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脳出血既往AFに対する脳梗塞予防、DOACは有用か?/Lancet
2025/03/07 ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/journal/carenet/60265
一般名 | アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩配合剤錠 |
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YJコード | 3399103F1020 |
剤型・規格 | 錠剤・1錠 |
薬価 | 98.40円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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EPA製剤など、重大な副作用に「心房細動、心房粗動」追加/厚労省
2024/11/15 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/59635
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がん患者診療のための栄養治療ガイドライン 2024年版 総論編
2024/10/16 医学のしおり
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https://www.carenet.com/store/book/cg004944_index.html
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第227回 Nature誌の予言的中?再生医療の早期承認の現状は…
2024/09/06 バズった金曜日
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https://www.carenet.com/hihyofri/227.html
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便通異常症 慢性下痢(7)抗血小板薬と下痢【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q118
2024/07/08 一目でわかる診療ビフォーアフター
便通異常症 慢性下痢(7)抗血小板薬と下痢【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q118
https://www.carenet.com/series/beforeafter/cg003455_118.html
次記疾患又は術後における血栓・塞栓形成の抑制(胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往がある患者に限る):1)狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)、2)冠動脈バイパス術<CABG>施行後あるいは経皮経管冠動脈形成術<PTCA>施行後。
通常、成人には1日1回1錠(アスピリン/ボノプラザンとして100mg/10mg)を経口投与する。
(禁忌)2.1.本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.アタザナビル硫酸塩投与中、リルピビリン塩酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。2.3.消化性潰瘍のある患者[アスピリンのプロスタグランジン生合成抑制作用により胃の血流量が減少し、消化性潰瘍を悪化させることがある]〔11.1.7参照〕。2.4.出血傾向のある患者[アスピリンにより血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある]〔9.1.2、11.1.4参照〕。2.5.アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤なアスピリン喘息発作を誘発させることがある]〔9.1.3、11.1.5参照〕。2.6.出産予定日12週以内の妊婦〔9.5.1参照〕。(重要な基本的注意)8.1.本剤の長期投与にあたっては、定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分行うこと。8.2.脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する脳梗塞患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと〔10.2、11.1.4参照〕。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.血液異常又はその既往歴のある患者:アスピリンは血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある〔11.1.1参照〕。9.1.2.出血傾向素因のある患者:アスピリンは出血を増強させるおそれがある〔2.4、11.1.4参照〕。9.1.3.気管支喘息<アスピリン喘息を有する場合を除く>のある患者:アスピリン喘息でないことを十分に確認すること(気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では重篤な喘息発作を誘発させることがある)〔2.5、11.1.5参照〕。9.1.4.アルコール常飲している患者:アスピリンはアルコールと同時に服用すると、消化管出血を誘発又は消化管出血増強することがある〔10.2、11.1.4参照〕。9.1.5.手術前1週間以内、心臓カテーテル検査前1週間以内又は抜歯前1週間以内の患者:アスピリンは手術、心臓カテーテル検査又は抜歯時の失血量を増加させるおそれがある。(腎機能障害患者)9.2.1.腎機能障害又はその既往歴のある患者:アスピリンは腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。また、腎機能障害患者では、ボノプラザンの排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある〔16.6.1参照〕。(肝機能障害患者)9.3.1.肝機能障害又はその既往歴のある患者:アスピリンは肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。また、肝機能障害患者では、ボノプラザンの代謝、排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある〔11.1.6、16.6.2参照〕。(妊婦)9.5.1.出産予定日12週以内の妊婦:投与しないこと(アスピリンでは、妊娠期間延長、動脈管早期閉鎖、子宮収縮抑制、分娩時出血増加につながるおそれがある)。海外での大規模な疫学調査では、妊娠中のアスピリン服用と先天異常児出産の因果関係は否定的であるが、長期連用した場合は、母体の貧血、産前産後出血、分娩時間延長、難産、死産、新生児の体重減少・死亡などの危険が高くなるおそれを否定できないとの報告がある。また、ヒトで妊娠末期に投与された患者及びその新生児に出血異常があらわれたとの報告がある。さらに、妊娠末期のラットに投与した試験で、弱い胎仔動脈管収縮が報告されている〔2.6参照〕。9.5.2.妊婦<出産予定日12週以内の妊婦は除く>又は妊娠している可能性のある女性:治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。アスピリンでは、動物試験(ラット)で催奇形作用があらわれたとの報告があり、妊娠期間延長、過期産につながるおそれがある。ボノプラザンでは、動物試験(ラット)において、ボノプラザンの最大臨床用量(40mg/日)における曝露量(AUC)の約28倍を超える曝露量で、胎仔体重低値及び胎盤重量低値、外表異常(肛門狭窄及び尾異常)、並びに内臓異常(膜性部心室中隔欠損及び鎖骨下動脈起始異常)が認められている。(授乳婦)授乳を避けさせること(アスピリンでは、母乳中へ移行することが報告されており、ボノプラザンでは、動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている)。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に高齢者では腎機能、肝機能等の生理機能が低下している)。(相互作用)ボノプラザンは主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝され、一部CYP2B6、CYP2C19及びCYP2D6で代謝される。また、ボノプラザンは弱いCYP3A4阻害作用を有する。ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制する可能性がある。10.1.併用禁忌:1).アタザナビル硫酸塩<経口><レイアタッツ>〔2.2参照〕[アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある(ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下する可能性がある)]。2).リルピビリン塩酸塩<経口><エジュラント>〔2.2参照〕[リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある(ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下する可能性がある)]。10.2.併用注意:1).CYP3A4阻害剤(クラリスロマイシン等)〔16.7.1参照〕[ボノプラザンの血中濃度が上昇する可能性がある(クラリスロマイシンとの併用によりボノプラザンの血中濃度が上昇したとの報告がある)]。2).ジゴキシン<経口>、メチルジゴキシン<経口>[併用薬剤の作用を増強する可能性がある(ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある)]。3).イトラコナゾール、チロシンキナーゼ阻害剤(ゲフィチニブ、ニロチニブ、エルロチニブ)、ネルフィナビルメシル酸塩[併用薬剤の作用を減弱する可能性がある(ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用により併用薬剤の血中濃度が低下する可能性がある)]。4).CYP3A4で代謝される薬剤(ミダゾラム等)〔16.7.3参照〕[併用薬剤の作用を増強する可能性がある(ボノプラザンのCYP3A4に対する弱い阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。5).強いCYP3A4誘導剤又は中程度のCYP3A4誘導剤(リファンピシン、エファビレンツ等)〔16.7.4参照〕[ボノプラザンの血中濃度が低下する可能性がある(併用薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、ボノプラザンの代謝が促進される可能性がある)]。6).クマリン系抗凝固剤(ワルファリンカリウム)〔8.2、11.1.4参照〕[クマリン系抗凝固剤の作用を増強し出血時間の延長・消化管出血等を起こすことがあるので、クマリン系抗凝固剤を減量するなど慎重に投与すること(アスピリンは血漿蛋白に結合したクマリン系抗凝固剤と置換し、遊離させ、また、アスピリンは血小板凝集抑制作用、消化管刺激による出血作用を有する)]。7).血液凝固阻止剤(ヘパリン製剤、ダナパロイドナトリウム、第10a因子阻害剤(リバーロキサバン等)、抗トロンビン剤(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩等)、トロンボモデュリンアルファ等)〔8.2、11.1.4参照〕、血小板凝集抑制作用を有する薬剤(チクロピジン塩酸塩、シロスタゾール、クロピドグレル硫酸塩、トロンボキサン合成酵素阻害剤(オザグレルナトリウム)、プロスタグランジンE1製剤、プロスタグランジンE1誘導体製剤及びプロスタグランジンI2誘導体製剤(ベラプロストナトリウム等)、サルポグレラート塩酸塩、イコサペント酸エチル等)〔8.2、11.1.4参照〕、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、t-PA製剤等)〔8.2、11.1.4参照〕[これらの薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること(アスピリンは血小板凝集抑制作用を有するため、これらの薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある)]。8).糖尿病用剤(インスリンヒト<遺伝子組換え>、トルブタミド等)[糖尿病用剤の作用を増強し低血糖を起こすことがあるので、糖尿病用剤を減量するなど慎重に投与すること(アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合した糖尿病用剤と置換し、遊離させ、また、アスピリンは大量で血糖降下作用を有する)]。9).メトトレキサート[メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化器障害等>が増強されることがある(アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合したメトトレキサートと置換し、遊離させ、また、アスピリンはメトトレキサートの腎排泄を阻害すると考えられている)]。10).バルプロ酸ナトリウム[バルプロ酸ナトリウムの作用を増強し振戦等を起こすことがある(アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合したバルプロ酸ナトリウムと置換し、遊離させる)]。11).フェニトイン[総フェニトイン濃度を低下させるが非結合型フェニトイン濃度を低下させないとの報告があるので、総フェニトイン濃度に基づいて増量する際には臨床症状等を慎重に観察すること(アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合したフェニトインと置換し、遊離させる)]。12).副腎皮質ホルモン剤(ベタメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン等)[アスピリン(高用量投与時)との併用時に副腎皮質ホルモン剤を減量すると、サリチル酸中毒を起こすことが報告されており、また、消化管出血を増強させることが考えられている(機序は不明)]。13).リチウム製剤[リチウム中毒を起こすことが報告されている(アスピリン(高用量投与時)は腎のプロスタグランジンの生合成を抑制し、腎血流量を減少させることにより、リチウムの腎排泄を低下させることが考えられている)]。14).チアジド系利尿剤(ヒドロクロロチアジド等)、ループ利尿剤(フロセミド)[併用薬剤の作用を減弱させることが報告されている(アスピリンは腎のプロスタグランジンの生合成を抑制して、水、塩類の体内貯留が生じ、利尿剤の水、塩類排泄作用に拮抗するためと考えられている)]。15).β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、ピンドロール等)、ACE阻害剤(エナラプリルマレイン酸塩等)[併用薬剤の作用を減弱させることが報告されている(アスピリンは血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの生合成、遊離を抑制し、血圧を上昇させることが考えられている)]。16).ニトログリセリン製剤[ニトログリセリンの作用を減弱させることがある(アスピリンはプロスタグランジンの生合成を抑制することにより、冠動脈を収縮させ、ニトログリセリンの作用を減弱させることが考えられている)]。17).尿酸排泄促進剤(プロベネシド、ベンズブロマロン)[併用薬剤の作用を減弱させることがある(アスピリン(高用量投与時)は併用薬剤の尿酸排泄に拮抗する)]。18).非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤(インドメタシン、ジクロフェナクナトリウム等)〔8.2、11.1.4参照〕[アスピリンとの併用により出血及び腎機能の低下を起こすことがある(機序は不明)]。19).イブプロフェン、ナプロキセン、ピロキシカム、スルピリン水和物[アスピリンの血小板凝集抑制作用を減弱するとの報告がある(血小板のシクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)とアスピリンの結合を阻害するためと考えられている)]。20).炭酸脱水酵素阻害剤(アセタゾラミド等)[アセタゾラミドの副作用を増強し嗜眠・錯乱等の中枢神経系症状・代謝性アシドーシス等を起こすことが報告されている(アスピリンは血漿蛋白に結合したアセタゾラミドと置換し、遊離させる)]。21).ドネペジル塩酸塩〔11.1.7参照〕[アスピリンとの併用により消化性潰瘍を起こすことがある(コリン系が賦活され胃酸分泌が促進される)]。22).タクロリムス水和物、シクロスポリン[腎障害が発現することがある(アスピリンとの併用により、腎障害の副作用を相互に増強すると考えられている)]。23).ザフィルルカスト[アスピリンとの併用によりザフィルルカストの血漿中濃度が上昇することがある(機序は不明)]。24).プロスタグランジンD2受容体拮抗剤、トロンボキサンA2受容体拮抗剤(ラマトロバン、セラトロダスト)[ヒト血漿蛋白結合に対する相互作用の検討(invitro)において、アスピリンにより併用薬剤の非結合型分率が上昇することがある(併用薬剤がアスピリンと血漿蛋白結合部位で置換し、遊離型血中濃度が上昇すると考えられている)]。25).選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>(フルボキサミンマレイン酸塩、塩酸セルトラリン等)〔8.2、11.1.4参照〕[皮膚の異常出血<斑状出血・紫斑等>、出血症状<胃腸出血等>が報告されている(SSRIの投与により血小板凝集が阻害され、アスピリンとの併用により出血傾向が増強すると考えられている)]。26).アルコール<経口>〔9.1.4、11.1.4参照〕[消化管出血が増強されるおそれがある(アルコールによる胃粘膜障害とアスピリンのプロスタグランジン合成阻害作用により、相加的に消化管出血が増強すると考えられている)]。(過量投与)13.1.症状アスピリンの過量投与では、耳鳴、めまい、頭痛、嘔吐、難聴、軽度の頻呼吸等の初期症状から血中濃度の上昇に伴い、重度過呼吸、呼吸性アルカローシス、代謝性アシドーシス、痙攣、昏睡、呼吸不全等が認められる。13.2.処置過量投与時には、催吐、胃洗浄、活性炭投与(ただし、催吐及び胃洗浄後)、輸液注入によるアシドーシス是正、アルカリ尿促進(ただし、腎機能が正常の場合)、血液透析、腹膜透析を必要に応じて行う。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意14.1.1.PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。14.1.2.本剤の内核錠は腸溶性であるため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用させること。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報15.1.1.ボノプラザンの長期投与中に良性胃ポリープを認めたとの報告がある。15.1.2.ボノプラザンの投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。15.1.3.海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されており、特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。15.1.4.海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。15.1.5.非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的不妊が認められたとの報告がある。15.2.非臨床試験に基づく情報15.2.1.ボノプラザンでは、マウス及びラット2年間経口投与がん原性試験において、ボノプラザンの臨床用量(20mg/日)における曝露量(AUC)と等倍程度の曝露量で胃神経内分泌腫瘍が、約300倍で胃腺腫(マウス)が、また、約13倍以上(マウス)及び約58倍以上(ラット)で肝臓腫瘍が認められている。15.2.2.invitroの試験において、アスピリン等のグルクロン酸抱合により代謝される薬剤が抗ウイルス剤(ジドブジン)のグルクロン酸抱合を阻害したとの報告がある。(取扱い上の注意)20.1.開封後はなるべく速やかに使用すること。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、再生不良性貧血(頻度不明)〔9.1.1参照〕。11.1.2.中毒性表皮壊死融解症(ToxicEpidermalNecrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、剥脱性皮膚炎(頻度不明)。11.1.3.ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショックやアナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。11.1.4.出血(頻度不明):脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)、肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等があらわれることがある〔2.4、8.2、9.1.2、9.1.4、10.2参照〕。11.1.5.喘息発作(頻度不明)〔2.5、9.1.3参照〕。11.1.6.肝機能障害、黄疸(頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある〔9.3.1参照〕。11.1.7.消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍(頻度不明):下血(メレナ)を伴う胃潰瘍・十二指腸潰瘍等の消化性潰瘍があらわれることがある。また、消化管出血、腸管穿孔、小腸狭窄・小腸閉塞・大腸狭窄・大腸閉塞を伴う小腸潰瘍・大腸潰瘍があらわれることがある〔2.3、10.2参照〕。11.2.その他の副作用1).消化器:(0.1~5%未満)便秘、下痢、腹部膨満感、悪心、腹痛、食道炎、胃部不快感、(頻度不明)胃腸障害、嘔吐、胸やけ、口唇腫脹、吐血、食欲不振。2).過敏症:(頻度不明)発疹、蕁麻疹。3).皮膚:(0.1~5%未満)皮膚そう痒、(頻度不明)発汗。4).血液:(0.1~5%未満)貧血、好酸球増多、(頻度不明)血小板機能低下(出血時間延長)。5).精神神経系:(頻度不明)めまい、興奮、頭痛。6).肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇、AL-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇。7).腎臓:(頻度不明)腎障害。8).循環器:(0.1~5%未満)血圧低下、(頻度不明)血管炎、心窩部痛。9).呼吸器:(頻度不明)気管支炎、鼻炎。10).感覚器:(頻度不明)角膜炎、結膜炎、耳鳴、難聴。11).その他:(0.1~5%未満)浮腫、(頻度不明)過呼吸、代謝性アシドーシス、倦怠感、低血糖。
18.1作用機序18.1.1アスピリンアスピリンは低用量で血小板シクロオキシゲナーゼ‐1(COX‐1)活性を阻害することから、トロンボキサンA2の生成を抑制し、血小板凝集能抑制作用を示す。このアスピリンの血小板COX‐1に対する作用は不可逆的で血小板の寿命である7~10日間持続することから、アスピリンを反復投与すると血小板機能は累積的に抑えられ、血栓・塞栓形成の抑制作用を示す。18.1.2ボノプラザンボノプラザンは酸による活性化を必要とせず、可逆的でカリウムイオンに競合的な様式でH+,K+‐ATPaseを阻害する。ボノプラザンは塩基性が強く胃壁細胞の酸生成部位に長時間残存して胃酸生成を抑制する。消化管上部の粘膜損傷形成に対して、ボノプラザンは強い抑制作用を示す。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制(1)国内第III相試験(二重盲検比較試験)低用量アスピリン(1日81~324mg)の長期投与を必要とし、かつ胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往歴を有する患者を対象に、ボノプラザン10mg又はランソプラゾール15mgを1日1回24週間経口投与した時の投与24週後の潰瘍再発率は次表のとおりであり、ランソプラゾール群に対するボノプラザン群の非劣性が認められた。低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発率(二重盲検)--------------------------表開始--------------------------ボノプラザン10mgランソプラゾール15mg0.5%(1/197例)2.8%(6/213例)-2.3%[-4.743%、0.124%]注1)p<0.0001注2)()は再発例数/評価例数注1)投与群間差、[]は両側95%信頼区間注2)許容限界値を8.7%とした、FarringtonandManningによる非劣性検定--------------------------表終了--------------------------副作用発現頻度は、ボノプラザン群では10.4%(21/202例)であった。主な副作用は、便秘(2例)、下痢(1例)及び血中鉄減少(4例)であった。(2)国内第III相試験(単盲検長期投与試験)前記(1)試験を終了した患者を対象に、さらに最短28週、最長80週間ボノプラザン10mg又はランソプラゾール15mgを1日1回継続投与した時の潰瘍再発率は次表のとおりであった。低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発率(単盲検)--------------------------表開始--------------------------ボノプラザン10mgランソプラゾール15mg0.5%(1/197例)3.3%(7/213例)-2.8%[-5.371%、-0.187%]注)()は再発例数/評価例数注)投与群間差、[]は両側95%信頼区間--------------------------表終了--------------------------副作用発現頻度は、ボノプラザン群では16.3%(33/202例)であった。主な副作用は、便秘(2例)、下痢(2例)、血中鉄減少(4例)及び高血圧(1例)であった。17.3その他17.3.1血清ガストリンに及ぼす影響ボノプラザンを1日1回10mg又は20mg注)を経口投与した場合、血清ガストリン値はランソプラゾール群に比べてボノプラザン群で持続的に高値を示した。低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の長期投与試験における血清ガストリン値の推移図は添付文書のとおりであった。なお、投与終了後に血清ガストリン値の回復を確認した胃潰瘍、十二指腸潰瘍患者を対象とした臨床試験では、速やかな回復が認められた(投与終了後2~8週間)。低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の長期投与試験における血清ガストリン値の推移<<図省略>>17.3.2内分泌細胞密度に及ぼす影響逆流性食道炎の維持療法としてボノプラザンを1日1回10mg又は20mg注)を52週間経口投与した場合、胃粘膜の内分泌細胞密度に明らかな増加傾向は認められなかった。注)本剤は、アスピリン/ボノプラザンとして100mg/10mgの配合剤である。