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九州大学医学部 第一内科(血液・腫瘍・心血管・膠原病・感染症)【大学医局紹介~がん診療編】
2024/11/28 大学医局紹介~がん診療編
九州大学医学部 第一内科(血液・腫瘍・心血管・膠原病・感染症)【大学医局紹介~がん診療編】
https://www.carenet.com/series/ikyoku/cg004553_014.html
一般名 | pH4処理酸性人免疫グロブリン注射液(1) |
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YJコード | 6343427A3040 |
剤型・規格 | 液剤・5g100mL1瓶 |
薬価 | 37665.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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2024/11/28 大学医局紹介~がん診療編
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2.
手術目的の入院患者の有害事象、多くは予防可能/BMJ
2024/11/25 ジャーナル四天王
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https://www.carenet.com/news/journal/carenet/59691
3.
重症βサラセミアへのbeti-cel、89%が輸血非依存性を達成/Lancet
2024/11/25 ジャーナル四天王
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骨髄腫研究の最前線:新たな治療法開発への挑戦と期待/日本血液学会
2024/11/06 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/59563
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骨髄線維症に10年ぶりの新薬、貧血改善が特徴/GSK
2024/11/01 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/59542
1.低ガンマグロブリン血症又は無ガンマグロブリン血症。2.重症感染症における抗生物質との併用。3.特発性血小板減少性紫斑病(他剤が無効で、著明な出血傾向があり、外科的処置又は出産等一時的止血管理を必要とする場合)。4.川崎病の急性期(重症であり、冠状動脈障害の発生の危険がある場合)。<効能又は効果に関連する使用上の注意>1.重症感染症において抗生物質との併用に用いる場合は、適切な抗菌化学療法によっても十分な効果の得られない重症感染症を対象とする。2.川崎病に用いる場合は、発病後7日以内に投与を開始することが望ましい。
本剤は、効能又は効果に応じて次のとおり投与する。なお、直接静注する場合は、極めて徐々に行う。1.低又は無ガンマグロブリン血症に使用する場合:1回人免疫グロブリンGとして200~600mg/kg体重を3~4週間隔で点滴静注又は直接静注する。患者の状態に応じて適宜増減する。2.重症感染症における抗生物質との併用に使用する場合:1回人免疫グロブリンGとして2500~5000mgを、小児に対しては、1回人免疫グロブリンGとして50~150mg/kg体重を点滴静注又は直接静注する。症状に応じて適宜増減する。3.特発性血小板減少性紫斑病に使用する場合:1日に、人免疫グロブリンGとして400mg/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、特発性血小板減少性紫斑病に用いる場合、5日間使用しても症状に改善が認められない場合は、以降の投与を中止する。年齢及び症状に応じて適宜増減する。4.川崎病の急性期に使用する場合:1日に、人免疫グロブリンGとして200mg/kg体重を5日間点滴静注又は直接静注、もしくは2000mg/kg体重を1回点滴静注する。なお、年齢及び症状に応じて5日間投与の場合は適宜増減、1回投与の場合は適宜減量する。<用法及び用量に関連する使用上の注意>1.急速に注射すると血圧降下を起こす可能性がある(低又は無ガンマグロブリン血症の患者には注意する)。2.投与速度:1).初日の投与開始から30分間は0.01~0.02mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、0.03~0.06mL/kg/分まで徐々に投与速度を上げてもよい。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与することができる。2).川崎病に対し2000mg/kgを1回投与する場合には、基本的には投与開始から30分間は0.01~0.02mL/kg/分(異常所見がなければ0.03~0.06mL/kg/分まで)の投与速度を遵守することとするが、目安としては12時間以上かけて点滴静注とする。3.低又は無ガンマグロブリン血症の用法及び用量は、血清IgGトラフ値を参考に、基礎疾患や感染症などの臨床症状に応じて、投与量、投与間隔を調節する必要があることを考慮する。
(禁忌)本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。(原則禁忌)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(慎重投与)1.IgA欠損症の患者[抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こす恐れがある]。2.腎障害のある患者[腎機能を悪化させる恐れがある]。3.脳血管障害・心臓血管障害又はその既往歴のある患者[大量投与による血液粘度の上昇等により脳梗塞又は心筋梗塞等の血栓塞栓症を起こす恐れがある]。4.血栓塞栓症の危険性の高い患者[大量投与による血液粘度の上昇等により血栓塞栓症を起こす恐れがある]。5.溶血性貧血・失血性貧血の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)]。6.免疫不全患者・免疫抑制状態の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)]。7.心機能低下している患者[大量投与により、心不全を発症又は心不全悪化させる恐れがある]。(重要な基本的注意)患者への説明:本剤の使用にあたっては疾病の治療における必要性とともに、本剤は採血から製品化にいたるまで、感染症の伝播を防止するための種々の安全対策を講じているが、ヒトの血液を原料とすることに由来する感染症伝播等のリスクを完全には排除できないことを患者に説明し、患者の理解を得るよう努める。1.本剤の原材料となる血液は、問診等の検診により健康状態を確認した国内の献血者から採血し、梅毒トレポネーマ、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1及びHIV-2)、ヒトTリンパ球向性ウイルス1型(HTLV-1)及びヒトパルボウイルスB19についての血清学的検査及び肝機能(ALT(GPT))検査に適合したものである。更に、HBV、HCV及びHIVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。また、製造工程では、コーンの低温エタノール分画法によりウイルスを除去・不活化し、有機溶媒/界面活性剤*処理、pH4の条件下での液状インキュベーション処理によりウイルスを不活化している。本剤には前記のような各種検査やウイルスの除去・不活化などの安全対策を講じているが、投与に際しては、次の点に十分に注意する。*有機溶媒:リン酸トリ-n-ブチル界面活性剤:コール酸ナトリウム1).血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に除去・不活化することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察する。2).現在までに本剤の投与により、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分に行い、治療上の必要性を十分に検討の上投与する。2.ショック等重篤な副作用を起こすことがあるので、注意して使用し、経過を十分に観察する(特に小児等に使用する場合には投与速度に注意するとともに、経過を十分に観察する)。3.本剤は抗A及び抗B血液型抗体を有するので、血液型がO型以外の患者に大量投与したとき、溶血性貧血を起こすことがある。4.本剤による特発性血小板減少性紫斑病の治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意する。5.小児の急性特発性血小板減少性紫斑病は多くの場合自然緩解するものであることを考慮する。6.川崎病の患者における追加投与は、本剤投与における効果不十分(発熱の持続等)で症状の改善が見られない等、必要と思われる時のみに行う(本剤の追加投与に関しては有効性、安全性は確立していない)。(相互作用)併用注意:非経口用生ワクチン(麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、風疹ワクチン、麻疹・おたふくかぜ・風疹の混合ワクチン、水痘ワクチン等)[本剤の投与を受けた者は、生ワクチンの効果が得られない恐れがあるので、生ワクチンの接種は本剤投与後3カ月以上延期する(また、生ワクチン接種後14日以内に本剤を投与した場合は、投与後3カ月以上経過した後に生ワクチンを再接種することが望ましい)、なお、特発性血小板減少性紫斑病、川崎病に対する大量療法(200mg/kg以上)後に生ワクチンを接種する場合は、原則として生ワクチンの接種を6カ月以上(麻疹感染の危険性が低い場合の麻疹ワクチン接種は11カ月以上)延期する(本剤の主成分は免疫抗体であるため、中和反応により生ワクチンの効果が減弱される恐れがある)]。(高齢者への投与)1.一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。2.一般に高齢者では脳・心臓血管障害又はその既往歴のある患者がみられ、血栓塞栓症を起こす恐れがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない;本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない(感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある)]。(小児等への投与)低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。(臨床検査結果に及ぼす影響)1.本剤には供血者由来の各種抗体(各種感染症の病原体又はその産生物質に対する免疫抗体、自己抗体等)が含まれているため、投与後の血中にこれらの抗体が一時検出されることがあるので、臨床診断には注意を要する。2.本剤は添加物としてマルトース10%を含有しているので、次の点に留意する。1).添加物としてマルトース10%を含有しているので、グルコース脱水素酵素(GDH)法を用いた血糖測定法ではマルトースが測定結果に影響を与え、実際の血糖値よりも高値を示す場合があることが報告されている(インスリン投与が必要な患者においては、インスリンの過量投与につながり低血糖を来す恐れがあるので、本剤を投与されている患者の血糖値の測定には、マルトースの影響を受ける旨の記載がある血糖測定用試薬及び測定器は使用しない)。2).添加物としてマルトース10%を含有しているので、本剤投与後に尿糖が一時的に検出されることがある。(適用上の注意)1.調製時:他剤との混合注射を避ける。2.投与時:1).不溶物の認められるもの又は混濁しているものは使用しない。2).本剤をシリコンオイルが塗布されているシリンジで採取した場合、浮遊物が発生する可能性があるため、投与前に薬液中に浮遊物がないか目視で確認する(浮遊物が認められた場合には投与しない)。3).凍結した溶液は使用しない。4).残液は細菌汚染の恐れがあるので使用しない[本剤は細菌の増殖に好適な蛋白であり、しかも保存剤が含有されていないため]。5).静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れないよう注意する[乳幼児において、点滴静注時に血管外へ漏れ、投与部位を中心に皮膚潰瘍、皮膚壊死が現れた例が報告されている]。(その他の注意)本剤は、献血による貴重な血液を原料としている。採血時における問診等の検診、採血血液に対する感染症関連の検査、製造工程におけるウイルス除去・不活化等の安全対策を講じているが、ヒトの血液を原料としていることに由来する感染症伝播等のリスクを完全には排除できないので、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめる。(取扱い上の注意)1.記録の保存:本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与した場合はその名称(販売名)、製造番号、投与した日、患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存する。2.ゴム栓に針を挿入する際に、斜めに刺したり、あるいは、ねじって刺すとゴム片が薬液中に混入する恐れがあるので、ゴム栓への針刺はゴム栓に垂直に、ゆっくりと刺す。ゴム片が混入した場合には使用しない。3.安定性試験:本剤(0.5g製剤、2.5g製剤、5.0g製剤)について11±1℃、30カ月間の長期保存試験を実施した。その結果、生物学的製剤基準「pH4処理酸性人免疫グロブリン」の小分け製品の試験に定められた項目及び抗補体性試験で変化を認めず、全て規格に適合し、有効期間内は安定であることが確認された。(保管上の注意)凍結を避けて10℃以下で保存する。
ポリグロビンN(バイエル薬品株式会社)の承認時及び使用成績調査での調査症例5,260例中269例(5.11%)に副作用(臨床検査値の異常変動を含む)が認められた。効能又は効果別の副作用発現率は低又は無ガンマグロブリン血症※2.60%(2/77)、重症感染症における抗生物質との併用3.85%(135/3,510)、特発性血小板減少性紫斑病10.86%(29/267)、川崎病8.30%(95/1,144)であった(再審査終了時)。※「通常、成人に対しては、1回人免疫グロブリンGとして2500~5000mgを、小児に対しては、1回人免疫グロブリンGとして50~150mg/kg体重を点滴静注又は直接静注する。症状に応じて適宜増減する。」に従って投与された際の副作用発現状況である。なお、川崎病の急性期を対象とした使用成績調査における副作用の発現率は8.97%(78例/870例)で、そのうちショック0%(0例0件)、ショック又はショックが疑われる症例(チアノーゼ、血圧低下等)0.23%(2例2件)であり、重篤な副作用の発現率は1.15%(10例11件)であった。また、川崎病の急性期の再審査期間中に報告された自発報告において、出荷量あたりの重篤な副作用の発現例数は4.9例/1000kg(7例8件)で、そのうちショック0.7例/1000kg(1例1件)、ショック又はショックが疑われる症例(チアノーゼ、血圧低下等)1.4例/1000kg(2例2件)であった。1.重大な副作用1).ショック、アナフィラキシー(0.1~5%未満):ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、頻脈、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、脈拍微弱、チアノーゼ等が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。2).肝機能障害、黄疸(0.1~5%未満):著しいAST上昇(著しいGOT上昇)、著しいALT上昇(著しいGPT上昇)、著しいAl-P上昇、著しいγ-GTP上昇、著しいLDH上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行う。3).無菌性髄膜炎(頻度不明):大量投与により無菌性髄膜炎(項部硬直、発熱、頭痛、悪心、嘔吐あるいは意識混濁等)が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。4).急性腎障害(頻度不明):急性腎障害が現れることがあるので、投与に先立って患者が脱水状態にないことを確認するとともに、観察を十分に行い、腎機能検査値悪化(BUN値悪化、血清クレアチニン値悪化等)、尿量減少が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。なお、急性腎障害の危険性の高い患者においては、適宜減量し、できるだけゆっくりと投与することが望ましい。5).血小板減少(頻度不明):血小板減少を起こすことがあるので、観察を十分に行い、このような場合には、適切な処置を行う。6).血栓塞栓症(頻度不明):大量投与例で、血液粘度の上昇等により、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症等の血栓塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、中枢神経症状(眩暈、意識障害、四肢麻痺等)、胸痛、突然の呼吸困難、息切れ、下肢疼痛・下肢浮腫等の症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。なお、血栓塞栓症の危険性の高い患者においては、適宜減量し、できるだけゆっくりと投与することが望ましい。7).心不全(頻度不明):主として川崎病への大量投与例で、循環血漿(血液)量過多により心不全を発症又は心不全悪化させることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、心雑音、心機能低下、浮腫、尿量減少等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。なお、心機能低下している患者においては、適宜減量し、できるだけゆっくりと投与することが望ましい。2.その他の副作用1).過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)そう痒、(頻度不明)蕁麻疹[このような症状が発現した場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。2).循環器:(頻度不明)徐脈。3).血液:(0.1~5%未満)好中球減少、好酸球増多、(0.1%未満)溶血性貧血、(頻度不明)白血球減少。4).消化器:(0.1~5%未満)嘔気、(頻度不明)嘔吐。5).その他:(0.1~5%未満)発熱、頭痛、(頻度不明)体温低下。
1.作用機序人免疫グロブリンGのFab及びFc部分を完全に保持していることにより優れた生物活性を有する。各種細菌、細菌毒素、ウイルスとの結合並びにFc受容体等との結合により、好中球、マクロファージ等による貪食・殺菌の促進等を示す。2.薬理作用(1)抗体価本剤は各種細菌、細菌毒素及びウイルス等に対し高い抗体価と広い抗体スペクトルを有する。(2)オプソニン作用大腸菌及び緑膿菌を用いて検討した結果、本剤はヒト好中球の貪食・殺菌作用を示した。(3)感染防御作用本剤は、新生仔ラットを用いた実験的大腸菌感染症及び好中球減少マウスを用いた実験的緑膿菌感染症に対して、感染防御作用を示した。(4)抗生物質との併用効果本剤は、好中球減少マウスを用いた実験的緑膿菌感染症に対して、抗生物質との併用により感染防御作用が認められた。(5)血小板増加効果ポリグロビンNの臨床試験では、特発性血小板減少性紫斑病患者に対して400mg/kgを5日間連続静脈内投与した場合、血小板増加効果がみられている。
1.低又は無ガンマグロブリン血症免疫グロブリン補充療法を受けたX連鎖無ガンマグロブリン血症患者29例を対象としたレトロスペクティブな研究において、高用量の静注用人免疫グロブリン(IVIG)(3週間ごとに350~600mg/kg)の治療を受け、血清IgGトラフ値が500mg/dL以上となった患者の感染症の発症頻度及び入院期間は1.04回/年及び0.70日/年であったが、未治療、筋注用人免疫グロブリンもしくは低用量IVIG(3週間ごとに200mg/kg未満)で治療され、血清IgGトラフ値が151mg/dL以上500mg/dL未満だった患者では1.75回/年及び9.00日/年であったとの報告がある。2.重症感染症ポリグロビンNの再評価に対する市販後臨床試験において、広範囲抗生物質を3日間投与しても感染主要症状の十分な改善が認められない重症感染症の患者682例を対象として、抗生物質と静注用人免疫グロブリン5g/日、3日間との併用群(IVIG群)又は抗生物質単独投与群(対照群)に割り付けた非盲検群間比較試験を行った。解熱効果、臨床症状の改善効果又は検査所見(炎症マーカーであるCRP値の推移)を評価基準として有効性を評価した結果、IVIG群はいずれにおいても対照群に比べ有意に優れており、有効率はIVIG群61.5%(163/265)、対照群47.3%(113/239)であった。3.特発性血小板減少性紫斑病(ITP)急性及び慢性ITP患者で副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤、摘脾、他の免疫グロブリン製剤に無効の症例及び効果が一過性であった症例、その他主治医が適当と認めた症例を対象にポリグロビンNを1日1回400mg/kg、5日間連日投与し、血小板数、出血症状、出血時間の変化を観察した結果、有効率は急性ITPで66.7%(40/60)、慢性ITPで76.9%(50/65)、全体で72.0%(90/125)であった。4.川崎病(1)厚生省川崎病研究班作成による「診断の手引き」(改訂4版)に合致した症例を対象としてポリグロビンNを200mg/kg/日、5日間投与した。解析対象96例のうち冠状動脈障害(CAL)が認められなかった症例は85例(88.5%)であった。なお、前記川崎病に対する効果はアスピリンとの併用時に得られたものである。(2)信頼の出来る学術雑誌に掲載された科学的根拠となり得る論文の試験成績では、2g/kgを1回投与された原田スコア4以上の急性期ハイリスク患児72例のうち冠動脈障害が認められなかった症例は69例(95.8%)であった。