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2024/12/24 医療一般
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一般名 | バゼドキシフェン酢酸塩錠 |
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YJコード | 3999027F1039 |
剤型・規格 | 錠剤・20mg1錠 |
薬価 | 28.70円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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閉経後骨粗鬆症。
通常、バゼドキシフェンとして、1日1回20mgを経口投与する。
(禁忌)2.1.深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症等の静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者[これらの症状が増悪することがある]〔8.1、8.2、11.1.1参照〕。2.2.長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)にある患者〔8.2参照〕。2.3.抗リン脂質抗体症候群の患者[本症候群の患者は静脈血栓塞栓症を起こしやすいとの報告がある]。2.4.妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦〔9.5妊婦、9.6授乳婦の項参照〕。2.5.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)8.1.本剤の投与により、静脈血栓塞栓症があらわれることがあるので、患者に対し、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等の症状が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること〔2.1、8.2、11.1.1参照〕。8.2.静脈血栓塞栓症のリスクの高い患者では、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ、本剤の投与を考慮すること〔2.1、8.1、11.1.1参照〕[静脈血栓塞栓症のリスク要因:外科手術、重大な外傷、加齢、肥満、悪性腫瘍等]。長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)に入る前に本剤の投与を中止し、完全に歩行可能になるまでは投与を再開しないこと〔2.2参照〕。8.3.患者のカルシウム及び/又はビタミンDの摂取量が十分でない場合は、カルシウム及び/又はビタミンDをそれぞれ補給すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.経口エストロゲン療法にて顕著な高トリグリセリド血症の既往のある患者:本剤服用により血清トリグリセリド上昇がみられることがある(なお、本剤の臨床試験において、トリグリセリド>300mg/dLの患者には投与されていない)。(腎機能障害患者)腎機能障害患者を対象とした国内臨床試験は実施していない。(肝機能障害患者)血中濃度が上昇するおそれがある(肝機能障害患者を対象とした国内臨床試験は実施していない)〔16.6.2参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。本剤投与中に、妊娠した場合、胎児に悪影響を及ぼす可能性があることを、あらかじめ説明しておき、本剤投与中に妊娠した場合は、直ちに本剤を中止すること(非臨床試験の結果から、妊婦に本剤を投与した場合、胎児に悪影響を及ぼすおそれがあり、ウサギでは、≧0.5mg/kg/日(AUCに基づく用量比較で臨床用量の1.4倍)で、流産及び胎仔心奇形(胎仔心室中隔欠損)及び胎仔骨格異常(胎仔脊柱骨化遅延あるいは胎仔脊柱奇形又は胎仔頭蓋骨骨化遅延あるいは胎仔頭蓋骨奇形)の発生増加が認められ、また、ラットでは、≧1mg/kg/日(AUCに基づく用量比較で臨床用量の0.25倍)で、生存仔数減少及び胎仔体重減少が認められた)〔2.4参照〕。(授乳婦)授乳を避けさせること(本剤がヒト母乳中へ移行するかどうかは不明である)〔2.4参照〕。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報15.1.1.海外臨床試験において、静脈血栓塞栓症の発現率(1000女性人年)は、最初の1年間において最も高くなるとの報告がある。1年間では、本剤20mg投与群4.64:プラセボ投与群1.73(相対リスク2.69)、3年間では、2.86:1.75(相対リスク1.63)、5年間では、2.35:1.57(相対リスク1.50)、7年間では、2.06:1.36(相対リスク1.51)であった。15.1.2.本剤投与による子宮内膜増殖は、確認されていないので、本剤投与中に子宮出血が発現した場合には、他の要因を含め、症状に応じて詳しい検査を行うこと。15.2.非臨床試験に基づく情報15.2.1.雌ラット及びマウスにおけるがん原性試験の結果、卵巣腫瘍の発生が認められたとの報告があり、これらの所見は、若齢の性周期を有する動物における卵胞機能及び性ホルモンバランスの不均衡に起因する変化である可能性が高いと考えられる。長期臨床試験において、閉経後女性における本剤の投与と腫瘍発生との間に明確な関係は示唆されていない。15.2.2.雄ラットにおけるがん原性試験及び卵巣摘除サルを用いた18ヵ月間投与薬効薬理試験において、腎腫瘍又は腎細胞癌の発生が認められたとの報告がある。これらの所見は、動物に特異的又は自然発症的な変化である可能性が高いと考えられる。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.静脈血栓塞栓症(頻度不明):深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症、表在性血栓性静脈炎があらわれることがあるので、下肢疼痛・下肢浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等の症状が認められた場合には投与を中止すること〔2.1、8.1、8.2参照〕。11.2.その他の副作用1).眼:(頻度不明)霧視・視力低下等の視力障害。2).皮膚:(1~5%未満)発疹、(頻度不明)じん麻疹、皮膚そう痒症。3).循環器:(1~5%未満)血管拡張(ほてり)。4).消化器:(1~5%未満)腹痛、口渇、(頻度不明)口内乾燥。5).血液:(1~5%未満)貧血。6).肝臓:(1~5%未満)ALT上昇、(1%未満)AST上昇。7).精神神経系:(頻度不明)傾眠。8).乳房:(1~5%未満)線維嚢胞性乳腺疾患。9).筋・骨格系:(1~5%未満)筋痙縮(下肢痙攣を含む)、関節痛。10).その他:(1~5%未満)耳鳴、(1%未満)末梢性浮腫、(頻度不明)過敏症、トリグリセリド上昇。
18.1作用機序バゼドキシフェンは、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)である。バゼドキシフェンは、エストロゲン受容体に結合後、組織に応じて受容体の活性を亢進又は抑制する。骨においては、破骨細胞の分化と機能を調節するサイトカインを介して、エストロゲンアゴニスト活性を示す。また、脂質代謝に対してもエストロゲン様作用を示す。卵巣摘除ラットにバゼドキシフェン(0.15~1.5mg/kg/日)を1年間投与すると、子宮重量はいずれの用量においても溶媒対照群の約1.6倍に増加したが、卵巣摘除サルにバゼドキシフェン(0.2~25mg/kg/日)を18ヵ月間投与しても、バゼドキシフェン投与に関連した子宮重量の増加や乳腺小葉組織重量への影響は認められなかった。18.2骨密度及び骨強度に及ぼす影響ラットの卵巣摘除モデルにおいて、バゼドキシフェンを6週間経口投与した結果、0.1mg/kg/日以上で脛骨の骨密度低下が、0.3mg/kg/日以上で腰椎の骨強度低下が抑制された。これらの効果は1年間投与でもみられた。サルにおいて、バゼドキシフェン0.2~25mg/kg/日を18ヵ月間投与した結果、卵巣摘除による腰椎及び脛骨の骨密度低下が抑制され、バゼドキシフェンの骨塩量増加作用と骨強度改善作用の間に正の相関が認められた。また、バゼドキシフェンは、骨代謝マーカーや骨微細構造の変動で示される卵巣摘除サルの骨代謝回転の亢進を抑制した。18.3骨組織形態に及ぼす影響ラットの卵巣摘除モデルにおいて、バゼドキシフェン1.5mg/kg/日の1年間投与は、海綿骨における骨梁部体積の低下を抑制し、正常な微細構造を有する骨を形成した。また、卵巣摘除サルにバゼドキシフェン25mg/kg/日を18ヵ月間投与しても、骨微細構造に有害な影響はみられなかった。18.4骨折治癒に及ぼす影響ラットの卵巣摘除モデルにバゼドキシフェン1mg/kg/日を投与し、大腿骨骨折部位の仮骨形成及び力学的特性を検討したところ、正常な仮骨形成、骨強度の維持等で支持される骨折治癒過程に有害な影響はみられなかった。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第II相試験日本人の閉経後骨粗鬆症患者423例にバゼドキシフェン20mg、40mg注)又はプラセボを投与した二重盲検用量反応比較試験を実施した。この試験で、バゼドキシフェン20mg/日を2年間投与した(全ての患者がカルシウム610mg/日、ビタミンD3400IU/日及びマグネシウム30mg/日を摂取)。有効性の主要評価項目である腰椎骨密度(L1~L4)に関して、プラセボ投与群に比較し有意な増加が認められた。また、有効性の副次評価項目である腰椎骨密度(L2~L4)、大腿骨骨密度、及び骨代謝マーカーに関して、プラセボ投与群に比較し骨密度の有意な増加と骨代謝マーカーの有意な減少が認められた。表4バゼドキシフェン20mg/日の2年間投与後の投与前値からの平均変化率(%)--------------------------表開始--------------------------20mg投与群プラセボ投与群P値a)腰椎骨密度(L1~L4)2.432-0.648<0.001腰椎骨密度(L2~L4)2.517-0.547<0.001大腿骨骨密度(大腿骨全体)1.098-0.965<0.001血清I型コラーゲン架橋C‐テロペプチド-24.576-0.853<0.001血清I型コラーゲン架橋N‐テロペプチド-11.4541.4100.001血清オステオカルシン-19.7353.849<0.001尿I型コラーゲン架橋N‐テロペプチド-16.08314.456<0.001a):共通分散を用いたt検定--------------------------表終了--------------------------副作用(臨床検査値の異常変動を含む)の発現率は44.2%(125/283例)であった。バゼドキシフェン20mg/日の副作用は46.2%(66/143例)、40mg/日注)の副作用は42.1%(59/140例)であった。主な副作用は、筋痙縮2.5%(7/283例)、線維嚢胞性乳腺疾患(乳腺症、乳腺嚢胞)2.5%(7/283例)等であった。17.1.2海外第III相試験外国人の閉経後骨粗鬆症患者7,492例にバゼドキシフェン20mg、40mg注)、実薬対照又はプラセボを投与した二重盲検比較試験を実施した。この試験で、バゼドキシフェン20mg/日を3年間投与した(全ての患者がカルシウム最大1,200mg/日まで及びビタミンD最大800IU/日までを摂取)。有効性の主要評価項目である投与3年後の新規椎体骨折(T4~L4)の発現頻度に関して、プラセボ投与群(4.07%)に対して、バゼドキシフェン20mg投与群(2.34%)で、有意な減少が認められた(相対リスク減少=42%、p=0.015、ログランク検定)。腰椎骨密度(L1~L4)の投与前値からの変化率は、6ヵ月後に有意な増加が認められ(プラセボ投与群:0.50%、バゼドキシフェン20mg投与群:1.53%)、3年後まで継続した(プラセボ投与群:0.88%、バゼドキシフェン20mg投与群:2.21%)。副作用(臨床検査値の異常変動を含む)の発現率は45.4%(1705/3758例)であった。バゼドキシフェン20mg/日の副作用は45.1%(850/1886例)、40mg/日注)の副作用は45.7%(855/1872例)であった。主な副作用は、血管拡張(ほてり)10.4%(390/3758例)、便秘6.8%(254/3758例)、下肢痙攣6.4%(239/3758例)等であった。注)本剤の1日承認用量は20mgである。