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カルシニューリン阻害で免疫を抑制するループス腎炎治療薬「ルプキネス」【最新!DI情報】第27回
2024/11/19 最新!DI情報
カルシニューリン阻害で免疫を抑制するループス腎炎治療薬「ルプキネス」【最新!DI情報】第27回
https://www.carenet.com/pharmacist/di/cg004391_027.html
一般名 | ニチシノンカプセル |
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YJコード | 3999036M3021 |
剤型・規格 | カプセル剤・10mg1カプセル |
薬価 | 16060.20円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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次世代のCAR-T細胞療法―治療効果を上げるための新たなアプローチ/日本血液学会
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高チロシン血症1型。
通常、ニチシノンとして1日1mg/kgを2回に分割して経口投与する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日2mg/kgを上限とする。(用法及び用量に関連する注意)7.1.本剤の投与に際しては、定期的に患者の状態を観察し、尿中サクシニルアセトン濃度、肝機能検査値、血中α-フェトプロテイン濃度等を測定し、それらを総合的に考慮して投与量を調節すること。なお、本剤投与開始1カ月後においても尿中サクシニルアセトンが検出される場合には、1日量を1.5mg/kgに増量することを検討すること。7.2.本剤の有効性と安全性は小児において検討されており、小児及び成人における推奨用量(mg/kg)は同一である。
(禁忌)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)8.1.本剤による高チロシン血症1型の治療は、高チロシン血症1型により死亡、肝障害、肝がん、腎疾患が発生することが報告されているため、可能な限り早期に開始すること。8.2.本剤の投与により血漿中チロシン濃度が上昇し、副作用発現リスクが増加するおそれがあるため、本剤投与時には次の点に留意すること[1)チロシン及びフェニルアラニンを制限した食事療法を行うこと、2)定期的に血漿中チロシン濃度を測定し、血漿中チロシン濃度を500μmol/L未満に保つこと、3)血漿中チロシン濃度が500μmol/Lを超えた場合には、病態の悪化につながるため、血漿中チロシン濃度を低下させることを目的とした本剤の投与中止又は減量は避け、より厳しいチロシン及びフェニルアラニンを制限した食事療法で血漿中チロシン濃度の調整を行うこと]。8.3.血漿中チロシン濃度の上昇によって眼障害があらわれることがあるため、次の点に留意すること〔11.1.1参照〕[1)本剤による治療開始前には、眼の細隙灯顕微鏡検査を行うことが望ましい、2)眼障害があらわれることがあるため、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事する際に注意するよう患者に十分説明すること、3)患者に対し、眼障害の初期症状を説明し、それらの症状が認められた場合には、直ちに主治医等に相談するよう指導すること、4)眼障害の初期症状が認められた場合には、眼科医を受診させるなど適切な処置を行い、また、食事療法の順守を確認し、血漿中チロシン濃度を測定すること、5)患者に自覚症状がない場合があるため、血漿中チロシン濃度のコントロールが不良な場合等、患者の状態に応じて治療開始後も定期的に、眼の細隙灯顕微鏡検査を行うこと]。8.4.高チロシン血症1型の患者においては肝悪性腫瘍が発生することが報告されているため、肝機能検査及び肝画像検査を定期的に行うこと。また、α-フェトプロテイン値上昇及び肝臓に小結節の所見がみられた患者では、肝悪性腫瘍の検査を行うこと。8.5.本剤の投与中は血小板数及び白血球数の定期的な検査を行うこと〔11.1.2参照〕。(特定の背景を有する患者に関する注意)(生殖能を有する者)妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性に投与する場合には、本剤による催奇形性について十分に説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊婦又は妊娠している可能性のある女性に投与する場合には、本剤による催奇形性について十分に説明すること)、ヒトで胎盤を通過することが報告されている。動物実験(ウサギ)において、ヒトの臨床用量を下回る用量で催奇形作用(骨格異常、臍ヘルニア、腹壁破裂)が報告されており、また、動物実験(マウス)では、ヒトの臨床用量を下回る用量で胎仔毒性(骨化遅延)が報告されている〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)において、母乳を介した毒性として角膜混濁及び体重減少が報告されている)。(相互作用)本剤はCYP2C9、有機アニオントランスポーター1及び3(OAT1及び3)を阻害する。また、本剤はinvitroにおいてCYP3A4により代謝されるため、CYP3A4の阻害剤又はCYP3A4の誘導剤と併用する場合は、用量調節が必要となる可能性がある〔16.4、16.7.2参照〕。10.2.併用注意:1).CYP2C9の基質となる薬剤(ワルファリン、フェニトイン等)〔16.7.1参照〕[これらの薬剤の作用を増強するおそれがある(本剤のCYP2C9阻害作用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する)]。2).OAT1/OAT3の基質となる薬剤(フロセミド、メトトレキサート、バリシチニブ等)〔16.7.1参照〕[これらの薬剤の作用を増強するおそれがある(本剤のOAT1/OAT3阻害作用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する)]。(取扱い上の注意)本品は2~8℃で保存することにより品質保持をはかっているので、次の点に注意すること。・ボトルから取り出した後は、速やかに服用し、ボトルから取り出した後は、速やかにキャップを閉め、冷蔵庫に保管すること。・凍結を避けること。(保管上の注意)2~8℃で保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.眼障害:結膜炎、角膜混濁、角膜炎、羞明、眼痛(各1~10%未満)、眼瞼炎(0.1~1%未満)等の眼障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、食事療法の順守を確認し、適切な処置を行うこと〔8.3参照〕。11.1.2.血小板減少症、白血球減少症、顆粒球減少症(各1~10%未満)〔8.5参照〕。11.2.その他の副作用1).血液及びリンパ系障害:(0.1~1%未満)白血球増加症。2).皮膚及び皮下組織障害:(0.1~1%未満)剥脱性皮膚炎、紅斑性皮疹、皮膚そう痒症。
18.1作用機序遺伝性高チロシン血症I型はチロシン分解経路の最終段階にあるフマリルアセト酢酸ヒドラーゼ(FAH)の遺伝子変異による常染色体劣性遺伝疾患である。FAHの活性が低下することにより、チロシン分解経路の中間代謝物であるフマリルアセト酢酸(FAA)及びマレイルアセト酢酸(MAA)、並びにこれらの代謝物であるサクシニルアセトン(SA)及びサクシニルアセト酢酸(SAA)が肝及び腎に蓄積し、これらの臓器に障害が生じると考えられている。ニチシノンは、チロシン分解経路においてFAHよりも上流に位置する4‐ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼを阻害することにより、FAA、MAA、SA及びSAAの産生及び蓄積を抑制すると考えられている。18.2サクシニルアセトン産生抑制作用遺伝性高チロシン血症I型患者(乳児及び小児)において、ニチシノンの反復経口投与(0.1~0.6mg/kg/日)により尿中SA及び血漿中SAが低下することが報告されている。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1海外NTBC試験日本人の高チロシン血症I型患者1例を含む医師主導型として開始されたNTBC試験は、初回推奨用量は1mg/kg/日(1日2回経口投与)とし、チロシン及びフェニルアラニンを制限した食事療法との併用で行われた非盲検、非対照試験である。食事療法のみの報告値を対照群とし、207例を対象に解析したとき顕著な生存率の改善が認められた。--------------------------表開始--------------------------治療開始時又は診断時の年齢生存率(%)ニチシノンによる治療食事療法のみの対照群※5年10年5年10年<2カ月82-28->2~6カ月95955134>6カ月92869359※:vanSpronsenetal.、1994の図1--------------------------表終了--------------------------なお、90%以上の患者において本剤投与開始1週間後に尿中サクシニルアセトンの尿中排泄が正常化した。また、食事療法のみによる治療と比較して、肝細胞癌の発生リスクの低下(2.3~3.7倍)が認められた。治療を早期に開始した場合、肝細胞癌の発生リスクはさらに低下(生後12カ月より前に開始した場合13.5倍)した。日本人の高チロシン血症I型患者1例を含む医師主導型として開始されたNTBC試験及び海外定期的安全性最新報告等注)における投与期間ごとの報告において、主な副作用として、眼障害、血小板減少症、白血球減少症、顆粒球減少症が認められた。注)NTBC試験291例、安全性追加報告書(1991年2月~1997年8月)24例、定期的安全性最新報告97-98(1997年8月~1998年12月)266例、定期的安全性最新報告99(1999年1月~1999年12月)282例、定期的安全性最新報告00-01(2000年1月~2001年4月)318例(なお、投与期間ごとに安全性情報を集計しているため、同じ患者が複数の報告書において調査対象となっている場合がある。)