang YT, et al. Int Psychogeriatr. 2012; 24: 1002-1008. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22)