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酒さ〔Rosacea〕・鼻瘤〔Rhinophyma〕
2024/11/14 希少疾病ライブラリ
酒さ〔Rosacea〕・鼻瘤〔Rhinophyma〕
https://www.carenet.com/report/library/general/rare/cg002755_056.html
一般名 | オラネキシジングルコン酸塩液 |
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YJコード | 2619717Q2038 |
剤型・規格 | 皮膚塗布剤・1.5%10mL1管 |
薬価 | 0.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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手術部位(手術野)の皮膚の消毒。
本剤を適量塗布する。
(禁忌)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(重要な基本的注意)使用に際しては、本剤の成分に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分確認すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.薬物過敏症<本剤の成分に対する過敏症を除く>の既往歴のある患者。9.1.2.喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある患者。9.1.3.クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(授乳中ラットを用いた動物実験で乳汁中に移行することが報告されている)。(小児等)小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。(適用上の注意)14.1.薬剤使用時の注意14.1.1.脳、脊髄、眼、耳<内耳・中耳・外耳>に使用しないこと。湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。14.1.2.創傷部位<手術創を含む切創・びらん・潰瘍等>に使用しないこと(創傷部位への使用により血中濃度上昇するおそれがあり、創傷部位への使用による安全性は確立していない)〔16.2.2参照〕。14.1.3.粘膜に使用しないこと(類薬のクロルヘキシジン製剤において、粘膜面への使用によりショック症状が発現したとの報告があり、粘膜面への使用は禁忌とされている)。14.1.4.本剤は希釈せず、原液のまま使用すること。14.1.5.本剤が眼及びその他の粘膜面に付着・飛散しないよう注意すること(誤って付着・飛散した場合は、直ちに水でよく洗い流し、速やかに診察を受ける等の処置を講じること)。14.1.6.使用に際しては、開封口からゆっくり開けること。14.1.7.開封時及び開封後は、フォームに触れないこと。14.1.8.薬液容器開通時は薬液がハンドル内からなくなるまでフォーム面を下にし、水平に保持すること。14.1.9.フォームに薬液を浸透させた後は速やかに使用すること。14.1.10.本剤塗布後は、本剤が乾燥するまで待ち、皮膚との接触時間を十分に取ること。14.2.薬剤使用後の注意開封後の使用は一回限りとし、使用後は速やかに廃棄すること。(取扱い上の注意)20.1.ブリスター包装内は滅菌しているので、使用時まで開封しないこと。20.2.次の場合には使用しないこと。・ブリスター包装内に薬液が漏れている場合には使用しないこと。・薬液容器を開通させる前にハンドル内もしくはフォームに薬液が漏れている場合には使用しないこと。(操作方法)1.ブリスター包装の開封口からシールをゆっくり剥がす。注意:ブリスター包装は使用直前まで開封しないこと。2.スリーブの先端を押して薬液容器を開通させる。注意:スリーブからの液漏れ、フォームからの液垂れ防止のため、次を守ること。・薬液がハンドル内からなくなるまでフォーム面を下にし、水平に保持すること。3.消毒部位に適量を塗布する。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。11.2.その他の副作用皮膚:(0.1~5%未満)適用部位皮膚炎、適用部位紅斑、適用部位そう痒感[本剤塗布後1週間前後にあらわれることが多い]。
18.1作用機序作用機序は十分には解明されていないが、細菌の膜に結合し、膜構造の障害・膜バリアー能の破壊により、細胞質成分の不可逆的漏出を引き起こし殺菌活性を示すと考えられる。また、0.016%以上の濃度では、タンパク変性作用により菌を凝集させ、死滅させると考えられる。18.2殺菌作用オラネキシジングルコン酸塩の殺菌作用は次の通りである。・皮膚常在菌とされる各種細菌に殺菌作用を示す。・芽胞形成菌には効力を示さない。・結核菌は効力を示さない。・真菌類の多くに殺菌力を示すが、全般的に細菌類よりも効力は弱い。・一部のウイルスに対し効力を示す。18.3効力を裏付ける試験成績18.3.1各種細菌(標準菌株及び臨床分離株)に対する殺菌作用(invitro試験)被験菌液と希釈したオラネキシジングルコン酸塩液を所定時間作用させた後、殺菌活性を停止させた作用液を培養し菌の増殖を判定した。増殖のみられない最小濃度を最小殺菌濃度(MBC)とした。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を含むブドウ球菌属、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)を含む腸球菌属、Micrococcus属などグラム陽性球菌(155菌株)に対して、30秒間処置で0.0014~>0.35%、1分間処置で≦0.00068~0.17%のMBCを示した。コリネバクテリウム属、Cutibacterium属などのグラム陽性桿菌(29菌株)に対して、30秒及び1分間処置で≦0.00068~0.17%、3分間処置で≦0.00068~0.011%のMBCを示した。Acinetobacter属、大腸菌、緑膿菌、Serratiamarcescens、Klebsiellapneumoniaeなどのグラム陰性菌(136菌株)に対して、30秒及び1分間処置で≦0.00068~>0.70%、3分間処置で≦0.00068~0.043%のMBCを示した。18.3.2真菌(標準菌株)に対する殺菌作用(invitro試験)Candidaalbicansを含む酵母様真菌(6菌株)に対して30秒間処置で0.087~>0.70%、3分間処置で0.0027~0.043%、10分間処置で≦0.00068~0.043%、30分間処置で≦0.00068~0.011%のMBCを示した。Aspergillusbrasiliensis、Microsporumcanisを除く糸状真菌(5菌株)に対して30秒間処置で0.011~>0.35%、3分間処置で0.0027~0.35%、10分間処置で0.0027~0.022%、30分間処置で0.0014~0.0054%のMBCを示した。Aspergillusbrasiliensis(1菌株)及びMicrosporumcanis(1菌株)は、0.70%、30分間処置でも殺菌できなかった。18.3.3ウイルスに対する効力(invitro試験)オラネキシジングルコン酸塩液1.5%は、エンベロープを有するウイルスであるインフルエンザAウイルスに対し、作用時間1分以上で対数減少値(Logreduction)4以上の不活化作用を示した。一方、エンベロープがないネコカリシウイルスに対しては、作用時間10分でも弱い不活化効果しか示さなかった。18.3.4細菌汚染マウス皮膚に対する殺菌力(invivo試験)剪毛したマウス背部を被験部位(面積約3.5cm2)とし被験菌液を塗り広げ細菌汚染皮膚を作製した。オラネキシジングルコン酸塩液1.5%10μLを細菌汚染皮膚に滴下し塗り広げ、所定の時間作用させた後、生残菌を消毒剤不活化剤含有培地に回収した。これを培養し、生残菌数を求めた。その結果、StaphylococcusaureusATCC6538、MRSAATCC33591、StaphylococcusepidermidisATCC12228、EnterococcusfaecalisATCC51575(VRE)、CorynebacteriumdiphtheriaeATCC13812、AcinetobacterbaumanniiATCCBAA‐747及びPseudomonasaeruginosaATCC27853汚染皮膚に対し、オラネキシジングルコン酸塩液1.5%塗布30秒後の平均殺菌率は、それぞれ99.96%、>99.99%、>99.99%、>99.99%、>99.99%、>99.99%、99.99%であった。また、SerratiamarcescensATCC14756及びBurkholderiacepaciaNBRC14074汚染皮膚に対し、オラネキシジングルコン酸塩液1.5%塗布3分後の平均殺菌率は、それぞれ99.93%、99.78%であった。18.3.5カニクイザル皮膚常在菌・通過菌に対する殺菌力(invivo試験)オラネキシジングルコン酸塩液1.5%塗布群では、塗布10分後及び6時間後のいずれの時点においても生理食塩液塗布群より生残菌数の有意な減少を認め、そのLogreductionは塗布10分後で3.41、6時間後で3.70であった。18.4製剤間の生物学的同等性試験オラネジン消毒液1.5%OR(試験製剤)と1.5%OPB2045Gカラード注)(標準製剤)のStaphylococcusaureusATCC29213、MRSAATCC33591、StaphylococcusepidermidisATCC12228、BrevibacteriumepidermidisATCC35514、MicrococcusluteusATCC4698、EnterococcusfaecalisATCC29212、EnterococcusfaecalisATCC51575(VRE)、CorynebacteriumminutissimumATCC23348、AcinetobacterbaumanniiATCC19606、EscherichiacoliATCC25922、KlebsiellapneumoniaeATCC13883、PseudomonasaeruginosaATCC27853、SerratiamarcescensATCC14756、CandidaalbicansATCC90028及びCutibacteriumacnesATCC11827に対する最小発育阻止濃度(MIC)測定試験及びinvitro殺菌力試験(Time‐kill試験)を行った結果、両製剤の生物学的同等性が確認された。注)1.5%OPB2045Gカラードは、有効成分がオラネジン消毒液1.5%ORと同一で添加物のD‐マンニトール、ポリビニルアルコール(部分けん化物)を含まない製剤であり、オラネジン消毒液1.5%との生物学的同等性が確認されている。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第III相試験健康成人を対象とした無作為化単盲検並行群間比較試験において、オラネキシジングルコン酸塩液1.5%(オラネジン消毒液1.5%)、0.5%クロルヘキシジングルコン酸塩液(CHG)又は基剤(プラセボ)を被験部位として腹部及び鼠径部に適量塗布した。有効性解析対象症例592例(オラネジン消毒液1.5%群:237例、CHG群:236例、プラセボ群:119例)の結果は、次のとおりであり、腹部及び鼠径部でオラネジン消毒液1.5%のプラセボに対する優越性が検証された(表17‐1)。副作用発現頻度は、オラネジン消毒液1.5%群1.3%(3/237例)、CHG群0.8%(2/237例)、プラセボ群0.8%(1/120例)であった。オラネジン消毒液1.5%群の副作用は適用部位紅斑1.3%(3/237例)であった。表17‐1腹部及び鼠径部における各評価時点の細菌数(FAS)--------------------------表開始--------------------------オラネジン消毒液1.5%群CHG群プラセボ群[腹部]塗布前2.799±0.514(474)2.748±0.543(471)2.748±0.576(238)塗布10分後0.285±0.728(474)0.521±0.803(471)1.528±0.780(238)プラセボ群との群間差[95%信頼区間]a)1.243[1.100、1.386]P<0.001//CHG群との群間差[95%信頼区間]a)0.235[0.118、0.353]//[鼠径部]塗布前5.211±1.128(471)5.299±1.102(472)5.159±1.291(236)塗布10分後2.811±1.450(472)2.826±1.360(470)4.504±0.993(237)プラセボ群との群間差[95%信頼区間]a)1.706[1.505、1.907]P<0.001//CHG群との群間差[95%信頼区間]a)0.016[-0.159、0.191]//平均値±標準偏差(Log10CFU/cm2)(被験箇所数)a)投与群、被験箇所及び被験区画を固定効果、被験者を変量効果とした混合効果モデル--------------------------表終了--------------------------17.1.2国内第III相試験(消化器手術患者を対象とした安全性確認試験)腹腔鏡下での消化器手術施行予定の患者106例を対象とした無作為化非盲検並行群間比較試験において、オラネキシジングルコン酸塩液1.5%又は10%ポビドンヨード液(対照薬)を手術部位(手術野)の皮膚に塗布した。副作用発現頻度は、オラネジン消毒液1.5%群5.8%(3/52例)で、副作用は適用部位皮膚炎、適用部位紅斑及び適用部位そう痒感が各1例(1.9%)であった。