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尿グラム染色でグラム陽性球菌が見えたとき何を考える?【とことん極める!腎盂腎炎】第10回
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一般名 | ファロペネムナトリウム水和物シロップ用 |
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YJコード | 6139001R1032 |
剤型・規格 | 液剤・100mg1g |
薬価 | 169.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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https://www.carenet.com/news/clear/journal/59697
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、猩紅熱、百日咳。(効能又は効果に関連する注意)〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
通常、小児に対してファロペネムナトリウム水和物として1回5mg(力価)/kgを1日3回、用時溶解して経口投与する。なお、年齢、体重及び症状に応じて適宜増減する。増量の場合は1回10mg(力価)/kgを上限とする。(用法及び用量に関連する注意)7.1.患者の状態等によって投与量を増量する場合であっても、1回10mg(力価)/kgを超えないこととし、慎重に行うこと。7.2.年長児への投薬にあたっては、成人での上限用量の1回300mg(力価)、1日3回(1日900mg(力価))を超えないよう留意すること。
(禁忌)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)8.1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。8.2.ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと〔11.1.1参照〕。8.3.AST上昇・ALT上昇・Al-P上昇等、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.6参照〕。8.4.本剤で最も発現頻度が高い副作用は下痢、軟便であり、次のような傾向が認められているので、投与量に留意するとともに、便の状態を十分に観察し、下痢、軟便があらわれた場合には、その症状、程度、経過に応じ、本剤の投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。また、下痢、軟便があらわれた場合には症状の経過に十分に留意し、医師の指示を受けるよう患者の保護者や患者を指導すること〔9.1.4、11.2参照〕。・下痢、軟便の副作用発現頻度は、3歳以上(4.0%)に比べ3歳未満(13.5%)の患者で高いので3歳未満の乳幼児への投与に際しては観察を十分に行うこと。・下痢、軟便の発現は投与開始から3日目までにみられることが多いので投与開始の初期には特に注意し、観察すること。・1回投与量が高くなるにつれ、下痢、軟便の発現頻度が高くなる傾向が認められた(5mg(力価)/kg:5.4%、7.5mg(力価)/kg:9.2%、10mg(力価)/kg:10.9%)ので投与量に留意すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.ペニシリン系、セフェム系又はカルバペネム系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。9.1.2.本人又は両親、兄弟が気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。9.1.3.経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者:ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。9.1.4.下痢症状を呈している患者:下痢症状を悪化させる可能性がある〔8.4参照〕。(腎機能障害患者)9.2.1.高度腎機能障害の患者:投与量を減量するか投与間隔をあけて使用すること(本剤の主たる排泄経路は腎臓であり、血中濃度半減期が延長し、血中濃度が持続する)〔16.6.1参照〕。(小児等)低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。(相互作用)10.2.併用注意:1).イミペネム・シラスタチンナトリウム[動物実験(ラット)で、本剤の血中濃度が上昇することが報告されている(シラスタチンにより代謝酵素が阻害されることによる)]。2).フロセミド[動物実験(イヌ)で、本剤の腎毒性が増強されることが報告されている(機序は不明)]。3).バルプロ酸ナトリウム[カルバペネム系薬剤(メロペネム、パニペネム・ベタミプロン、イミペネム・シラスタチンナトリウム)との併用によりバルプロ酸の血中濃度が低下してんかんの発作が再発することが報告されている(機序は不明)]。(臨床検査結果に及ぼす影響)12.1.テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。12.2.直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。(適用上の注意)14.1.薬剤調製時の注意14.1.1.本剤は用時調製の製剤であるので、調製後の保存は避け、水に溶解後は速やかに使用する(やむをえず保存を必要とする場合は、冷蔵庫内に保存し、できるかぎり速やかに使用する)。14.1.2.市販飲料により調製する場合は、用時調製し、速やかに使用すること。(その他の注意)15.2.非臨床試験に基づく情報15.2.1.腎臓への影響:イヌに2000mg/kg以上を単回経口投与、又は250mg/kg以上を単回静脈内投与した結果、血中尿素窒素が上昇及び血中クレアチニンが上昇し、腎毒性が認められた。この変化は、イヌに2000mg/kgを4週間反復経口投与した際には4週間投与後の方が投与初期に比べて軽度であり、26週間反復経口投与した後の腎臓には認められなかった。(取扱い上の注意)〈瓶包装品〉本剤は吸湿しやすいので、瓶包装品は調剤後その都度密栓すること(香料の減少や吸湿による主成分の分解により特異臭や、吸湿により塊が発生することがある)。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):不快感、口内異常感、喘鳴、呼吸困難、眩暈、便意、耳鳴、発汗、全身潮紅、血管浮腫、血圧低下等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.2参照〕。11.1.2.急性腎障害(頻度不明):急性腎障害等の重篤な腎機能障害があらわれることがある。11.1.3.偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明):腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。11.1.4.中毒性表皮壊死融解症(ToxicEpidermalNecrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)。11.1.5.間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。11.1.6.肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇・ALT上昇・Al-P上昇等、黄疸があらわれることがある〔8.3参照〕。11.1.7.無顆粒球症(頻度不明)。11.1.8.横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎機能障害があらわれることがある。11.2.その他の副作用1).過敏症:(5%未満)発疹、蕁麻疹、(頻度不明)そう痒、発熱、発赤、紅斑。2).血液:(5%以上)好酸球増多、(5%未満)白血球分画異常等、顆粒球数変動、血小板数変動。3).肝臓:(5%未満)AST上昇・ALT上昇・γ-GTP上昇・Al-P上昇・LDH上昇、(頻度不明)ビリルビン上昇。4).腎臓:(5%未満)BUN上昇、(頻度不明)クレアチニン上昇。5).消化器:(5%以上)*下痢、(5%未満)*軟便、(頻度不明)嘔気、嘔吐、腹痛、食欲不振、腹部膨満感、口角炎、口唇炎、胃腸障害、消化不良、胃炎、便秘。6).菌交代症:(5%未満)カンジダ症[小児では臀部に浅在性皮膚カンジダ症があらわれることがある]、(頻度不明)口内炎。7).ビタミン欠乏症:(頻度不明)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。8).その他:(頻度不明)しびれ、ほてり、頭痛、めまい、眠気、浮腫、口唇乾燥、眼痛、爪変色、倦怠感。*)〔8.4参照〕。
18.1作用機序ファロペネムナトリウム水和物は基本骨格にペネム環を有するペネム系経口抗生物質であり、細菌の細胞壁合成阻害により殺菌作用を示す。各種ペニシリン結合蛋白質(PBPs)との親和性は高く、特に細菌の増殖に必須である高分子PBPとの親和性が高い。18.2抗菌作用18.2.1ファロペネムは好気性グラム陽性菌、好気性グラム陰性菌及び嫌気性菌に対し広範な抗菌スペクトルを有する。特に、好気性グラム陽性菌のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、好気性グラム陰性菌のシトロバクター属、エンテロバクター属、百日咳菌及び嫌気性菌のペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属等に対して強い抗菌力を示し、その作用は殺菌的である(invitro)。18.2.2ファロペネムは各種細菌の産生するβ‐ラクタマーゼに安定で、β‐ラクタマーゼ産生菌にも優れた抗菌力を示す(invitro)。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内一般臨床試験小児の各種細菌感染患者615例を対象に、本剤を1回3~10mg(力価)/kg1日3回、3~14日間経口投与した一般臨床試験の有効性解析対象494例の有効率は、次のとおりであった。副作用は安全性解析対象548例中36例(6.6%)に認められ、下痢又は軟便32例(5.8%)、臀部カンジダ症、蕁麻疹、下痢・臀部カンジダ症、下痢・発疹各1例(各0.2%)であった。--------------------------表開始--------------------------感染症名有効率(%)皮膚感染症表在性皮膚感染症39/48(81.3)61/72(84.7)深在性皮膚感染症4/4(100)リンパ管・リンパ節炎16/17(94.1)慢性膿皮症2/3(66.7)呼吸器感染症肺炎33/37(89.2)234/246(95.1)咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎201/209(96.2)尿路感染症腎盂腎炎、膀胱炎51/51(100)猩紅熱46/46(100)百日咳14/16(87.5)耳鼻咽喉科感染症中耳炎25/35(71.4)26/36(72.2)副鼻腔炎1/1(100)歯科・口腔外科感染症歯周組織炎1/1(100)--------------------------表終了--------------------------17.1.2国内一般臨床試験小児の各種細菌感染患者40例を対象に、本剤を1回5mg(力価)/kg1日3回、3~14日間経口投与した一般臨床試験の有効性解析対象37例の有効率は、次のとおりであった。副作用は安全性解析対象39例中12例(30.8%)に認められ、下痢又は軟便10例(25.6%)、発疹の増強、蕁麻疹様発疹各1例(2.6%)であった。--------------------------表開始--------------------------感染症名有効率(%)呼吸器感染症肺炎8/8(100)30/31(96.8)咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎22/23(95.7)耳鼻咽喉科感染症中耳炎5/6(83.3)--------------------------表終了--------------------------