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エンシトレルビルとモルヌピラビル、妊婦禁忌の注意を強化/PMDA
2024/12/19 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/59847
一般名 | ビクテグラビルナトリウム・エムトリシタビン・テノホビルアラフェナミドフマル酸塩錠 |
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YJコード | 6250117F1020 |
剤型・規格 | 錠剤・1錠 |
薬価 | 7094.10円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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第238回 妊娠はウイルス様配列を目覚めさせて胎児発育に必要な造血を促す
2024/10/29 バイオの火曜日
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https://www.carenet.com/hihyotue/238.html
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インフルエンザウイルス曝露後抗ウイルス薬の有効性(解説:寺田教彦氏)
2024/10/25 CLEAR!ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/clear/journal/59492
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重症インフルエンザに対する抗ウイルス薬の有効性(解説:小金丸博氏)
2024/09/27 CLEAR!ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/clear/journal/59335
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わが国初のダニ媒介性脳炎予防ワクチン「タイコバック水性懸濁筋注」【最新!DI情報】第23回
2024/09/17 最新!DI情報
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https://www.carenet.com/pharmacist/di/cg004391_023.html
HIV-1感染症。(効能又は効果に関連する注意)5.1.次のいずれかのHIV-1感染症患者に使用すること。5.1.1.抗HIV薬による治療経験がない患者に使用すること。5.1.2.ウイルス学的失敗の経験がなく、切り替え前3ヵ月間以上においてウイルス学的抑制が得られており、ビクテグラビル、エムトリシタビン又はテノホビルに対する耐性関連変異を持たず、本剤への切り替えが適切であると判断される抗HIV薬既治療患者に使用すること(ウイルス学的抑制:HIV-1RNA量が50copies/mL未満)。5.2.本剤による治療に当たっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
通常、成人には1回1錠(ビクテグラビルとして50mg、エムトリシタビンとして200mg及びテノホビルアラフェナミドとして25mgを含有)を1日1回経口投与する。(用法及び用量に関連する注意)7.1.本剤はビクテグラビルナトリウム、エムトリシタビン及びテノホビルアラフェナミドフマル酸塩の3成分を含有した配合錠であるので、ビクテグラビルナトリウムを含む製剤、エムトリシタビンを含む製剤及びテノホビルアラフェナミドフマル酸塩を含む製剤と併用しないこと(また、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤についても併用しないこと)。7.2.本剤投与後、クレアチニンクリアランスが30mL/分未満に低下した場合は、投与の中止を考慮すること〔8.3、9.2.1、11.1.1、16.6.2参照〕。7.3.本剤はHIV-1感染症に対して1剤で治療を行うものであるため、他の抗HIV薬と併用しないこと。7.4.エムトリシタビンと類似の薬剤耐性、ウイルス学的特性を有しているラミブジンを含む製剤と併用しないこと。
(警告)B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがあるので、本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。特に非代償性B型慢性肝炎の場合、本剤の投与中止により、重症化するおそれがあるので注意すること。(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.次の薬剤を投与中の患者:リファンピシン投与中、カルバマゼピン投与中、フェノバルビタール投与中、フェニトイン投与中、ホスフェニトイン投与中、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品摂取中〔10.1参照〕。(重要な基本的注意)8.1.本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又はそれに代わる適切な者に次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。8.1.1.本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染症を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化についてはすべて担当医に報告すること。8.1.2.本剤の長期投与による影響については現在のところ不明であること。8.1.3.担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。8.1.4.本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること〔10.相互作用の項参照〕。8.2.抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築炎症反応症候群が報告されている(投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染に対する炎症反応(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等が発現することがあり、また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること)。8.3.本剤投与前は、クレアチニンクリアランス等の腎機能検査を実施し、クレアチニンクリアランスが30mL/分以上であることを確認すること。また、本剤投与後も定期的な検査等により、患者の状態を注意深く観察すること〔7.2、9.2.1、11.1.1、16.6.2参照〕。8.4.アジア系人種におけるエムトリシタビンの薬物動態は十分に検討されていないが、少数例の健康成人及びB型慢性肝炎のアジア系人種において、Cmax上昇を示唆する成績が得られているので、HBV感染症合併患者を含め、副作用の発現に注意すること。8.5.エムトリシタビン製剤の試験において皮膚変色が発現し、その発現頻度は有色人種に高いことが示唆されている。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.病的骨折の既往のある患者又はその他の慢性骨疾患を有する患者:十分な観察を行い、異常が認められた場合には、投与を中止する等、適切な処置を行うこと(テノホビルアラフェナミドフマル酸塩を含有する製剤の非臨床試験及び臨床試験において、骨密度低下と骨代謝生化学マーカー上昇が認められ、骨代謝亢進が示唆された。また、抗HIV薬による治療経験がないHIV-1感染症患者に対し、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩を含有する製剤が投与された臨床試験において、骨密度が低下した症例が認められた)。9.1.2.B型肝炎ウイルス感染を合併している患者:本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがある。特に非代償性B型慢性肝炎の場合、本剤の投与中止により、重症化するおそれがある。9.1.3.腎機能障害のリスクを有する患者:クレアチニンクリアランス及び血清リンの検査を実施すること。(腎機能障害患者)9.2.1.重度腎機能障害のある患者:エムトリシタビンの血中濃度が上昇する〔7.2、8.3、11.1.1、16.6.2参照〕。(肝機能障害患者)9.3.1.重度の肝機能障害患者:重度肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない〔11.1.2、16.6.1参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(他のインテグラーゼ阻害薬であるドルテグラビルでは、海外で進行中の観察研究において、無脳症や二分脊椎などの神経管閉鎖障害が報告されており、動物試験(サル)においてテノホビルの胎仔への移行が報告されている)。(授乳婦)授乳を避けさせること(動物試験(ラット)でビクテグラビルは乳汁中に分泌され、胎仔に移行することが報告されており、テノホビル及びエムトリシタビンはヒト乳汁への移行が報告されており、なお、女性のHIV感染症患者は、乳児のHIV感染を避けるため、乳児に母乳を与えないことが望ましい)。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下しており、合併症や他の薬剤の併用が多い)。(相互作用)ビクテグラビル:OCT2及びMATE1を阻害する。CYP3A及びUGT1A1の基質である。テノホビル及びエムトリシタビン:糸球体ろ過と能動的な尿細管分泌により腎排泄される。テノホビルアラフェナミド:P糖蛋白(P-gp)の基質である〔8.1.4、16.7.1参照〕。10.1.併用禁忌:1).リファンピシン<リファジン>〔2.2参照〕[ビクテグラビルの血漿中濃度が低下するため、本剤の効果が減弱し本剤に対する耐性が発現する可能性があることから、併用しないこと、また、テノホビルアラフェナミドの血漿中濃度も低下する可能性がある(リファンピシンのCYP3A、UGT1A1及びP-gpの誘導作用によるため)]。2).カルバマゼピン<テグレトール>、フェノバルビタール<フェノバール>、フェニトイン<アレビアチン>、ホスフェニトイン<ホストイン>、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品〔2.2参照〕[ビクテグラビル及びテノホビルアラフェナミドの血漿中濃度が低下するため、本剤の効果が減弱し本剤に対する耐性が発現する可能性がある(これらの薬剤のCYP3A及びP-gpの誘導作用によるため)]。10.2.併用注意:1).ピルシカイニド[ピルシカイニドの血漿中濃度が上昇するため、ピルシカイニドの重大な副作用として報告された心室性頻脈・洞停止及び心室細動等が発現又は増悪する可能性がある(ビクテグラビルのOCT2及びMATE1の阻害作用により、ピルシカイニドの排出が阻害される可能性があり、ピルシカイニドの治療域が狭いため)]。2).リファブチン[ビクテグラビル及びテノホビルアラフェナミドの血漿中濃度が低下するため、本剤の効果が減弱し本剤に対する耐性が発現する可能性がある(これらの薬剤のCYP3A及びP-gpの誘導作用によるため)]。3).アタザナビル[ビクテグラビルの血漿中濃度が上昇する(アタザナビルのCYP3A及びUGT1A1の阻害作用によるため)]。4).制酸剤(マグネシウム制酸剤<経口>、アルミニウム制酸剤<経口>)〔16.7.2参照〕[ビクテグラビルの血漿中濃度が低下するため、本剤はこれらの製剤の投与2時間以上前の投与が推奨される(ビクテグラビルが多価陽イオンと錯体(キレート)を形成し吸収が抑制されるため)]。5).鉄剤<経口>、カルシウム含有製剤<経口>(鉄サプリメント<経口>、カルシウム含有サプリメント<経口>等)〔16.7.2参照〕[ビクテグラビルの血漿中濃度が低下するため、これらの製剤を併用する場合は、食後に本剤を投与することが推奨される(ビクテグラビルが多価陽イオンと錯体(キレート)を形成し吸収が抑制されるため)]。6).メトホルミン〔16.7.2参照〕[メトホルミンの血漿中濃度が上昇するので、注意深く観察し、必要に応じてメトホルミンを減量する等慎重に投与すること(ビクテグラビルのOCT2及びMATE1の阻害作用によるため)]。7).アシクロビル、バラシクロビル塩酸塩、バルガンシクロビル塩酸塩[これらの薬剤・テノホビル又はエムトリシタビンの血漿中濃度が上昇し、これらの薬剤又は本剤による有害事象を増強する可能性がある(排泄経路の競合によるため)]。8).腎毒性を有する薬剤〔8.3、11.1.1参照〕[これらの薬剤との併用は避けることが望ましい(テノホビル及びエムトリシタビンは主に腎臓での糸球体ろ過と尿細管への能動輸送により排泄されるため)]。(過量投与)13.1.処置過量投与時、ビクテグラビルは血漿蛋白との結合率が高いため、血液透析及び腹膜透析により除去される可能性は低い(エムトリシタビン及びテノホビルアラフェナミドの代謝物であるテノホビルは、血液透析により一部除去される)。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(取扱い上の注意)開封後は湿気を避けて保存すること。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.腎不全又は重度の腎機能障害(頻度不明):腎機能不全、腎不全、急性腎障害、近位腎尿細管機能障害、ファンコニー症候群、急性腎尿細管壊死、腎性尿崩症又は腎炎等の重度腎機能障害があらわれることがあるので、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止する等、適切な処置を行うこと(特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤投与中の患者では注意すること)〔7.2、8.3、9.2.1、10.2、16.6.2参照〕。11.1.2.乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度肝腫大(脂肪肝)(頻度不明):乳酸アシドーシス又は肝細胞毒性が疑われる臨床症状又は肝細胞毒性が疑われる検査値異常(アミノトランスフェラーゼの急激な上昇等)が認められた場合には、本剤の投与を一時中止すること(特に肝疾患の危険因子を有する患者においては注意すること)。エムトリシタビン又はテノホビルを含む核酸系逆転写酵素阻害薬の単独投与又はこれらの併用療法により、重篤な乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度肝腫大(脂肪肝)が多く報告されている〔9.3.1参照〕。11.2.その他の副作用1).心臓障害:(0.3%以上2%未満)動悸。2).神経系障害:(2%以上)頭痛、浮動性めまい、(0.3%以上2%未満)傾眠。3).胃腸障害:(2%以上)悪心、下痢、(0.3%以上2%未満)便秘、腹部膨満、嘔吐、腹痛、鼓腸、消化不良、腹部不快感、軟便。4).腎及び尿路障害:(0.3%以上2%未満)頻尿。5).皮膚及び皮下組織障害:(0.3%以上2%未満)寝汗、脱毛症、皮膚そう痒症、発疹、(頻度不明)血管性浮腫、蕁麻疹。6).筋骨格系及び結合組織障害:(0.3%以上2%未満)関節痛。7).代謝及び栄養障害:(0.3%以上2%未満)食欲減退、(頻度不明)体脂肪再分布/体脂肪蓄積。8).血管障害:(0.3%以上2%未満)ほてり。9).一般・全身障害及び投与部位の状態:(2%以上)疲労、(0.3%以上2%未満)倦怠感。10).免疫系障害:(0.3%以上2%未満)免疫再構築炎症反応症候群。11).精神障害:(0.3%以上2%未満)不眠症、異常な夢、睡眠障害、抑うつ気分、悪夢、リビドー減退。12).臨床検査:(0.3%以上2%未満)腎クレアチニンクリアランス減少。
18.1作用機序ビクテグラビル:ビクテグラビルはインテグラーゼ阻害剤であり、インテグラーゼの活性部位と結合し、HIVの複製サイクルに必要なレトロウイルスDNAの組込み過程におけるDNA鎖のトランスファーを阻害する。エムトリシタビン:エムトリシタビンは、核酸系逆転写酵素阻害剤(NRTI)であり、細胞内酵素によりリン酸化されエムトリシタビン5’‐三リン酸となる。エムトリシタビン5’‐三リン酸は、HIV逆転写酵素によるウイルスDNAへの取込みを介してHIV複製を阻害し、DNA鎖の伸長を停止させる。テノホビルアラフェナミド:テノホビルアラフェナミドは、NRTIであり、テノホビルのプロドラッグである。テノホビルアラフェナミドは、PBMC及びマクロファージ中のカテプシンAにより加水分解を受けて細胞内にテノホビルを送達する。その後、細胞内でリン酸化を受け、テノホビル二リン酸となり、HIV逆転写酵素によるウイルスDNAへの取込みを介してHIV複製を阻害し、DNA鎖の伸長を停止させる。18.2抗ウイルス活性ビクテグラビル、エムトリシタビン及びテノホビルアラフェナミドを細胞培養系で評価した結果、相乗的な抗ウイルス活性が認められた。ビクテグラビル:ヒトTリンパ芽球様細胞株、PBMC、単球/マクロファージ初代培養細胞及びCD4陽性Tリンパ球を用いて、HIV‐1の実験室株及び臨床分離株に対するビクテグラビルの抗ウイルス活性を評価した。ビクテグラビルの50%効果濃度(EC50値)は0.05nmol/L未満~6.6nmol/Lの範囲であった。野生型HIV‐1に対するビクテグラビルのタンパク質補正EC95値は361nmol/L(0.162μg/mL)であった。HIV‐1グループM、N及びO(サブタイプA~Gを含む)に対するビクテグラビルのEC50値は0.05nmol/L未満~1.71nmol/Lの範囲であった。HIV‐2に対するEC50値は1.1nmol/Lであった。エムトリシタビン:ヒトTリンパ芽球様細胞株、MAGI‐CCR5細胞株及びPBMCを用いて、HIV‐1の実験室株及び臨床分離株に対するエムトリシタビンの抗ウイルス活性を評価した。エムトリシタビンのEC50値は0.0013~0.64μmol/Lの範囲であった。HIV‐1サブタイプA~Gに対するエムトリシタビンのEC50値は0.007~0.075μmol/Lの範囲であった。HIV‐2に対するEC50値は0.007~1.5μmol/Lの範囲であった。テノホビルアラフェナミド:ヒトTリンパ芽球様細胞株、PBMC、単球/マクロファージ初代培養細胞及びCD4陽性Tリンパ球を用いて、HIV‐1の実験室株及び臨床分離株に対するテノホビルアラフェナミドの抗ウイルス活性を評価した。テノホビルアラフェナミドのEC50値は2.0~14.7nmol/Lの範囲であった。HIV‐1グループM、N及びO(サブタイプA~Gを含む)に対するテノホビルアラフェナミドのEC50値は0.10~12.0nmol/Lの範囲であった。HIV‐2に対するEC50値は0.91~2.63nmol/Lの範囲であった。18.3薬剤耐性18.3.1Invitro試験ビクテグラビル:ビクテグラビルに対する感受性が低下したHIV‐1株では、M50I、R263K及びS153F変異が認められた。エムトリシタビン:エムトリシタビンに対する感受性の低下は、HIV‐1逆転写酵素のM184V/I変異と関連が認められた。テノホビルアラフェナミド:テノホビルアラフェナミドに対する感受性が低下したHIV‐1分離株では、K65R変異が発現しており、K70E変異も一過性に認められた。18.3.2臨床試験抗HIV薬による治療経験のないHIV‐1感染症患者:1489試験及び1490試験の併合解析では、ウイルス学的失敗と判定された時点、投与48週後又は早期に試験中止となった時点のHIV‐1RNA量が200copies/mL以上であった8例の遺伝子型及び表現型解析において、新たな耐性変異の発現は認められなかった。抗HIV薬による治療経験があり、ウイルス学的に抑制されているHIV‐1感染症患者:1878試験では、ウイルス学的失敗と判定された時点、投与48週後又は早期に試験中止となった時点のHIV‐1RNA量が200copies/mL以上であった1例の遺伝子型及び表現型解析において、新たな耐性変異の発現は認められなかった(外国人のデータ)。18.4交差耐性ビクテグラビル:G140A/C/S及びQ148H/R/Kの両変異を有するHIV‐1株(14株)は、ビクテグラビルに対する感受性が2.5倍を超えて低下した。これら14株のうち9株では、さらにL74M、T97A又はE138A/Kの変異が認められた。また、G118R及びT97A+G118Rの部位特異的変異を導入したHIV‐1株では、ビクテグラビルに対する感受性がそれぞれ3.4倍及び2.8倍に低下した。INSTI耐性関連変異(E92Q、T97A、Y143C/R、Q148R、N155H等)を有するHIV‐1株では、ビクテグラビルに対する感受性が2倍未満に低下した。エムトリシタビン:M184V/I変異を有するエムトリシタビン耐性株はラミブジンに対する交差耐性を示した。また、アバカビル、ジダノシン及びテノホビルの投与により出現したK65R変異を有するHIV‐1株は、エムトリシタビンに対する感受性の低下を示した。テノホビルアラフェナミド:K65R及びK70E変異を持つHIV‐1株は、アバカビル、ジダノシン、ラミブジン、エムトリシタビン及びテノホビルに対する感受性の低下を示したが、ジドブジンに対する感受性を維持した。T69S二重挿入変異又はK65Rを含むQ151M複合変異を持ち、NRTIに多剤耐性を示すHIV‐1は、テノホビルアラフェナミドに対する感受性の低下を示した。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国際共同第III相臨床試験抗HIV薬による治療経験がないHIV‐1感染症患者を対象とし、本剤の有効性及び安全性を検討することを目的として、ドルテグラビル(DTG)・アバカビル(ABC)・ラミブジン(3TC)レジメンを対照とした無作為化二重盲検並行群間比較試験[GS‐US‐380‐1489試験(1489試験)]を実施した(外国人のデータ)。治験薬投与48週時の結果は表17‐1のとおりであり、対照に対する本剤の非劣性が検証された(非劣性マージン:-12%)。表17‐11489試験の結果(治験薬投与48週時、FAS)--------------------------表開始--------------------------1489試験本剤群DTG/ABC/3TC群HIV‐1RNA量が50copies/mL未満の被験者の割合a)92.4%(290/314例)93.0%(293/315例)群間差[95.002%信頼区間]a、b)-0.6[-4.8、3.6]%ウイルス学的失敗例の割合a、c)1.0%(3/314例)2.5%(8/315例)a)欠測値はFDAsnapshotalgorithmに従い取り扱われた。b)スクリーニング時点でのHIV‐1RNA量(100,000copies/mL以下、100,000copies/mL超)及び地域(米国、米国以外)を層別因子として調整。c)次の①~③のいずれかに該当した被験者。①投与48週時のHIV‐1RNA量50copies/mL以上、②有効性の欠如による中止例、③有効性の欠如以外の理由による中止例のうち、最終検査時にHIV‐1RNA量50copies/mL以上--------------------------表終了--------------------------本剤を投与された314例中82例(26.1%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は、下痢19例(6.1%)、悪心17例(5.4%)、頭痛16例(5.1%)等であった(承認時)。17.1.2国際共同第III相臨床試験抗HIV薬による治療経験がないHIV‐1感染症患者を対象とし、本剤の有効性及び安全性を検討することを目的として、DTG+エムトリシタビン(FTC)・テノホビルアラフェナミド(TAF)レジメンを対照とした無作為化二重盲検並行群間比較試験[GS‐US‐380‐1490試験(1490試験)]を実施した(外国人のデータ)。治験薬投与48週時の結果は表17‐2のとおりであり、対照に対する本剤の非劣性が検証された(非劣性マージン:-12%)。表17‐21490試験の結果(治験薬投与48週時、FAS)--------------------------表開始--------------------------1490試験本剤群DTG+FTC/TAF群HIV‐1RNA量が50copies/mL未満の被験者の割合a)89.4%(286/320例)92.9%(302/325例)群間差[95.002%信頼区間]a、b)-3.5[-7.9、1.0]%ウイルス学的失敗例の割合a、c)4.4%(14/320例)1.2%(4/325例)a)欠測値はFDAsnapshotalgorithmに従い取り扱われた。b)スクリーニング時点でのHIV‐1RNA量(100,000copies/mL以下、100,000copies/mL超)及び地域(米国、米国以外)を層別因子として調整。c)次の①~③のいずれかに該当した被験者。①投与48週時のHIV‐1RNA量50copies/mL以上、②有効性の欠如による中止例、③有効性の欠如以外の理由による中止例のうち、最終検査時にHIV‐1RNA量50copies/mL以上--------------------------表終了--------------------------本剤を投与された320例中57例(17.8%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は、頭痛13例(4.1%)、下痢10例(3.1%)、悪心9例(2.8%)等であった(承認時)。17.1.3国際共同第III相臨床試験ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン(DTG/ABC/3TC)レジメンにより3カ月以上持続してウイルス学的抑制(HIV‐1RNA量50copies/mL未満)が得られているHIV‐1感染症患者を対象とし、本剤に切替えた場合の有効性及び安全性を検討することを目的として、スクリーニング時に施行されていたレジメン継続投与を対照とした無作為化二重盲検並行群間比較試験[GS‐US‐380‐1844試験(1844試験)]を実施した(外国人のデータ)。治験薬投与48週時の結果は表17‐3のとおりであり、対照に対する本剤の非劣性が検証された(非劣性マージン:4%)。表17‐31844試験の結果(治験薬投与48週時、FAS)--------------------------表開始--------------------------1844試験本剤群DTG/ABC/3TC継続群ウイルス学的失敗例の割合a、b)1.1%(3/282例)0.4%(1/281例)群間差[95.002%信頼区間]a)0.7[-1.0、2.8]%HIV‐1RNA量が50copies/mL未満の被験者の割合a)93.6%(264/282例)95.0%(267/281例)a)欠測値はFDAsnapshotalgorithmに従い取り扱われた。b)次の①~③のいずれかに該当した被験者。①投与48週時のHIV‐1RNA量50copies/mL以上、②有効性の欠如による中止例、③有効性の欠如以外の理由による中止例のうち、最終検査時にHIV‐1RNA量50copies/mL以上--------------------------表終了--------------------------本剤を投与された282例中23例(8.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は、頭痛7例(2.5%)等であった(承認時)。17.1.4国際共同第III相臨床試験リトナビル(RTV)又はコビシスタット(COBI)+プロテアーゼ阻害薬[PI:アタザナビル(ATV)又はダルナビル(DRV)]+核酸系逆転写酵素阻害薬(NRTI:エムトリシタビン・テノホビルジソプロキシルフマル酸塩又はABC/3TC)の併用レジメンにより、6カ月以上持続してウイルス学的抑制(HIV‐1RNA量50copies/mL未満)が得られているHIV‐1感染症患者を対象とし、本剤に切替えた場合の有効性及び安全性を検討することを目的として、スクリーニング時に施行されていたレジメン継続投与を対照とした無作為化二重盲検並行群間比較試験[GS‐US‐380‐1878試験(1878試験)]を実施した(外国人のデータ)。治験薬投与48週時の結果は表17‐4のとおりであり、対照に対する本剤の非劣性が検証された(非劣性マージン:4%)。表17‐41878試験の結果(治験薬投与48週時、FAS)--------------------------表開始--------------------------1878試験本剤群PI+NRTI継続群ウイルス学的失敗例の割合a、b)1.7%(5/290例)1.7%(5/287例)群間差[95.002%信頼区間]a)-0.0[-2.5、2.5]%HIV‐1RNA量が50copies/mL未満の被験者の割合a)92.1%(267/290例)88.9%(255/287例)a)欠測値はFDAsnapshotalgorithmに従い取り扱われた。b)次の①~③のいずれかに該当した被験者。①投与48週時のHIV‐1RNA量50copies/mL以上、②有効性の欠如による中止例、③有効性の欠如以外の理由による中止例のうち、最終検査時にHIV‐1RNA量50copies/mL以上--------------------------表終了--------------------------本剤を投与された290例中54例(18.6%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は、頭痛14例(4.8%)、鼓腸及び悪心各2例(2.4%)等であった(承認時)。17.3その他17.3.1心電図に対する影響ビクテグラビル:健康被験者48例を対象として心電図に対する影響を評価し、推奨治療用量の1.5倍及び6倍の用量でビクテグラビルを投与したところ、QT/QTc間隔に影響を与えず、PR間隔を延長させなかった。エムトリシタビン:エムトリシタビンがQT/QTc間隔に与える影響は不明である。テノホビルアラフェナミド:健康被験者48例を対象として心電図に対する影響を評価し、推奨治療用量及びその5倍の用量でテノホビルアラフェナミドを投与したところ、QT/QTc間隔に影響を与えず、PR間隔を延長させなかった(外国人のデータ)。