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https://www.carenet.com/series/nameorigin/cg004567_017.html
一般名 | ラロキシフェン塩酸塩錠 |
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YJコード | 3999021F1023 |
剤型・規格 | 錠剤・60mg1錠 |
薬価 | 58.10円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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https://www.carenet.com/series/upgrade/cg004493_016.html
閉経後骨粗鬆症。
通常、ラロキシフェン塩酸塩として、1日1回60mgを経口投与する。
(禁忌)2.1.深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症等の静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者[これらの症状が増悪することがある]〔8.1、11.1.1参照〕。2.2.長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)にある患者〔8.2参照〕。2.3.抗リン脂質抗体症候群の患者[静脈血栓塞栓症を起こしやすいとの報告がある]。2.4.妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦〔9.5妊婦、9.6授乳婦の項参照〕。2.5.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)8.1.本剤の服用により、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)があらわれることがあるので、患者に対しては、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等のような症状が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること〔2.1、11.1.1参照〕。8.2.静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)のリスクが上昇するため、長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)に入る3日前には本剤の服用を中止し、完全に歩行可能になるまでは投与を再開しないこと〔2.2参照〕。8.3.患者のカルシウム及び/又はビタミンDの摂取量が十分でない場合は、カルシウム及び/又はビタミンDをそれぞれ補給すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.経口エストロゲン療法にて顕著な高トリグリセリド血症[>500mg/dL]の既往歴のある患者:血清トリグリセリド値のモニターを行うこと(本剤の服用により血清トリグリセリド上昇があらわれることがある)。(腎機能障害患者)腎機能障害患者:国内臨床試験では除外されている〔16.6.1参照〕。(肝機能障害患者)肝機能障害患者:国内臨床試験では除外されている〔16.6.2参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(妊婦に本剤を投与した場合、胎児に悪影響を及ぼすおそれがあり、ウサギでは、流産及び低頻度で胎仔心奇形(胎仔心室中隔欠損)が認められ、ラットでは、胎仔発達遅延及び胎仔発育異常(胎仔波状肋骨、胎仔腎盂拡張)あるいは分娩遅延又は分娩困難、出生仔生存率低下、身体発育分化の変化、発育分化抑制や下垂体ホルモン変化、出生仔におけるリンパ球組織減少といった所見が認められ、また、高用量では、分娩困難による母動物死亡及び産仔死亡の報告がある)〔2.4参照〕。(授乳婦)授乳中の女性には投与しないこと(本剤がヒト乳汁中へ移行するかどうかは不明である)〔2.4参照〕。(相互作用)10.2.併用注意:1).陰イオン交換樹脂<経口>(コレスチラミン<経口>)〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が低下する(本剤がコレスチラミンに吸着され、消化管内からの吸収量が低下することが知られており、その他の陰イオン交換樹脂についても同様の可能性が考えられる)]。2).クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)[プロトロンビン時間の減少が報告されており、本剤による治療の開始あるいは終了の際、プロトロンビン時間を注意深くモニターする必要がある(機序は不明である)]。3).アンピシリン〔16.7.2参照〕[本剤の血中濃度が低下するおそれがある(アンピシリンにより腸内細菌叢が減少することにより本剤の腸肝循環が低下するためと考えられる)]。(過量投与)13.1.症状1回120mg以上を服用した成人で下肢痙攣、浮動性めまいが報告されている。2歳未満の小児において180mgまで誤って服用したとの報告があり、失調、浮動性めまい、嘔吐、発疹、下痢、振戦、潮紅、Al-P上昇が報告されている。13.2.処置過量投与時の特異的解毒剤はない。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報15.1.1.外国における骨粗鬆症治療(骨折)試験において、本剤投与群はプラセボ群に比べわずかな子宮内膜厚増加を示したとの報告があり、臨床的に意味のある子宮内膜増殖であるとはされていないが、本剤治療中に子宮内膜異常(原因不明の子宮出血・性器出血、子宮内膜増殖等)が認められた場合には症状に応じて詳しい検査を行うこと。15.1.2.外国において、本剤と経口エストロゲン製剤併用中の閉経後女性で子宮内膜厚増加したとの報告がある。15.1.3.本剤投与により、対照群に比べ乳癌のリスクの上昇は認められていないが、本剤治療中に乳房に原因不明の異常が認められた場合には症状に応じて詳しい検査を行うこと。15.1.4.外国で実施された冠動脈疾患がある閉経後女性又は冠動脈疾患のリスクが高い閉経後女性を対象*とした試験において、本剤投与群において脳卒中による死亡率が高かったとの報告がある。脳卒中による死亡率はプラセボ投与群で1.5/1000人/年に対して本剤投与群で2.2/1000人/年であった。*:本剤の承認された効能又は効果は閉経後骨粗鬆症である。15.2.非臨床試験に基づく情報雌ラット及びマウスにおけるがん原性試験の結果、卵巣腫瘍の発生が認められたとの報告があり、これらの所見は卵胞機能及び性ホルモンバランスの不均衡に起因する変化である可能性が高いと考えられ、げっ歯類に特異的な変化であることが知られている。長期臨床試験において、卵巣機能が低下した閉経後女性における本剤の投与と腫瘍発生との間に明確な関係は示唆されていない。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.静脈血栓塞栓症(頻度不明):深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症があらわれることがあるので、下肢疼痛・下肢浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等の症状が認められた場合には投与を中止すること〔2.1、8.1参照〕。11.1.2.肝機能障害(頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。11.2.その他の副作用1).血液:(頻度不明)ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、血小板数減少。2).内分泌・代謝系:(2%未満)血中Al-P減少、(頻度不明)血清総蛋白減少、血中アルブミン減少、血清リン減少、血中カルシウム減少。3).消化器:(2%未満)嘔気、(頻度不明)腹部膨満、おくび。4).肝臓:(頻度不明)γ-GTP上昇。5).皮膚:(2~5%未満)皮膚炎、皮膚そう痒症。6).生殖器:(2%未満)膣分泌物、(頻度不明)良性の子宮内腔液増加。7).乳房:(2~5%未満)乳房緊満。8).その他:(2~5%未満)下肢痙攣、ほてり、(2%未満)多汗、(頻度不明)感覚減退、末梢性浮腫、表在性血栓性静脈炎、体重増加。
18.1作用機序ラロキシフェンはエストロゲン受容体を介して作用を発現する。骨においてはエストロゲン受容体に結合後、骨代謝回転に関与するサイトカインを介して、エストロゲンと同様な骨吸収抑制作用を示す。また、脂質代謝に対してもエストロゲンと同様の作用を示す。卵巣切除ラットの子宮重量に関する試験において、エストロゲン0.1mg/kg/日投与群では子宮重量は285%増加し、本剤0.01~10mg/kg/日投与群では18%から66%増加したが用量反応性は認められなかった。なお、本剤投与により卵巣切除ウサギ(70及び210mg/日)及びサル(1及び5mg/kg/日)においては子宮重量の増加は認められなかった。乳腺刺激作用の有無を確認する目的で、卵巣切除サルを用いて乳腺小葉組織量を計測した結果、本剤投与群と対照群との間に差は認められなかった。18.2骨密度及び骨強度に及ぼす影響ラットの卵巣切除モデルにおいて本剤1~10mg/kg/日を卵巣切除4日後より投与した結果、腰椎、脛骨等における骨密度減少及び骨強度低下を抑制し、これらの効果は12ヵ月間投与後でも保持された。サルにおいても本剤1及び5mg/kg/日を卵巣切除翌日より投与した結果、卵巣切除による骨密度減少を抑制し、これらの効果は2年間投与後でも保持され、腰椎における骨密度増加作用と骨強度低下抑制作用との間には正の相関が認められた。また、卵巣切除したラット及びサルでの生化学的マーカー値の変動から亢進した骨代謝回転に対する抑制効果が示された。18.3骨組織形態に及ぼす影響ラットの卵巣切除モデルにおいて、本剤3mg/kg/日の投与は海綿骨における骨梁数の減少や骨梁間隙の増大を改善し、正常な微細構造を有する骨を形成した。ラットにおけるこれらの効果は10ヵ月間投与後でも保持された。18.4骨折治癒に及ぼす影響卵巣切除ラットに本剤1mg/kg/日を投与し、大腿骨骨折部分における力学的性質及び材質特性を検討した結果、卵巣切除による骨折部分における剛性低下、材質特性(ヤングの剛性率)の低下あるいは骨形成速度の上昇に対する抑制効果が認められた。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第III相試験日本人の閉経後骨粗鬆症女性284例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、ラロキシフェン塩酸塩60mg/日、120mg/日注)又はプラセボを1年間経口投与した(すべての患者にカルシウムとして500mg/日、ビタミンD200IU/日を補給)。そのうちラロキシフェン塩酸塩60mg群(92例)における結果を次表に示す。本剤投与により、腰椎骨密度の有意な増加と、各種骨代謝マーカーの有意な低下が認められた。表1)ラロキシフェン塩酸塩60mg群における投与前値からの変化率(%)--------------------------表開始--------------------------12週24週40週52週腰椎骨密度(第2~第4)-+3.3a)+3.7a)+3.5a)血清オステオカルシン-18.4a)-32.2a)--34.5a)骨型アルカリホスファターゼ-13.7-41.3a)--47.9a)尿中I型コラーゲンC末端テロペプチド/Cr-35.8a)-43.0a)--43.6a)尿中I型コラーゲンN末端テロペプチド/Cr-25.2a)-34.2a)--33.5a)a)プラセボ群との比較で統計学的に有意(p<0.05)であった。--------------------------表終了--------------------------腰椎骨密度は平均値で、各種骨代謝マーカーは中央値で示した。副作用発現頻度は、ラロキシフェン塩酸塩60mg群で34.8%(32/92例)であった。主な副作用は、ほてりが4.3%(4/92例)、下肢痙攣、乳房緊満及び皮膚炎が各3.3%(3/92例)であった。17.1.2外国第III相試験外国人の閉経後骨粗鬆症女性7705例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、ラロキシフェン塩酸塩60mg/日、120mg/日注)又はプラセボを3年間経口投与した(すべての患者にカルシウムとして500mg/日、ビタミンD400~600IU/日を補給)。ラロキシフェン塩酸塩60mg群(2557例)において、新規椎体骨折が発生した患者の割合はプラセボ群に対して、既椎体骨折のない患者群で55%、既椎体骨折のある患者群で30%低下しており、いずれも統計学的に有意(p<0.05)であった。この骨折抑制効果は4年まで投与を継続して検討した結果においても維持されていた。また、投与1年目までに自覚症状を伴った新規椎体骨折(新規臨床椎体骨折)が発生した患者の割合はプラセボ群に比し68%低下し、統計学的に有意(p<0.05)であった。一方、腰椎骨密度(第1~第4)の投与前値からの変化率は、1年目で+2.5%、2年目で+2.9%、3年目で+3.2%と増加し、いずれもプラセボ群と比較して統計学的に有意(p<0.05)であった。有害事象発現頻度は、ラロキシフェン塩酸塩60mg群で92.5%(2365/2557例)、プラセボ群で92.4%(2380/2576例)であった。このうち、重篤な有害事象は、ラロキシフェン塩酸塩60mg群で23.9%(610/2557例)、プラセボ群で25.2%(650/2576例)であった。注)本剤の承認された用法及び用量はラロキシフェン塩酸塩として1日1回60mg経口投与である。