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一般名 | ラブリズマブ(遺伝子組換え)注射液 |
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YJコード | 6399427A1027 |
剤型・規格 | 液剤・300mg30mL1瓶 |
薬価 | 699570.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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https://www.carenet.com/series/nameorigin/cg004567_013.html
1).発作性夜間ヘモグロビン尿症。2).非典型溶血性尿毒症症候群。3).全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)。4).視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防。(効能又は効果に関連する注意)5.1.〈効能共通〉本剤は、補体C5の開裂を阻害し、終末補体複合体C5b-9の生成を抑制すると考えられるため、髄膜炎菌をはじめとする莢膜形成細菌による感染症を発症しやすくなる可能性があることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤投与の是非を慎重に検討し、適切な対象患者に使用すること。また、本剤投与に際しては、緊急治療を要する場合等を除いて、原則、本剤投与開始の少なくとも2週間前までに髄膜炎菌に対するワクチンを接種すること。特に小児への本剤投与に際しては、肺炎球菌、インフルエンザ菌b型に対するワクチンの接種状況を確認し、未接種の場合にはそれぞれのワクチンの接種を検討すること〔1.1、1.2、9.1.1、9.1.2、11.1.1、11.1.2、17.1.1-17.1.6参照〕。5.2.〈発作性夜間ヘモグロビン尿症〉本剤は、フローサイトメトリー法等により、発作性夜間ヘモグロビン尿症と確定診断された患者に使用すること。5.3.〈発作性夜間ヘモグロビン尿症〉本剤投与によりPNH赤血球クローンが蓄積しているため、本剤を中止した場合に重篤な血管内溶血が生じるおそれがあることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤投与が適切と考えられる患者に使用すること〔8.1参照〕。5.4.〈非典型溶血性尿毒症症候群〉補体制御異常による非典型溶血性尿毒症症候群(「非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診療ガイド2023」(日本腎臓学会・日本小児科学会・日本血液学会・日本補体学会・日本移植学会)を参考にすること)の患者に使用すること。5.5.〈非典型溶血性尿毒症症候群〉二次性血栓性微小血管症の患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。5.6.〈全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)〉本剤は、抗アセチルコリン受容体抗体陽性の患者に使用すること。5.7.〈全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)〉本剤は、ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分奏効しない場合次の患者への投与を考慮する[1)免疫グロブリン大量静注療法・血液浄化療法を施行しても症状管理が困難な患者、2)合併症や副作用等で免疫グロブリン大量静注療法・血液浄化療法施行が困難な患者]。5.8.〈視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防〉本剤は、視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)(「多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017」(日本神経学会)を参考にすること)の患者に使用すること。5.9.〈視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防〉抗アクアポリン4抗体陽性の患者に投与すること。
〈発作性夜間ヘモグロビン尿症、全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)及び視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防〉通常、成人には、ラブリズマブ(遺伝子組換え)として、患者の体重を考慮し、1回2400~3000mgを開始用量とし、初回投与2週後に1回3000~3600mg、以降8週ごとに1回3000~3600mgを点滴静注する。〈非典型溶血性尿毒症症候群〉通常、ラブリズマブ(遺伝子組換え)として、患者の体重を考慮し、1回600~3000mgを開始用量とし、初回投与2週後に1回300~3600mg、以降4週又は8週ごとに1回300~3600mgを点滴静注する。(用法及び用量に関連する注意)7.1.〈発作性夜間ヘモグロビン尿症〉1回あたりの本剤の投与量は、次を参考にすること。[1回あたりの本剤の投与量]1).体重40kg以上60kg未満:初回投与量2400mg、2回目以降の投与量3000mg。2).体重60kg以上100kg未満:初回投与量2700mg、2回目以降の投与量3300mg。3).体重100kg以上:初回投与量3000mg、2回目以降の投与量3600mg。7.2.〈発作性夜間ヘモグロビン尿症〉初回投与2週後までに血清中乳酸脱水素酵素<LDH>活性が低下していない場合には、本剤の投与継続の要否を検討すること。7.3.〈非典型溶血性尿毒症症候群〉1回あたりの本剤の投与量及び投与間隔は、次を参考にすること。[1回あたりの本剤の投与量及び投与間隔]1).体重5kg以上10kg未満:初回投与量600mg、2回目以降の投与量300mg、2回目以降の投与間隔4週。2).体重10kg以上20kg未満:初回投与量600mg、2回目以降の投与量600mg、2回目以降の投与間隔4週。3).体重20kg以上30kg未満:初回投与量900mg、2回目以降の投与量2100mg、2回目以降の投与間隔8週。4).体重30kg以上40kg未満:初回投与量1200mg、2回目以降の投与量2700mg、2回目以降の投与間隔8週。5).体重40kg以上60kg未満:初回投与量2400mg、2回目以降の投与量3000mg、2回目以降の投与間隔8週。6).体重60kg以上100kg未満:初回投与量2700mg、2回目以降の投与量3300mg、2回目以降の投与間隔8週。7).体重100kg以上:初回投与量3000mg、2回目以降の投与量3600mg、2回目以降の投与間隔8週。7.4.〈全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)〉1回あたりの本剤の投与量は、次を参考にすること。[1回あたりの本剤の投与量]1).体重40kg以上60kg未満:初回投与量2400mg、2回目以降の投与量3000mg。2).体重60kg以上100kg未満:初回投与量2700mg、2回目以降の投与量3300mg。3).体重100kg以上:初回投与量3000mg、2回目以降の投与量3600mg。7.5.〈全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)〉本剤の全身型重症筋無力症患者を対象とした臨床試験では、ほとんどの治療反応例で投与開始18週後までに症状の改善が得られたため、投与開始18週後までに症状の改善が認められない患者では、リスクベネフィットを考慮し、本剤の投与中止を検討すること。7.6.〈視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防〉1回あたりの本剤の投与量は、次を参考にすること。[1回あたりの本剤の投与量]1).体重40kg以上60kg未満:初回投与量2400mg、2回目以降の投与量3000mg。2).体重60kg以上100kg未満:初回投与量2700mg、2回目以降の投与量3300mg。3).体重100kg以上:初回投与量3000mg、2回目以降の投与量3600mg。7.7.〈視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防〉本剤の血中濃度低下により再発のおそれがあるため、投与間隔を遵守すること。7.8.〈視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防〉本剤を一定期間投与後、再発の頻度について検討し、再発の頻度の減少が認められない患者では、本剤の投与中止を検討すること。7.9.〈効能共通〉免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法の施行により、本剤の血清中濃度が低下するので、次を参考に本剤の補充投与を考慮し、補充投与後は患者の状態を慎重に観察すること[1)体重40kg以上60kg未満で直近の本剤投与量2400mg:血液浄化療法施行後4時間以内に1200mg、免疫グロブリン大量静注療法後4時間以内に600mgを補充投与、2)体重40kg以上60kg未満で直近の本剤投与量3000mg:血液浄化療法施行後4時間以内に1500mg、免疫グロブリン大量静注療法後4時間以内に600mgを補充投与、3)体重60kg以上100kg未満で直近の本剤投与量2700mg:血液浄化療法施行後4時間以内に1500mg、免疫グロブリン大量静注療法後4時間以内に600mgを補充投与、4)体重60kg以上100kg未満で直近の本剤投与量3300mg:血液浄化療法施行後4時間以内に1800mg、免疫グロブリン大量静注療法後4時間以内に600mgを補充投与、5)体重100kg以上で直近の本剤投与量3000mg:血液浄化療法施行後4時間以内に1500mg、免疫グロブリン大量静注療法後4時間以内に600mgを補充投与、6)体重100kg以上で直近の本剤投与量3600mg:血液浄化療法施行後4時間以内に1800mg、免疫グロブリン大量静注療法後4時間以内に600mgを補充投与]〔10.2参照〕。7.10.〈効能共通〉新鮮凍結血漿輸注の施行により、本剤の有効性が減弱するおそれがある。
(警告)1.1.本剤の投与により髄膜炎菌感染症を発症することがあり、死亡に至るおそれもあるため、次の点に十分注意すること〔5.1、9.1.1、11.1.1参照〕。1.1.1.本剤の投与に際しては、髄膜炎菌感染症の初期徴候(発熱、頭痛、項部硬直等)に注意して観察を十分に行い、髄膜炎菌感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。1.1.2.緊急な治療を要する場合等を除いて、原則、本剤投与前に髄膜炎菌に対するワクチンを接種すること(必要に応じてワクチンの追加接種を考慮すること)。1.1.3.髄膜炎菌感染症は致命的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び医師のもとで、あるいは髄膜炎菌感染症の診断及び治療が可能な医療施設との連携下で投与すること。1.1.4.髄膜炎菌感染症のリスクについて患者に説明し、当該感染症の初期徴候を確実に理解させ、髄膜炎菌感染症に関連する症状が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。1.2.本剤は、発作性夜間ヘモグロビン尿症、非典型溶血性尿毒症症候群、全身型重症筋無力症あるいは視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)に十分な知識を持つ医師のもとで、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。また、本剤投与開始に先立ち、本剤は疾病を完治させる薬剤ではないことを含め、本剤の有効性及び危険性を患者又はその家族に十分説明し、同意を得てから投与すること〔5.1、11.1.1参照〕。(禁忌)2.1.髄膜炎菌感染症に罹患している患者[症状を悪化させるおそれがある]。2.2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)8.1.〈発作性夜間ヘモグロビン尿症〉本剤投与によりPNH赤血球クローンが蓄積しているため、本剤を中止した場合に重篤な血管内溶血が認められるおそれがあり、本剤の投与を中止した患者に対しては、最低16週間、血管内溶血及びそれに付随する臨床症状の変化を注意深く観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと〔5.3参照〕。8.2.〈非典型溶血性尿毒症症候群〉本剤投与開始後は血小板数等を定期的にモニタリングし、改善傾向が認められない場合は、本剤の投与継続の要否を検討すること。8.3.〈非典型溶血性尿毒症症候群〉本剤を中止した場合に重度血栓性微小血管障害が発現するおそれがあるため、本剤の投与を中止した患者に対しては、患者の状態を注意深く観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.髄膜炎菌感染症の既往のある患者:本剤により髄膜炎菌感染症に罹患しやすくなる可能性がある〔1.1、5.1、11.1.1参照〕。9.1.2.感染症の患者又は感染症が疑われる患者:特に莢膜形成細菌(髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌等)による感染症に罹患しやすくなる可能性がある〔5.1、11.1.1、11.1.2参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。(小児等)9.7.1.〈発作性夜間ヘモグロビン尿症、全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)及び視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防〉小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。9.7.2.〈非典型溶血性尿毒症症候群〉体重5kg未満の小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。(高齢者)患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること(一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下している)。(相互作用)10.2.併用注意:1).人免疫グロブリン製剤(ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン等)〔7.9参照〕[人免疫グロブリン製剤との併用投与によって本剤の効果が減弱するおそれがあるので、併用する場合には、本剤の補充投与を考慮すること(人免疫グロブリン製剤との継続的な併用投与により、本剤の血清中濃度が低下する可能性がある)]。2).エフガルチギモドアルファ<遺伝子組換え>[本剤の効果が減弱するおそれがあるので、本剤による治療を開始する場合には、エフガルチギモドアルファのサイクル投与における最終投与から2週間後以降に投与することが望ましい(エフガルチギモドアルファにより、本剤を含む胎児性Fc受容体(FcRn)に結合する薬剤の血清中濃度が低下する可能性がある)]。(適用上の注意)14.1.薬剤調製時の注意14.1.1.希釈前に、変色、微粒子、沈殿等がないことを目視にて確認し、異常が認められた場合は使用しないこと。14.1.2.滅菌シリンジでバイアルから必要量を抜き取り、日局生理食塩液を用い、点滴バッグ等で本剤を希釈する。本剤1バイアルの希釈に必要な日局生理食塩液の量及び希釈後の本剤の濃度は次を参考にすること。[本剤1バイアルの希釈に必要な日局生理食塩液の量及び希釈後の本剤の濃度]本剤(1バイアル)30mL:希釈に必要な日局生理食塩液(1バイアルあたり)30mL、希釈後の本剤の濃度5mg/mL。14.1.3.濃度の異なる製剤(ユルトミリス点滴静注300mgとユルトミリスHI点滴静注300mg/3mL及び1100mg/11mL)を混合して使用しないこと。14.1.4.希釈液は穏やかに混合し、振盪しないこと。14.1.5.調製後、変色、微粒子、沈殿等がないことを目視にて確認し、異常が認められた場合は使用しないこと。14.1.6.調製後は速やかに投与すること。14.1.7.本剤のバイアルは1回使い切りである。バイアル中の未使用残液は適切に廃棄すること。14.1.8.調製した溶液を直ちに使用しない場合は、2~8℃での保存では24時間以内、又は常温保存では6時間以内に使用すること。14.2.薬剤投与時の注意14.2.1.0.2又は0.22ミクロンのフィルターを通して投与すること。本剤は独立したラインより投与するものとし、他の注射剤<日局生理食塩液を除く>、輸液<日局生理食塩液を除く>等と混合しないこと。14.2.2.本剤の投与中に副作用が発現した場合は、医師の判断で投与速度を遅くする又は投与を中止し、投与終了後、患者の症状が安定するまで慎重に観察すること。14.2.3.希釈した液の投与速度は、次の臨床試験における最大投与速度を超えないようにし、急速投与は行わないこと。[臨床試験における初回及び2回目以降投与時の最大投与速度]1).体重5kg以上10kg未満:(最大投与速度)初回投与時31mL/時、2回目以降の投与時31mL/時。2).体重10kg以上20kg未満:(最大投与速度)初回投与時63mL/時、2回目以降の投与時63mL/時。3).体重20kg以上30kg未満:(最大投与速度)初回投与時120mL/時、2回目以降の投与時127mL/時。4).体重30kg以上40kg未満:(最大投与速度)初回投与時184mL/時、2回目以降の投与時192mL/時。5).体重40kg以上60kg未満:(最大投与速度)初回投与時253mL/時、2回目以降の投与時250mL/時。6).体重60kg以上100kg未満:(最大投与速度)初回投与時318mL/時、2回目以降の投与時330mL/時。7).体重100kg以上:(最大投与速度)初回投与時333mL/時、2回目以降の投与時328mL/時。[臨床試験における補充投与時の最大投与速度]1).体重40kg以上60kg未満、補充用量600mg:最大投与速度240mL/時。2).体重40kg以上60kg未満、補充用量1200mg:最大投与速度240mL/時。3).体重40kg以上60kg未満、補充用量1500mg:最大投与速度250mL/時。4).体重60kg以上100kg未満、補充用量600mg:最大投与速度300mL/時。5).体重60kg以上100kg未満、補充用量1500mg:最大投与速度300mL/時。6).体重60kg以上100kg未満、補充用量1800mg:最大投与速度328mL/時。7).体重100kg以上、補充用量600mg:最大投与速度300mL/時。8).体重100kg以上、補充用量1500mg:最大投与速度300mL/時。9).体重100kg以上、補充用量1800mg:最大投与速度328mL/時。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報国際共同第3相試験において、患者数は限られているが本剤に対する抗体産生が報告されている〔17.3.1参照〕。15.2.非臨床試験に基づく情報マウスの胚・胎仔発生試験(60mg/kgを器官形成期に静脈内投与)において、網膜形成異常が認められた。(取扱い上の注意)外箱開封後は遮光して保存すること。(保管上の注意)凍結を避け、2~8℃で保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.髄膜炎菌感染症(0.4%):髄膜炎又は敗血症を発症し、急激に重症化することがあるので、本剤の投与に際しては、当該感染症の初期徴候(発熱、頭痛、項部硬直、羞明、精神状態変化、痙攣、悪心・嘔吐、紫斑、点状出血等)等の観察を十分に行うこと(髄膜炎菌感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと)。髄膜炎菌に対するワクチンを接種しても発症した例が認められており、死亡に至るおそれもある〔1.1、1.2、5.1、9.1.1、9.1.2参照〕。11.1.2.重篤な感染症(1.9%):播種性淋菌感染症、肺炎球菌感染、インフルエンザ菌感染等の重篤な感染症があらわれることがある〔5.1、9.1.2参照〕。11.1.3.infusionreaction(頻度不明):ショック、アナフィラキシー等があらわれることがある。11.2.その他の副作用1).胃腸障害:(1%以上10%未満)悪心、下痢、嘔吐、(1%未満)消化不良、腹痛。2).一般・全身障害および投与部位の状態:(1%以上10%未満)疲労、発熱、(1%未満)インフルエンザ様疾患、悪寒、(頻度不明)無力症。3).感染症および寄生虫症:(1%以上10%未満)上気道感染、上咽頭炎、(頻度不明)ナイセリア感染(淋菌感染等)。4).傷害、中毒および処置合併症:(1%以上10%未満)注入に伴う反応。5).筋骨格系および結合組織障害:(1%以上10%未満)関節痛、四肢痛、(1%未満)筋肉痛、筋痙縮、背部痛。6).神経系障害:(10%以上)頭痛、(1%以上10%未満)浮動性めまい。7).皮膚および皮下組織障害:(1%以上10%未満)皮膚そう痒症、発疹、(1%未満)蕁麻疹。
18.1作用機序本剤は、補体タンパクC5に特異的に結合し、C5のC5a及びC5bへの開裂を阻害することで、C5aによる炎症活性化及び終末補体複合体(C5b‐9)の生成を抑制する。その結果、本剤は発作性夜間ヘモグロビン尿症患者及び非典型溶血性尿毒症症候群患者における終末補体介在性血管内溶血を抑制する。全身型重症筋無力症患者において終末補体介在性の神経筋伝達障害を抑制する。視神経脊髄炎スペクトラム障害患者において終末補体介在性のアストロサイトの傷害と、それに続く細胞傷害作用を抑制する。18.2溶血抑制作用invitroにおいて、本剤は抗ニワトリ赤血球抗体で感作させたニワトリ赤血球のヒト血清による溶血を抑制した。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈発作性夜間ヘモグロビン尿症〉17.1.1国際共同第III相試験(ALXN1210‐PNH‐301)(補体阻害剤未治療の発作性夜間ヘモグロビン尿症患者)18歳以上の補体阻害剤未治療の発作性夜間ヘモグロビン尿症患者(総症例246例、日本人33例を含む)を対象とした多施設共同無作為化非盲検実薬対照並行群間比較試験が実施された。なお、治験薬投与開始前3年以内又は原則投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。[5.1参照]本剤の用法・用量は、1回2,400~3,000mgを開始用量とし、初回投与2週間後から1回3,000~3,600mgを8週間隔で点滴静注することとされた。1回あたりの本剤の投与量--------------------------表開始--------------------------体重初回投与量2回目以降の投与量40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg100kg以上3,000mg3,600mg--------------------------表終了--------------------------主要評価項目である「Day183までの濃厚赤血球(pRBC)輸血回避を達成した被験者の割合」及び「Day29からDay183までの乳酸脱水素酵素(LDH)が基準値上限の1倍以下(LDH正常化)」は、次表のとおりであり、いずれも本剤群のエクリズマブ群に対する非劣性が検証された。主要評価項目の結果(FAS)--------------------------表開始--------------------------本剤群(125例、うち日本人18例)エクリズマブ群(121例、うち日本人15例)pRBC輸血回避Day183までのpRBC輸血回避を達成した被験者の割合[95%信頼区間]73.6%[65.87、81.33](92例)66.1%[57.68、74.55](80例)群間差(本剤群-エクリズマブ群)a)[95%信頼区間]6.8%[-4.66、18.14]LDH正常化Day183までのLDH正常化b)[95%信頼区間]53.6%[45.9、61.2]49.4%[41.7、57.0]オッズ比c)[95%信頼区間]1.187[0.796、1.769]a)ランダム化時の層(輸血歴〈治験薬投与開始前1年間のpRBC輸血ユニット数*が0、1~14、15以上〉、スクリーニング時のLDH値〈基準値上限の1.5倍以上3倍未満、3倍以上〉)による6つの層内におけるグループ間差について調整したMantel‐Haenszel法、非劣性限界値:-20%*:pRBC輸血ユニットは、日本のpRBC1単位量の量は海外で使用されているpRBC1単位の約半分であることから、日本人被験者のpRBC1単位は0.5単位に換算b)Day29からDay183までの期間を通じ調整したLDHの正常化率投与群、輸血歴、ベースラインのLDH値を説明変数とした一般化推定方程式(個体内の変動に対する相関行列には、対称的な一次自己回帰行列を仮定した)、非劣性限界値:0.39c)エクリズマブ群に対する本剤群のオッズ比投与群、輸血歴、ベースラインのLDH値を説明変数とした一般化推定方程式(個体内の変動に対する相関行列には、対称的な一次自己回帰行列を仮定した)--------------------------表終了--------------------------52週データカットオフ日までの副作用は、本剤継続例44.0%(125例中55例)に認められた。主な副作用は頭痛で、本剤継続例20.0%(125例中25例)に認められた。17.1.2国際共同第III相試験(ALXN1210‐PNH‐302)(エクリズマブ(遺伝子組換え)投与により血管内溶血が抑制されている発作性夜間ヘモグロビン尿症患者)18歳以上のエクリズマブ(遺伝子組換え)投与により血管内溶血が抑制されている発作性夜間ヘモグロビン尿症患者195例(日本人12例を含む)を対象とした多施設共同無作為化非盲検実薬対照並行群間比較試験が実施された。なお、治験薬投与開始前3年以内又は原則投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。[5.1参照]本剤の用法・用量は、エクリズマブ(遺伝子組換え)の最終投与2週後に本剤の投与を開始することとし、1回2,400~3,000mgを開始用量とし、初回投与2週間後から1回3,000~3,600mgを8週間隔で点滴静注することとされた。1回あたりの本剤の投与量--------------------------表開始--------------------------体重初回投与量2回目以降の投与量40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg100kg以上3,000mg3,600mg--------------------------表終了--------------------------主要評価項目である「ベースラインからDay183までのLDH変化率」は、次表のとおりであり、本剤群のエクリズマブ群に対する非劣性が検証された。ベースラインからDay183までのLDH変化率(%)(FAS)--------------------------表開始--------------------------本剤群(97例、うち日本人5例)エクリズマブ群(98例、うち日本人7例)ベースラインのLDH値(U/L)(平均値±標準偏差)228.01±48.712235.22±49.710Day183のLDH(U/L)(平均値±標準偏差)224.11±51.719244.11±70.292ベースラインからDay183までのLDH変化率a)(最小二乗平均値±標準誤差)-0.82±3.038.39±3.04群間差(本剤群-エクリズマブ群)a)[95%信頼区間]-9.21[-18.84、0.42]a)投与群、来院、ベースラインのLDH、pRBC輸血歴(治験薬投与開始前1年以内のpRBC輸血の有無)、来院と投与群の交互作用を固定効果としたMMRM法、非劣性限界値:15%--------------------------表終了--------------------------52週データカットオフ日までの副作用は、本剤継続例33.0%(97例中32例)に副作用が認められた。主な副作用は頭痛で、本剤継続例13.4%(97例中13例)に認められた。〈非典型溶血性尿毒症症候群〉17.1.3国際共同第III相試験(ALXN1210‐aHUS‐311)(補体阻害剤未治療の非典型溶血性尿毒症症候群患者)12歳以上の補体阻害剤未治療の非典型溶血性尿毒症症候群患者58例(日本人3例を含む)を対象とした多施設共同非盲検非対照試験が実施された。ADAMTS13欠損症、STEC‐HUS、コバラミンC代謝遺伝子の欠損による血栓性微小血管症(TMA)は除外した。組入れられた患者には、腎移植歴のあるTMA患者8例及び分娩後3日を超えて持続するTMAが確認された分娩後のTMA患者8例も含まれた。なお、本剤投与開始前3年以内又は原則投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。本剤投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を受けていない患者には、本剤投与開始時からワクチン接種後2週間後まで抗生物質を予防的に投与することとした。[5.1参照]本剤は、次の投与レジメンにより点滴静注した。--------------------------表開始--------------------------体重初回投与量初回投与2週後以降投与量投与間隔40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg8週60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg8週100kg以上3,000mg3,600mg8週--------------------------表終了--------------------------主要評価項目である「Day183までのTMA完全奏効(血小板数の正常化、LDH値の正常化、血清クレアチニン値のベースラインから25%以上の低下)」は、次表のとおりであった。主要評価項目の結果(FAS)--------------------------表開始--------------------------本剤投与例(56例)Day183までのTMA完全奏効を達成した被験者の割合[95%信頼区間]53.6%[39.6、67.5](30例)TMA完全奏効の構成条件血小板数が正常化した被験者の割合[95%信頼区間]83.9%[73.4、94.4](47例)LDH値が正常化した被験者の割合[95%信頼区間]76.8%[64.8、88.7](43例)血清クレアチニン値がベースラインから25%以上改善した被験者の割合[95%信頼区間]58.9%[45.2、72.7](33例)--------------------------表終了--------------------------52週データカットオフ日までの副作用は、34.5%(58例中20例)に認められた。主な副作用は頭痛及び関節痛で、各5.2%(58例中3例)に認められた。17.1.4国際共同第III相試験(ALXN1210‐aHUS‐312)(非典型溶血性尿毒症症候群患者)18歳未満の非典型溶血性尿毒症症候群患者21例(日本人1例を含む)を対象とした多施設共同非盲検非対照試験が実施された。ADAMTS13欠損症、STEC‐HUS、コバラミンC代謝遺伝子の欠損によるTMAは除外した。なお、本剤投与開始前3年以内又は原則投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。本剤投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を受けていない患者には、本剤投与開始時からワクチン接種後2週間後まで抗生物質を予防的に投与することとした。[5.1参照]本剤は、次の投与レジメンにより点滴静注した。--------------------------表開始--------------------------体重初回投与量初回投与2週後以降投与量投与間隔5kg以上10kg未満600mga)300mg4週10kg以上20kg未満600mg600mg4週20kg以上30kg未満900mg2,100mg8週30kg以上40kg未満1,200mg2,700mg8週40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg8週60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg8週100kg以上3,000mg3,600mg8週a)初回中間解析前は300mgの初回投与量が投与された--------------------------表終了--------------------------主要評価項目である「Day183までのTMA完全奏効(血小板数の正常化、LDH値の正常化、血清クレアチニン値のベースラインから25%以上の低下)」は次表のとおりであった。主要評価項目の結果(FAS)--------------------------表開始--------------------------本剤投与例(18例)Day183までのTMA完全奏効を達成した被験者の割合[95%信頼区間]77.8%[52.4、93.6](14例)TMA完全奏効の構成条件血小板数が正常化した被験者の割合[95%信頼区間]94.4%[72.7、99.9](17例)LDH値が正常化した被験者の割合[95%信頼区間]88.9%[65.3、98.6](16例)血清クレアチニン値がベースラインから25%以上改善した被験者の割合[95%信頼区間]83.3%[58.6、96.4](15例)1例は本剤2回投与後に中止--------------------------表終了--------------------------52週データカットオフ日までの副作用は、47.6%(21例中10例)に認められた。主な副作用は、高血圧が9.5%(21例中2例)に認められた。また、エクリズマブ(遺伝子組換え)の治療中の非典型溶血性尿毒症症候群患者10例(日本人小児4例を含む)に本剤を投与した。本剤の用法・用量は、体重10kg以上ではエクリズマブ(遺伝子組換え)の最終投与2週後、体重5kg以上10kg未満ではエクリズマブ(遺伝子組換え)の最終投与3週後に本剤の投与を初回投与量より開始することとし、前記の投与レジメンにより点滴静注した。全ての血液学的TMAパラメータ及びeGFRは26週間の初期評価期間を通して安定しており、ベースライン時と同等のレベルを維持していた。52週データカットオフ日までの副作用は、20%(10例中2例)に認められた。〈全身型重症筋無力症〉17.1.5国際共同第III相試験(ALXN1210‐MG‐306)(全身型重症筋無力症患者)18歳以上の全身型重症筋無力症患者175例(日本人13例を含む)を対象とした多施設共同プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験が実施された。対象は、補体阻害剤未治療で、抗アセチルコリン受容体抗体が陽性の患者とした。なお、治験薬投与開始前3年以内又は投与開始時点で髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。治験薬投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を受けていない患者には、治験薬投与開始時からワクチン接種2週間後まで抗生物質を予防的に投与することとした。[5.1参照]本試験では、26週間のランダム化比較期とそれに続く非盲検延長期を設定した。ランダム化比較期には、本剤群には1日目に初回投与量を、初回投与2週以降は8週間隔で維持投与量の本剤を体重に基づいて盲検下で点滴静注することとした。非盲検延長期には、投与26週時に、本剤群には900mgの本剤を、プラセボ群には体重に基づく初回投与量の本剤をいずれも盲検下で投与し、28週以降は、全ての患者に8週間隔で体重に基づく維持投与量の本剤を非盲検下で投与した。体重に基づく投与レジメンを次に示す。--------------------------表開始--------------------------体重初回投与量維持投与量40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg100kg以上3,000mg3,600mg--------------------------表終了--------------------------175例(日本人13例を含む)中、26週の評価を完了した患者は160例(過去2年間に免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法を施行した患者83例[52%]、未施行の患者77例[48%]、日本人10例では施行した患者4例[40%]、未施行の患者6例[60%])であった。主要評価項目であるベースラインに対する投与26週後のMG‐ADL総スコアの変化量は次表のとおりであり、プラセボ群と本剤群との間に統計学的に有意な差が認められた。主要評価項目の結果(FAS)--------------------------表開始--------------------------プラセボ群(89例)本剤群(86例)群間差p値a)MG‐ADL総スコア変化量評価患者数8278--最小二乗平均値a)(標準誤差)-1.4(0.37)-3.1(0.38)-1.6(0.49)0.000995%信頼区間-2.1、-0.7-3.8、-2.3-2.6、-0.7a)制限付き最尤法に基づく反復測定混合効果モデル--------------------------表終了--------------------------なお、事後解析の結果、過去2年間に免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法を施行した患者での投与26週後のMG‐ADL総スコアの変化量(平均値±標準偏差)は、プラセボ群(45例)で-1.4±3.16、本剤群(38例)で-3.1±3.11であり、前の表に示した全体集団の結果と同様であった。また、非盲検延長期のMG‐ADL総スコアの変化量は次表のとおりであった。非盲検延長期の結果(非盲検延長集団)--------------------------表開始--------------------------プラセボ-本剤群a)本剤-本剤群評価例数MG‐ADL総スコア変化量評価例数MG‐ADL総スコア変化量本試験のベースライン838.9±2.17-789.2±2.64-28週805.4±3.44-3.4±2.72755.6±4.03-3.7±3.2136週824.8±3.50-4.0±2.96775.3±3.99-3.9±3.4344週794.4±3.27-4.3±2.81755.3±3.93-4.0±3.1452週764.7±3.64-4.0±3.04725.4±4.13-3.9±3.1760週585.1±4.36-3.7±3.88554.7±3.86-4.5±2.80平均値±標準偏差非盲検延長期に移行した患者の52週の評価終了後にデータカットオフを実施した。60週のデータは、データカットオフ時点で60週の評価を終了している患者のデータである。a)プラセボ-本剤群には26週から本剤を投与した。--------------------------表終了--------------------------ランダム化比較期での副作用発現頻度は、本剤群で33.7%(86例中29例)であった。主な副作用は悪心、頭痛が各7.0%(86例中6例)、下痢が4.7%(86例中4例)に認められた。60週データカットオフ日までの副作用発現頻度は、34.3%(169例中58例)であった。主な副作用は頭痛が8.9%(169例中15例)、悪心が6.5%(169例中11例)、下痢が4.1%(169例中7例)に認められた。〈視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防〉17.1.6国際共同第III相試験(ALXN1210‐NMO‐307)(視神経脊髄炎スペクトラム障害患者)18歳以上の視神経脊髄炎スペクトラム障害患者58例(日本人9例を含む)を対象とした多施設共同外部プラセボ対照非盲検試験が実施された。対象は、補体阻害剤未治療で、抗AQP4抗体が陽性であり、スクリーニング期間前の過去12ヵ月間に初発又は少なくとも1回の再発が発現した患者とした。外部対照として、視神経脊髄炎スペクトラム障害患者を対象としたエクリズマブの臨床試験(ECU‐NMO‐301試験)におけるプラセボ群の結果と比較することが事前に規定された。なお、本剤投与開始前3年以内又は投与開始時点で髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。本剤投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を受けていない患者には、本剤投与開始時からワクチン接種2週間後まで抗生物質を予防的に投与することとした。[5.1参照]本試験では、主要投与期a)とそれに続く延長投与期を設定し、1日目に初回投与量を、初回投与2週以降は8週間隔で、本剤を体重に基づいて点滴静注することとした。体重に基づく投与レジメンを次に示す。--------------------------表開始--------------------------体重初回投与量2回目以降の投与量40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg100kg以上3,000mg3,600mg--------------------------表終了--------------------------主要投与期の試験期間の中央値は73.5週(11.0~117.7週)であり、本期間中に独立評価委員会により判定された治験中の再発は本剤群では認められなかったb)。主要評価項目である「独立評価委員会により判定された初回再発までの期間」のKaplan‐Meier曲線を添付文書の図に示すb)。本剤群では外部プラセボ群と比較して有意な差が認められ(p<0.0001)c)、再発リスクの低下率は98.6%であった(ハザード比:0.014、95%信頼区間:0.000、0.103)d)e)。<<図省略>>また、主要投与期及び延長投与期の試験期間の中央値は90.9週(11.0~135.1週)であり、本期間中に独立評価委員会により判定された治験中の再発は本剤群では認められなかったf)。主要投与期及び延長投与期における副作用発現頻度は、本剤群で44.8%(58例中26例)であったf)。主な副作用は注入に伴う反応が6.9%(58例中4例)、頭痛が5.2%(58例中3例)に認められた。a)本試験では、主要投与期を「独立評価委員会により判定された治験中再発」が2例に認められた時点、若しくは全ての患者が26週の来院を完了又は早期中止した時点、のいずれか遅い方までとされた。ただし、全ての患者が50週の来院を完了又は早期中止した時点までに「独立評価委員会により判定された治験中再発」が2例に認められなかった場合には、その時点で主要投与期を終了することとされた。b)データカットオフ日:2022年3月15日c)ログランク検定に基づくd)Cox比例ハザードモデルに基づきFirth法で調整したe)プロファイル尤度信頼限界f)データカットオフ日:2022年7月15日17.3その他17.3.1本剤に対する抗体産生発作性夜間ヘモグロビン尿症患者を対象とした国際共同第III相試験において、本剤を投与された患者のうち(総症例436例、日本人44例を含む)、52週データカットオフ日までのいずれかの時点にて、本剤投与下で抗体産生が認められた患者の割合は0.2%(1例/436例中、日本人は0例)であった。52週データカットオフ日までのいずれかの時点にて、非典型溶血性尿毒症症候群患者を対象とした臨床試験において、1.1%(1例/89例、日本人は0例)に本剤投与下で抗体産生が認められた。全身型重症筋無力症患者を対象とした臨床試験において、60週データカットオフ日までのいずれかの時点にて、本剤投与下で抗体産生が認められた患者はいなかった。視神経脊髄炎スペクトラム障害患者を対象とした臨床試験において、本剤投与下で抗体産生が認められた患者はいなかった。[15.1参照]