アジアの救急隊員 はPTSD発症リスクが高い! 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/06/26 常に危険と隣り合わせの現場で働く人々にとって心的外傷後ストレス症候群(PTSD)は大きな問題となる。Berger氏らはレスキュー隊員におけるPTSD有病率と発症に影響を与える要因をシステマティックレビューおよびメタ解析にて検討し、「アジアの救急隊員やレスキュー隊員はPTSDの発症リスクが高い可能性がある」ことを報告した。Soc Psychiatry Psychiatr Epidemiol誌2012年6月号掲載(オンライン版2012年6月18日号)。20,424人のレスキュー隊員 を含む40サンプルについて調査した計28試験を抽出した。すべての試験における有病率データにはランダム効果モデルを使用していた。多変量メタ解析モデルは有病率に影響を与える要因を特定することに利用した。主な結果は以下のとおり。 ・全世界的にみるとレスキュー隊員におけるPTSD有病率は10%であった。・アジア大陸で実施された試験における平均的なPTSD有病率は、欧州と比較してより高値であったが、北米大陸との比較では高くはなかった(メタ回帰分析)。・救急隊員 では消防士や警察官と比較しPTSDの推定有病率が高かった。・レスキュー隊員 は一般人よりもPTSD発症リスクが高い。・アジアの救急隊員やレスキュー隊員 はPTSDの影響を受けやすいと考えられる。・継続的な予防措置を実施する必要性がある。(ケアネット 鷹野 敦夫) 関連医療ニュース ・厚労省も新制度義務化:精神疾患患者「社会復帰」へ ・境界性人格障害の自殺対策へ期待「DBT PEプロトコール」パイロット試験 ・認知機能への影響は抗精神病薬間で差があるか? 原著論文はこちら Berger W, et al. Soc Psychiatry Psychiatr Epidemiol. 2012; 47: 1001-1011. Epub 2011 Jun 18. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 複雑CAD併存の重症AS、FFRガイド下PCI+TAVI vs.SAVR+CABG/Lancet(2024/12/20) 慢性心血管系薬のアドヒアランス不良、リマインドメッセージでは改善せず/JAMA(2024/12/20) “Real-world”での高齢者に対するRSVワクチンの効果(解説:山口佳寿博氏/田中希宇人氏)(2024/12/20) 切除不能肝細胞がん、アテゾ+ベバがTACEの代替となる可能性/ESMO Asia2024(2024/12/20) EGFR陽性NSCLCの1次治療、オシメルチニブ+化学療法のアジア人データ(FLAURA2)/ESMO Asia2024(2024/12/20) 進行・再発子宮体がんの新たな治療選択肢/AZ(2024/12/20) 導入療法後に病勢進行のないHR+/HER2+転移乳がん1次治療、パルボシクリブ追加でPFS改善(PATINA)/SABCS2024(2024/12/20) 統合失調症発症後20年間における抗精神病薬使用の変化(2024/12/20) SGLT2阻害薬はがん発症を減らすか~日本の大規模疫学データ(2024/12/20)