1.
高リスク2型DM患者の降圧目標、120mmHg未満vs.140mmHg未満/NEJM
2024/11/28 ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/journal/carenet/59721
一般名 | ロサルタンカリウム25mg錠 |
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YJコード | 2149039F1295 |
剤型・規格 | 錠剤・25mg1錠 |
薬価 | 10.10円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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2.
運動しても血圧が低下しない人とは?
2024/11/08 医療一般 日本発エビデンス
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/59589
3.
さじ加減で過降圧や副作用を調整している医師にとっては3剤配合剤の有用性は低い(解説:桑島巌氏)
2024/11/07 CLEAR!ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/clear/journal/59579
4.
今後の高血圧治療における治療アプリの役割は?【治療用アプリの処方の仕方】第3回
2024/11/06 治療用アプリの処方の仕方
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https://www.carenet.com/series/application/cg004897_003.html
5.
心臓以外の大手術前のレニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬使用継続は少なくとも予後や合併症に悪影響は与えない(解説:浦信行氏)
2024/11/04 CLEAR!ジャーナル四天王
心臓以外の大手術前のレニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬使用継続は少なくとも予後や合併症に悪影響は与えない(解説:浦信行氏)
https://www.carenet.com/news/clear/journal/59548
1).高血圧症。2).高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症。(効能又は効果に関連する注意)〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉高血圧を合併しない及び蛋白尿を合併しない(尿中アルブミン/クレアチニン比300mg/g以上を合併しない)患者における本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
〈高血圧症〉通常、成人にはロサルタンカリウムとして25~50mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日100mgまで増量できる。〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉通常、成人にはロサルタンカリウムとして50mgを1日1回経口投与する。なお、血圧値をみながら1日100mgまで増量できる。ただし、過度の血圧低下を起こすおそれのある患者等では25mgから投与を開始する。(用法及び用量に関連する注意)〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉本剤を投与後、前回の検査値と比較して血清クレアチニン値30%以上増加(あるいは血清クレアチニン値1mg/dL以上増加)した場合、及び糸球体ろ過値、1/血清クレアチニン値の勾配等で評価した腎機能障害の進展速度が加速された場合は、減量あるいは投与中止を考慮すること。
(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。2.3.重篤な肝障害のある患者〔9.3.1参照〕。2.4.アリスキレン投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)〔10.1参照〕。(重要な基本的注意)8.1.〈効能共通〉一過性血圧低下(ショック症状、意識消失、呼吸困難等を伴う)を起こすおそれがあるので、本剤投与中は定期的(投与開始時:2週間ごと、安定後:月1回程度)に血圧のモニタリングを実施すること。8.2.〈効能共通〉降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。8.3.〈効能共通〉手術前24時間は投与しないことが望ましい(アンジオテンシン2受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン・アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こすおそれがある)。8.4.〈効能共通〉本剤を含むアンジオテンシン2受容体拮抗剤投与中にまれに肝炎等の重篤な肝障害があらわれたとの報告があるので、肝機能検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。8.5.〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉貧血があらわれやすいので、本剤投与中は定期的(投与開始時:2週間ごと、安定後:月1回程度)に血液検査を実施するなど観察を十分に行うこと。8.6.〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉血清カリウム上昇及び血清クレアチニン上昇があらわれやすいので、本剤投与中は定期的(投与開始時:2週間ごと、安定後:月1回程度)に血清カリウム値及び血清クレアチニン値のモニタリングを実施すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること(腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能悪化させるおそれがある)。9.1.2.高カリウム血症の患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること(高カリウム血症を増悪させるおそれがある)。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること〔9.2.1参照〕。9.1.3.脳血管障害のある患者:過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させるおそれがある。9.1.4.厳重な減塩療法中の患者:本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと(一過性血圧低下を起こすおそれがある)〔11.1.5参照〕。(腎機能障害患者)9.2.1.重篤な腎機能障害(血清クレアチニン2.5mg/dL以上)のある患者:投与量を減らすなど慎重に投与すること(高カリウム血症があらわれやすく、また、腎機能の悪化が起きるおそれがある)〔9.1.2参照〕。9.2.2.血液透析中の患者:本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと(一過性血圧低下を起こすおそれがある)〔11.1.5、16.6.2参照〕。(肝機能障害患者)9.3.1.重篤な肝障害のある患者:投与しないこと〔2.3、9.3.2参照〕。9.3.2.肝機能障害<重篤な肝障害を除く>又はその既往のある患者:外国において、健康成人と比較して軽・中等度のアルコール性肝硬変患者ではロサルタンの消失速度が遅延し、ロサルタン及びカルボン酸体の血漿中濃度がそれぞれ約5倍及び約2倍に上昇することが報告されている〔9.3.1参照〕。(生殖能を有する者)9.4.1.妊娠する可能性のある女性:妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシン2受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋形成不全・肺形成不全・腎形成不全、死亡等)が認められた例が報告されているので、本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること〔9.5妊婦の項参照〕。(1).妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性の場合、本剤投与開始前に妊娠していないことを確認し、本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。(2).妊娠する可能性のある女性:次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。・妊娠する可能性のある女性:妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。・妊娠する可能性のある女性:妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。・妊娠する可能性のある女性:妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること(妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシン2受容体拮抗剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、多臓器不全、頭蓋形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢拘縮、頭蓋顔面奇形、肺低形成等があらわれたとの報告がある)〔2.2、9.4.1参照〕。(授乳婦)授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている)。ラットの周産期及び授乳期に10~100mg/kg/日投与した試験において、100mg/kg/日で産仔死亡の軽度の増加が認められ、また、各投与群で産仔低体重が認められ、本試験の無毒性量は追加試験の成績から5mg/kg/日であった。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)9.8.1.一般に生理機能が低下しているので、患者の状態に注意すること。9.8.2.低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること(一般に過度の降圧は好ましくないとされており、脳梗塞等が起こるおそれがある)。9.8.3.高齢者での体内薬物動態試験で、ロサルタン及びカルボン酸体の血漿中濃度が非高齢者に比べて高かった〔16.6.3参照〕。(相互作用)本剤は、薬物代謝酵素チトクロームP4502C9(CYP2C9)及び3A4(CYP3A4)により活性代謝物であるカルボン酸体に代謝される。10.1.併用禁忌:アリスキレン<ラジレス>(糖尿病患者に使用する場合(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く))〔2.4参照〕[非致死性脳卒中・腎機能障害・高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている(レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。10.2.併用注意:1).カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン等)、カリウム補給剤(塩化カリウム<補給剤>)、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、トリメトプリム含有製剤(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)[血清カリウム上昇、高カリウム血症を起こすおそれがある(カリウム貯留作用が増強するおそれがあるので、腎機能障害のある患者には特に注意し、また、本剤とアンジオテンシン変換酵素阻害剤及びカリウム保持性利尿剤の3剤併用の場合には特に注意すること)]。2).利尿降圧剤(フロセミド、トリクロルメチアジド等)〔11.1.5参照〕[一過性の血圧低下を起こすおそれがあるので、本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと(利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい)]。3).アリスキレン[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある(レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)。eGFRが60mL/min/1.73㎡未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること(レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。4).アンジオテンシン変換酵素阻害剤[急性腎障害・高カリウム血症のリスクが増加するとの報告があり、また、低血圧を起こすおそれがある(レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。5).非ステロイド性消炎鎮痛剤:①.非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)[降圧作用が減弱されるおそれがある(プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある)]。②.非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)[腎機能悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある(プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる)]。6).リチウム(炭酸リチウム)[リチウム中毒が報告されているので、血中リチウム濃度に注意すること(本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている)]。7).グレープフルーツジュース[降圧作用が減弱されるおそれがあるので、本剤の投与中はグレープフルーツジュースの摂取は避けること(グレープフルーツジュースに含まれる成分のCYP3A4阻害作用によりロサルタンの活性代謝物の血中濃度が低下するため、本剤の降圧作用が減弱されるおそれがある)]。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(取扱い上の注意)開封後は湿気を避けて保存すること。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.アナフィラキシー(頻度不明):不快感、口内異常感、発汗、蕁麻疹、呼吸困難、全身潮紅、浮腫等があらわれることがある。11.1.2.血管浮腫(頻度不明):顔面腫脹、口唇腫脹、咽頭腫脹、舌腫脹等の腫脹があらわれることがある。11.1.3.急性肝炎又は劇症肝炎(いずれも頻度不明)。11.1.4.腎不全(頻度不明)。11.1.5.ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明):冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと〔9.1.4、9.2.2、10.2参照〕。11.1.6.横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。11.1.7.高カリウム血症(頻度不明)。11.1.8.不整脈(頻度不明):心室性期外収縮、心房細動等の不整脈があらわれることがある。11.1.9.汎血球減少、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)。11.1.10.低血糖(頻度不明):脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと(糖尿病治療中の患者であらわれやすい)。11.1.11.低ナトリウム血症(頻度不明):倦怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがある。11.2.その他の副作用1).精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、めまい、不眠、浮遊感、(頻度不明)耳鳴、眠気。2).循環器系:(0.1~5%未満)低血圧、起立性低血圧、胸痛、(頻度不明)調律障害(頻脈等)、動悸。3).消化器:(0.1~5%未満)口角炎、嘔吐・嘔気、胃不快感、胃潰瘍、(頻度不明)口内炎、下痢、口渇。4).肝臓:(0.1~5%未満)肝機能障害(AST上昇、ALT上昇、LDH上昇等)、(頻度不明)黄疸。5).腎臓:(0.1~5%未満)BUN上昇、クレアチニン上昇。6).皮膚:(0.1~5%未満)発疹、皮膚そう痒、(頻度不明)蕁麻疹、多形紅斑、光線過敏、紅皮症、紅斑。7).血液:(0.1~5%未満)赤血球減少、ヘマトクリット低下、好酸球増多、(頻度不明)貧血。8).その他:(0.1~5%未満)ほてり、倦怠感、無力症/疲労、浮腫、筋肉痛、総コレステロール上昇、CK上昇、血中尿酸値上昇、(頻度不明)咳嗽、発熱、味覚障害、しびれ感、眼症状(眼のかすみ、眼異和感等)、関節痛、筋痙攣、女性化乳房、勃起不全。
18.1作用機序ロサルタンカリウムは経口投与後速やかに吸収され、その一部が主代謝物であるカルボン酸体に変換される。ロサルタン及びカルボン酸体は、いずれも生理的昇圧物質であるアンジオテンシンII(A‐II)に対して、その受容体において特異的に拮抗し、降圧効果を発揮する。18.2アンジオテンシン受容体拮抗作用18.2.1A‐II受容体にはサブタイプが知られており、ロサルタン及びカルボン酸体は、AT1受容体と選択的に結合し、A‐IIの生理作用を阻害するが、アゴニスト作用は示さない。ブラジキニン分解酵素であるACE(キニナーゼII)には直接の影響を及ぼさない。18.2.2実験動物(ラット)に対する外因性A‐II昇圧反応を抑制する。18.3降圧作用ロサルタンカリウム及びカルボン酸体は高血圧自然発症ラット、腎性高血圧ラット、高血圧自然発症イヌ、脳卒中易発症高血圧自然発症ラット等の高血圧モデル動物において、血圧を下降させ、連続経口投与中安定した降圧効果を示す。また、血圧の下降に伴う心拍数の増加を認めず、投与中止に伴う血圧のリバウンド現象は生じない。18.4腎保護作用ロサルタンは腎の輸出細動脈を選択的に拡張させ、糸球体内圧を低下させることにより糸球体への過剰負荷を改善する。また、ストレプトゾトシン誘発糖尿病ラット(インスリン依存性糖尿病モデル)、自然発症インスリン非依存性糖尿病マウス、5/6腎切除ラット等、糖尿病及び非糖尿病性の腎障害モデル動物において尿中蛋白排泄量の増加並びに腎組織障害を抑制する。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈高血圧症〉17.1.1国内臨床試験軽・中等症本態性高血圧症患者を対象とした二重盲検比較試験において、降圧効果に関するエナラプリルマレイン酸塩との同等性が検証され、ロサルタンカリウムの有用性が認められている。17.1.2海外第III相試験アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤による咳の既往を有する患者を対象とした二重盲検比較試験で、リシノプリル投与群の咳の再発現率(71.7%)は、ヒドロクロロチアジド投与群(34.1%)及びロサルタン投与群(29.2%)より有意に高く、ロサルタン投与群はヒドロクロロチアジド投与群と同程度であった。〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉17.1.3国際共同第III相試験国際共同試験として実施された二重盲検比較試験(RENAAL試験)において1,513例(日本人96例を含む)が評価された。本試験の主要エンドポイントは、血清クレアチニン値倍増、末期腎不全(透析あるいは腎移植の必要性)及び死亡の複合エンドポイントであった。ロサルタンカリウム(327例)は、プラセボ(359例)に比べて、主複合エンドポイントに到達するリスクを16.1%軽減(p=0.022)させた。さらに、ロサルタンカリウム治療群において、血清クレアチニン値倍増で25.3%(p=0.006)、末期腎不全で28.6%(p=0.002)、末期腎不全又は死亡で19.9%(p=0.009)、血清クレアチニン値倍増又は末期腎不全で21.0%(p=0.010)のリスク軽減が認められた。エンドポイント構成要素である全原因による死亡率については、両治療群間で有意な差はみられなかった。本試験の二次エンドポイントは、尿蛋白の変化量、腎症の悪化率、心血管系疾患の罹病率及び死亡率の複合(心不全による入院、心筋梗塞、血行再建術、脳卒中、不安定狭心症による入院又は心血管系疾患による死亡)であった。ロサルタンカリウムを平均3.4年以上投与された群において、尿蛋白量が平均で34.3%低下(p<0.001)した。また、ロサルタンカリウムは、血清クレアチニン値の逆数の傾きにより評価される腎機能低下率を13.9%(p=0.003)低下させた(低下率の中央値18.5%、p=0.01)。一方、心血管系疾患の罹病率及び死亡率の複合エンドポイントでは、ロサルタンカリウム治療群(247例)とプラセボ群(268例)との間に有意な差はみられなかったが、これは本試験がこのような効果に対する検出力を持ち合わせていなかったためである。なお、本試験におけるロサルタンカリウムの忍容性は良好であり、副作用による中止例の割合はプラセボ群と同等であった。副作用は751例(日本人44例を含む)中129例(17.2%)に認められた。主な副作用は、めまい34例(4.5%)、高カリウム血症28例(3.7%)、低血圧19例(2.5%)、無力症/疲労12例(1.6%)であった。また、臨床検査値の異常変動は、111例(14.8%)に認められた。主な臨床検査値の異常変動は、血清カリウム上昇89例(11.9%)、クレアチニン上昇30例(4.0%)、BUN上昇10例(1.3%)であった。