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一般名 | ゾピクロン錠 |
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YJコード | 1129007F1026 |
剤型・規格 | 錠剤・7.5mg1錠 |
薬価 | 12.30円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1).不眠症。2).麻酔前投薬。
〈不眠症〉通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5~10mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、10mgを超えないこと。〈麻酔前投薬〉通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5~10mgを就寝前または手術前に経口投与する。なお、年齢・症状・疾患により適宜増減するが、10mgを超えないこと。(用法及び用量に関連する注意)7.1.〈効能共通〉本剤を投与する場合、反応に個人差があるため少量(高齢者では1回3.75mg)から投与を開始すること。また、肝障害のある患者では3.75mgから投与を開始することが望ましく、やむを得ず増量する場合は観察を十分に行いながら慎重に投与すること(ただし、10mgを超えないこととし、症状の改善に伴って減量に努めること)〔9.3肝機能障害患者、9.8高齢者の項参照〕。7.2.〈不眠症〉不眠症の場合、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
(警告)本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること〔11.1.5参照〕。(禁忌)2.1.本剤の成分またはエスゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある]。2.3.急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。2.4.本剤により睡眠随伴症状として異常行動(夢遊症状として異常行動等)を発現したことがある患者[重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある]。(重要な基本的注意)8.1.連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避ける(本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討する)〔11.1.1参照〕。8.2.本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい)〔11.1.2参照〕。9.1.2.衰弱者:薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。9.1.3.心障害のある患者:血圧低下があらわれるおそれがあり、心障害のある患者では症状の悪化につながるおそれがある。9.1.4.脳器質的障害のある患者:作用が強くあらわれるおそれがある。(腎機能障害患者)腎機能障害患者:作用が強くあらわれるおそれがある。(肝機能障害患者)肝機能障害患者:作用が強くあらわれるおそれがある〔7.1、11.1.3参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれることがある(なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある)。(授乳婦)授乳を避けさせること(ヒト母乳中に移行し、新生児に嗜眠を起こす可能性がある)。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)運動失調が起こりやすい(また、副作用が発現しやすい)〔7.1参照〕。(相互作用)本剤は主に薬物代謝酵素CYP3A4、一部CYP2C8で代謝される。10.2.併用注意:1).筋弛緩薬(スキサメトニウム塩化物水和物、ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、パンクロニウム臭化物)、中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)[これらの作用が増強されることがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること(相加的に抗痙攣作用、中枢神経抑制作用が増強される可能性がある)]。2).アルコール(飲酒)[相互に作用を増強することがある(飲酒により中枢神経抑制作用が増強されることがある)]。3).麻酔時〔11.1.2参照〕[呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること(本剤により呼吸抑制があらわれることがあり、麻酔により相加的に呼吸が抑制される可能性がある)]。4).薬物代謝酵素CYP3A4を誘導する薬剤(リファンピシン等)[本剤の作用を減弱させることがある(これらの薬剤の肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、効果の減弱を来すことがある)]。5).薬物代謝酵素CYP3A4を阻害する薬剤(エリスロマイシン、イトラコナゾール等)[本剤の作用を増強させることがある(これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が増加するおそれがある)]。(過量投与)13.1.症状本剤の過量投与により傾眠、錯乱、嗜眠を生じ、更には失調、筋緊張低下、血圧低下、メトヘモグロビン血症、呼吸機能低下、昏睡等に至ることがある。他の中枢神経抑制剤やアルコールと併用時の過量投与は致死的となることがある。また、過量投与時、合併症や衰弱状態などの危険因子がある場合は、症状は重篤化する可能性があり、ごくまれに致死的経過をたどることがある。13.2.処置過量投与時、本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと(なお、血液透析による除去は有効ではない)。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、鎮静・抗痙攣作用が遅延するおそれがある。15.2.非臨床試験に基づく情報臨床用量の約800倍(100mg/kg/日)をマウス、ラットに2年間投与した試験において、マウス雄の皮下腫瘍、雌の肺腫瘍、ラット雄の甲状腺腫瘍、雌の乳腺腫瘍発生頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。(取扱い上の注意)外箱開封後は、遮光して保存すること。(保険給付上の注意)本剤は厚生労働省告示第365号(平成28年10月13日付、平成18年厚生労働省告示第107号一部改正)に基づき、1回30日分を超える投薬は認められていない。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.依存性(頻度不明):連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、振戦、痙攣発作、不眠等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと〔8.1参照〕。11.1.2.呼吸抑制(頻度不明):呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと〔9.1.1、10.2参照〕。11.1.3.肝機能障害(頻度不明):AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある〔9.3肝機能障害患者の項参照〕。11.1.4.精神症状(頻度不明)、意識障害(頻度不明):幻覚、せん妄、錯乱、悪夢、易刺激性、攻撃性、異常行動等があらわれることがある。11.1.5.一過性前向性健忘(頻度不明)、もうろう状態(0.06%)、睡眠随伴症状(夢遊症状等)(頻度不明):本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に投与すること。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある〔1.警告の項参照〕。11.1.6.アナフィラキシー(頻度不明):蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。11.2.その他の副作用1).精神神経系:(1%以上)ふらつき、眠気、頭重、頭痛、(0.1~1%未満)不快感、めまい等、(頻度不明)錯感覚。2).肝臓:(1%以上)ALT上昇、(0.1~1%未満)AST上昇、Al-P上昇。3).腎臓:(0.1~1%未満)蛋白尿、(頻度不明)BUN上昇。4).血液:(0.1~1%未満)白血球減少、ヘモグロビン減少、赤血球減少、(頻度不明)血小板減少。5).消化器:(1%以上)口中のにがみ(8.06%)、口渇、(0.1~1%未満)嘔気、食欲不振、口内不快感、胃部不快感等、(頻度不明)消化不良。6).過敏症:(0.1~1%未満)発疹、(頻度不明)そう痒症。7).骨格筋:(1%以上)だるさ、(0.1~1%未満)倦怠感、(0.1%未満)脱力感等の筋緊張低下症状。8).その他:(頻度不明)転倒。
18.1作用機序ベンゾジアゼピンレセプターに結合し、GABAレセプターに影響をおよぼすことでGABA系の抑制機構を増強するものと考えられている。18.2ヒトでの作用18.2.1終夜睡眠脳波に対する作用ゾピクロン10mg錠を健康成人に経口投与したところ、脳波上入眠潜時の短縮と総睡眠時間の延長がみられた。睡眠の各段階に対しては、レム睡眠には影響せず、深睡眠の増加がみられた。18.2.2光眼輪筋反射に対する作用ゾピクロン10mg錠を健康成人に経口投与したところ、覚醒水準と関連する光眼輪筋反射の潜時は投与後30分より延長し、1時間後に最も延長した。潜時の延長は投与後3時間持続したが、4時間後には延長の程度は低下した。18.3動物での作用18.3.1動物脳波に対する作用ゾピクロンをウサギに腹腔内投与したところ、自発脳波は行動上の鎮静を示すに従い皮質では高電圧徐波が増加し、海馬ではθ波の脱同期化が起こり傾眠パターンとなった。また、外来刺激による脳波覚醒反応は著明に抑制され、海馬及び扁桃核刺激による大脳辺縁系後発射も著明に抑制された。18.3.2抗不安作用ゾピクロンをラット、アカゲザルに経口投与したところ、強い馴化作用と抗コンフリクト作用がみられた。18.3.3抗痙攣作用ゾピクロンをマウスに経口投与したところ、最大電撃痙攣及びペンテトラゾール、ベメグリド、ビククリンによる痙攣に対し、ほとんど抑制作用を示さないか、あるいは弱かった。18.3.4筋弛緩作用ゾピクロンをマウスに経口投与したところ、筋弛緩作用は極めて弱かった。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈不眠症〉17.1.1国内第III相臨床試験(二重盲検試験)精神神経科領域における各種の睡眠障害患者143例を対象として本剤7.5~15mg投与群注)、フルラゼパム15~30mg投与群による二重盲検比較試験を行い、本剤の有用性が認められた。本剤投与群における副作用の発現率は15例(21.1%)で、主な副作用はふらつき・口渇・にがみ(各4件)、ねむけ・倦怠感(各2件)であった。注)本剤の承認用量は1回7.5mgから10mgである。17.1.2国内第III相臨床試験(二重盲検試験)内科領域の疾患で不眠を訴え、睡眠薬の投与を必要とする患者128例を対象として本剤7.5mg投与群、ニトラゼパム5mg投与群による二重盲検比較試験を行った。本剤投与群の最終全般改善度は中等度改善以上で60.9%(39例/64例)であった。入眠状態、睡眠状態、睡眠時間、覚醒時気分、覚醒時身体状態、日中の身体状態に対する効果において、本剤群が有意に優れていた。本剤投与群における副作用は5例(7.8%)に認められ、主な副作用は、ふらつき(4件)、倦怠感・だるさ・頭重・朝気分が悪い(各1件)であった。17.1.3国内第III相一般臨床試験不眠症患者361例に本剤を投与したところ「中等度改善」以上56.8%(205例/361例)、「軽度改善」以上82.0%(296例/361例)であり、不眠症として臨床効果が得られた。長期連用での安全性及び依存性の検討では、103例に対し28~380日間(平均117日間)連日投与された。副作用発現率は15.5%(16例/103例)で、重篤な副作用はみられなかった。〈麻酔前投薬〉17.1.4国内第III相臨床試験(二重盲検試験)手術予定の患者(手術前夜)240例を対象として、本剤7.5mg投与群、10mg投与群、ニトラゼパム10mg投与群、プラセボ群による二重盲検比較試験を行った。概括的判定の睡眠状態ならびに精神状態、睡眠内容のねつき、夜間覚醒、熟眠感、睡眠時間の各項目において、本剤7.5mg群及び10mg群はプラセボ群に対し有意に優れ、本剤の有用性が認められた。本剤投与群における副作用の発現率は7.5mg群で1例(1.7%)、10mg群で6例(10.2%)であった。主な副作用は、ふらつき(7.5mg群:1件、10mg群:3件)、頭重・にがみ・めまい(10mg群:各1件)であった。