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https://www.carenet.com/news/general/carenet/59635
一般名 | クロピドグレル硫酸塩錠 |
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YJコード | 3399008F1068 |
剤型・規格 | 錠剤・25mg1錠 |
薬価 | 16.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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スタチンにEPA併用、日本人の心血管イベント再発予防効果は?/Circulation
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1).虚血性脳血管障害<心原性脳塞栓症を除く>後の再発抑制。2).次記の経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される虚血性心疾患。①.経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される急性冠症候群(経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される不安定狭心症、経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される非ST上昇心筋梗塞、経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用されるST上昇心筋梗塞)。②.経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される安定狭心症、経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される陳旧性心筋梗塞。3).末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制。(効能又は効果に関連する注意)〈経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される虚血性心疾患〉PCIが適用予定の虚血性心疾患患者への投与は可能であるが、冠動脈造影により、保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIを適用しない場合には、以後の投与は控えること。
〈虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制〉通常、成人には、クロピドグレルとして75mgを1日1回経口投与するが、年齢、体重、症状によりクロピドグレルとして50mgを1日1回経口投与する。〈経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患〉通常、成人には、投与開始日にクロピドグレルとして300mgを1日1回経口投与し、その後、維持量として1日1回75mgを経口投与する。〈末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制〉通常、成人には、クロピドグレルとして75mgを1日1回経口投与する。(用法及び用量に関連する注意)7.1.〈効能共通〉空腹時の投与は避けることが望ましい(国内第1相臨床試験において絶食投与時に消化器症状がみられている)。7.2.〈虚血性脳血管障害<心原性脳塞栓症を除く>後の再発抑制〉出血増強するおそれがあるので、特に出血傾向、出血傾向素因のある患者等については、50mg1日1回から投与すること〔9.1.1参照〕。7.3.〈経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される虚血性心疾患〉抗血小板薬二剤併用療法期間は、アスピリン(81~100mg/日)と併用すること(抗血小板薬二剤併用療法期間終了後の投与方法については、国内外の最新のガイドライン等を参考にすること)。7.4.〈経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される虚血性心疾患〉ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の電子添文を必ず参照すること。7.5.〈経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される虚血性心疾患〉PCI施行前にクロピドグレル75mgを少なくとも4日間投与されている場合、ローディングドーズ投与(投与開始日に300mgを投与すること)は必須ではない。
(禁忌)2.1.出血している患者(血友病、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある]。2.2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)8.1.〈効能共通〉血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝障害等の重大な副作用が発現することがあるので、投与開始後2ヵ月間は、2週間に1回程度の血液検査等の実施を考慮すること〔11.1.3、11.1.4、11.1.6参照〕。8.2.〈効能共通〉本剤による血小板凝集抑制が問題となるような手術の場合には、14日以上前に投与を中止することが望ましい(なお、十分な休薬期間を設けることが出来ない場合は重大な出血のリスクが高まることが報告されているので十分に観察すること)、また、投与中止期間中の血栓症や塞栓症のリスクの高い症例では、適切な発症抑制策を講じること(手術後に本剤の再投与が必要な場合には、手術部位の止血を確認してから再開すること)〔11.1.1、17.1.2、18.2参照〕。8.3.〈効能共通〉高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、本剤投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと〔9.1.1参照〕。8.4.〈効能共通〉再発の危険性の高い虚血性脳血管障害患者において、アスピリンと併用した時、クロピドグレル単剤に比べ重大な出血の発現率の増加が海外で報告されている〔10.2、11.1.1参照〕。8.5.〈効能共通〉出血を起こす危険性が高いと考えられる場合には、中止・減量等を考慮すること〔11.1.1参照〕。8.6.〈効能共通〉後天性血友病(活性化部分トロンボプラスチン時間延長(aPTT延長)、第8因子活性低下等)があらわれることがあるので、aPTTの延長等が認められた場合には、出血の有無にかかわらず、後天性血友病の可能性を考慮し、専門医と連携するなど適切な処置を行うこと〔11.1.9参照〕。8.7.〈効能共通〉患者には通常よりも出血しやすくなることを説明し、異常な出血が認められた場合には医師に連絡するよう注意を促すこと。また、他院(他科)を受診する際には、本剤を服用している旨を医師に必ず伝えるよう患者に注意を促すこと〔11.1.1、18.1参照〕。8.8.〈経皮的冠動脈形成術<PCI>が適用される虚血性心疾患〉ローディングドーズ投与(投与開始日に300mgを投与すること)及びアスピリンとの併用によって出血のリスクが高まる可能性があることを十分考慮すること〔10.2、17.1.2、17.1.3参照〕。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.次の患者では出血の危険性が高くなるおそれがある[1)出血傾向及び出血傾向素因のある患者〔7.2参照〕、2)高血圧が持続している患者〔8.3参照〕、3)低体重の患者]。9.1.2.他のチエノピリジン系薬剤(チクロピジン塩酸塩等)に対し過敏症の既往歴のある患者。(腎機能障害患者)9.2.1.重篤な腎障害のある患者:出血の危険性が高くなるおそれがある。(肝機能障害患者)9.3.1.重篤な肝障害のある患者:出血の危険性が高くなるおそれがある。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)減量などを考慮し、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること(高齢者では造血機能、腎機能、肝機能等の生理機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があり、出血等の副作用があらわれやすい)。(相互作用)本剤は、主にCYP2C19により活性代謝物に代謝される。また、本剤のグルクロン酸抱合体はCYP2C8を阻害する〔16.4参照〕。10.2.併用注意:1).非ステロイド性消炎鎮痛薬(ナプロキセン等)〔11.1.1参照〕[本剤との併用により、消化管からの出血が助長されたとの報告がある(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると消化管出血を助長すると考えられている)]。2).抗凝固薬(ワルファリン、ヘパリン等)、血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン等)、血栓溶解薬(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)〔8.4、8.8、11.1.1参照〕[出血した時出血を助長するおそれがあるので、併用時には出血等の副作用に注意すること(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある)]。3).薬物代謝酵素<CYP2C19>を阻害する薬剤(オメプラゾール)[本剤の作用が減弱するおそれがある(CYP2C19を阻害することにより、本剤の活性代謝物の血中濃度が低下する)]。4).選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>(フルボキサミンマレイン酸塩、セルトラリン塩酸塩等)〔11.1.1参照〕[出血を助長するおそれがある(SSRIの投与により血小板凝集が阻害され、本剤との併用により出血を助長すると考えられる)]。5).薬物代謝酵素<CYP2C8>の基質となる薬剤(レパグリニド)〔16.7.1参照〕[レパグリニドの血中濃度が増加し血糖降下作用が増強するおそれがある(本剤のグルクロン酸抱合体によるCYP2C8阻害作用により、これら薬剤の血中濃度が増加すると考えられる)]。6).セレキシパグ〔16.7.2参照〕[セレキシパグの活性代謝物<MRE-269>のCmax及びAUCが増加したとの報告があるので、本剤と併用する場合には、セレキシパグの減量を考慮すること(本剤のグルクロン酸抱合体によるCYP2C8阻害作用により、これら薬剤の血中濃度が増加すると考えられる)]。7).強力なCYP2C19誘導薬(リファンピシン)[本剤の血小板阻害作用が増強されることにより出血リスクが高まるおそれがあるので、リファンピシン等の強力なCYP2C19誘導薬との併用は避けることが望ましい(クロピドグレルは主にCYP2C19によって活性代謝物に代謝されるため、CYP2C19酵素を誘導する薬剤との併用により本剤の活性代謝物の血漿中濃度が増加する)]。8).モルヒネ[本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある(モルヒネの消化管運動抑制により、本剤の吸収が遅延すると考えられる)]。9).ロスバスタチン[本剤300mgの投与後、ロスバスタチンのCmaxが1.3倍・AUCが2倍上昇(本剤により、ロスバスタチンの血中濃度が上昇する)し、本剤75mgの反復投与後、ロスバスタチンのCmaxには影響せず、AUCが1.4倍上昇したとの報告がある(本剤により、ロスバスタチンの血中濃度が上昇する)]。(過量投与)13.1.処置過量投与時、特異的な解毒剤は知られていない。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報15.1.1.国内で実施された健康成人を対象とした臨床薬理試験において、本剤300mgを初回投与後24時間の最大血小板凝集能(5μMADP惹起maximumplateletaggregationintensity(MAI):%)は、CYP2C19の代謝能に応じて、Extensivemetabolizer(EM)群、Intermediatemetabolizer(IM)群、Poormetabolizer(PM)群の順に、43.67±6.82、47.17±5.71、54.11±4.34であり、その後6日間にわたって本剤75mg/日を投与した後のMAI(%)は、それぞれ32.87±5.10、39.41±6.34、47.48±3.60と、CYP2C19のPM群において本剤の血小板凝集抑制作用が低下した〔16.4参照〕。15.1.2.海外における経皮的冠動脈形成術施行を予定した患者を対象とした臨床試験及び複数の観察研究において、CYP2C19のPMもしくはCYP2C19のIMでは、CYP2C19のEMと比較して、本剤投与後の心血管系イベント発症率の増加が報告されている。15.1.3.インスリン自己免疫症候群の発現はHLA-DR4<DRB1*0406>と強く相関するとの報告がある。なお、日本人はHLA-DR4(DRB1*0406)を保有する頻度が高いとの報告がある〔11.1.11参照〕。(取扱い上の注意)開封後は湿気を避けて保存すること。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.出血(脳出血等の頭蓋内出血(1%未満)、硬膜下血腫(0.1%未満)、吐血(頻度不明)、下血、胃腸出血、眼底出血(いずれも1%未満)、関節血腫(0.1%未満)、腹部血腫(0.1%未満)、後腹膜出血(頻度不明)等):脳出血等の頭蓋内出血の初期症状として、頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等があらわれることがあるので、出血を示唆する臨床症状が疑われた場合は、投与を中止し、直ちに血球算定等の適切な検査を実施すること〔8.2、8.4、8.5、8.7、10.2参照〕。11.1.2.胃・十二指腸潰瘍(頻度不明):出血を伴う胃潰瘍・十二指腸潰瘍があらわれることがある。11.1.3.肝機能障害、黄疸:ALT上昇、γ-GTP上昇、AST上昇、黄疸、急性肝不全(頻度不明)、肝炎(頻度不明)等があらわれることがある〔8.1参照〕。11.1.4.血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明):TTPの初期症状である倦怠感、食欲不振、紫斑等の出血症状、意識障害等の精神・神経症状、血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、発熱、腎機能障害等が発現した場合には、直ちに投与を中止し、血液検査(網赤血球、破砕赤血球の同定を含む)を実施し、必要に応じ血漿交換等の適切な処置を行うこと〔8.1参照〕。11.1.5.間質性肺炎(0.1%未満)、好酸球性肺炎(頻度不明):咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT等の検査を実施すること(異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)。11.1.6.血小板減少、無顆粒球症、再生不良性貧血を含む汎血球減少症(頻度不明)〔8.1参照〕。11.1.7.中毒性表皮壊死融解症(ToxicEpidermalNecrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形滲出性紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)。11.1.8.薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV-6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。11.1.9.後天性血友病(頻度不明)〔8.6参照〕。11.1.10.横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。11.1.11.インスリン自己免疫症候群(頻度不明):重度低血糖を引き起こすことがある〔15.1.3参照〕。11.2.その他の副作用1).血液:(0.1~5%未満)皮下出血、貧血、紫斑(紫斑病)、鼻出血、止血延長、眼出血、歯肉出血、痔出血、血痰、穿刺部位出血、処置後出血、ヘモグロビン減少、赤血球減少、ヘマトクリット減少、白血球減少、好中球減少、好酸球増多、(0.1%未満)月経過多、口腔内出血、術中出血、カテーテル留置部位血腫、口唇出血、陰茎出血、尿道出血、好酸球減少、(頻度不明)血清病。2).肝臓:(0.1~5%未満)Al-P上昇、LDH上昇、血清ビリルビン上昇、(0.1%未満)胆嚢炎、胆石症、黄疸。3).消化器:(0.1~5%未満)消化器不快感、胃腸炎、口内炎、腹痛、嘔気、下痢、食欲不振、便秘、食道炎、嘔吐、(0.1%未満)腹部膨満、消化不良、口渇、耳下腺痛、歯肉炎(歯齦炎)、歯肉腫脹、唾液分泌過多、消化器粘膜出血、腸管虚血、(頻度不明)大腸炎(潰瘍性大腸炎、リンパ球性大腸炎)、膵炎。4).代謝異常:(0.1~5%未満)中性脂肪上昇、CK上昇、総コレステロール上昇、総蛋白低下、K上昇、アルブミン低下、(0.1%未満)血糖上昇、K下降、血中尿酸上昇、アミラーゼ上昇、Cl下降、Na上昇、Na下降。5).過敏症:(0.1~5%未満)発疹、そう痒感、湿疹、蕁麻疹、紅斑、(0.1%未満)光線過敏性皮膚炎、眼瞼浮腫、(頻度不明)アナフィラキシー、斑状丘疹性皮疹、血管浮腫、気管支痙攣。6).皮膚:(0.1%未満)脱毛、皮膚乾燥、(頻度不明)水疱性皮疹、扁平苔癬。7).感覚器:(0.1%未満)眼充血、眼瞼炎、眼精疲労、視力低下、複視、嗅覚障害、結膜炎、味覚異常、(頻度不明)味覚消失。8).精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、高血圧、めまい、(0.1%未満)しびれ、筋骨格硬直(肩こり、手指硬直)、意識障害、不眠症、意識喪失、音声変調、低血圧、てんかん、眠気、皮膚感覚過敏、流涙、気分変動。9).循環器:(0.1~5%未満)浮腫、頻脈、不整脈、(0.1%未満)動悸、心電図異常、胸痛、脈拍数低下、徐脈、(頻度不明)血管炎。10).腎臓:(0.1~5%未満)BUN上昇、血中クレアチニン上昇、尿蛋白増加、血尿、尿沈渣異常、尿糖陽性、腎機能障害、(0.1%未満)急性腎障害、尿閉、頻尿、尿路感染、(頻度不明)糸球体症。11).呼吸器:(0.1%未満)咳、気管支肺炎、胸水、痰。12).その他:(0.1~5%未満)ほてり、関節炎、発熱、異常感(浮遊感、気分不良)、(0.1%未満)多発性筋炎、滑液包炎、男性乳房痛、乳汁分泌過多、乳腺炎、倦怠感、腰痛、多発性関節炎、肩痛、腱鞘炎、注射部位腫脹、CRP上昇、(頻度不明)筋痛、関節痛、女性化乳房。
18.1作用機序クロピドグレル硫酸塩の活性代謝物が、不可逆的に血小板のADP受容体サブタイプP2Y12に作用し、ADPの結合を阻害することにより、血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制する。また、ラットにおいて認められたコラーゲン及び低濃度トロンビンによる血小板凝集に対するクロピドグレル硫酸塩の抑制作用は、これらの刺激によって血小板から放出されたADPによる血小板凝集を抑制することに基づくと考えられる。[8.7参照]18.2血小板凝集抑制作用クロピドグレル硫酸塩はinvitroでは血小板凝集抑制作用を発現せず、経口投与後、肝で代謝を受けて活性代謝物となり、ADP刺激による血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制する。ラットではコラーゲン及び低濃度トロンビンによる血小板凝集の抑制も認められている。健康成人男子24例にクロピドグレル10~75mg/日を10日間反復経口投与した時、血小板凝集抑制率の増加及び出血時間の延長が認められている。健康成人10例を対象に、クロピドグレルのローディングドーズ(初回投与300mg、翌日以降は75mgを1日1回5日間反復経口投与)と非ローディングドーズ(75mgを1日1回6日間反復経口投与)の用法・用量でのクロスオーバー法による投与を行い、血小板凝集抑制作用について検討した。その結果、ローディングドーズ群は、非ローディングドーズ群に比べ、初回投与後2時間から血小板凝集抑制作用(血小板活性化の抑制)を示した。300mgのローディングドーズにより、投与初日の血小板凝集抑制率は約30~40%を示し、薬力学/薬理作用的に定常状態と考えられる血小板凝集抑制率のレベルに投与初日より達していたが、ローディングドーズをしない場合では投与初日の血小板凝集抑制率は約15%であった。健康成人男子15例を対象にクロピドグレル(75mgを1日1回)を10日間反復投与後、最大血小板凝集能(5μMADP惹起maximumplateletaggregationintensity(MAI))の回復期間を検討した。その結果、クロピドグレルの最終投与後7日目にはMAIは投与前値(クロピドグレル投与前MAI±15%以内)に回復した。[8.2参照]18.3抗血栓効果クロピドグレル硫酸塩は、経口投与により、血小板の活性化に基づく血栓形成を抑制する。クロピドグレル硫酸塩は中大脳動脈血栓モデル(ラット)、動静脈シャントモデル(ラット)、冠状動脈周期的血流減少モデル(イヌ)、頸動脈バルーン内皮傷害モデル(ウサギ)、ステント留置動静脈シャントモデル(ウサギ)において血栓形成を抑制し、中大脳動脈脳血栓モデルでは血栓形成抑制に基づいて梗塞サイズを縮小した。頸動脈バルーン内皮傷害モデル、ステント留置動静脈シャントモデルにおける血栓形成抑制効果はアスピリンと併用したとき増強した。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制〉17.1.1国内第III相試験虚血性脳血管障害患者を対象に、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)についてチクロピジン塩酸塩200mg/日を対照薬として行なわれた二重盲検比較試験(1,151例)における血管性事故の発現率を解析したところ、チクロピジン塩酸塩2.6%(15/578例)に対しクロピドグレル硫酸塩3.0%(17/573例)であり、クロピドグレル硫酸塩がチクロピジン塩酸塩と同等の血管性事故のリスク低減効果を有することが示された(ハザード比0.977)。また、血液検査所見(白血球減少、好中球減少、血小板減少)、肝機能障害、非外傷性の出血及びその他の重篤な副作用の総計の発現率は、チクロピジン塩酸塩15.1%(87/578例)に対しクロピドグレル硫酸塩7.0%(40/573例)であり、クロピドグレル硫酸塩において有意に低かった(p<0.001)。クロピドグレル硫酸塩の主な副作用はγ‐GTP上昇8.2%(47/575例)、ALT上昇7.5%(43/575例)、AST上昇5.9%(34例)、皮下出血4.9%(28/575例)、Al‐P上昇4.2%(24/575例)、鼻出血3.0%(17/575例)であった。〈経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患〉17.1.2国内第III相試験(急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞))非ST上昇急性冠症候群患者を対象に、アスピリン81~100mg/日を基礎薬とし、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして初回量300mg、維持量75mg/日)についてチクロピジン塩酸塩200mg/日を対照薬として行われた二重盲検比較試験(799例)における有効性イベント(死亡、急性心筋梗塞、血行再建術の施行)の発現率を解析したところ、チクロピジン塩酸塩9.52%(38/399例)に対しクロピドグレル硫酸塩10.25%(41/400例)であり、クロピドグレル硫酸塩の有効性はチクロピジン塩酸塩と同程度であることが示唆された(群間差点推定値-0.73%[両側95%信頼区間:-4.87、3.41])。一方、副作用発現率は、チクロピジン塩酸塩55.3%(219/396例)に対しクロピドグレル硫酸塩44.9%(178/396例)とクロピドグレル硫酸塩で低かった(群間差点推定値10.35%[両側95%信頼区間:3.43、17.28])。クロピドグレル硫酸塩の主な副作用は、ALT増加15.2%(60/396例)、AST増加11.6%(46/396例)、γ‐GPT増加9.3%(37/396例)、血中ALP増加6.1%(24/396例)であった。また、重大な出血、血液障害、肝機能障害及び投与中止に至った副作用の発現率の総計は、チクロピジン塩酸塩29.57%(118/399例)に対しクロピドグレル硫酸塩が24.25%(97/400例)であり、冠動脈バイパス術施行の有無を考慮した検定ではクロピドグレル硫酸塩が有意に低かった(p=0.0358)。出血性イベント(有害事象)の発現率はクロピドグレル硫酸塩で7.75%(31/400例)、チクロピジン塩酸塩で5.01%(20/399例)(Pearson’sχ2検定:p=0.1135)であり、出血性イベント(副作用)の発現率はクロピドグレル硫酸塩で2.00%(8/400例)、チクロピジン塩酸塩で2.01%(8/399例)(Pearson’sχ2検定:p=0.9960)であった。また、投与開始1~7日目に発現した出血性イベント(有害事象)はクロピドグレル硫酸塩で3.50%(14/400例)、チクロピジン塩酸塩で3.01%(12/399例)であった。重大な出血の発現率は、チクロピジン塩酸塩における冠動脈バイパス術非施行例では2.62%(10/382例)、冠動脈バイパス術施行例では70.59%(12/17例)であったのに対し、クロピドグレル硫酸塩ではそれぞれ1.88%(7/373例)、59.26%(16/27例)であった。また、クロピドグレル硫酸塩の冠動脈バイパス術施行例における重大な出血の発現率は、冠動脈バイパス術施行前の休薬期間が7日以上の症例では3/7例(42.9%)であったのに対し、同7日未満の症例では13/20例(65.0%)であった。[8.2、8.8参照]17.1.3国内第III相試験(安定狭心症、陳旧性心筋梗塞)経皮的冠動脈形成術が適用される安定狭心症/陳旧性心筋梗塞患者を対象に、アスピリン81~100mg/日を基礎薬とし、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして初回量300mg、維持量75mg/日)についてチクロピジン塩酸塩200mg/日を対照薬として行われた二重盲検比較試験(931例)において12週目までの主要心イベント(全ての死亡、急性心筋梗塞、血行再建術の施行、ステント血栓症)の累積発現率を解析したところ、チクロピジン塩酸塩9.7%(発現割合:45/465例)に対しクロピドグレル硫酸塩9.0%(発現割合:43/466例)であった(ハザード比0.945[両側95%信頼区間:0.622、1.436])。また、主要心・脳血管イベント(全ての死亡、急性心筋梗塞、血行再建術の施行、ステント血栓症、脳卒中)の累積発現率も同様に、チクロピジン塩酸塩10.4%(発現割合:48/465例)に対しクロピドグレル硫酸塩9.0%(発現割合:43/466例)であり(ハザード比0.886[両側95%信頼区間:0.587、1.337])、クロピドグレル硫酸塩の有効性はチクロピジン塩酸塩と同程度であることが示唆された。一方、副作用発現割合は、チクロピジン塩酸塩39.8%(199/500例)に対しクロピドグレル硫酸塩20.2%(101/499例)とクロピドグレル硫酸塩で低かった。また、重大な出血、血液障害、肝機能障害及び投与中止に至った副作用を複合した指標の12週目までの累積発現率は、チクロピジン塩酸塩30.9%(発現割合:159/465例)に対しクロピドグレル硫酸塩が8.9%(発現割合:47/466例)であり、クロピドグレル硫酸塩が有意に低かった(stratifiedlog‐ranktest注1):p<0.0001、ハザード比0.259[両側95%信頼区間:0.187、0.359])。出血性イベントの12週目までの累積発現率はクロピドグレル硫酸塩1.3%(発現割合:6/466例)、チクロピジン塩酸塩0.9%(発現割合:4/465例)で有意な差は認められなかった(stratifiedlog‐ranktest注1):p=0.5292、ハザード比1.497[両側95%信頼区間:0.422、5.306])。[8.8参照]17.1.4海外第III相試験非ST上昇急性冠症候群患者12,562例を対象とした二重盲検比較試験(CURE)で、アスピリン75~325mg/日を基礎薬とし、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして初回量300mg、維持量75mg/日)についてプラセボを対照に、血管性事故(心血管死、心筋梗塞及び脳卒中)発症のリスク減少効果を検討し、クロピドグレル硫酸塩は19.6%の相対リスク減少効果を有することが示された(p<0.001)。また、血管性事故(心血管死、心筋梗塞、脳卒中及び治療抵抗性虚血)発症のリスク減少効果についても、クロピドグレル硫酸塩は13.7%の相対リスク減少効果を有することが示された(p<0.001)。なお、生命を脅かす出血の発現率には両群間に差は認められなかった(p=0.1251)。有害事象の発現率は、クロピドグレル硫酸塩群41.7%(2,612/6,259例)、プラセボ群40.1%(2,530/6,303例)であり、両群でほぼ同等であった。プラセボ群よりもクロピドグレル硫酸塩群の発現率が0.3%以上高かった有害事象は、浮動性めまい2.4%(148/6,259例)、疲労1.5%(93/6,259例)、挫傷1.4%(87/6,259例)、発疹1.1%(70/6,259例)であった。〈末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制〉17.1.5国内第III相試験末梢動脈疾患患者を対象に、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)についてチクロピジン塩酸塩200mg/日を対照薬として行われた二重盲検比較試験(431例)において12週目までの血管性イベント(脳梗塞、心筋梗塞、その他の心血管死、虚血性イベントによる入院)の累積発現率を解析したところ、チクロピジン塩酸塩0.9%(発現割合:2/216例)に対しクロピドグレル硫酸塩0.9%(発現割合:2/215例)であり、クロピドグレル硫酸塩の有効性はチクロピジン塩酸塩と同程度であることが示唆された。一方、副作用の12週目までの累積発現率は、チクロピジン塩酸塩35.6%(発現割合:77/216例)に対しクロピドグレル硫酸塩15.5%(発現割合:35/215例)とクロピドグレル硫酸塩が有意に低かった(stratifiedlog‐ranktest注2):p<0.0001、ハザード比0.403[両側95%信頼区間:0.270、0.603])。クロピドグレル硫酸塩の主な副作用(発現率2%以上)は、γ‐GTP増加及びALT増加がそれぞれ2.3%(5/215例)であった。また、重大な出血、血液障害、肝機能障害及び重篤な副作用を複合した指標の12週目までの累積発現率は、チクロピジン塩酸塩13.6%(発現割合:30/216例)に対しクロピドグレル硫酸塩が2.4%(発現割合:5/215例)であり、クロピドグレル硫酸塩が有意に低かった(stratifiedlog‐ranktest注2):p<0.0001、ハザード比0.161[両側95%信頼区間:0.062、0.416])。出血性有害事象の12週目までの累積発現率はクロピドグレル硫酸塩8.4%(発現割合:19/215例)、チクロピジン塩酸塩7.0%(発現割合:15/216例)で有意な差は認められなかった(stratifiedlog‐ranktest注2):p=0.4478、ハザード比1.300[両側95%信頼区間:0.659、2.561])。〈虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制及び末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制〉17.1.6海外第III相試験動脈硬化性疾患(虚血性脳血管障害、末梢動脈疾患等)19,185例を対象とした二重盲検比較試験(CAPRIE)で、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)についてアスピリン325mg/日を対照に、血管性事故(虚血性脳血管障害、心筋梗塞症及び血管死)発症のリスク減少効果を検討し、クロピドグレル硫酸塩は8.7%の相対的リスク減少効果を有することが示された(p=0.045)。また、両群の有害事象発現率(クロピドグレル硫酸塩群86.25%、アスピリン群86.48%)に差は認められなかった(p=0.640)。注1)アスピリンの前治療状況を因子としたstratifiedlog‐ranktest注2)その他の抗血小板薬の併用の有無、心筋梗塞あるいは虚血性脳血管障害の既往又は合併症の有無、糖尿病の合併の有無を因子としたstratifiedlog‐ranktest