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便通異常症 慢性下痢(6)イオン交換樹脂製剤と下痢【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q117
2024/06/24 一目でわかる診療ビフォーアフター
便通異常症 慢性下痢(6)イオン交換樹脂製剤と下痢【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q117
https://www.carenet.com/series/beforeafter/cg003455_117.html
一般名 | 炭酸ランタン水和物口腔内崩壊錠 |
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YJコード | 2190029F4025 |
剤型・規格 | 錠剤・500mg1錠 |
薬価 | 115.80円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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慢性腎臓病患者における高リン血症の改善。(効能又は効果に関連する注意)本剤は血中リンの排泄を促進する薬剤ではないので、食事療法等によるリン摂取制限を考慮すること。
通常、成人にはランタンとして1日750mgを開始用量とし、1日3回に分割して食直後に経口投与する。以後、症状、血清リン濃度の程度により適宜増減するが、最高用量は1日2250mgとする。(用法及び用量に関連する注意)7.1.本剤投与開始時又は用量変更時には、1週間後を目安に血清リン濃度の確認を行うことが望ましい。7.2.増量を行う場合は増量幅をランタンとして1日あたりの用量で750mgまでとし、1週間以上の間隔をあけて行うこと。7.3.2週間で効果が認められない場合には、他の適切な治療法に切り替えること。
(禁忌)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)本剤の投与にあたっては、定期的に血清リン濃度、血清カルシウム濃度及び血清PTH濃度を測定しながら慎重に投与すること(血清リン及びカルシウム濃度の管理目標値は学会のガイドライン等、最新の情報を参考にすること)。低カルシウム血症及び二次性副甲状腺機能亢進症の発現あるいは発現のおそれがある場合には、ビタミンD製剤やカルシウム製剤の投与あるいは他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.活動性消化性潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管狭窄のある患者:本剤の主な副作用は消化器症状のため、これらの疾患に影響を及ぼすおそれがある。9.1.2.腸管憩室のある患者:腸管穿孔を起こした例が報告されている。9.1.3.腹膜炎又は腹部外科手術の既往歴のある患者:イレウスを起こした例が報告されている。9.1.4.消化管潰瘍又はその既往歴のある患者:症状が悪化又は再発した例が報告されている。(肝機能障害患者)9.3.1.重度の肝機能障害のある患者:重度肝機能障害を有する患者は臨床試験では除外されている。胆汁排泄が著しく低下しているおそれのある重度肝機能障害患者では、注意深く観察すること(本剤は主に胆汁中に排泄される)。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい(妊娠ラットに高用量のランタンを妊娠6日から分娩後20日まで投与した試験において、仔の体重低値及び一部の指標で仔の発達遅れが認められたとの報告があり、また、妊娠ウサギに高用量のランタンを投与した試験において、母動物摂餌量減少及び母動物体重減少、着床前後死亡率増加、並びに胎仔体重低値がみられたとの報告がある)。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトにおいてランタンの乳汁への移行が報告されている)。(小児等)投与しないことが望ましい(小児等を対象とした臨床試験は実施していない)。(高齢者)患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。(相互作用)10.2.併用注意:1).テトラサイクリン系抗生物質<服用>(テトラサイクリン<服用>、ドキシサイクリン<服用>等)、ニューキノロン系抗菌剤<服用>(レボフロキサシン水和物<服用>、シプロフロキサシン塩酸塩水和物<服用>等)[併用薬剤の吸収が低下し効果が減弱されるおそれがあるので、本剤服用後2時間以上あけて投与すること(ランタンと難溶性の複合体を形成し、併用薬剤の腸管からの吸収を妨げることが考えられる)]。2).甲状腺ホルモン剤<服用>(レボチロキシンナトリウム水和物<服用>等)[併用薬剤の吸収が低下するおそれがあるので、併用する場合には本剤との投与間隔をできる限りあけるなど慎重に投与すること(ランタンと難溶性の複合体を形成し、併用薬剤の腸管からの吸収を妨げることが考えられる)]。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意14.1.1.本剤は舌の上で唾液を浸潤させた後、舌で軽くつぶし、崩壊後唾液のみで服用可能である(また、少量の水で服用することもできる)。14.1.2.PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。14.2.薬剤投与中の注意本剤服用患者の腹部X線撮影時には、ランタンが存在する胃腸管にバリウム様の陰影を認めることがある。(その他の注意)15.2.非臨床試験に基づく情報動物における薬物動態試験において、本剤の反復経口投与により、他の組織に比べて特に骨、消化管及び肝臓でランタン濃度が高く推移し、消失も遅延していた。(取扱い上の注意)本剤は吸湿性があるので、アルミニウム袋開封後は湿気を避けて保存し、服用直前までPTPシートから取り出さないこと。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.腸管穿孔、イレウス(いずれも頻度不明):これらの病態を疑わせる持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には、投与を中止し、腹部の診察やCT、腹部X線、超音波等を実施すること。11.1.2.消化管出血、消化管潰瘍(いずれも頻度不明):吐血、下血及び胃潰瘍、十二指腸潰瘍、結腸潰瘍等の潰瘍があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、腹部の診察や内視鏡、腹部X線、CT等を実施すること。11.2.その他の副作用1).消化器:(5%以上)嘔吐、悪心、便秘、(1~5%未満)胃不快感、腹痛、下痢、逆流性食道炎、腹部膨満感、食欲不振、消化不良、(1%未満)腹部不快感、放屁増加、胃潰瘍、胃炎。2).過敏症:(1%未満)発疹、そう痒。3).肝臓:(1%未満)AST上昇、ALT上昇。4).血液:(1~5%未満)貧血、(1%未満)好酸球増多。5).内分泌:(1~5%未満)副甲状腺機能亢進症。6).その他:(1~5%未満)Al-P上昇、(1%未満)胸痛、背部痛、倦怠感、めまい、高カルシウム血症、低リン血症、(頻度不明)低カルシウム血症。
18.1作用機序炭酸ランタンは、消化管内で食物由来のリン酸イオンと結合して不溶性のリン酸ランタンを形成し、腸管からのリン吸収を抑制することにより、血中リン濃度を低下させる。18.2リン結合作用Invitro試験において、炭酸ランタンをリン酸ナトリウム溶液中で反応させた結果、リン除去率はpH3で97.5%、pH5で97.1%及びpH7で66.6%であった。18.3血清リン濃度低下作用5/6腎摘出ラットに炭酸ランタンを6週間反復投与したとき、血清リン濃度は溶媒対照群に比して有意に低下した。18.4生物学的同等性試験OD錠500mgとチュアブル錠500mgを、クロスオーバー法により日本人健康成人男子に1日3回4日間食直後に経口投与し(4日目のみ朝食直後に単回投与)、生物学的同等性を検討した。その結果、投与開始前値及び投与1日目から3日目(3日間)の平均24時間尿中リン排泄量より、OD錠500mgはチュアブル錠500mgと生物学的に同等であることが示された。--------------------------表開始--------------------------OD錠500mgチュアブル錠500mg投与開始前値※22.08±2.9121.65±3.27投与1日目から3日目の平均値17.40±2.8317.72±3.05n=19、算術平均値±算術標準偏差(単位:mmol)※:投与‐2日目及び‐1日目の平均24時間尿中リン排泄量--------------------------表終了--------------------------
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第III相比較試験高リン血症を呈する血液透析患者259例(本剤注1)126例、沈降炭酸カルシウム133例)を対象とした比較試験において、本剤注1)を1日750mgから投与を開始し、1日2250mgまで適宜増減した。その結果、血清リン濃度(Mean±SD)は、投与開始時8.35±1.38mg/dLから投与終了時5.78±1.44mg/dLと低下が認められた。また、血清カルシウム濃度(Mean±SD)は、投与開始時9.02±0.69mg/dL、投与終了時9.22±0.61mg/dLと変化は認められず、本剤注1)の臨床的有用性が確認された。<<図省略>>副作用(臨床検査値異常を含む)は126例中29例(23.0%)に認められた。主な副作用は、嘔吐14例(11.1%)、悪心12例(9.5%)、胃不快感4例(3.2%)、上腹部痛3例(2.4%)、便秘2例(1.6%)等であった。17.1.2国内第III相一般臨床試験高リン血症を呈する腹膜透析患者45例を対象として本剤注1)を1日750mgから投与を開始し、1日2250mgまで適宜増減した結果、血清カルシウム濃度を上昇させることなく血清リン濃度(Mean±SD)が投与開始時7.16±1.21mg/dLから投与終了時5.54±1.31mg/dLと低下した。副作用(臨床検査値異常を含む)は45例中7例(15.6%)に認められた。主な副作用は、嘔吐2例(4.4%)、腹痛2例(4.4%)、下痢2例(4.4%)等であった。17.1.3国内長期投与試験高リン血症を呈する血液透析患者145例を対象として本剤注1)を1日750mgから投与を開始し、1日4500mg注2)まで適宜増減して最長3年間投与した結果、血清リン濃度低下効果が維持された患者も認められた。副作用(臨床検査値異常を含む)は145例中83例(57.2%)に認められた。主な副作用は、嘔吐45例(31.0%)、悪心43例(29.7%)、胃不快感18例(12.4%)、下痢12例(8.3%)、上腹部痛12例(8.3%)等であった。17.1.4国内第III相比較試験高リン血症を呈する保存期の慢性腎臓病患者141例(本剤注1)86例、プラセボ55例)を対象とした比較試験において、本剤注1)を1日750mgから投与を開始し、1日2250mgまで適宜増減した。その結果、血清リン濃度(Mean±SD)は、本剤注1)投与群において、投与開始時6.17±1.30mg/dLから投与終了時5.14±1.43mg/dLと低下が認められた。一方、プラセボ投与群では、投与開始時は6.15±1.04mg/dL、投与終了時は6.10±1.05mg/dLであった。投与開始時から終了時(8週時)の血清リン濃度変化量の最小二乗平均値の差[95%信頼区間]は-0.97mg/dL[-1.37mg/dL、-0.58mg/dL]であり、本剤注1)のプラセボに対する優越性が示された(P<0.0001、共分散分析モデル)。副作用(臨床検査値異常を含む)は87例中20例(23.0%)に認められた。主な副作用は、便秘9例(10.3%)、悪心9例(10.3%)、嘔吐5例(5.7%)、下痢2例(2.3%)等であった。17.1.5国内第III相長期投与試験高リン血症を呈する保存期の慢性腎臓病患者123例を対象とした長期投与試験において、本剤注1)を1日750mgから投与を開始し、最高1日2250mgまで投与した結果、血清リン濃度低下効果が維持された患者も認められた。なお、本剤注1)の投与期間(平均値±標準偏差)は173.6±121.6日であった。副作用(臨床検査値異常を含む)は123例中29例(23.6%)に認められた。主な副作用は、便秘10例(8.1%)、悪心7例(5.7%)、嘔吐6例(4.9%)、消化不良3例(2.4%)、腹部不快感2例(1.6%)等であった。注1)チュアブル錠注2)本剤の承認された最高用量は1日2,250mgである。