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https://www.carenet.com/news/general/carenet/59635
一般名 | ルスパテルセプト(遺伝子組換え)注射用 |
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YJコード | 3399417D1026 |
剤型・規格 | 散剤・25mg1瓶 |
薬価 | 184552.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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2024/10/16 医学のしおり
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骨髄異形成症候群に伴う貧血。(効能又は効果に関連する注意)5.1.IPSS-Rによるリスク分類のHigh及びIPSS-Rによるリスク分類のVeryHighに対する有効性及び安全性は確立していない(IPSS-R:RevisedInternationalPrognosticScoringSystem(国際予後スコアリングシステム改訂版))。5.2.臨床試験に組み入れられた患者の病型、貧血の状態等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.1-17.1.3参照〕。
通常、成人にはルスパテルセプト(遺伝子組換え)として1回1.0mg/kgを3週間間隔で皮下投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回1.75mg/kgを超えないこと。(用法及び用量に関連する注意)7.1.次の基準を参考に、本剤を増量、休薬、減量又は中止すること〔8.2参照〕。[本剤の増量、休薬又は減量基準]1).同一用量を2回(6週間)以上連続投与した後に、十分なヘモグロビン濃度の上昇が認められない場合又は赤血球輸血から離脱できない場合:1用量レベル増量する。2).赤血球輸血を受けていない状態で、ヘモグロビン濃度が11.5g/dL以上の場合:本剤を休薬し、ヘモグロビン濃度が11g/dL以下になった場合、休薬前の用量で投与を再開する。3).赤血球輸血を受けていない状態で、ヘモグロビン濃度が3週間以内に2g/dLを超える急激な上昇が認められた場合:1用量レベル減量する。4).*Grade3以上の副作用:Grade1又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は1用量レベル減量して投与を再開する。*)GradeはNCI-CTCAEv4.03に準じる。[本剤の用量レベル]1).レベル2:1.75mg/kg。2).レベル1:1.33mg/kg。3).レベル0:1.0mg/kg。4).レベル-1:0.8mg/kg。5).レベル-2:0.6mg/kg。6).レベル-3:0.45mg/kg。7).レベル-4:投与中止。7.2.本剤1.75mg/kgを3回(9週間)投与した時点を目安として、輸血量の減少やヘモグロビン濃度の上昇等の効果が認められない場合には、本剤の投与継続の要否を検討すること。
(禁忌)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)8.1.本剤は、血液疾患の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される患者にのみ投与すること。8.2.本剤投与中はヘモグロビン濃度を定期的に観察し、必要以上の造血作用があらわれないように十分注意すること〔7.1参照〕。(特定の背景を有する患者に関する注意)(生殖能を有する者)妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい(動物実験(ラット)でルスパテルセプトの胎仔への移行が認められ、ラット及びウサギで臨床曝露量の約5.0倍(ラット)又は11.7倍(ウサギ)に相当する投与量で、胚発生への影響・胎仔発生への影響(吸収胚数増加及び着床後胚損失率増加、同腹仔数減少及び骨格変異の発現頻度増加)が認められている)〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁中への移行は検討されていないが、動物実験(ラット)で本剤の乳汁中移行が認められている(乳汁中濃度/血清中濃度比:0.06~0.17))。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(適用上の注意)14.1.薬剤調製時の注意14.1.1.本剤1バイアルあたり0.68mLの注射用水で溶解し、50mg/mLの濃度とすること。14.1.2.溶解方法(1).注射用水をバイアルに注入後、バイアルを1分間静置する(溶解に使用した針及びシリンジは皮下投与に使用しない)。(2).バイアルを30秒間緩やかに回転させて、その後バイアルを立てた状態で30秒間静置する(粉末が完全に溶解するまで繰り返す)。(3).バイアルを反転させ反転状態で30秒間緩やかに回転させ、その後バイアルを立てた状態に戻し30秒間静置し、同様の操作を更に7回繰返し側面に付着した粉末を完全溶解する(バイアルは振とうせず激しく撹拌しない)。(4).溶解液は無色~微黄色の澄明又は僅かに乳白光を呈する液であり、溶解液に微粒子や変色がないか目視で確認すること(微粒子が認められた場合には使用しないこと)。(5).溶解後やむを得ず保存する場合は常温又は2~8℃で保存し、常温保存する場合8時間以内、2~8℃保存する場合24時間以内に使用する(2~8℃保存する場合、投与15~30分前に冷蔵庫から取り出し室温に戻す)。溶解液は凍結させないこと。14.1.3.患者の体重から算出した必要量をバイアルからシリンジへ抜き取る。残液は廃棄すること。14.2.薬剤投与時の注意14.2.1.注射部位は上腕部、大腿部又は腹部を選び、同一箇所へ繰り返し注射することは避けること。また、1回につき1.2mLを超えて投与する場合には、同程度の投与量に分けてシリンジに取り、部位を変えて投与する(複数回に分けて投与する場合、投与毎に新しい注射針及びシリンジを使用する)。14.2.2.他の薬剤<注射用水を除く>と混合しないこと。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報15.1.1.臨床試験において、本剤に対する抗体産生が報告されている。15.1.2.海外市販後の自発報告において、骨髄異形成症候群患者で、髄外造血巣が認められたとの報告がまれにある。15.1.3.臨床試験において、高リスク骨髄異形成症候群への進行及び急性骨髄性白血病への移行を含む造血器悪性腫瘍が認められたとの報告がある。15.2.非臨床試験に基づく情報幼若ラット(生後7日)を用いた毒性試験において、臨床曝露量の約3.1倍に相当する投与量で、造血器悪性腫瘍(リンパ腫、骨髄性白血病、リンパ性白血病)の発生が認められている。また、ラットを用いた次世代に及ぼす影響に関する毒性試験において、臨床曝露量の約1.1倍に相当する投与量で、軽微な出生仔糸球体腎炎等の出生仔腎臓組織学的変化が認められている。(取扱い上の注意)凍結を避けること。(保管上の注意)2~8℃で保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.2.その他の副作用1).消化器:(3%以上)悪心、(1~3%未満)下痢、嘔吐。2).神経系:(3%以上)頭痛、(1~3%未満)浮動性めまい、(1%未満)失神寸前状態。3).筋骨格系:(1~3%未満)筋肉痛、骨痛、(1%未満)背部痛、関節痛。4).血液:(1~3%未満)好中球減少症、血小板減少症。5).肝臓:(1~3%未満)ALT増加、AST増加。6).腎臓:(1%未満)血中クレアチニン増加、急性腎障害。7).呼吸器:(1~3%未満)呼吸困難、(1%未満)労作性呼吸困難、肺塞栓症。8).循環器:(3%以上)高血圧、(1%未満)急性心筋梗塞。9).投与部位:(3%以上)注射部位反応(紅斑、疼痛、そう痒感、発疹、腫脹)。10).過敏症:(1%未満)顔面浮腫、眼瞼浮腫、眼窩周囲浮腫。11).その他:(3%以上)疲労、(1~3%未満)無力症、そう痒症、疼痛、高尿酸血症、(1%未満)末梢性浮腫。
18.1作用機序ルスパテルセプトは、ヒトアクチビン受容体IIBの細胞外ドメイン配列を、ヒト免疫グロブリン(Ig)G1のFc領域に融合した組換え糖タンパクである。ルスパテルセプトは、トランスフォーミング増殖因子(TGF)‐βスーパーファミリーと結合し、アクチビン受容体を介した下流のシグナル伝達経路を阻害することで、造血幹細胞から赤血球への分化過程の後期段階における分化を促進し、成熟した赤血球数の増加を誘導すると考えられている。18.2赤血球増加作用ルスパテルセプトをマウスに反復皮下投与したとき、赤血球数、ヘモグロビン濃度及びヘマトクリット値の増加が認められた。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第II相試験(ACE‐536‐MDS‐003試験)赤血球輸血非依存注1)で、環状鉄芽球(RS)陽性又は陰性を問わない、IPSS‐Rによるリスク分類のVerylow、Low又はIntermediateに分類される骨髄異形成症候群患者21例を対象に、本剤の有効性及び安全性を検討した。本剤1.0mg/kgを開始用量として3週間間隔で皮下投与し、目標ヘモグロビン濃度(10.0~12.0g/dL)を達成するよう0.45~1.75mg/kgの3週間間隔投与の範囲で調節可能とした注2)。主要評価項目である、24週間以内に国際ワーキンググループ2006基準に基づく血液学的改善‐赤血球反応(赤血球輸血を受けることなく、連続8週間以上、ヘモグロビン濃度がベースライン値より1.5g/dL以上増加)を達成した患者の割合[95%信頼区間]は、47.6%[25.7、70.2](10/21例)であった。副作用発現頻度は、33.3%(7/21例)であった。副作用は、注射部位反応、下痢、口内炎、血中クレアチニン増加、高尿酸血症、高トリグリセリド血症、低リン血症、高血圧、網膜出血及び膀胱炎各4.8%(1/21例)であった。[5.2参照]注1)組入れ前16週間に赤血球輸血を受けておらず、かつ組入れ前のヘモグロビン濃度(2回測定の平均値)が10.0g/dL未満の貧血症状を有する患者を対象とした。注2)増量は2回目投与以降に実施可能とし、1.33、1.75mg/kgの順で漸増することとした。17.1.2国際共同第III相試験(ACE‐536‐MDS‐002試験)赤血球輸血依存注3)で、赤血球造血刺激因子製剤の治療歴がなく、RS陽性又は陰性を問わない、IPSS‐Rによるリスク分類のVerylow、Low又はIntermediateに分類される骨髄異形成症候群注4)(環状鉄芽球と血小板増加を伴う骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍を含む)患者356例(日本人患者20例を含む)を対象に、エポエチンアルファ(遺伝子組換え)(骨髄異形成症候群に伴う貧血に対して国内未承認)を対照として、本剤の有効性及び安全性を比較した。本剤群では、本剤1.0mg/kgを開始用量として3週間間隔で皮下投与し、目標ヘモグロビン濃度(10.0~12.0g/dL)を達成するよう0.45~1.75mg/kgの3週間間隔投与の範囲で調節可能とした注5)。対照群では、エポエチンアルファ(遺伝子組換え)450IU/kgを開始用量として、1週間間隔で皮下投与し、目標ヘモグロビン濃度(10.0~12.0g/dL)を達成するよう337.5~1,050IU/kgの1週間間隔投与の範囲で調節可能とした。主要評価項目である24週間以内に連続12週間以上の赤血球輸血非依存(赤血球輸血を必要としない状態)を達成し、かつ平均ヘモグロビン濃度がベースライン値より1.5g/dL以上増加した患者の割合[95%信頼区間]の中間解析結果は、本剤群で58.5%[50.1、66.6](86/147例)、対照群で31.2%[24.0、39.1](48/154例)であり、本剤はエポエチンアルファ(遺伝子組換え)に対して統計学的に有意な改善を示した[共通リスク差(95%信頼区間)26.6(15.8、37.4)、p<0.0001(Cochran‐Mantel‐Haenszel検定)](2022年8月31日データカットオフ)。副作用発現頻度は、本剤群で30.3%(54/178例)であった。主な副作用は、悪心5.1%(9/178例)、疲労3.9%(7/178例)、呼吸困難及び高血圧各3.4%(6/178例)であった。[5.2参照]注3)無作為化前8週間の赤血球輸血量が2~6単位の患者を対象とした。なお、当該赤血球輸血は、赤血球輸血時又は輸血実施前7日以内のヘモグロビン濃度が9.0g/dL以下(貧血症状がある場合)又はヘモグロビン濃度が7.0g/dL以下(貧血症状がない場合)でなければならないとした。また、無作為化前の最後の赤血球輸血実施後のヘモグロビン濃度が11.0g/dL未満の患者を対象とした。注4)5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群患者は除外した。注5)増量は2回目投与以降に実施可能とし、1.33、1.75mg/kgの順で漸増することとした。17.1.3海外第III相試験(ACE‐536‐MDS‐001試験)赤血球輸血依存注6)で、赤血球造血刺激因子製剤に対して不応、不耐容又は不適格で、RS陽性注7)の、IPSS‐Rによるリスク分類のVerylow、Low又はIntermediateに分類される骨髄異形成症候群注8)[WHO分類改訂第4版(2017年)において定義される環状鉄芽球と血小板増加を伴う骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍に該当する患者を含む]患者229例を対象に、プラセボを対照として、本剤の有効性及び安全性を検討した。本剤1.0mg/kg又はプラセボを3週間間隔で皮下投与し、赤血球輸血量の変化注9)等に基づいて0.45~1.75mg/kgの3週間間隔投与の範囲で調節可能とした注10)。主要評価項目である24週間以内に連続8週間以上の赤血球輸血非依存(赤血球輸血を必要としない状態)を達成した患者の割合[95%信頼区間]は、本剤群で37.9%[30.2、46.1](58/153例)、プラセボ群で13.2%[6.5、22.9](10/76例)であり、本剤はプラセボに対して統計学的に有意な改善を示した[共通リスク差(95%信頼区間)24.6(14.5、34.6)、p<0.0001(Cochran‐Mantel‐Haenszel検定)](2018年5月8日データカットオフ)。副作用発現頻度は、本剤群で46.4%(71/153例)であった。主な副作用は、悪心7.2%(11/153例)、疲労5.9%(9/153例)、筋肉痛5.2%(8/153例)、頭痛4.6%(7/153例)、ALT増加3.9%(6/153例)及び下痢3.3%(5/153例)であった。[5.2参照]注6)無作為化前16週間において、①平均赤血球輸血量が8週間あたり2単位以上、②連続8週間無輸血の期間がないこと、及び③赤血球輸血前7日以内のヘモグロビン濃度が10.0g/dL以下を満たす患者を対象とした。注7)骨髄中のRSが赤血球前駆細胞の15%以上(ただし、SF3B1遺伝子変異を有する場合は骨髄中のRSが赤血球前駆細胞の5%以上)の場合をRS陽性、それ以外の場合をRS陰性と定義した。注8)5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群患者は除外した。注9)直近の6週間で1単位以上の赤血球輸血を実施した場合等は増量し、ヘモグロビン濃度が11.5g/dL以上の場合は、11g/dL以下になるまで休薬、ヘモグロビン濃度が3週間で2g/dL以上の上昇を認めた場合等は減量した。注10)増量は2回目投与以降に実施可能とし、1.33、1.75mg/kgの順で漸増することとした。