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カルシニューリン阻害で免疫を抑制するループス腎炎治療薬「ルプキネス」【最新!DI情報】第27回
2024/11/19 最新!DI情報
カルシニューリン阻害で免疫を抑制するループス腎炎治療薬「ルプキネス」【最新!DI情報】第27回
https://www.carenet.com/pharmacist/di/cg004391_027.html
一般名 | カモスタットメシル酸塩錠 |
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YJコード | 3999003F1319 |
剤型・規格 | 錠剤・100mg1錠 |
薬価 | 10.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1).慢性膵炎における急性症状の緩解。2).術後逆流性食道炎。(効能又は効果に関連する注意)5.1.〈慢性膵炎における急性症状の緩解〉胃液吸引、絶食、絶飲等の食事制限を必要とする重症慢性膵炎の患者に本剤を投与しないこと。5.2.〈術後逆流性食道炎〉胃液の逆流による術後逆流性食道炎には、本剤の効果が期待できないので使用しないこと。
〈慢性膵炎における急性症状の緩解〉通常1日量カモスタットメシル酸塩として600mgを3回に分けて経口投与する。症状により適宜増減する。〈術後逆流性食道炎〉通常1日量カモスタットメシル酸塩として300mgを3回に分けて食後に経口投与する。
(禁忌)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)8.1.〈効能共通〉重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、血清電解質検査を行うこと〔11.1.4参照〕。8.2.〈術後逆流性食道炎〉症状の改善がみられない場合、長期にわたって漫然と投与しないこと。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.過敏症を有する患者:副作用が発現しやすくなる。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、大量投与を避けること(ヒトの投与量の40倍(400mg/kg/日)以上を投与した動物実験(ラット)で胎仔体重増加抑制が報告されている)。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(適用上の注意)14.1.薬剤調製時の注意本剤とオルメサルタンメドキソミル製剤等との一包化は避けること(一包化して高温多湿条件下にて保存した場合、本剤が変色することがある)。14.2.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):血圧低下、呼吸困難、そう痒感等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。11.1.2.血小板減少(頻度不明)。11.1.3.肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇、著しいAl-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。11.1.4.高カリウム血症(頻度不明):重篤な高カリウム血症があらわれることがある〔8.1参照〕。11.2.その他の副作用1).血液:(0.1%未満)白血球減少、赤血球減少、(頻度不明)好酸球増多。2).過敏症:(0.1~0.5%未満)発疹、そう痒等[発現した場合には投与を中止すること]。3).消化器:(0.1~0.5%未満)嘔気、腹部不快感、腹部膨満感、下痢、(0.1%未満)食欲不振、嘔吐、口渇、胸やけ、腹痛、便秘。4).肝臓:(0.1~0.5%未満)AST上昇・ALT上昇等。5).腎臓:(0.1%未満)BUN上昇、クレアチニン上昇。6).その他:(0.1%未満)浮腫、低血糖。発現頻度は使用成績調査を含む。
18.1作用機序カモスタットメシル酸塩は経口投与ですみやかに生体のキニン生成系、線溶系、凝固系及び補体系に作用し、その酵素活性をすみやかに阻害し異常亢進を抑制することにより、慢性膵炎の炎症症状と疼痛の緩解並びにアミラーゼ値の改善に効果が認められている。また、術後食道内に逆流する消化液中のトリプシンを阻害することにより、術後逆流性食道炎の改善に効果が認められている。18.2薬理作用18.2.1蛋白分解酵素阻害作用(1)トリプシン、血漿カリクレイン、プラスミン、トロンビン、C1r、C1エステラーゼに対して強い阻害作用を示す(invitro)。一方、パンクレアチン、膵臓カリクレインに対する阻害作用は弱く、α‐キモトリプシン、ペプシン、ブロメライン、セミアルカリプロテアーゼ、セラチオペプチダーゼに対しては阻害作用を示さない(invitro)。また、経口投与時の血中活性代謝物4‐(4‐グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸も、ほぼカモスタットメシル酸塩に匹敵する阻害活性を有する(invitro)。(2)ラットに50~500mg/kgを経口投与すると、用量依存性に血中の抗トリプシン、抗プラスミン活性のすみやかな上昇が認められる。また、健康成人に200、600mgを経口投与すると、用量依存性に血中抗カリクレイン活性の上昇が認められる。18.2.2キニン生成系に対する阻害作用46℃の温水中に浸したラット後肢の灌流実験において25、100mg/kgを経口投与すると、キニン様物質の遊離をそれぞれ32~41%、70~87%抑制する。18.2.3凝固・線溶系に対する阻害作用線溶亢進状態にあるウサギに50~200mg/kgを経口投与すると、Clotlysis、FDP上昇及びトロンビン時間の延長を用量依存性に抑制し、出血を減少させる。18.2.4実験膵炎に対する作用(1)逆行性に胆汁酸とトリプシンを膵管内に注入して作成した実験膵炎ラットに25~100mg/kgを経口投与すると、用量依存性に死亡率を低下させる。(2)十二指腸閉塞ループにより作成した実験膵炎ラット(5mg/kg)及びイヌ(10mg/kg)に十二指腸内投与すると、膵浮腫像の出現を抑制するとともに、血中蛋白分解酵素活性の上昇を抑制し、死亡率を低下させる。(3)コリン欠乏食で飼育したマウスにエチオニンの投与により作成したエチオニン膵炎に20~300mg/kgを1日2回経口投与すると、膵臓内の蛋白分解酵素活性の上昇を抑制し、死亡率を低下させる。18.2.5術後逆流性食道炎モデルに対する作用(1)ラット術後逆流性食道炎モデルにおいて、100mg/kgを1日2回術後2日目から5日間経口投与すると、食道粘膜潰瘍形成を抑制する。(2)イヌ術後逆流性食道炎モデルにおいて、50mgを1日3回術後14日目から14日間経口投与すると、食道のびらん及び出血等の内視鏡的所見を改善し、治療的効果を認める。(3)ラット術後逆流性食道炎モデルにおいて、100mg/kgを経口投与すると、モデルより採取した消化液中のトリプシン活性を81.8%抑制する。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈慢性膵炎における急性症状の緩解〉17.1.1国内二重盲検比較試験慢性膵炎を対象に二重盲検比較試験を行い、慢性膵炎の主症状である圧痛、尿アミラーゼ値、悪心・嘔吐、鼓腸の改善度において、対照群と比較して有意の差が認められ、有用性が報告されている。17.1.2国内臨床試験慢性膵炎を対象とした二重盲検比較試験を含む臨床試験において、疼痛、圧痛、血清アミラーゼ値、尿アミラーゼ値等の症状の改善が認められ、その有効率は48.9%(155/317例)である。〈術後逆流性食道炎〉17.1.3国内臨床試験術後逆流性食道炎を対象とした二重盲検比較試験を含む臨床試験において、内視鏡によりびらん、出血等の改善が認められ、かつ、胸やけ、胸部疼痛、胸部熱感等の自覚症状改善が認められ、その有効率は82.0%(132/161例)である。