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一般名 | トリアムシノロンアセトニド注射用 |
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YJコード | 1319404D1037 |
剤型・規格 | 散剤・40mg1瓶 |
薬価 | 8056.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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〈硝子体内投与〉1).硝子体手術時の硝子体可視化。2).糖尿病黄斑浮腫。〈テノン嚢下投与〉次記の疾患に伴う黄斑浮腫の軽減:1)糖尿病黄斑浮腫、2)網膜静脈閉塞症、3)非感染性ぶどう膜炎。
〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉通常、本剤1バイアルに4mLの生理食塩液又は眼灌流液を注入してトリアムシノロンアセトニド濃度が10mg/mLになるように用時懸濁し、トリアムシノロンアセトニドとして0.5~4mg(懸濁液として0.05~0.4mL)を硝子体内に注入する。なお、懸濁液のトリアムシノロンアセトニド濃度は、術式、患者の状態等に応じて適宜増減できるが、40mg/mLを超えないこと。〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉通常、本剤1バイアルに1mLの生理食塩液又は眼灌流液を注入してトリアムシノロンアセトニド濃度が40mg/mLになるように用時懸濁し、トリアムシノロンアセトニドとして4mg(懸濁液として0.1mL)を硝子体内に投与する。〈テノン嚢下投与〉通常、本剤1バイアルに1mLの生理食塩液又は眼灌流液を注入してトリアムシノロンアセトニド濃度が40mg/mLになるように用時懸濁し、トリアムシノロンアセトニドとして20mg(懸濁液として0.5mL)をテノン嚢下に投与する。(用法及び用量に関連する注意)7.1.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉、〈テノン嚢下投与〉長期投与時の有効性及び安全性は確立していない(長期投与により、白内障のリスクが高くなるおそれがあることから、継続的な長期投与は避けること)〔8.7、8.13、9.1.2、11.1.1、11.1.2参照〕。〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉、〈テノン嚢下投与〉再投与は、患者の状態をみながら治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ、3ヵ月以上の間隔をあけて行うこと。糖尿病黄斑浮腫に対する硝子体内投与の場合は、トリアムシノロンアセトニド粒子の消失を細隙灯顕微鏡等で確認した後に再投与すること。7.2.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉、〈テノン嚢下投与〉臨床試験においては、両眼治療は行われていない。硝子体内投与での糖尿病黄斑浮腫、テノン嚢下投与で両眼に治療対象となる病変がある場合は、両眼同時治療の有益性と危険性を慎重に評価した上で本剤を投与すること。なお、硝子体内投与での糖尿病黄斑浮腫、テノン嚢下投与の場合、初回治療における両眼同日投与は避け、片眼での安全性を十分に評価した上で対側眼の治療を行うこと。
(禁忌)2.1.〈効能共通〉本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉眼に感染又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者[眼内炎等の重篤な副作用が発現するおそれがある]。2.3.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉、〈テノン嚢下投与〉コントロール不良の緑内障の患者[症状が悪化することがある]〔9.1.1参照〕。(重要な基本的注意)8.1.〈硝子体内投与〉網膜疾患に関する専門知識を有し、硝子体手術あるいは硝子体内注射の手技に関する十分な知識・経験のある眼科医のみが本剤を使用すること。8.2.〈硝子体内投与〉眼内炎等が発現するおそれがあるので、本剤投与後、十分な観察を行うこと。また、異常が認められた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること〔11.1.1参照〕。8.3.〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉硝子体手術時の硝子体可視化の場合、硝子体切除後、灌流及び吸引により本剤を除去し、本剤が眼内に残存した場合は、本剤の消失が認められるまで定期的に観察すること(硝子体切除後に本剤を眼内に残存させた場合に、無菌性眼内炎を発現した症例が報告されている)。8.4.〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉硝子体手術時の硝子体可視化の場合、眼圧が上昇することがあるので、本剤注入後、眼圧の管理を適切に行うこと〔9.1.1参照〕。8.5.〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉白内障等が発現するおそれがあるので、本剤注入後、十分な観察を行うこと。また、異常が認められた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること〔9.1.2参照〕。8.6.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉本剤投与の際には、次記の点に注意しながら行うと共に、投与手技による有害事象として結膜出血、結膜充血及び結膜浮腫等の有害事象が多く報告されているので注意すること。・〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉糖尿病黄斑浮腫の硝子体内投与に際し、使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行うこと。・〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉糖尿病黄斑浮腫の硝子体内投与は、無菌条件下で行う(手術用手指消毒を行い、滅菌手袋、ヨウ素系洗眼殺菌剤、滅菌ドレープ及び滅菌開瞼器等を使用する)。・〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと(広域抗菌点眼剤は本剤投与前から投与後3日まで投与すること)。8.7.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉白内障が発症あるいは白内障悪化することがあり、投与後6ヵ月以降に発症あるいは悪化した例も報告されている。特に白内障手術の既往のない眼では、本剤投与後、定期的な観察を行うこと。また、異常が認められた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること〔7.1、9.1.2、11.1.1参照〕。8.8.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉糖尿病黄斑浮腫の硝子体内投与の場合、眼圧が上昇することがあるので、本剤投与直後に視神経乳頭又は網膜血流の確認(眼底観察又は間接的な視機能の確認)を行うと共に、翌日以降も眼圧の定期的な管理を適切に行うこと〔9.1.1、11.1.1参照〕。8.9.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉糖尿病黄斑浮腫の硝子体内投与後、霧視、飛蚊症等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。また、国内臨床試験では投与後3ヵ月時点で約半数の患者の眼内に本剤の残存が認められているので、硝子体内投与の場合、本剤の消失が認められるまで定期的に観察すること。8.10.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉糖尿病悪化することがあるので、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。8.11.〈テノン嚢下投与〉網膜疾患に関する専門知識を有し、テノン嚢下注射の手技に関する十分な知識・経験のある眼科医のみが本剤を使用すること。8.12.〈テノン嚢下投与〉本剤投与の際には、次記の点に注意しながら行うと共に、投与手技による有害事象として結膜出血、結膜充血、結膜浮腫、眼痛等の有害事象が多く報告されているので注意すること。・〈テノン嚢下投与〉テノン嚢下投与に際し、使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行うこと。・〈テノン嚢下投与〉本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと(広域抗菌点眼剤は本剤投与前から投与後3日まで投与すること)。・〈テノン嚢下投与〉テノン嚢下投与の際には、薬液の漏れがないかを確認しながら薬液をゆっくりと投与する(投与時に薬液の漏れが認められた場合は、洗浄除去等の対応を行う)。8.13.〈テノン嚢下投与〉白内障が発症あるいは白内障悪化することがあり、投与後6ヵ月以降に発症あるいは悪化した例も報告されている。特に白内障手術の既往のない眼では、本剤投与後、定期的な観察を行うこと。また、異常が認められた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること〔7.1、9.1.2、11.1.2参照〕。8.14.〈テノン嚢下投与〉テノン嚢下投与の場合、眼圧が上昇することがあるので、眼圧の定期的な管理を適切に行うこと〔9.1.1、11.1.2参照〕。8.15.〈テノン嚢下投与〉糖尿病悪化することがあるので、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.〈効能共通〉緑内障・高眼圧症の患者:本剤により眼圧が上昇することがある〔8.4、8.8、8.14、11.1.1、11.1.2参照〕。9.1.2.〈効能共通〉白内障の患者:白内障が悪化するおそれがある〔7.1、8.5、8.7、8.13、11.1.1、11.1.2参照〕。9.1.3.〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉、〈テノン嚢下投与〉眼に感染又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者:免疫機能抑制作用により感染症が増悪するおそれがある。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(マウス、ラット、サル)で催奇形作用が報告されており、また、新生児に奇形、低出生体重、副腎不全を起こすことがある)。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討すること。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)一般に生理機能が低下している。(相互作用)10.2.併用注意:糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤)、インスリン製剤等[これらの薬剤(錠剤・注射剤)の効果を減弱させることが報告されているので、併用する場合は患者の状態を十分に観察するなど注意すること(本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を抑制する)]。(適用上の注意)14.1.薬剤調製時の注意〈効能共通〉本剤は保存剤を含有していないため、用時調製し、調製後は速やかに使用すること。〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉硝子体手術時の硝子体可視化の場合、本剤1バイアルに生理食塩液又は眼灌流液1mL以上(トリアムシノロンアセトニド濃度10mg/mLの場合、4mL)を加え、10秒間激しく振盪して均一な懸濁液にする。〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉、〈テノン嚢下投与〉糖尿病黄斑浮腫の硝子体内投与、テノン嚢下投与の場合、本剤1バイアルに生理食塩液又は眼灌流液1mLを加え、10秒間激しく振盪して均一な懸濁液にする。14.2.薬剤投与時の注意〈効能共通〉1バイアルを複数の患者に使用しないこと。また、残薬は廃棄すること。〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉硝子体手術時の硝子体可視化の場合、均一な懸濁液を必要量吸引し、注入直前に10秒間再攪拌して0.05~0.4mLを硝子体内に注入する。〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉糖尿病黄斑浮腫の硝子体内投与の場合、均一な懸濁液を0.1mL以上吸引し、投与直前に10秒間再攪拌して0.1mLを硝子体内に投与する。〈テノン嚢下投与〉テノン嚢下投与の場合、均一な懸濁液を0.5mL以上吸引し、投与直前に10秒間再攪拌して0.5mLをテノン嚢下に投与する。(保管上の注意)室温保存。
次の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉眼障害:白内障(17.8%)、眼圧上昇(20.0%)、眼内炎(頻度不明)、緑内障(頻度不明)があらわれ、外科的処置を必要とすることがある〔7.1、8.2、8.7、8.8、9.1.1、9.1.2参照〕。11.1.2.〈テノン嚢下投与〉眼障害:白内障(5.7%)、眼圧上昇(14.8%)、緑内障(頻度不明)があらわれ、外科的処置を必要とすることがある〔7.1、8.13、8.14、9.1.1、9.1.2参照〕。11.2.その他の副作用1).〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉①.〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉眼:(5%未満)眼圧上昇。②.〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉その他:(5%未満)術中低血圧。2).〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉①.眼a.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉後眼部:(5%以上)硝子体内薬物拡散。b.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉その他:(5%以上)飛蚊症、視力低下、(5%未満)霧視、眼異物感。②.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉代謝異常:(5%以上)血中ブドウ糖増加、(5%未満)糖尿病悪化、尿中ブドウ糖陽性、血中トリグリセリド増加。③.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉血液:(5%未満)好塩基球数増加、好酸球数増加、血小板数減少。④.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉体液・電解質:(5%未満)血中カリウム増加。⑤.〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉その他:(5%未満)血中乳酸脱水素酵素増加。3).〈テノン嚢下投与〉①.眼a.〈テノン嚢下投与〉外眼部:(5%以上)結膜充血、(5%未満)結膜浮腫、結膜出血、点状角膜炎、眼脂。b.〈テノン嚢下投与〉前眼部:(5%未満)前房内細胞、後発白内障。c.〈テノン嚢下投与〉後眼部:(5%未満)網膜出血、硝子体剥離、硝子体浮遊物。d.〈テノン嚢下投与〉その他:(5%未満)眼痛、視力低下。②.〈テノン嚢下投与〉精神神経系:(5%未満)体位性めまい、頭痛。③.〈テノン嚢下投与〉筋・骨格:(5%未満)筋骨格痛。④.〈テノン嚢下投与〉代謝異常:(5%未満)糖尿病、血中ブドウ糖増加、尿中ブドウ糖陽性、血中トリグリセリド増加、尿中蛋白陽性。⑤.〈テノン嚢下投与〉血液:(5%未満)好中球百分率増加、リンパ球百分率減少、単球百分率増加、白血球数減少、白血球数増加。⑥.〈テノン嚢下投与〉体液・電解質:(5%未満)高血圧、血圧上昇。⑦.〈テノン嚢下投与〉肝胆道系:(5%未満)脂肪肝。⑧.〈テノン嚢下投与〉その他:(5%以上)血中コルチゾール減少、(5%未満)アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、血中アルカリホスファターゼ増加、血中尿素増加、血中尿素減少、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、ロイシンアミノペプチダーゼ上昇。
18.1作用機序〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉トリアムシノロンアセトニドは難水溶性で、水中のゲル状物質にまとわりつく性質があることから、硝子体に付着しやすく透明な硝子体を確認できる。〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉、〈テノン嚢下投与〉トリアムシノロンアセトニドは糖質コルチコイド作用を主とする作用持続性のトリアムシノロン誘導体である。糖質代謝作用、抗炎症、抗アレルギー作用が強く、一方、鉱質代謝作用は弱い。水分の体内貯留に基づく浮腫が少ない。18.2硝子体手術時の硝子体可視化ブタ摘出眼の硝子体内にトリアムシノロンアセトニド0.1、0.5又は1.0mg/眼を注入し、硝子体の可視化を目視にて評価した結果、0.5mg/眼以上で10例全例に硝子体の可視化が確認された。18.3炎症性分子産生に対する作用18.3.1Invitro試験において、トリアムシノロンアセトニドはリポポリサッカライド(LPS)刺激によるマウスマクロファージからの炎症性メディエーター(PGE2及び腫瘍壊死因子‐α(TNF‐α))産生を抑制した。また、LPS刺激によるヒト単球からの炎症性メディエーター(ロイコトリエンB4、トロンボキサンB2、インターロイキン‐1β及びTNF‐α)産生を抑制することが示されている。18.3.2Invivo試験において、トリアムシノロンアセトニド硝子体内投与は、ラットSTZ誘発糖尿病モデルで生じる硝子体中血管内皮増殖因子(VEGF)濃度の上昇を抑制した。また、糖尿病ラットの網膜中VEGF、TNF‐α及び細胞間接着分子‐1の発現を抑制することが示されている。18.4血液網膜関門破綻に対する作用トリアムシノロンアセトニド硝子体内投与は、家兎コンカナバリンA(ConA)誘発眼内炎症モデルで生じる血液網膜関門の破綻を抑制した。また、ラットSTZ誘発糖尿病モデル及び家兎VEGF誘発網膜血管透過性亢進モデルで生じる血液網膜関門の破綻を抑制することが示されている。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化〉17.1.1国内第III相試験硝子体手術が施術される日本人患者32例を対象とした非遮蔽非対照試験において、硝子体手術時に本剤0.5~3.8mgを注入し、中央判定により5段階(レベル0~4)で評価した可視化の程度は添付文書の図のとおりであり、注入前後で統計学的な有意差が認められた(*;p<0.0001、Wilcoxon符号付順位和検定)。副作用発現頻度は6.3%(2/32例)で、眼圧上昇及び術中低血圧が各3.1%(1/32例)であった。後部硝子体皮質の可視化の程度<<図省略>>〈硝子体内投与:糖尿病黄斑浮腫〉17.1.2国内第II/III相試験日本人糖尿病黄斑浮腫患者を対象とした単遮蔽(患者遮蔽)無作為化並行群間比較試験において、本剤を単回硝子体内投与した結果、初回投与後12週までで最も遅く観察されたデータ(最終評価時)のETDRS視力検査表による最高矯正視力スコアについて、4mg群において非投与群と比較して統計学的に有意な改善が認められた(p<0.05、スクリーニング時の値を共変量とした共分散分析)。副作用発現頻度は55.9%(19/34例)であった。主な副作用は、眼圧上昇26.5%(9/34例)、白内障進展23.5%(8/34例)、飛蚊症11.8%(4/34例)、硝子体内薬物拡散8.8%(3/34例)であった。硝子体内投与後の最高矯正視力の推移<<図省略>>〈テノン嚢下投与:糖尿病黄斑浮腫〉17.1.3国内第II/III相試験日本人糖尿病黄斑浮腫患者を対象とした二重遮蔽(患者・評価者遮蔽)無作為化並行群間比較試験において、本剤を単回テノン嚢下投与した結果、初回投与後12週までで最も遅く観察されたデータ(最終評価時)の中心窩平均網膜厚について、20mg群において非投与群と比較して統計学的に有意な改善が認められた(p<0.025、スクリーニング時の値を共変量とした共分散分析)。再投与を含む全試験期間での副作用発現頻度は、20mg群で28.1%(9/32例)、40mg群で50.0%(15/30例)であった。主な副作用は20mg投与群で眼圧上昇15.6%(5/32例)、水晶体混濁9.4%(3/32例)、後嚢部混濁及び好中球百分率増加が各6.3%(2/32例)、40mg群で水晶体混濁26.7%(8/30例)、眼圧上昇23.3%(7/30例)であった。テノン嚢下投与後の中心窩網膜厚の推移(糖尿病黄斑浮腫)<<図省略>>注)本剤の承認された用量は20mgである〈テノン嚢下投与:網膜静脈閉塞症〉17.1.4国内第III相試験日本人網膜静脈閉塞症患者注)を対象とした非遮蔽非対照試験において、本剤20mgを単回テノン嚢下投与した結果、投与後12週までで最も遅く観察されたデータ(最終評価時)の中心窩平均網膜厚変化量は-150.0±179.1(95%信頼区間:-200.9~-99.1)μmであった。副作用発現頻度は、42.0%(21/50例)であった。主な副作用は、眼圧上昇14.0%(7/50例)、結膜充血12.0%(6/50例)、結膜浮腫及び血中コルチゾール減少が各10.0%(5/50例)、血中トリグリセリド増加8%(4/50例)、点状角膜炎、水晶体混濁、血中ブドウ糖増加、血圧上昇及び頭痛が各4.0%(2/50例)であった。注)患者内訳:網膜静脈分枝閉塞症45例、網膜中心静脈閉塞症5例。(網膜静脈閉塞症に伴う)黄斑浮腫の罹病期間3ヵ月未満41例、3ヵ月以上9例。テノン嚢下投与後の中心窩網膜厚の推移(網膜静脈閉塞症)<<図省略>>〈テノン嚢下投与:非感染性ぶどう膜炎〉17.1.5国内第III相試験日本人非感染性ぶどう膜炎患者を対象とした非遮蔽非対照試験において、本剤20mgを単回テノン嚢下投与した結果、投与後8週までで最も遅く観察されたデータ(最終評価時)の中心窩平均網膜厚変化量は-114.0±144.59(95%信頼区間:-160.9~-67.1)μmであった。副作用発現頻度は、30.0%(12/40例)であった。主な副作用は、眼圧上昇15.0%(6/40例)、血中コルチゾール減少10.0%(4/40例)、水晶体混濁5.0%(2/40例)であった。テノン嚢下投与後の中心窩網膜厚の推移(非感染性ぶどう膜炎)<<図省略>>