1.
心不全に対するミネラルコルチコイド受容体拮抗薬の効果に関するメタアナリシス(解説:石川讓治氏)
2024/12/11 CLEAR!ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/clear/journal/59718
一般名 | ベナゼプリル塩酸塩錠 |
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YJコード | 2144007F1027 |
剤型・規格 | 錠剤・2.5mg1錠 |
薬価 | 16.40円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1.
心不全に対するミネラルコルチコイド受容体拮抗薬の効果に関するメタアナリシス(解説:石川讓治氏)
2024/12/11 CLEAR!ジャーナル四天王
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2.
便秘【いざというとき役立つ!救急処置おさらい帳】第21回
2024/12/04 救急処置おさらい帳
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https://www.carenet.com/series/shochi/cg004066_021.html
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高リスク2型DM患者の降圧目標、120mmHg未満vs.140mmHg未満/NEJM
2024/11/28 ジャーナル四天王
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運動しても血圧が低下しない人とは?
2024/11/08 医療一般 日本発エビデンス
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/59589
5.
さじ加減で過降圧や副作用を調整している医師にとっては3剤配合剤の有用性は低い(解説:桑島巌氏)
2024/11/07 CLEAR!ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/clear/journal/59579
高血圧症。
通常、成人にはベナゼプリル塩酸塩として5~10mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、重症高血圧症又は腎障害を伴う高血圧症の患者では2.5mgから投与を開始することが望ましい。
(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある]〔11.1.1参照〕。2.3.デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中、トリプトファン固定化PVAを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中(PVA:ポリビニルアルコール)又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中の患者〔10.1参照〕。2.4.アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた血液透析施行中(AN69を用いた血液透析施行中)の患者〔10.1参照〕。2.5.妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。2.6.アリスキレンフマル酸塩投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)〔10.1参照〕。(重要な基本的注意)8.1.本剤投与に伴い急激な血圧低下を起こすことがあるため手術前24時間は投与しないことが望ましい。8.2.降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避けること(腎血流量の減少や糸球体濾過圧の低下により急速に腎機能悪化させるおそれがある)。9.1.2.高カリウム血症の患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避けること(高カリウム血症を増悪させるおそれがある)。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。9.1.3.重症高血圧症患者:少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと(まれに急激な血圧低下を起こすおそれがある)。9.1.4.厳重な減塩療法中の患者:少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと(まれに急激な血圧低下を起こすおそれがある)。(腎機能障害患者)9.2.1.重篤な腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランスが30mL/分以下、又は血清クレアチニン値が3mg/dL以上):投与量を減らすなど慎重に投与すること(本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下、腎機能悪化を起こすおそれがある)〔16.6.1参照〕。9.2.2.血液透析中の患者:少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと(まれに急激な血圧低下を起こすおそれがある)。(生殖能を有する者)9.4.1.妊娠する可能性のある女性:妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシン2受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋形成不全・肺形成不全・腎形成不全、死亡等)が認められた例が報告されているので、本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること〔9.5妊婦の項参照〕。(1).妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性の場合、本剤投与開始前に妊娠していないことを確認し、本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。(2).妊娠する可能性のある女性:次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。・妊娠する可能性のある女性:妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。・妊娠する可能性のある女性:妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。・妊娠する可能性のある女性:妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること(妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシン2受容体拮抗剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢拘縮、頭蓋顔面変形、肺低形成等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある)〔2.5、9.4.1参照〕。(授乳婦)授乳しないことが望ましい(ベナゼプリル、ベナゼプリラート共に母乳中にごくわずかに移行する(外国人データ))〔16.3.2参照〕。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)低用量(例えば2.5mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に過度の降圧は好ましくないとされており、脳梗塞等が起こるおそれがある)。(相互作用)10.1.併用禁忌:1).デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレーシス施行、トリプトファン固定化PVAを用いた吸着器によるアフェレーシス施行(PVA:ポリビニルアルコール)又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシス施行<リポソーバー、イムソーバTR、セルソーバ>〔2.3参照〕[ショックを起こすことがある(陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニン代謝が妨げられ蓄積すると考えられている)]。2).アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた血液透析<AN69>〔2.4参照〕[アナフィラキシーを発現することがある(多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニン代謝が妨げられ蓄積すると考えられている)]。3).アリスキレンフマル酸塩<ラジレス>(糖尿病患者に使用する場合(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く))〔2.6参照〕[非致死性脳卒中・腎機能障害・高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている(併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。10.2.併用注意:1).アリスキレンフマル酸塩[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること(併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)。なお、eGFRが60mL/min/1.73㎡未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること(併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。2).アンジオテンシン2受容体拮抗剤[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること(併用によりレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。3).カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン等)、カリウム製剤[血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意すること(本剤はアンジオテンシン2の生成を阻害することにより、血中アルドステロン濃度を減少させ、カリウム保持の方向に働くため<危険因子>腎機能障害)]。4).シクロスポリン[血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意すること(高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる)]。5).カリジノゲナーゼ製剤[本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある(本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼ製剤のキニン産生作用により、血中キニン濃度が増大し血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある)]。6).降圧作用を有する他の薬剤(利尿降圧剤、ニトログリセリン製剤等)[降圧作用が増強されることがあるので、患者の状態を十分に観察しながら両剤の用量に注意すること(いずれも降圧作用を有するため<危険因子>利尿降圧剤投与開始時)]。7).リチウム製剤(炭酸リチウム)[リチウム中毒を起こすことがあるので、血中リチウム濃度に注意すること(アンジオテンシン変換酵素阻害剤は腎尿細管におけるリチウムの再吸収を促進するため)]。8).非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs):①.非ステロイド性消炎鎮痛剤<NSAIDs>(COX-2選択的阻害剤、インドメタシン等)[降圧作用が減弱されることがあるので、本剤の用量に注意すること(本剤の降圧作用は一部プロスタグランジンの増加によるとされ、非ステロイド性消炎鎮痛剤はプロスタグランジン合成を阻害するため、その阻害の程度により降圧作用が減弱されることが考えられる)]。②.非ステロイド性消炎鎮痛剤<NSAIDs>(COX-2選択的阻害剤、インドメタシン等)[腎機能を悪化させるおそれがある(プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる<危険因子>高齢者)]。9).ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤(ビルダグリプチン等)[ビルダグリプチンとアンジオテンシン変換酵素阻害剤を併用している患者では、併用していない患者に比べて血管浮腫の発現頻度が高かったとの報告がある(機序は不明である)]。(過量投与)13.1.徴候・症状過量投与時、主な症状は、過度の低血圧であり、また、電解質異常及び腎不全が起こる可能性がある。13.2.処置通常、次の様な処置を行う。・過量投与時、本剤服用直後である場合、活性炭を投与し、また、患者の状態に応じて、早期に胃洗浄や催吐等を行う。・過量投与時、活性代謝物ジアシド体(ベナゼプリラート)は透析によってわずかしか除去されないが、高度な腎機能障害の患者では、透析を考慮し、又は、血液灌流(血漿交換法)を考慮すること。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報15.1.1.インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与したとき低血糖が起こりやすいとの報告がある。15.1.2.外国において、アンジオテンシン変換酵素阻害剤服用中の患者が膜翅目毒<ハチ毒>による脱感作中にアナフィラキシーを発現したとの報告がある。(取扱い上の注意)PTPシートから取り出した後は、湿気を避けて保存すること。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.血管浮腫:呼吸困難を伴う顔面腫脹、口唇腫脹、舌腫脹、声門腫脹、喉頭腫脹を症状とする血管浮腫(0.1%未満)、また、腹痛を伴う小腸血管浮腫(頻度不明)〔2.2参照〕。11.1.2.急性腎障害(頻度不明)。11.1.3.高カリウム血症(頻度不明)。11.1.4.肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)。11.1.5.無顆粒球症、好中球減少(いずれも頻度不明):アンジオテンシン変換酵素阻害剤で、腎障害のある患者、自己免疫疾患を有する患者(特に全身性エリテマトーデス)又は免疫抑制剤投与中の患者であらわれやすいとの報告がある。11.1.6.膵炎(頻度不明)。11.2.その他の副作用1).過敏症:(0.1%未満)光線過敏症、(頻度不明)発疹、そう痒。2).腎臓:(0.1%~5%未満)BUN上昇、血清クレアチニン上昇、(0.1%未満)蛋白尿、(頻度不明)頻尿。3).血液:(0.1%~5%未満)貧血、(0.1%未満)白血球減少、血小板減少、好酸球増多。4).精神神経系:(0.1%~5%未満)めまい・ふらつき、頭痛、(頻度不明)協調異常、いらいら感、抑うつ、眠気、不眠、不安。5).循環器:(0.1%~5%未満)血圧低下、胸部不快感、動悸、(頻度不明)起立性低血圧、過度の血圧低下。6).消化器:(0.1%~5%未満)嘔気・嘔吐、胃もたれ、心窩部痛、腹部膨満感、(頻度不明)下痢、便秘。7).肝臓:(0.1%~5%未満)AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、LDH上昇。8).呼吸器:(0.1%~5%未満)咳嗽、咽頭部不快感、(頻度不明)副鼻腔炎。9).電解質:(0.1%~5%未満)血清カリウム値上昇[特に重篤な腎機能障害、糖尿病を有する患者では注意すること]、(0.1%未満)血清ナトリウム値低下。10).その他:(0.1%~5%未満)CK上昇、尿酸上昇、肩こり、味覚異常、視覚障害(霧視等)、口唇乾燥感、手指腫脹、(0.1%未満)けん怠感、脱力感、浮腫、(頻度不明)背部痛、インポテンス、低血糖、関節痛、筋肉痛、ほてり、耳鳴、知覚異常、性欲減退、口渇。
18.1作用機序ベナゼプリル塩酸塩は経口投与後、加水分解により活性代謝物であるジアシド体(ベナゼプリラート)に変換される。ベナゼプリラートは、血中・組織中のアンジオテンシン変換酵素(ACE)を特異的に阻害することで、アンジオテンシンIIの生成を抑制し、末梢血管抵抗を減弱させる。また、アンジオテンシンIIの減少は、アルドステロン分泌抑制につながり、腎での水・Na+の再吸収抑制による体液量減少が降圧機序の一部として寄与する。さらにブラジキニンを不活性化するキニナーゼIIとACEは同一酵素であるため、ベナゼプリラートはブラジキニンの不活性化を抑制し、ブラジキニンの降圧作用を増強する。18.2ACE阻害作用18.2.1Invitro試験において、ベナゼプリラートはウサギ肺粗標本から調製したACEの活性を阻害した。18.2.2ベナゼプリル塩酸塩、ベナゼプリラートをラット及びイヌに経口投与あるいは静脈内投与すると、外因性アンジオテンシンIによる昇圧反応は抑制された。18.2.3高血圧自然発症ラット(SHR)への反復経口投与試験において、ベナゼプリル塩酸塩は血管壁の組織中ACE活性に対して持続的な阻害作用を示した。18.2.4健康成人に対してベナゼプリル塩酸塩5mgを反復経口投与(1日1回7日間)すると、血清ACE活性は24時間にわたり持続的に抑制された。18.3降圧作用18.3.1SHR及び腎性高血圧ラットへのベナゼプリル塩酸塩単回経口投与は用量依存的な降圧作用を示したが、正常血圧ラットの血圧に対する影響は極めて小さかった。18.3.2SHR、腎性高血圧ラットにおいてベナゼプリル塩酸塩の1日1回28日間の連続経口投与は安定した降圧作用を示した。また、休薬に伴う血圧のリバウンド現象はみられなかった。18.3.3本態性高血圧症患者において、通常用量のベナゼプリル塩酸塩を1日1回反復経口投与したとき、24時間にわたって安定した降圧作用が持続し、血圧日内変動幅及び日内較差にはほとんど影響がみられなかった。18.3.4SHRにベナゼプリル塩酸塩を1ヵ月間経口投与したとき、心臓、腎臓、脳等の主要臓器の血流量に有意な影響を及ぼすことなく血圧低下がみられた。18.4カリクレイン-キニン系への作用イヌへのベナゼプリル塩酸塩及びベナゼプリラートの静脈内投与はブラジキニンによる降圧作用を有意に増強した。18.5その他の作用18.5.1SHRにベナゼプリル塩酸塩を12週間連続経口投与したとき、降圧作用に伴い高血圧性心肥大の抑制作用が認められた。18.5.2腎障害のあるSHRへのベナゼプリル塩酸塩の4週間連続経口投与試験において、降圧作用とともに尿蛋白排泄の抑制が認められた。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第II相試験本態性高血圧症患者141例を対象に、本剤1日1回2.5~20mg注)を単独投与した一般臨床試験における本剤の降圧率は、67.7%(90/133)であった。副作用発現率は、136例中15例(11.0%)であった。主な副作用は、咳6件(4.4%)、めまい3件(2.2%)、掻痒性発疹2件(1.5%)、頭痛2件(1.5%)等であった。また、臨床検査値異常は1例(0.7%)に認められ、主な臨床検査値異常はALT上昇1件(0.7%)であった。17.1.2国内第II相試験(延長試験)軽症~中等症の本態性高血圧症86例を対象に、本剤1日1回2.5~20mg注)を単独または基礎薬として投与されている利尿剤に併用し、1年間投与した長期投与試験における本剤の降圧率は単独投与例で78.6%(44/56)、利尿薬との併用投与例で85.2%(23/27)であった。安全性に関しては、単独投与群58例中4例(6.9%)、利尿薬との併用投与(以下、併用投与群と略)27例中1例(3.7%)の副作用が認められた。主な副作用は、単独投与群で咳3件(5.1%)、めまい1件(1.7%)、併用投与群で咳1件(3.7%)であった。また、臨床検査値異常は、単独投与群58例中2例(3.4%)、併用投与群27例中2例(7.4%)であった。主な臨床検査値異常は、単独投与群でALT上昇1件(1.7%)、白血球数減少1件(1.7%)、併用投与群でALT上昇1件(3.7%)、AST上昇1件(3.7%)、BUN上昇1件(3.7%)、尿酸上昇1件(3.7%)であった。長期投与による特異的な副作用は認められず、安全性に関し特に大きな問題点は認めなかった。注)本剤の承認された用法・用量は「通常、成人にはベナゼプリル塩酸塩として5~10mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、重症高血圧症又は腎障害を伴う高血圧症の患者では2.5mgから投与を開始することが望ましい。」である。17.1.3国内第III相臨床試験軽症~中等症の本態性高血圧症を対象に、エナラプリル群(以下、ENP群)との二重盲検比較試験の結果、降圧率は、ベナゼプリル群(以下、BZP群)で73.6%、ENP群で68.2%であった。副作用発現率は、BZP群で113例中15例(13.3%)15件、ENP群で111例中8例(7.2%)8件であった。主な副作用は、BZP群で咳12件(10.6%)、嘔気・嘔吐1件(0.9%)、腹部膨満感1件(0.9%)、胃のもたれ1件(0.9%)であり、ENP群では咳8件(7.2%)であった。また、臨床検査値異常はBZP群113例中2例(1.8%)3件及びENP群で111例中4例(3.6%)6件であった。主な臨床検査値異常はBZP群でALT上昇1件(0.9%)、AST上昇1件(0.9%)、CPK上昇1件(0.9%)であり、ENP群で好酸球増多1件(0.9%)、赤血球数減少1件(0.9%)、ヘモグロビン低下1件(0.9%)、CPK上昇1件(0.9%)、総蛋白低下1件(0.9%)、抗核抗体陽性化1件(0.9%)であった。17.3その他17.3.1重症高血圧症における検討重症高血圧症を対象とした一般臨床試験の降圧率は88.6%(31/35)であった。安全性に関しては、臨床検査値異常が34例中3例(8.8%)に認められたが副作用症状の発現はなく、安全性に問題は認めなかった。17.3.2腎障害を伴う高血圧症における検討腎障害を伴う高血圧症を対象とした一般臨床試験の降圧率は88.2%(30/34)であった。安全性に関しては、34例中2例(17.6%)4件に副作用が認められ、主な副作用はふらつき感1件(2.9%)、嘔気1件(2.9%)、冷や汗感1件(2.9%)、咳1件(2.9%)であった。また、臨床検査値異常は、34例中4例(35.2%)12件に認められ、主な臨床検査値異常は、BUN上昇2件(5.9%)、血清クレアチニン上昇2件(5.9%)、血清K上昇2件(5.9%)、CRP陽性1件(2.9%)であった。