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一般名 | ラニビズマブ(遺伝子組換え)注射液 |
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YJコード | 1319403A1036 |
剤型・規格 | 液剤・0.5mg0.05mL1瓶 |
薬価 | 131539.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1).中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症。2).網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫。3).病的近視における脈絡膜新生血管。4).糖尿病黄斑浮腫。5).未熟児網膜症。(効能又は効果に関連する注意)5.1.〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉本剤による治療を開始するに際し、疾患・病態による視力等の予後を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。5.2.〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉不可逆的な虚血性視機能喪失の臨床的徴候が認められる網膜静脈閉塞症患者への投与は、避けることが望ましい。5.3.〈未熟児網膜症〉自然治癒が期待できる軽症例及び外科的手術の適応となる重症例における本剤の投与意義が明確ではないことから、本剤による治療を開始するに際し、患者の状態や病変の位置、病期、病型による重症度等を考慮し、本剤投与の要否を判断すること〔17.1.11参照〕。
〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉ラニビズマブ(遺伝子組換え)として0.5mg(0.05mL)を1ヵ月毎に連続3ヵ月間(導入期)硝子体内投与する。その後の維持期においては、症状により投与間隔を適宜調節するが、1ヵ月以上の間隔をあけること。〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回あたり0.5mg(0.05mL)を硝子体内投与する。投与間隔は、1ヵ月以上あけること。〈未熟児網膜症〉ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回、0.2mg(0.02mL)を硝子体内投与する。なお、必要な場合は再投与できるが、1ヵ月以上の間隔をあけること。(用法及び用量に関連する注意)7.1.〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉臨床試験においては、両眼治療は行われていない。加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫で両眼に治療対象となる病変がある場合は、両眼同時治療の有益性と危険性を慎重に評価した上で本剤を投与すること。なお、加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫の初回治療における両眼同日投与は避け、片眼での安全性を十分に評価した上で対側眼の治療を行うこと。7.2.〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉維持期においては、1ヵ月に1回視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。7.3.〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、糖尿病黄斑浮腫〉1ヵ月に1回視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。7.4.〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、糖尿病黄斑浮腫〉投与開始後、視力が安定するまでは1ヵ月毎に投与することが望ましい。7.5.〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、糖尿病黄斑浮腫〉網膜静脈分枝閉塞症<BRVO>又は糖尿病黄斑浮腫<DME>に対し、本剤とレーザー網膜光凝固療法を同日、同じ眼に行う場合は、レーザー網膜光凝固療法を行ってから30分以上の間隔をあけた後に本剤の硝子体内注射を行うこと。7.6.〈病的近視における脈絡膜新生血管〉定期的に視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。7.7.〈病的近視における脈絡膜新生血管〉疾患の活動性を示唆する所見(脈絡膜新生血管、視力低下等)が認められた場合に投与することが望ましい。7.8.〈未熟児網膜症〉本剤投与により治療反応が得られた後に、疾患活動性の増加を示唆する所見が認められた場合は、本剤の再投与を検討すること〔17.1.11参照〕。7.9.〈未熟児網膜症〉本剤投与後早期に治療反応が得られない場合は、他の治療への切替えを考慮すること〔17.1.11参照〕。
(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.眼に感染又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者[眼内炎等の重篤な副作用が発現するおそれがある]。2.3.眼内に重度炎症のある患者[炎症が悪化する可能性がある]。(重要な基本的注意)8.1.〈効能共通〉網膜疾患に関する専門知識を有し、硝子体内注射の投与手技に関する十分な知識・経験のある眼科医のみが本剤を投与すること。8.2.〈効能共通〉硝子体内注射に際し使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行うこと〔11.2参照〕。8.3.〈効能共通〉硝子体内注射の際には、次記の点に注意しながら行うとともに、投与手技に起因する有害事象として結膜出血、眼痛及び硝子体浮遊物等の有害事象が多く報告されているので注意すること〔11.1.1、11.2参照〕。8.3.1.〈効能共通〉硝子体内注射は、無菌条件下で行うこと(手術用手指消毒を行い、滅菌手袋、ヨウ素系洗眼殺菌剤、滅菌ドレープ及び滅菌開瞼器等を使用すること)。8.3.2.〈効能共通〉本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと(未熟児網膜症以外の患者に対しては広域抗菌点眼剤は本剤投与3日前から投与後3日まで投与すること)。8.3.3.〈効能共通〉添付の専用フィルター付き採液針は、硝子体内注射には使用しないこと。8.3.4.〈効能共通〉過量投与を防ぐため、投与量が未熟児網膜症に対しては0.02mL、その他の効能に対しては0.05mLであることを投与前に確認すること。8.3.5.〈効能共通〉眼内炎、眼炎症、裂孔原性網膜剥離、網膜裂孔及び外傷性白内障等が発現することがあるので、異常が認められた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること。8.4.〈効能共通〉硝子体内注射により眼圧を一過性に上昇させるおそれがあり、また、持続性の眼圧上昇も報告されているため、本剤投与後、視神経乳頭血流の確認と眼圧上昇の管理を適切に行うこと〔9.1.1参照〕。8.5.〈効能共通〉本剤の硝子体内注射後、一時的に霧視等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。8.6.〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫の場合、定期的に有効性を評価し、有効性が認められない場合には漫然と投与しないこと。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.緑内障、高眼圧症の患者〔8.4参照〕。9.1.2.脳卒中(脳梗塞、脳出血等)又は一過性脳虚血発作の既往歴等の脳卒中の危険因子のある患者〔11.1.2、15.1.1参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤は、その抗VEGF作用から潜在的に催奇形性並びに胚毒性・胎児毒性を有する可能性が否定できない。一方、カニクイザルを用いた生殖発生毒性試験(0.125又は1.0mg/眼を両眼に器官形成期硝子体内投与)において、血清中ラニビズマブ濃度が高値を示した母動物1例でラニビズマブの胎仔への移行が確認されたが、母体毒性、胎仔毒性又は催奇形性は認められなかった。なお、抗VEGF作用を有する類薬(ベバシズマブ)で、ウサギの胚・胎仔試験(10~100mg/kgを器官形成期静脈内投与)において、胎仔体重減少、吸収胚増加、外形異常を有する胎仔増加・骨格異常を有する胎仔増加が認められたとの報告がある)。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中へ移行するとの報告があるが、授乳された乳児への影響、母乳産生及び分泌への影響は不明である)。(小児等)未熟児網膜症以外の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)一般に生理機能が低下している。(過量投与)13.1.症状国内外において過量投与された患者に、一時的眼圧上昇、視力低下、眼痛等が認められた。13.2.処置過量投与時、眼圧、視力等を測定し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。(適用上の注意)14.1.薬剤調製時の注意14.1.1.本剤は、注射前に未開封の状態で室温に戻すこと(室温に放置した時間が24時間を超えないように使用すること)。14.1.2.注射筒内に吸引した薬液に不溶性微粒子又は変色を認めた場合には使用しないこと。14.2.薬剤投与時の注意14.2.1.本剤は硝子体内にのみ投与すること。14.2.2.30ゲージの眼科用針を使用すること。14.2.3.使用後の残液は微生物汚染のおそれがあるので、1バイアルは1回のみの使用とし、再使用しないこと。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報15.1.1.〈効能共通〉本剤投与により、VEGF阻害に起因する動脈血栓塞栓に関連する有害事象(血管死、心筋梗塞、虚血性脳卒中、出血性卒中等)が発現する可能性がある。中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症患者を対象とした外国第3相・第3b相臨床試験の3試験併合解析において、本剤投与群及び対照群*における動脈血栓塞栓関連事象の発現率に差は認められなかった。一方、脳卒中の発現率は、対照群*の1.1%(5例/441例)に比べ、本剤0.5mg群では1.8%(8例/440例)と数値的に高かったが、統計学的な有意差は認められなかった〔9.1.2、11.1.2参照〕。*)シャム注射※群及びベルテポルフィンを用いた光線力学的療法群。※)硝子体内投与の代わりに針のないシリンジを局所麻酔下で眼球に押し付け、注射以外は同じ処置を行うこと。15.1.2.〈効能共通〉本剤投与により、抗ラニビズマブ抗体発現することがある。15.1.3.〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉本剤単独とベルテポルフィンによる光線力学的療法の併用を比較した試験は実施されておらず、本剤とベルテポルフィンを併用した場合の有効性及び安全性が本剤単独時に比べて優れているとの結果は得られていない。15.1.4.〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉網膜静脈閉塞症の既往歴を有する患者及び虚血型網膜静脈閉塞症を有する患者に対する本剤の使用経験は少ない。(取扱い上の注意)外箱開封後は遮光して保存すること。(硝子体内注射液の調製法)①.添付の専用フィルター付き採液針(以下、採液針)を1mL注射筒に取り付ける。・採液針を取り扱う際には針管に触れないこと。・採液針はバイアルから注射液を採取すること以外には使用しないこと。・採液針の包装が破損、汚損している場合、及び製品に破損、変形等の異常が認められる場合は使用しないこと。②.バイアルのゴム栓部分をアルコール綿等で消毒する。消毒後、採液針をゴム栓の中心部に、針先がバイアルの底に着くまで差し込む(添付文書の図1)。③.バイアル中の注射液全てを吸引する。バイアルは正立させ、吸引しやすいように若干傾ける(添付文書の図2)。④.採液針の中に注射液が残らないよう、プランジャーを十分に引く(添付文書の図3)。⑤.採液針をバイアルに残したまま、注射筒を採液針から取り外す(添付文書の図4)。⑥.バイアルから取り外した採液針は安全な方法で廃棄する。・硝子体内注射には絶対に使用しないこと。・バイアルから取り外した採液針は1回限りの使用のみで再滅菌・再使用しないこと。⑦.30ゲージの眼科用針を注射液の入った注射筒にしっかりと装着する(添付文書の図5)。⑧.注意しながら30ゲージの眼科用針のキャップをはずす(添付文書の図6)。⑨.注射筒内の空気を抜き、注射筒内の注射液が未熟児網膜症に対しては0.02mL、その他の効能に対しては0.05mLになるように、プランジャーを押す(添付文書の図7)。(保管上の注意)2~8℃に保存すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.眼障害(1.5%):網膜出血、硝子体剥離、網膜色素上皮剥離、網膜色素上皮裂孔、硝子体出血、裂孔原性網膜剥離、網膜剥離、網膜裂孔、医原性外傷性白内障、失明、眼内炎があらわれることがある〔8.3参照〕。11.1.2.脳卒中(0.1%)〔9.1.2、15.1.1参照〕。11.2.その他の副作用1).感染症:(1%未満)インフルエンザ、(頻度不明)鼻咽頭炎、尿路感染。2).血液:(頻度不明)貧血。3).精神神経系:(1%未満)頭痛、不安。4).*眼障害:①.炎症:(1%~5%未満)眼炎症(虹彩炎、硝子体炎、虹彩毛様体炎、ブドウ膜炎、前房蓄膿、前房炎症)。②.視力・視覚障害:(1%~5%未満)霧視、視覚障害、(1%未満)視力低下、光視症、羞明。③.眼瞼:(1%未満)眼瞼浮腫、眼瞼痛、眼瞼炎、眼瞼刺激。④.結膜:(5%以上)結膜出血、(1%~5%未満)結膜充血、(1%未満)結膜炎、アレルギー性結膜炎。⑤.注射部:(1%未満)注射部位出血、注射部位疼痛、注射部位刺激感。⑥.網膜:(1%未満)網膜障害、(頻度不明)網膜変性。⑦.硝子体:(1%~5%未満)硝子体浮遊物、(1%未満)硝子体障害。⑧.角膜:(1%~5%未満)点状角膜炎、(1%未満)角膜擦過傷、角膜症、角膜線条、角膜浮腫、(頻度不明)角膜沈着物。⑨.その他:(5%以上)眼圧上昇、眼痛、(1%~5%未満)眼刺激、眼異物感、流涙増加、眼そう痒症、眼部不快感、眼充血、(1%未満)眼脂、眼乾燥、白内障、嚢下白内障、前房フレア、眼出血、前房出血、虹彩癒着、後嚢部混濁、(頻度不明)眼異常感。5).呼吸器:(1%未満)咳嗽。6).消化器:(1%未満)悪心。7).※過敏症:(1%未満)蕁麻疹、(頻度不明)そう痒症、発疹、紅斑。8).筋骨格系:(1%未満)関節痛。*)〔8.3参照〕。※)〔8.2参照〕。
18.1作用機序ラニビズマブ(遺伝子組換え)は、VEGFに対するヒト化モノクローナル抗体のFab断片であり、CNVの形成及び血管からの漏出に重要な役割を果たしているVEGFを阻害する。18.2VEGFに対する阻害作用ラニビズマブ(遺伝子組換え)は、VEGFの2種のアイソフォーム(VEGF121及びVEGF165)及びプラスミン分解産物で生物活性を有するVEGF110に結合親和性を示した(invitro)。また、VEGFによって誘発される血管内皮細胞(ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC))の増殖及び血管内皮細胞からの組織因子産生を抑制した(invitro)。更に、モルモットの血管透過性皮膚モデルにおいてVEGFによる血管透過性を抑制した(invivo)。ラニビズマブ(遺伝子組換え)は、抗体のFc領域を持たないため補体C1q及びFcγ受容体に結合しなかった(invitro)。18.3カニクイザルのレーザー誘発CNVモデルに対する作用レーザー誘発CNVモデルに対するラニビズマブ(遺伝子組換え)硝子体内投与時の作用をフルオレセイン蛍光眼底造影法を用いて、レーザー照射の3週間前から2週間に1回の投与による予防的効果、及びレーザー照射の3週間後から2週間に1回の投与による治療効果をそれぞれ検討した。いずれの場合も0.5mgのラニビズマブ(遺伝子組換え)によりCNV形成及び血管外漏出が抑制された。更に、光線力学的療法(PDT)と2.0mgのラニビズマブ(遺伝子組換え)硝子体内投与(初回0.5mg)の併用により、PDT単独時と比較して優れたCNVからの血管外漏出抑制作用を示した。なお、投与スケジュール(1週間毎に交互に治療及び2週間毎に同一日に治療)による効果の違いは認められなかった(invivo)。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉17.1.1国内第I/II相試験病変サブタイプpredominantlyclassic型、minimallyclassic型又はclassicCNVを伴わないoccult型の中心窩下CNVを伴う加齢黄斑変性症患者を対象に、非遮蔽、無対照の第I/II相試験を実施した。41例の患者に本剤0.5mgを月1回、11ヵ月間(計12回)硝子体内に注射した結果、投与6ヵ月後の最高矯正視力スコアでベースラインから9.0±9.62文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間6.0~12.0文字、以下同様)の増加が認められた。また、ベースラインから投与6ヵ月後の最高矯正視力スコアの減少が、15文字未満だった患者の割合は100%(41例/41例)であった。更に、投与6ヵ月後までに増加した最高矯正視力スコアは投与12ヵ月後でも維持されており、ベースラインから10.5±11.14文字(6.9~14.0文字)の増加であった。国内第I/II相試験における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移[lastobservationcarriedforward(LOCF)法で補填]<<図省略>>治療対象眼で発現した副作用の発現頻度は、本剤0.5mg群で24.4%(10例/41例)であり、主な副作用は、眼圧上昇12.2%(5例/41例)及び眼痛7.3%(3例/41例)であった。17.1.2外国第III相試験(FVF2598g試験)病変サブタイプminimallyclassic型又はclassicCNVを伴わないoccult型の中心窩下CNVを伴う加齢黄斑変性症患者を対象に、シャム注射注1)を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mgを月1回、23ヵ月間(計24回)硝子体内注射する群と月1回のシャム注射群を比較した。本剤0.5mg投与により、最高矯正視力スコアは投与12ヵ月後及び投与24ヵ月後にそれぞれベースラインから7.2±14.4文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間5.4~9.1文字、以下同様)及び6.6±16.5文字(4.5~8.7文字)増加し、シャム注射群に比べて有意に改善した(p<0.0001、分散分析)。また、投与12ヵ月後の最高矯正視力スコアの減少が、ベースラインから15文字未満の場合を視力が維持された患者と定義し、その患者の割合は、シャム注射群の62%(148例/238例)に対して本剤0.5mg群では95%(227例/240例)と有意に高率であった(p<0.0001、Cochranχ2検定)。注1)硝子体内投与の代わりに針のないシリンジを局所麻酔下で眼球に押し付け、注射以外は同じ処置を行うこと。シャム注射を対照とした外国第III相試験における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)<<図省略>>治療対象眼で発現した副作用の発現頻度は、本剤0.5mg群で21.8%(52例/239例)であり、主な副作用は、硝子体炎6.3%(15例/239例)、眼圧上昇5.4%(13例/239例)、虹彩炎5.0%(12例/239例)及び硝子体浮遊物5.0%(12例/239例)であった。17.1.3外国第III相試験(FVF2587g試験)病変サブタイプpredominantlyclassic型の中心窩下CNVを伴う加齢黄斑変性症患者を対象にベルテポルフィンを用いた光線力学的療法(PDT)を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mgを月1回、23ヵ月間(計24回)硝子体内注射する群と、ベルテポルフィンPDTを開始時と以後は必要に応じて3ヵ月毎に実施する群を比較した。ベルテポルフィンPDT群の最高矯正視力スコアは、投与12ヵ月後及び投与24ヵ月後にそれぞれベースラインから9.5±16.4文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間-12.3~-6.8文字、以下同様)及び9.8±17.6文字(-12.7~-6.9文字)減少したのに対して、本剤0.5mgの投与により、最高矯正視力スコアは投与12ヵ月後及び投与24ヵ月後にそれぞれベースラインから11.3±14.6文字(8.9~13.8文字)及び10.7±16.5文字(7.9~13.5文字)増加し、ベルテポルフィンPDT群に比べて有意に改善した(p<0.0001、分散分析)。また、投与12ヵ月後の最高矯正視力スコアの減少が、ベースラインから15文字未満の場合を視力が維持された患者と定義し、その患者の割合は、ベルテポルフィンPDT群の64%(92例/143例)に対して本剤0.5mg群では96%(134例/139例)であった。この両群の割合の差に関する片側信頼区間の下限値24.5%は、事前に定めた非劣性限界値-7.0%を大きく上回り、ベルテポルフィンPDT群に対する非劣性が確認された(p<0.0001、正規近似による片側検定)。ベルテポルフィンPDTを対照とした外国第III相試験における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)<<図省略>>治療対象眼で発現した副作用の発現頻度は、本剤0.5mg群で13.6%(19例/140例)であり、主な副作用は、虹彩炎5.0%(7例/140例)及び眼圧上昇5.0%(7例/140例)であった。17.1.4外国第IIIb相試験(FVF3192g試験)中心窩下CNV(classic型の有無を問わない)を伴う加齢黄斑変性症患者を対象にシャム注射注1)を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mgの硝子体内注射又はシャム注射を最初の連続3ヵ月は月1回実施し、その後は3ヵ月に1回実施した。投与12ヵ月後の最高矯正視力スコアは、本剤0.5mgの投与によりベースラインから0.2±13.1文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間-3.5~3.2文字、以下同様)の減少であったが、16.3±22.3文字(-21.9~-10.7文字)減少したシャム注射群に比べて、スコアの減少は有意に抑制された(p<0.0001、分散分析)。また、投与12ヵ月後の最高矯正視力スコアの減少が、ベースラインから15文字未満の場合を視力が維持された患者と定義し、その患者の割合はシャム注射群の49%(31例/63例)に対して本剤0.5mg群では90%(55例/61例)と有意に高率であった(p<0.0001、Cochranχ2検定)。注1)硝子体内投与の代わりに針のないシリンジを局所麻酔下で眼球に押し付け、注射以外は同じ処置を行うこと。シャム注射を対照とした外国第IIIb相試験における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)<<図省略>>治療対象眼で発現した副作用の発現頻度は、本剤0.5mg群で9.8%(6例/61例)であり、主な副作用は、眼圧上昇3.3%(2例/61例)であった。〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉17.1.5外国第III相試験(FVF4165g試験)網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)に伴う黄斑浮腫を有する患者397例を対象に、シャム注射注1)を対照としたランダム化二重遮蔽試験を実施した。本剤0.5mg群をシャム注射群と比較した。本剤0.5mg群では、投与開始5ヵ月後までは月1回、計6回硝子体内注射し、投与開始6ヵ月後以降は視力及び中心領域網膜厚に基づいて注2)必要に応じて硝子体内注射した。本剤0.5mg群における12ヵ月間の注射回数は8.4±2.4回(平均値±標準偏差、最少1回~最多12回)であった。シャム注射群は、投与開始5ヵ月後まではシャム注射を、投与開始6ヵ月後以降は視力及び中心領域網膜厚に基づいて注2)必要に応じて本剤0.5mgを硝子体内注射した。シャム注射群で6ヵ月後以降に本剤による治療を受けた患者における注射回数は4.1±1.7回(平均値±標準偏差、最少1回~最多6回)であった。また、いずれの治療群でも投与開始3ヵ月後以降はレスキュー治療としてレーザー網膜光凝固療法を許容した。シャム注射群の投与開始6ヵ月後の最高矯正視力スコアの平均変化量はベースラインから7.3±13.0文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間5.1~9.5文字、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では18.3±13.2文字(16.0~20.6文字)の増加であり、本剤0.5mg群はシャム注射群と比べて有意な増加であった(p<0.0001、分散分析)。また、投与開始12ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、投与開始6ヵ月後にシャム注射から本剤0.5mgに切り替えた群で12.1±14.4文字(9.6~14.6文字)、本剤0.5mg群で18.3±14.6文字(15.8~20.9文字)の増加であった。注1)硝子体内投与の代わりに針のないシリンジを局所麻酔下で眼球に押し付け、注射以外は同じ処置を行うこと。注2)次のいずれかに該当した場合、本剤を硝子体内注射する。・ETDRS視力検査表による最高矯正視力が20/40(近似スネレン等価視力)以下・中心領域網膜厚の平均値が250μm以上シャム注射を対照とした第III相比較試験(FVF4165g試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)<<図省略>>治療対象眼で発現した副作用発現頻度は、本剤0.5mg群で37.7%(49例/130例)であり、主な副作用は、結膜出血24.6%(32例/130例)及び眼痛13.8%(18例/130例)であった。17.1.6外国第III相試験(FVF4166g試験)網膜中心静脈閉塞症(CRVO)に伴う黄斑浮腫を有する患者392例を対象に、シャム注射注1)を対照としたランダム化二重遮蔽試験を実施した。本剤0.5mg群をシャム注射群と比較した。本剤0.5mg群では、投与開始5ヵ月後までは月1回、計6回硝子体内注射し、投与開始6ヵ月後以降は視力及び中心領域網膜厚に基づいて注2)必要に応じて硝子体内注射した。本剤0.5mg群における12ヵ月間の注射回数は8.9±2.7回(平均値±標準偏差、最少1回~最多12回)であった。シャム注射群は、投与開始5ヵ月後まではシャム注射を、投与開始6ヵ月後以降は視力及び中心領域網膜厚に基づいて注2)必要に応じて本剤0.5mgを硝子体内注射した。シャム注射群で6ヵ月後以降に本剤による治療を受けた患者における注射回数は4.4±1.7回(平均値±標準偏差、最少1回~最多6回)であった。シャム注射群の投与開始6ヵ月後の最高矯正視力スコアの平均変化量はベースラインから0.8±16.2文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間-2.0~3.6文字、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では14.9±13.2文字(12.6~17.2文字)の増加であり、本剤0.5mg群はシャム注射群と比べて有意な増加であった(p<0.0001、分散分析)。また、投与開始12ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、投与開始6ヵ月後にシャム注射から本剤0.5mgに切り替えた群で7.3±15.9文字(4.5~10.0文字)、本剤0.5mg群で13.9±14.2文字(11.5~16.4文字)の増加であった。注1)硝子体内投与の代わりに針のないシリンジを局所麻酔下で眼球に押し付け、注射以外は同じ処置を行うこと。注2)次のいずれかに該当した場合、本剤を硝子体内注射する。・ETDRS視力検査表による最高矯正視力が20/40(近似スネレン等価視力)以下・中心領域網膜厚の平均値が250μm以上シャム注射を対照とした第III相比較試験(FVF4166g試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)<<図省略>>治療対象眼で発現した副作用発現頻度は、本剤0.5mg投与群で33.3%(43例/129例)であり、主な副作用は、結膜出血22.5%(29例/129例)、眼痛14.7%(19例/129例)及び眼刺激6.2%(8例/129例)であった。17.1.7国内第III相試験(E2301試験)網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する日本人患者(BRVO患者15例、CRVO患者16例)を対象に、無対照、非遮蔽の第III相試験を実施した。本剤0.5mgを月1回、連続3回(投与開始時、1ヵ月後、2ヵ月後)硝子体内注射した。投与開始1~3ヵ月後における最高矯正視力スコアのベースラインからの期間平均変化量は、BRVO患者で11.3±11.0文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間5.2~17.4文字、以下同様)の増加、CRVO患者で6.7±10.2文字(1.3~12.2文字)の増加と、それぞれベースラインから有意に増加した(BRVO患者p=0.001、CRVO患者p=0.019、t検定)。また、投与開始3ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、BRVO患者で12.8±12.1文字(6.1~19.5文字)の増加、CRVO患者で9.1±10.5文字(3.5~14.6文字)の増加であった。第III相試験(E2301試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)BRVO<<図省略>>第III相試験(E2301試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)CRVO<<図省略>>治療対象眼で発現した副作用発現頻度は、本剤0.5mg群で32.3%(10例/31例)であり、副作用は、結膜出血19.4%(6例/31例)、点状角膜炎12.9%(4例/31例)及び眼圧上昇6.5%(2例/31例)であった。〈病的近視における脈絡膜新生血管〉17.1.8国際共同第III相試験(F2301試験)病的近視におけるCNVを有する患者(最大の解析対象集団:276例)を対象に、ベルテポルフィンPDT(本適応は国内未承認)を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。「視力安定化の基準注3)」に基づいて本剤0.5mgを硝子体内注射する群(本剤I群)、及び「疾患の活動性の基準注4)」に基づいて本剤0.5mgを硝子体内注射する群(本剤II群)をベルテポルフィンPDT群と比較した。本剤I群では、投与開始時及び1ヵ月後に本剤を連続2回硝子体内注射し、投与開始2ヵ月後以降は「視力安定化の基準注3)」に基づいて硝子体内注射した。本剤I群における12ヵ月間の注射回数は4.6±2.6回(平均値±標準偏差、最少1回~最多11回)であった。本剤II群では、投与開始時に本剤を硝子体内注射し、投与開始1ヵ月後以降は「疾患の活動性の基準注4)」に基づいて硝子体内注射した。本剤II群における12ヵ月間の注射回数は3.5±2.9回(平均値±標準偏差、最少1回~最多12回)であった。ベルテポルフィンPDT群では、投与開始時にベルテポルフィンPDTを実施し、投与開始3ヵ月後以降は本剤0.5mgを併用、あるいは本剤0.5mgに変更することも可とした。ベルテポルフィンPDT(本剤0.5mg投与)群における12ヵ月間の本剤注射回数は3.2±2.5回(平均値±標準偏差、最少1回~最多9回)であった。投与開始1~3ヵ月後における最高矯正視力スコアのベースラインからの期間平均変化量は、ベルテポルフィンPDT群で2.2±9.5文字(平均値±標準偏差、以下同様)の増加であったのに対して、本剤I群では10.5±8.2文字、本剤II群では10.6±7.3文字の増加であり、ベルテポルフィンPDT群に比べて本剤I群及び本剤II群で有意に増加した(p<0.00001、Cochran‐Mantel‐Haenszel検定)。また、投与開始12ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、ベルテポルフィンPDT群で9.3±11.3文字、本剤I群で13.8±11.4文字、本剤II群で14.4±10.2文字の増加であった。注3)視力が「視力安定化の基準」を満たしていれば治療を中断した。疾患の活動性による視力低下が認められた場合に月1回の注射を再開し、「視力安定化の基準」を再度満たすまで月1回の注射を継続した。〈視力安定化の基準〉連続する過去2回の月1回の来院時と比べて最高矯正視力スコアに変化がない。注4)「疾患の活動性の基準」に合致しなければ治療を中断した。中断後に「疾患の活動性の基準」に合致した場合は治療を再開し合致しなくなるまで治療を継続した。〈疾患の活動性の基準〉OCT(光干渉断層撮影法)又はFA(フルオレセイン蛍光眼底造影法)による評価で、病的近視に伴う網膜内又は網膜下液、あるいは活動性漏出に起因する視力障害がある。ベルテポルフィンPDTを対照とした第III相比較試験(F2301試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(modifiedLOCF法で補填)<<図省略>>なお、ベルテポルフィンPDT群では、投与開始3ヵ月後以降は本剤0.5mgを併用、あるいは本剤0.5mgに変更することも可とした。同試験において、日本人患者[最大の解析対象集団:50例(本剤I群:21例、本剤II群:20例、ベルテポルフィンPDT群:9例)]の投与開始1~3ヵ月後における最高矯正視力スコアのベースラインからの期間平均変化量は、ベルテポルフィンPDT群で2.5±8.2文字(平均値±標準偏差、以下同様)の増加であったのに対して、本剤I群では12.7±8.7文字、本剤II群では11.9±5.1文字の増加であった。また、投与開始12ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、ベルテポルフィンPDT群で10.9±9.7文字、本剤I群で15.7±12.1文字、本剤II群で15.5±8.4文字の増加であった。治療対象眼で発現した副作用発現頻度は、本剤I群で24.5%(26例/106例)、本剤II群で20.3%(24例/118例)であり、主な副作用は、本剤I群で結膜出血9.4%(10例/106例)、及び本剤II群で結膜出血8.5%(10例/118例)であった。日本人患者の治療対象眼で発現した副作用の発現頻度は、本剤I群で57.1%(12例/21例)、本剤II群で30.0%(6例/20例)であった。主な副作用は、本剤I群で結膜出血28.6%(6例/21例)及び点状角膜炎23.8%(5例/21例)、本剤II群で結膜出血及び点状角膜炎であり、いずれも10.0%(2例/20例)であった。〈糖尿病黄斑浮腫〉17.1.9国際共同第III相試験(D2303試験)糖尿病黄斑浮腫(DME)アジア人患者(日本人を含む)396例を対象にレーザー網膜光凝固療法を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mg群、並びに本剤0.5mg及びレーザー網膜光凝固療法併用群(以下併用群)を、レーザー網膜光凝固療法群と比較した。本剤0.5mg硝子体内注射は月1回投与で開始し、個別の患者で月1回測定した視力が連続3回安定となった場合は投与を中断し、DME進行による視力低下が認められた場合に月1回投与を再開した。併用群及びレーザー網膜光凝固療法群のレーザー網膜光凝固療法は開始時に1回実施し、以後は必要に応じて実施した。レーザー網膜光凝固療法群の投与開始1~12ヵ月後までの最高矯正視力スコアの期間平均変化量は、ベースラインから1.4±6.49文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間0.2~2.5文字、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では5.9±6.02文字(4.8~6.9文字)の増加、併用群では5.7±7.20文字(4.4~6.9文字)の増加であった。レーザー網膜光凝固療法を対照とした第III相比較試験(D2303試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)<<図省略>>同試験において、日本人患者[最大の解析対象集団:151例(本剤0.5mg群:51例、併用群:50例、レーザー網膜光凝固療法群:50例)]の投与開始1~12ヵ月後における最高矯正視力スコアのベースラインからの期間平均変化量は、レーザー網膜光凝固療法群で0.2±5.49文字(平均値±標準偏差、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では6.1±5.74文字、併用群では6.7±6.65文字の増加であった。治療対象眼で発現した副作用発現頻度は、本剤0.5mg群で17.3%(23例/133例)、併用群で18.9%(25例/132例)であり、主な副作用は、本剤0.5mg群で結膜出血9.8%(13例/133例)、併用群で結膜出血9.1%(12例/132例)であった。日本人患者の治療対象眼で発現した副作用の発現頻度は、本剤0.5mg群で25.5%(13例/51例)、併用群で26.9%(14例/52例)であり、主な副作用は、本剤0.5mg群で結膜出血17.6%(9例/51例)及び硝子体浮遊物5.9%(3例/51例)、併用群で結膜出血13.5%(7例/52例)、硝子体浮遊物11.5%(6例/52例)及び眼充血5.8%(3例/52例)であった。17.1.10外国第III相試験(D2301試験)DMEの外国人患者345例を対象にレーザー網膜光凝固療法を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mg群、並びに本剤0.5mg及びレーザー網膜光凝固療法併用群(以下併用群)を、レーザー網膜光凝固療法群と比較した。本剤0.5mg硝子体内注射は月1回投与で開始し、個別の患者で月1回測定した視力が連続3回安定となった場合は投与を中断し、DME進行による視力低下が認められた場合に月1回投与を再開した。併用群及びレーザー網膜光凝固療法群のレーザー網膜光凝固療法は開始時に1回実施し、以後は必要に応じて実施した。レーザー網膜光凝固療法群の投与開始1~12ヵ月後までの最高矯正視力スコアの期間平均変化量は、ベースラインから0.8±8.56文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間-0.8~2.4文字、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では6.1±6.43文字(4.9~7.3文字)の増加、併用群では5.9±7.92文字(4.4~7.3文字)の増加であり、レーザー網膜光凝固療法群に比べてそれぞれ有意な増加であった(p<0.0001、Cochran‐Mantel‐Haenszel検定)。レーザー網膜光凝固療法を対照とした第III相比較試験(D2301試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)<<図省略>>治療対象眼で発現した副作用発現頻度は、本剤0.5mg群で24.3%(28例/115例)、併用群で22.5%(27例/120例)であり、主な副作用は、本剤0.5mg群で眼痛10.4%(12例/115例)、結膜出血及び結膜充血7.0%(8例/115例)、併用群で眼痛8.3%(10例/120例)、結膜出血7.5%(9例/120例)及び眼の異物感5.8%(7例/120例)であった。〈未熟児網膜症〉17.1.11レーザー網膜光凝固療法を対照とした国際共同第III相比較試験(H2301試験)未熟児網膜症(ROP)患者注5)(日本人を含む)を対象にレーザー網膜光凝固療法を対照としたランダム化非遮蔽比較試験を実施した。本剤0.2mg群をレーザー網膜光凝固療法群と比較した。本剤0.2mg硝子体内注射は開始時に両眼に1回行い、本剤投与後にROPの悪化が認められた場合に再投与した。再投与は、前回投与から28日目以降に実施し、各眼あたり最大2回までとした。また、本剤投与後に「効果不十分の基準注6)」に該当した場合に、該当する眼にレーザー網膜光凝固療法を実施した。レーザー網膜光凝固療法群のレーザー網膜光凝固療法は開始時に両眼に実施した。治療成功率(治療開始24週後に両眼ともに活動性のROPがなく、かつ不良な形態学的転帰もない患者の割合。なお、患者が死亡、または治療を切り替えた場合、治療成功には含まれない)は、本剤0.2mg群で80.0%(56例/70例)、レーザー網膜光凝固療法群で66.2%(45例/68例)であった。レーザー網膜光凝固療法群と比較して本剤0.2mg群で効果が高かったが、統計学的に有意差が認められなかった(片側p値0.0254、Cochran‐Mantel‐Haenszel検定)。また、日本人患者の治療成功率は、本剤0.2mg群で77.8%(7例/9例)、レーザー網膜光凝固療法群で72.7%(8例/11例)であった。注5)両眼ともに国際分類に基づく次のいずれかの網膜所見を有する患者・病変の位置がZoneIであり、かつ病期がStage1+、2+若しくは3+又はStage3であること・病変の位置がZoneIIであり、かつ病期がStage3+であること・病変の位置、病期によらずAggressivePosterior‐RetinopathyofPrematurityを有する病型であること注6)効果不十分は、投与前と比べてROP病変の活動性(stage、病変の範囲、plusdiseaseの重症度及び範囲を考慮)が、次のいずれかに該当する場合と定義した。1)投与4日目で変化が無い又は悪化の場合2)投与8日目で改善が軽微、変化が無い又は悪化の場合3)投与8日目以降、前回の投与後27日までのいずれかの時点で悪化の場合眼で発現した副作用発現頻度は、本剤0.2mg群で15.1%(11例/73例)であり、主な副作用は結膜出血8.2%(6例/73例)であった。日本人患者の眼で発現した副作用発現頻度は、本剤0.2mg群で22.2%(2例/9例)であり、副作用は結膜出血11.1%(1例/9例)及び角膜浮腫11.1%(1例/9例)であった。[5.3、7.8、7.9参照]