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便通異常症 慢性下痢(6)イオン交換樹脂製剤と下痢【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q117
2024/06/24 一目でわかる診療ビフォーアフター
便通異常症 慢性下痢(6)イオン交換樹脂製剤と下痢【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q117
https://www.carenet.com/series/beforeafter/cg003455_117.html
一般名 | ビキサロマーカプセル |
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YJコード | 2190032M1027 |
剤型・規格 | カプセル剤・250mg1カプセル |
薬価 | 20.30円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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2021/04/13 希少疾病ライブラリ
先天性腎性尿崩症〔Congenital nephrogenic diabetes insipidus〕
https://www.carenet.com/report/library/general/rare/cg002755_010.html
慢性腎臓病患者における高リン血症の改善。(効能又は効果に関連する注意)本剤は血中リンの排泄を促進する薬剤ではないため、食事療法等によるリン摂取制限を考慮すること。
通常、成人には、ビキサロマーとして1回500mgを開始用量とし、1日3回食直前に経口投与する。以後、症状、血清リン濃度の程度により適宜増減するが、最高用量は1日7500mgとする。(用法及び用量に関連する注意)7.1.〈透析患者の場合〉次の基準を目安に投与量は、血清リン濃度が3.5~6.0mg/dLとなるよう、適宜増減する。1).〈透析患者の場合〉血清リン濃度が6.0mg/dLを超える:1回250~500mg(1~2カプセル)増量する。2).〈透析患者の場合〉血清リン濃度が3.5~6.0mg/dL:投与量を維持する。3).〈透析患者の場合〉血清リン濃度が3.5mg/dL未満:1回250~500mg(1~2カプセル)減量する。〈保存期慢性腎臓病患者の場合〉投与量は、血清リン濃度を各施設の基準値内に維持するよう適宜増減する。増量幅はビキサロマーとして1回あたりの用量で500mgまでとする。7.2.本剤投与開始時又は用量変更時には、1~2週間後を目安に血清リン濃度の確認を行うことが望ましい。7.3.増量を行う場合は1週間以上の間隔をあけて行うこと。
(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.腸閉塞の患者[非吸収性ポリマーのため、腸管穿孔を起こすおそれがある]〔8.1.1、8.1.2、9.1.1、9.1.2、9.1.4、11.1.1参照〕。(重要な基本的注意)8.1.腸管穿孔、腸閉塞があらわれることがあるので、次記の点に留意すること。8.1.1.投与開始に先立ち、患者の日常の排便状況を確認すること〔2.2、9.1.1-9.1.4、11.1.1、11.1.4、11.1.5参照〕。8.1.2.患者には排便状況を確認させるとともに、便秘の悪化、腹部膨満感等の症状があらわれた場合には、医師等に相談するように指導すること〔2.2、9.1.1-9.1.4、11.1.1、11.1.4、11.1.5参照〕。8.2.本剤は、定期的に血清リン濃度、血清カルシウム濃度及び血清PTH濃度を測定しながら投与すること(血清リン、血清カルシウム及び血清PTH濃度の管理目標値及び測定頻度は、学会のガイドライン等、最新の情報を参考にすること)。低カルシウム血症の発現あるいは低カルシウム血症悪化がみられた場合には、活性型ビタミンD製剤やカルシウム製剤の投与を考慮し、カルシウム受容体作動薬が使用されている場合には、カルシウム受容体作動薬の減量等も考慮すること。また、二次性副甲状腺機能亢進症の発現あるいは二次性副甲状腺機能亢進症悪化がみられた場合には、活性型ビタミンD製剤、カルシウム製剤、カルシウム受容体作動薬の投与あるいは他の適切な治療法を考慮すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.便秘のある患者:症状が悪化した場合、腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがある〔2.2、8.1.1、8.1.2、9.1.2-9.1.4、11.1.1、11.1.4参照〕。9.1.2.腸管狭窄のある患者:非吸収性ポリマーのため、腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがある〔2.2、8.1.1、8.1.2、9.1.1、9.1.3、9.1.4、11.1.1参照〕。9.1.3.腸管憩室のある患者:憩室部位腸管穿孔を起こすおそれがある〔8.1.1、8.1.2、9.1.1、9.1.2、11.1.1、11.1.5参照〕。9.1.4.腹部手術歴のある患者:腸管の癒着等が生じ、腸閉塞を起こすおそれがある〔2.2、8.1.1、8.1.2、9.1.1、9.1.2、11.1.1参照〕。9.1.5.痔疾患のある患者:症状を悪化させるおそれがある。9.1.6.消化管潰瘍又はその既往歴のある患者:症状を悪化又は再発させるおそれがある。9.1.7.重度消化管運動障害を有する患者:症状を悪化させるおそれがある。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。(小児等)小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。(高齢者)消化器症状等の副作用の発現に注意すること(一般に生理機能が低下している)。(相互作用)10.2.併用注意:本剤はリン酸結合性ポリマーであるため、同時に服用した場合、併用薬の吸収を遅延あるいは減少させるおそれがあるので、抗てんかん剤<経口>、不整脈用剤<経口>等安全性及び有効性に臨床上重大な影響を及ぼす可能性のある経口薬剤を併用する場合は、可能な限り間隔をあけて投与し、併用薬の作用の変化についても慎重に観察すること。1).エナラプリル、アトルバスタチン、バルサルタン:①.エナラプリル<服用>〔16.7.1参照〕[本剤とこれらの薬剤を併用した場合、エナラプリルでは血中濃度は約80%に低下し、これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがあるので、併用する場合にはこれらの薬剤の作用を観察すること(本剤はリン酸結合性ポリマーであり、同時に服用した場合、これらの薬剤の吸収を遅延あるいは減少させる)]。②.アトルバスタチン<服用>〔16.7.1参照〕[本剤とこれらの薬剤を併用した場合、アトルバスタチンでは血中濃度は約70~80%に低下し、これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがあるので、併用する場合にはこれらの薬剤の作用を観察すること(本剤はリン酸結合性ポリマーであり、同時に服用した場合、これらの薬剤の吸収を遅延あるいは減少させる)]。③.バルサルタン<服用>〔16.7.1参照〕[本剤とこれらの薬剤を併用した場合、バルサルタンでは血中濃度は約30~40%に低下し、これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがあるので、併用する場合にはこれらの薬剤の作用を観察すること(本剤はリン酸結合性ポリマーであり、同時に服用した場合、これらの薬剤の吸収を遅延あるいは減少させる)]。2).カンデサルタンシレキセチル<服用>、テルミサルタン<服用>、オルメサルタンメドキソミル<服用>、イルベサルタン<服用>[Invitro試験で、本剤とこれらの薬剤の吸着が認められておりこれらの薬剤の作用を減弱させるおそれがあるので、併用する場合にはこれらの薬剤の作用を観察すること(本剤はリン酸結合性ポリマーであり、同時に服用した場合、これらの薬剤の吸収を遅延あるいは減少させる)]。3).シプロフロキサシン<服用>[他のリン酸結合性ポリマーで、同時に服用した場合、シプロフロキサシンのバイオアベイラビリティが低下したとの報告があり、シプロフロキサシンの作用を減弱させるおそれがあるので、併用する場合にはこの薬剤の作用を観察すること(本剤はリン酸結合性ポリマーであり、同時に服用した場合、これらの薬剤の吸収を遅延あるいは減少させる)]。4).甲状腺ホルモン製剤(レボチロキシン等)[他のリン酸結合性ポリマーとレボチロキシンとの併用患者において、甲状腺刺激ホルモン<TSH>濃度が上昇したとの報告がある(機序不明)]。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.腸管穿孔、腸閉塞(いずれも頻度不明):これらの病態を疑わせる高度便秘、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には、速やかに投与を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと〔2.2、8.1.1、8.1.2、9.1.1-9.1.4、11.1.2、11.1.4、11.1.5参照〕。11.1.2.虚血性腸炎(1%未満):病態が進行し腸管穿孔等の重篤な状態に至らぬよう、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと〔11.1.1参照〕。11.1.3.消化管出血、消化管潰瘍(各1%未満):吐血、下血及び食道潰瘍、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、結腸潰瘍、直腸潰瘍等の潰瘍があらわれることがある。11.1.4.便秘・便秘増悪(15%以上):これらの症状があらわれた場合には本剤の減量又は休薬を考慮し、高度の場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔8.1.1、8.1.2、9.1.1、11.1.1参照〕。11.1.5.憩室炎(頻度不明):病態が進行し腸管穿孔等の重篤な状態に至らぬよう、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.1.1、8.1.2、9.1.3、11.1.1参照〕。11.1.6.肝機能障害(頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇を伴う肝機能障害の発現が報告されている。11.2.その他の副作用1).消化器:(1~5%未満)硬便、腹部不快感、腹部膨満、悪心、(1%未満)下痢、嘔吐、腹痛、胃炎、痔核、便潜血陽性。2).皮膚:(1%未満)皮膚そう痒症、(頻度不明)発疹。3).血液:(1%未満)血中副甲状腺ホルモン増加。4).精神神経系:(1%未満)下肢静止不能症候群。5).その他:(1%未満)口渇、回転性めまい。
18.1作用機序ビキサロマーはアミン機能性リン酸結合性ポリマーであり、消化管内でリン酸と結合して糞中へのリン排泄を促進することにより、消化管からのリン吸収を抑制し血中リン濃度を低下させる。18.2血漿リン濃度及びCa×P積低下作用高リン食摂餌5/6腎臓摘出慢性腎臓病ラットにおいて、ビキサロマーは3%の混餌投与により、血漿リン濃度(AUC値)及びCa×P積(AUC値)を有意に低下させた。また、アデニン誘発慢性腎臓病ラットにおいて、ビキサロマーは3%の混餌投与により、血漿リン濃度(AUC値)及びCa×P積(AUC値)を有意に低下させた。18.3血管石灰化抑制作用ビタミンD負荷アデニン誘発慢性腎臓病ラットにおいて、ビキサロマーは2%の混餌投与により、大動脈中カルシウム量を有意に低下させた。18.4二次性副甲状腺機能亢進症改善作用高リン食摂餌5/6腎臓摘出慢性腎臓病ラットにおいて、ビキサロマーは3%の混餌投与により、血漿PTH濃度(AUC値)及び副甲状腺重量比を有意に低下させた。また、アデニン誘発慢性腎臓病ラットにおいて、ビキサロマーは3%の混餌投与により、血漿PTH濃度(AUC値)及び副甲状腺重量比を有意に低下させた。18.5腎性骨異栄養症進展抑制作用アデニン誘発慢性腎臓病ラットにおいて、ビキサロマーは3%の混餌投与により、大腿骨の空隙面積率及び線維化面積率を低下させた。類骨面積率に対しては、ビキサロマー投与による有意な変化は認められなかった。18.6血液pH、重炭酸イオン濃度に対する作用アデニン誘発慢性腎臓病ラットにおいて、ビキサロマーは3%の混餌投与により、血液pH及び血液重炭酸イオン濃度の低下を改善した。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第III相試験(血液透析患者)多施設共同、ランダム化、セベラマー塩酸塩対照非盲検、非劣性検証試験を実施した。高リン血症を合併する血液透析中の慢性腎不全患者104例(本剤54例、セベラマー塩酸塩50例)を対象として本剤1日1,500mgから投与を開始し、1日7,500mgまでの範囲で適宜増減し、12週間投与した。投与開始時の血清リン濃度(平均値±標準偏差)は、7.85±1.539mg/dLであった。投与開始時の血清リン濃度を共変量とした主解析では、投与終了時の血清リン濃度(調整済み平均±標準誤差)は、5.87±0.154mg/dLと低下が認められた。また、血清補正カルシウム濃度は、投与開始時(平均値±標準偏差)8.66±0.661mg/dL、投与終了時(平均値±標準偏差)8.89±0.641mg/dLと大きな変化は認められなかった。本試験における副作用は29.1%(16/55例)に認められた。主な副作用は便秘18.2%(10/55例)、硬便5.5%(3/55例)であった。<<図省略>>17.1.2国内長期投与試験(血液透析患者)多施設共同、非盲検、非対照試験を実施した。高リン血症を合併する血液透析中の慢性腎不全患者243例を対象として本剤1日1,500mgから投与を開始し、1日7,500mgまでの範囲で適宜増減を行い、48週間投与した。この結果、血清リン濃度の低下が維持された。血清リン濃度は、投与開始時(平均値±標準偏差)7.71±1.275mg/dL、投与終了時(平均値±標準偏差)5.77±1.377mg/dLであった。副作用発現率は29.4%(73/248例)であった。主な副作用は便秘21.0%(52/248例)、腹部不快感1.2%(3/248例)、硬便1.2%(3/248例)であった。長期投与により副作用の発現率が増加する傾向はみられなかった。17.1.3国内一般臨床試験(腹膜透析患者)多施設共同、非盲検、非対照試験を実施した。高リン血症を合併する腹膜透析中の慢性腎不全患者34例を対象として本剤1日1,500mgから投与を開始し、1日7,500mgまでの範囲で適宜増減し、12週間投与した。この結果、血清リン濃度が投与開始時(平均値±標準偏差)7.77±1.199mg/dLから治療期終了時(平均値±標準偏差)6.40±1.098mg/dLへと低下した。副作用発現率は40.0%(14/35例)であった。主な副作用は便秘が11.4%(4/35例)、そう痒症が8.6%(3/35例)であった。17.1.4国内第III相試験(保存期慢性腎臓病患者)多施設共同、ランダム化、プラセボ対照二重盲検試験を実施した。高リン血症を合併する保存期慢性腎臓病患者162例(本剤80例、プラセボ82例)を対象として本剤1日1,500mgから投与を開始し、1日7,500mgまでの範囲で適宜増減し、プラセボを対照に12週間投与した。この結果、本剤投与群で投与開始時の血清リン濃度(平均値±標準偏差)は5.26±0.87mg/dLであり、投与終了時の血清リン濃度(平均値±標準偏差)は4.49±0.93mg/dLへと低下が認められた。プラセボ投与群では、投与開始時の血清リン濃度(平均値±標準偏差)は5.29±1.07mg/dL、投与終了時の血清リン濃度(平均値±標準偏差)は5.49±1.23mg/dLであった。投与終了時(治療期12週又は投与中止時)の血清リン濃度の治療期開始日(0週)からの変化量について、投与群を因子、0週の血清リン濃度の値及びeGFR(mL/min/1.73m2)カテゴリを説明変数とした共分散分析を行った結果、本剤群はプラセボ群と比較して統計的に有意な差が認められた。本試験における副作用は31.3%(25/80例)に認められた。主な副作用は便秘16.3%(13/80例)、腹部不快感、腹部膨満、腹痛、悪心、各2.5%(2/80例)であった。重篤な副作用は、胃食道炎及び上部消化管出血(各1例)であった。<<図省略>>17.1.5国内長期投与試験(保存期慢性腎臓病患者)多施設共同、非盲検、非対照試験を実施した。高リン血症を合併する保存期慢性腎臓病患者105例を対象として本剤1日1,500mgから投与を開始し、1日7,500mgまでの範囲で適宜増減を行い、48週間投与した。血清リン濃度は、投与開始時(平均値±標準偏差)5.15±0.83mg/dL、48週時(平均値±標準偏差)4.58±0.68mg/dL、投与終了時(平均値±標準偏差)4.96±0.98mg/dLであった。副作用発現率は31.4%(33/105例)であった。主な副作用は便秘18.1%(19/105例)、腹部膨満、悪心の各1.9%(2/105例)であった。重篤な副作用は、胃潰瘍及び結腸癌(各1例、同一被験者)であった。