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2024/08/05
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一般名 | アフリベルセプト(遺伝子組換え)注射液 |
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YJコード | 1319405A1027 |
剤型・規格 | 液剤・2mg0.05mL1瓶 |
薬価 | 145935.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1).中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性。2).網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫。3).病的近視における脈絡膜新生血管。4).糖尿病黄斑浮腫。5).血管新生緑内障。6).未熟児網膜症。(効能又は効果に関連する注意)5.1.〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫、血管新生緑内障〉本剤による治療を開始するに際し、疾患・病態による視力、視野等の予後を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。5.2.〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉不可逆的な虚血性視機能喪失の臨床的徴候が認められる網膜中心静脈閉塞症患者への投与は、避けることが望ましい。5.3.〈血管新生緑内障〉前緑内障期の患者における有効性及び安全性は確立していない。5.4.〈未熟児網膜症〉自然治癒が期待できる軽症例及び外科的手術の適応となる重症例における本剤の投与意義が明確ではないことから、本剤による治療を開始するに際し、患者の状態や病変の位置、病期、病型による重症度等を考慮し、本剤投与の要否を判断すること〔17.1.13参照〕。
〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性〉アフリベルセプト(遺伝子組換え)として2mg(0.05mL)を1ヵ月ごとに1回、連続3回(導入期)硝子体内投与する。その後の維持期においては、通常、2ヵ月ごとに1回、硝子体内投与する。なお、症状により投与間隔を適宜調節するが、1ヵ月以上あけること。〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管〉アフリベルセプト(遺伝子組換え)として1回あたり2mg(0.05mL)を硝子体内投与する。投与間隔は、1ヵ月以上あけること。〈糖尿病黄斑浮腫〉アフリベルセプト(遺伝子組換え)として2mg(0.05mL)を1ヵ月ごとに1回、連続5回硝子体内投与する。その後は、通常、2ヵ月ごとに1回、硝子体内投与する。なお、症状により投与間隔を適宜調節するが、1ヵ月以上あけること。〈血管新生緑内障〉アフリベルセプト(遺伝子組換え)として1回、2mg(0.05mL)を硝子体内投与する。なお、必要な場合は再投与できるが、1ヵ月以上の間隔をあけること。〈未熟児網膜症〉アフリベルセプト(遺伝子組換え)として1回、0.4mg(0.01mL)を硝子体内投与する。なお、必要な場合は再投与できるが、1ヵ月以上の間隔をあけること。(用法及び用量に関連する注意)7.1.〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫、血管新生緑内障〉加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫、血管新生緑内障で両眼に治療対象の病変がある場合は、両眼同時治療の有益性と危険性を慎重に評価した上で本剤を投与すること。なお、加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫、血管新生緑内障の場合、初回治療における両眼同日投与は避け片眼での安全性を十分に評価した上で対側眼の治療を行うこと。7.2.〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉1ヵ月に1回を目安に視力等の測定を行い、その結果及び患者の状態を継続的に観察し、本剤投与の要否について慎重に判断すること。7.3.〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉投与開始後、視力が安定するまでは、1ヵ月に1回投与することが望ましい。7.4.〈病的近視における脈絡膜新生血管〉定期的に視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。7.5.〈病的近視における脈絡膜新生血管〉疾患の活動性を示唆する所見(視力、形態学的所見等)が認められた場合には投与することが望ましい。7.6.〈血管新生緑内障〉本剤による治療は前眼部新生血管による眼圧上昇に対する対症療法であることに留意すること(また、長期的な眼圧管理にあたっては標準的な治療法との併用を考慮すること)。7.7.〈血管新生緑内障〉本剤投与後は定期的に眼圧等を評価し、疾患の活動性を示唆する所見(前眼部新生血管による眼圧上昇等)が認められた場合は、本剤の再投与を検討すること。7.8.〈未熟児網膜症〉本剤投与により治療反応が得られた後に、疾患活動性の増加を示唆する所見が認められた場合は、本剤の再投与を検討すること〔17.1.13参照〕。7.9.〈未熟児網膜症〉本剤投与後早期に治療反応が得られない場合は、他の治療への切替えを考慮すること〔17.1.13参照〕。
(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.眼に感染又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者[眼内炎等の重篤な副作用が発現するおそれがある]。2.3.眼内に重度炎症のある患者[炎症が悪化するおそれがある]。2.4.妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。(重要な基本的注意)8.1.〈効能共通〉網膜疾患に関する専門知識を有し、硝子体内注射の投与手技に関する十分な知識・経験のある眼科医のみが本剤を投与すること。8.2.〈効能共通〉硝子体内注射に際し使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行うこと。8.3.〈効能共通〉本剤の硝子体内注射の際には、次記の点に注意しながら行うとともに、投与手技に起因する有害事象として結膜出血、眼痛、硝子体浮遊物等の有害事象が多く報告されているので注意すること〔11.1.1、11.2参照〕。・〈効能共通〉硝子体内注射は、無菌条件下で行うこと(手術用手指消毒を行い、滅菌手袋、ヨウ素系洗眼殺菌剤、滅菌ドレープ及び滅菌開瞼器等を使用すること)。・〈効能共通〉本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと。・〈効能共通〉添付の専用フィルター付き採液針は、硝子体内注射には絶対に使用しないこと。・〈効能共通〉過量投与を防ぐため、投与量が未熟児網膜症に対しては0.01mL、その他の効能に対しては0.05mLであることを投与前に確認すること。・〈効能共通〉患者に対し、眼内炎を示唆する症状(眼痛、充血、羞明、霧視等)があらわれた場合には直ちに連絡するように指導すること。8.4.〈効能共通〉硝子体内注射により眼圧を一過性に上昇させるおそれがあるので、本剤投与後、視神経乳頭血流の確認と眼圧上昇の管理を適切に行うこと〔9.1.1、11.1.1参照〕。8.5.〈効能共通〉本剤の硝子体内注射後、一時的に霧視等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。8.6.〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫の場合、定期的に視力等に基づき有効性を評価し、有効性が認められない場合には漫然と投与しないこと。8.7.〈血管新生緑内障〉血管新生緑内障の場合、定期的に眼圧等に基づき有効性を評価し、有効性が認められない場合には漫然と投与しないこと。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.緑内障、高眼圧症の患者〔8.4、11.1.1参照〕。9.1.2.脳卒中又は一過性脳虚血発作の既往歴等の脳卒中の危険因子のある患者〔11.1.2、15.1.1参照〕。(生殖能を有する者)妊娠可能な女性:妊娠可能な女性には、本剤投与中(最終投与後3ヵ月以上)、適切な避妊法を用いるよう指導すること(なお、ウサギの胚・胎仔毒性試験で、胎仔奇形がみられた最低用量における最高血漿中濃度は259ng/mLであり、安全域は明確になっていないため、本剤投与中止後の適切な避妊期間は明らかでない)〔9.5妊婦の項、16.1.2参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ウサギの胚・胎仔毒性試験(3~60mg/kgを器官形成期に静脈内投与)において、母動物体重減少、流産、着床後胚死亡及び胎仔奇形(外表奇形、内臓奇形及び骨格奇形)の増加が報告されている。別のウサギ胚・胎仔毒性試験(0.1~1mg/kgを妊娠1日~器官形成期に皮下投与)において、胎仔奇形(外表奇形、内臓奇形及び骨格奇形)の増加が報告されている(妊娠ウサギにおいて、本剤の胎盤通過性が認められた)〔2.4、9.4生殖能を有する者の項参照〕。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中への移行は不明である)。(小児等)未熟児網膜症以外の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(過量投与)13.1.症状過量投与時、臨床試験において、一過性眼圧上昇が報告されており、投与容量の増加に伴い眼圧が上昇することがある。13.2.処置過量投与時、眼圧を測定し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。(適用上の注意)14.1.薬剤投与前の注意14.1.1.本剤は、注射前に室温に戻し、室温に放置した時間が24時間を超えないように使用すること(未開封で室温に放置した時間が24時間を超えない限り、再度冷蔵保存することができるが、必要最小限に留めること)。14.1.2.目視による確認を行い、注射液に微粒子、混濁又は変色が認められる場合、容器に破損が認められる場合等、異常が認められる場合には使用しないこと。14.1.3.包装又は製品に破損や開封された跡がある場合、又は期限切れの場合には使用しないこと。14.1.4.正しい濃度の製剤であることをバイアルのラベルで確認すること。14.2.薬剤投与時の注意14.2.1.本剤は硝子体内にのみ投与すること。14.2.2.30ゲージの眼科用針を使用すること。14.2.3.1バイアルは1回(片眼)のみの使用とすること。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報15.1.1.本剤投与により、全身のVEGF阻害に起因する動脈血栓塞栓に関連する有害事象(心筋梗塞、脳卒中、血管死等)が発現する可能性がある。滲出型加齢黄斑変性患者を対象に国内外で実施された第3相試験[2試験の併合解析(2年間)]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で3.3%(1824例中60例)であった。網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に国内外で実施された第3相試験[2試験(76週間と100週間)の併合解析]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で0.6%(317例中2例)であった。網膜静脈分枝閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に国内外で実施された第3相試験[1試験(52週間)]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で0.6%(158例中1例)であった。病的近視における脈絡膜新生血管患者を対象に国内外で実施された第3相試験[1試験(48週間)]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で0.9%(116例中1例)であった。糖尿病黄斑浮腫を有する患者を対象に国内外で実施された第3相試験[3試験(1年間)の併合解析]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で2.9%(730例中21例)であった。血管新生緑内障患者を対象に国内で実施された第3相試験[2試験(13週間と5週間)]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で1.5%(66例中1例)であった。未熟児網膜症患者を対象に国内外で実施された第3相試験[1試験(24週間)]では動脈血栓塞栓関連事象(非重篤の脳出血、脳症)の発現率は、本剤投与群全体で5.1%(79例中4例)であった〔9.1.2、11.1.2参照〕。15.1.2.本剤投与により、抗アフリベルセプト抗体発現することがある。15.1.3.本剤単独とベルテポルフィンによる光線力学的療法の併用を比較した試験は実施されておらず、本剤とベルテポルフィンを併用した場合の有効性及び安全性が本剤単独時に比べて優れているとの結果は得られていない。15.2.非臨床試験に基づく情報サルに4週間間隔で8ヵ月間硝子体内反復投与後の病理組織学的検査において、2及び4mg/眼投与群に軽度な鼻粘膜びらん(鼻甲介呼吸上皮びらん)又は鼻粘膜潰瘍(鼻甲介呼吸上皮潰瘍)を示す動物が観察されたが、休薬により回復する可逆性変化であった。0.5mg/眼投与群に当該所見は認められず、当該用量(無毒性量)における血漿中遊離型アフリベルセプトの曝露量は、臨床で加齢黄斑変性患者に2mgを硝子体内反復投与したときの定常状態におけるCmax及びAUCのそれぞれ42倍及び56倍に相当し、未熟児網膜症患者に0.4mgを硝子体内単回投与したときのCmaxの2倍に相当した。(取扱い上の注意)遮光を保つため、本剤は外箱に入れた状態で保存すること。(保管上の注意)凍結を避け、2~8℃で保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.眼障害:眼内炎(0.2%)、眼圧上昇(3.4%)、硝子体はく離(1.0%)、外傷性白内障(0.5%)、網膜出血(0.5%)、網膜色素上皮裂孔(0.4%)、硝子体出血(0.3%)、網膜はく離(0.04%)、網膜裂孔(0.06%)、網膜色素上皮はく離(0.02%)があらわれることがある〔8.3、8.4、9.1.1参照〕。11.1.2.脳卒中(0.2%)〔9.1.2、15.1.1参照〕。11.2.その他の副作用1).*眼(前眼部):(5%以上)結膜出血(16.0%)、(1~5%未満)眼充血、(1%未満)白内障、角膜擦過傷、角膜浮腫、角膜びらん、角膜上皮欠損、角膜障害、角膜炎、前房内細胞、前房フレア、結膜充血、結膜刺激、結膜浮腫、結膜炎、アレルギー性結膜炎、後のう部混濁、虹彩毛様体炎、ブドウ膜炎、前房蓄膿、虹彩炎、前房出血、点状角膜炎。2).*眼(後眼部):(1~5%未満)硝子体浮遊物、(1%未満)硝子体細胞、硝子体混濁、黄斑線維症、黄斑浮腫、黄斑円孔、黄斑部瘢痕、網膜変性、網膜浮腫、網膜下線維症、網膜色素脱失、網膜色素上皮症、網膜分離症、硝子体炎。3).*眼(注射部位):(1~5%未満)注射部位疼痛、(1%未満)注射部位刺激感、注射部位紅斑、注射部位不快感、注射部位乾燥、注射部位炎症、注射部位浮腫、注射部位腫脹、注射部位血腫、注射部位出血。4).*眼(その他):(5%以上)眼痛、(1~5%未満)眼異物感、眼刺激、流涙増加、(1%未満)眼脂、眼乾燥、眼そう痒症、眼異常感、眼瞼浮腫、眼瞼縁痂皮、眼瞼痛、眼瞼炎、眼窩周囲血腫、眼部腫脹、高眼圧症、羞明、視力障害、変視症、光視症、処置による眼疼痛、視力低下、霧視、眼部不快感。5).皮膚:(1%未満)皮膚そう痒症、紅斑。6).循環器:(1%未満)高血圧、収縮期血圧上昇。7).精神神経系:(1%未満)会話障害、頭痛。8).消化器:(1%未満)悪心。9).泌尿器:(1%未満)タンパク尿、尿中タンパク/クレアチニン比増加。10).その他:(1%未満)不快感、鼻出血、薬物過敏症、針恐怖。*)〔8.3参照〕。
18.1作用機序アフリベルセプト(遺伝子組換え)は、ヒトVEGF受容体1及び2の細胞外ドメインをヒトIgG1のFcドメインに結合した組換え融合糖タンパク質であり、可溶性のデコイ受容体として、滲出型加齢黄斑変性等の眼疾患にみられる病的な血管新生及び血管漏出に関与すると考えられているVEGF‐A及び胎盤増殖因子(PlGF)に、本来の受容体よりも高い親和性で結合することにより、その作用を阻害する。また、同様に眼疾患への関与が報告されているVEGF‐Bにも結合する。18.2VEGFファミリーとの結合性アフリベルセプトのヒトVEGF‐A165、VEGF‐A121、VEGF‐B及びPlGF‐2に対する結合の解離定数(KD)は、それぞれ0.5pM、0.36pM、1.9pM及び39pMであった(invitro)。18.3動物モデルにおける作用マウス、ラット及びサルの眼疾患動物モデルにおいて、アフリベルセプトは、眼内の病的な血管新生及び血管漏出の発生を抑制した。サルのレーザー誘発脈絡膜新生血管モデルでは、アフリベルセプトの硝子体内投与により、レーザー傷害後の脈絡膜新生血管(CNV)の形成が抑制され、また既に形成されたCNV病変の血管漏出が改善した。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性〉17.1.1日本人を含む第III相国際共同試験(VIEW2試験)滲出型加齢黄斑変性患者を対象に、1年目は本剤8週ごと2mg投与(ただし、最初の3回は4週ごとに投与)、4週ごと2mg投与、4週ごと0.5mg投与、及びラニビズマブ4週ごと0.5mg投与の4群による無作為化二重遮蔽第III相試験を実施した。その後2年目は、4週ごとに投与の必要性を評価し、投与間隔が最長でも12週間を超えないように1年目と同じ用量を再投与基準に従って硝子体内投与した。主要評価項目であるETDRS視力表により1年目に視力が維持※されていた患者の割合(PPS解析)は、本剤8週ごと2mg投与群では95.6%[日本人100%]、ラニビズマブ4週ごと0.5mg投与群では94.4%[日本人96.0%]であった(次表参照)。ラニビズマブ0.5mg投与群と本剤8週ごと2mg投与群の群間差とその95.0%信頼区間は-1.1%[-4.8~2.6%]であり、信頼区間の上限値が非劣性の限界値(10%)を下回ったことから、本剤8週ごと2mg投与群のラニビズマブ0.5mg投与群に対する非劣性が示された。※:ベースラインと比較し最高矯正視力の低下が15文字未満--------------------------表開始--------------------------本剤8週ごと2mg投与群本剤4週ごと2mg投与群本剤4週ごと0.5mg投与群ラニビズマブ0.5mg投与群52週目(1年)に視力が維持されていた患者の割合(%)(PPS)全集団95.6(258/270)95.6(262/274)96.3(258/268)94.4(254/269)日本人集団100(24/24)100(24/24)100(23/23)96.0(24/25)52週目(1年)での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(FAS、LOCF)全集団8.9±14.4(306)7.6±12.6(309)9.7±14.1(296)9.4±13.5(291)日本人集団10.0±11.1(25)8.5±8.4(26)15.9±10.6(25)9.4±13.0(25)96週目(2年)での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(FAS、LOCF)全集団8.1±15.6(306)6.0±14.9(309)8.1±15.8(296)8.5±15.0(291)日本人集団10.5±13.2(25)5.3±15.9(26)16.0±11.3(25)7.3±18.2(25)1年目の投与回数±標準偏差(FAS)全集団7.5±1.212.2±2.212.3±2.112.4±1.8日本人集団7.7±1.212.5±1.312.4±2.112.8±0.82年目の投与回数±標準偏差(2年目に入った患者)全集団4.0±1.83.9±1.94.5±2.34.7±2.3日本人集団3.4±0.73.1±0.73.8±1.74.5±2.4()内は該当例数/評価例数又は評価例数--------------------------表終了--------------------------VIEW2試験<<図省略>>17.1.2海外第III相試験(VIEW1試験)滲出型加齢黄斑変性患者を対象に、1年目は本剤8週ごと2mg投与(ただし、最初の3回は4週ごとに投与)、4週ごと2mg投与、4週ごと0.5mg投与、及びラニビズマブ4週ごと0.5mg投与の4群による無作為化二重遮蔽第III相試験を実施した。その後2年目は、4週ごとに投与の必要性を評価し、投与間隔が最長でも12週間を超えないように1年目と同じ用量を再投与基準に従って硝子体内投与した。主要評価項目であるETDRS視力表により1年目に視力が維持※されていた患者の割合(PPS解析)は、本剤8週ごと2mg投与群では95.1%、ラニビズマブ4週ごと0.5mg投与群では94.4%であった(次表参照)。ラニビズマブ0.5mg投与群と本剤8週ごと2mg投与群の群間差とその95.1%信頼区間は-0.7%[-4.5~3.1%]であり、信頼区間の上限値が非劣性の限界値(10%)を下回ったことから、本剤8週ごと2mg投与群のラニビズマブ0.5mg投与群に対する非劣性が示された。※:ベースラインと比較し最高矯正視力の低下が15文字未満--------------------------表開始--------------------------本剤8週ごと2mg投与群本剤4週ごと2mg投与群本剤4週ごと0.5mg投与群ラニビズマブ0.5mg投与群52週目(1年)に視力が維持されていた患者の割合(%)(PPS)全集団95.1(252/265)95.1(271/285)95.9(259/270)94.4(254/269)52週目(1年)での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(FAS、LOCF)全集団7.9±15.00(301)10.9±13.77(304)6.9±13.41(301)8.1±15.25(304)96週目(2年)での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(FAS、LOCF)全集団7.1±16.8(301)9.3±15.9(304)5.1±14.6(301)7.3±17.1(304)1年目の投与回数±標準偏差(FAS)全集団7.6±112.5±112.1±212.1±22年目の投与回数±標準偏差(2年目に入った患者)全集団4.2±1.734.0±1.774.5±2.184.5±2.17()内は該当例数/評価例数又は評価例数--------------------------表終了--------------------------VIEW1試験<<図省略>>17.1.3国内外で実施された第III相試験2試験の安全性併合解析(2年間)本剤に割り付けられた1824例(8週ごと2mg投与:610例、4週ごと2mg投与:613例、4週ごと0.5mg投与:601例)中896例(49.1%)に副作用(投与手技に起因する有害事象を含む)が認められた。主な副作用は、結膜出血480例(26.3%)、眼痛158例(8.7%)、眼圧上昇89例(4.9%)であった。〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉17.1.4日本人を含む第III相国際共同試験(GALILEO試験)網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に、本剤2mg投与群及び対照群の2群による無作為化二重遮蔽比較対照第III相試験を実施した。本剤2mg投与群は20週目まで4週ごとに計6回投与し、その後はPRN投与※1を行い、一方、対照群は48週目まで4週ごとにSham注射※2し、その後はPRN投与※3を行った。※1:24から48週目までは4週ごとに、52週目以降は8週ごとに再投与基準に従って本剤2mgを投与又はSham注射を行った※2:硝子体内注射と同じ処置を行うが、注射の代わりに針のない注射シリンジを局所麻酔下で眼球に押し付ける方法※3:52週目においては、治験担当医師が投与すべきでないと判断する場合を除いて、本剤2mgの投与を行った。その後、60週目と68週目は再投与基準に従って本剤2mgを投与又はSham注射を行った<再投与基準>悪化した場合・OCT(光干渉断層撮影)による中心網膜厚の増加を認めるとともに、最高矯正視力スコアがそれまでの最高スコアから5文字以上の低下・OCTによる中心網膜厚が、既測定値の最低値よりも50μmを超える増加・OCTにより検出される網膜の新規又は遷延性ののう胞性変化あるいは網膜下液、若しくは中心網膜厚が250μm以上の遷延性びまん性浮腫改善した場合・最高矯正視力スコアが前回来院時から5文字以上改善、並びにOCTの中心サブフィールド(中心窩から直径1mmの範囲)に網膜浮腫が存在しない主要評価項目であるETDRS視力表により24週目に最高矯正視力で15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(FAS解析)は、対照群22.1%に対し、本剤2mg投与群で60.2%、群間差は38.3%(95%信頼区間:24.4~52.1%)であり、本剤群が有意に優れていることが示された[p<0.0001、Cochran‐Mantel‐Haenszel(CMH)検定]。日本人集団においても、対照群12.5%に対し、本剤2mg投与群で61.5%、群間差は49.0%(95%信頼区間:3.93~80.04%)であった。また52週目でも、対照群32.4%に対し、本剤2mg投与群で60.2%、群間差は27.9%(95%信頼区間:13.0~42.7%)であり、日本人集団においても、対照群25.0%に対し、本剤2mg投与群で69.2%、群間差は44.2%(95%信頼区間:-1.57~77.36%)であった(次表参照)。--------------------------表開始--------------------------対照群本剤2mg投与群24週目に15文字以上の視力改善がみられた患者の割合※(%)(FAS)全集団22.1(15/68)60.2(62/103)日本人集団12.5(1/8)61.5(8/13)24週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団3.3±14.1(68)18.0±12.2(103)日本人集団0.6±10.9(8)17.3±11.5(13)24週目までの投与回数±標準偏差(FAS)全集団5.3±1.55.7±0.9日本人集団4.1±2.16.0±0.052週目に15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(%)(LOCF、FAS)全集団32.4(22/68)60.2(62/103)日本人集団25.0(2/8)69.2(9/13)52週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団3.8±18.1(68)16.9±14.8(103)日本人集団3.3±14.3(8)15.9±13.5(13)52週目までの投与回数±標準偏差(FAS)全集団10.5±4.211.8±2.8日本人集団7.6±5.812.2±1.976週目に15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(%)(FAS)全集団29.4(20/68)57.3(59/103)日本人集団12.5(1/8)53.8(7/13)76週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団6.2±17.7(68)13.7±17.8(103)日本人集団4.1±14.6(8)14.0±17.1(13)()内は該当例数/評価例数又は評価例数※:24週目までに早期中止した患者は「非改善」とした--------------------------表終了--------------------------GALILEO試験<<図省略>>本剤2mgを投与された146例(本剤群104例、対照群42例)中53例(36.3%)に副作用(投与手技に起因する有害事象を含む)が認められた。主な副作用は、結膜出血20例(13.7%)、眼圧上昇15例(10.3%)、眼痛14例(9.6%)、眼刺激8例(5.5%)であった。17.1.5海外第III相試験(COPERNICUS試験)網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に、本剤2mg投与群及び対照群の2群による無作為化二重遮蔽比較対照第III相試験を実施した。本剤2mg投与群は20週目まで4週ごとに計6回投与し、その後はPRN投与※を行い、一方、対照群は20週目までは4週ごとにSham注射し、その後はPRN投与※を行った。※:24から48週目までは4週ごとに、52週目以降は12週ごとに再投与基準に従って本剤2mgを投与した。また、52週目以降は、本剤2mgを投与しなかった場合は、Sham注射は実施しなかった<再投与基準>悪化した場合・OCT(光干渉断層撮影)による中心網膜厚の増加を認めるとともに、最高矯正視力スコアがそれまでの最高スコアから5文字以上の低下・OCTによる中心網膜厚が、既測定値の最低値よりも50μmを超える増加・OCTにより検出される網膜の新規又は遷延性ののう胞性変化あるいは網膜下液、若しくは中心網膜厚が250μm以上の遷延性びまん性浮腫改善した場合・最高矯正視力スコアが前回来院時から5文字以上改善主要評価項目であるETDRS視力表により24週目に最高矯正視力で15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(FAS解析)は、対照群12.3%に対し、本剤2mg投与群で56.1%、群間差は44.8%(95%信頼区間:33.0~56.6%)であり、本剤群が有意に優れていることが示された(p<0.0001、CMH検定)。また52週目でも、対照群30.1%に対し、本剤2mg投与群で55.3%、群間差は25.9%(95%信頼区間:11.8~40.1%)であった(次表参照)。--------------------------表開始--------------------------対照群※1本剤2mg投与群※224週目に15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(%)(LOCF※3、FAS)全集団12.3(9/73)56.1(64/114)24週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団-4.0±17.96(73)17.3±12.78(114)24週目までの投与回数±標準偏差(FAS)全集団5.3±1.335.8±0.6652週目に15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(%)(LOCF※3、FAS)全集団30.1(22/73)55.3(63/114)52週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団3.8±17.14(73)16.2±17.35(114)52週目までの投与回数±標準偏差(FAS)全集団10.6±3.8512.2±2.07100週目に15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(%)(LOCF※3、FAS)全集団23.3(17/73)49.1(56/114)100週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団1.5±17.67(73)13.0±17.72(114)()内は該当例数/評価例数又は評価例数※1:20週目まで4週ごとにSham注射し、その後はPRN投与※2:20週目まで4週ごとに計6回投与し、その後はPRN投与※3:24週目までに早期中止し、かつ本剤2mg投与又はSham注射の回数が5回未満の患者は「非改善」とした。それ以外の場合は、LOCF法によって補完した--------------------------表終了--------------------------COPERNICUS試験<<図省略>>本剤2mgを投与された171例(本剤群114例、対照群57例)中64例(37.4%)に副作用(投与手技に起因する有害事象を含む)が認められた。主な副作用は、結膜出血29例(17.0%)、眼痛17例(9.9%)であった。17.1.6日本人を含む第III相国際共同試験(VIBRANT試験)網膜静脈分枝閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に、本剤2mg投与群及び対照群の2群による第III相無作為化二重遮蔽比較対照試験を実施した。本剤2mg投与群は20週目まで4週ごとに計6回投与し、対照群は黄斑レーザー光凝固術(レーザー治療)を最初に1回施行後、12、16、20週目はレスキュー治療基準に従ってレーザー治療(ただし、最後のレーザー治療から12週以上経過すること)を施行した。24週目以降、本剤2mg投与群は48週目まで8週ごとに計4回投与し、36週目はレスキュー治療基準に従ってレーザー治療を施行した。一方、対照群はレスキュー治療基準に従って本剤2mg投与を開始し、4週ごとに1回、連続3回投与後、8週ごとに48週目まで投与した。<レスキュー治療基準>次の基準のうち1項目以上を満たした場合・OCT(光干渉断層撮影)による中心網膜厚がそれまでの既測定値の最低値よりも50μmを超えて増加する・OCTにより新規又は遷延性の網膜内のう胞様変化又は網膜下液が検出される、若しくはOCTで中心サブフィールドに遷延性のびまん性浮腫が認められる・網膜静脈分枝閉塞症が原因で、最高矯正視力スコアがそれまでの最高文字数から5文字以上低下し、かつOCTで中心サブフィールドの平均網膜厚が既測定値の最良値よりも増加する主要評価項目であるETDRS視力表により24週目に最高矯正視力で15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(FAS解析)は、対照群26.7%に対し、本剤2mg投与群で52.7%、群間差は26.6%(95%信頼区間:13.0~40.1%)であり、本剤群が有意に優れていることが示された[p=0.0003、CMH検定]。日本人集団においても、対照群11.1%に対し、本剤2mg投与群で36.4%、群間差は25.3%(95%信頼区間:-19.10~62.49%)であった。また24週目以降、対照群では大半の患者(全集団で67例、うち日本人集団7例)がレスキュー治療基準に従って本剤2mg投与を受けたが、52週目でも対照群41.1%に対し、本剤2mg投与群で57.1%、群間差は16.2%(95%信頼区間:2.0~30.5%)であり、日本人集団においても、対照群33.3%に対し、本剤2mg投与群で45.5%、群間差は12.1%(95%信頼区間:-32.39~53.56%)であった(次表参照)。--------------------------表開始--------------------------対照群※1本剤2mg投与群※224週目に15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(%)(LOCF、FAS)全集団26.7(24/90)52.7(48/91)日本人集団11.1(1/9)36.4(4/11)24週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団6.9±12.91(90)17.0±11.88(91)日本人集団2.4±9.7(9)12.5±8.0(11)20週目までの投与回数±標準偏差(FAS)全集団-5.7±0.75日本人集団-5.7±0.652週目に15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(%)(LOCF、FAS)全集団41.1(37/90)57.1(52/91)日本人集団33.3(3/9)45.5(5/11)52週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団12.2±11.94(90)17.1±13.07(91)日本人集団9.1±9.1(9)14.9±6.6(11)48週目までの投与回数±標準偏差(FAS)全集団4.4±1.02※39.0±1.76日本人集団4.9±0.4※39.4±1.8()内は該当例数/評価例数又は評価例数※1:黄斑レーザー光凝固術を実施※2:20週目まで4週ごとに計6回投与し、24週目以降は48週目まで8週ごとに計4回投与※3:24週目以降にレスキュー治療基準に従って、本剤投与を受けた患者(全集団:67例、日本人集団:7例)での投与回数--------------------------表終了--------------------------VIBRANT試験<<図省略>>本剤2mgを投与された158例(本剤群91例、対照群67例)中43例(27.2%)に副作用(投与手技に起因する有害事象を含む)が認められた。主な副作用は、結膜出血26例(16.5%)であった。〈病的近視における脈絡膜新生血管〉17.1.7日本人を含む第III相国際共同試験(MYRROR試験)病的近視における脈絡膜新生血管患者を対象に本剤2mg投与群及び対照群の2群による無作為化二重遮蔽比較対照第III相試験を実施した。本剤投与群は単回投与後、44週目までPRN投与※1、対照群は20週目までは4週ごとにSham注射※2し、24週目に本剤を単回投与後、44週目までPRN投与※1を行った。※1:4週ごとに評価を行い、再投与基準に従って本剤2mgを投与又はSham注射を行った※2:硝子体内注射と同じ処置を行うが、注射の代わりに針のない注射シリンジを局所麻酔下で眼球に押し付ける方法<再投与基準>次の基準のうち1項目以上を満たした場合・最高矯正視力スコアが前回の検査から5文字以上の低下・OCT(光干渉断層撮影)による中心網膜厚が前回の検査よりも50μm超増加・新規又は遷延性の網膜ののう胞性変化、網膜下液、色素上皮はく離・新規又は遷延性の脈絡膜新生血管又は出血・治験担当医師の印象及び/又は標準医療の診断から、投与が必要と考えられる場合主要評価項目であるETDRS視力表による24週目における最高矯正視力のベースラインからの変化量(FAS解析)は、本剤2mg投与群12.1文字の視力改善に対し、対照群は2.0文字の減少、群間差は14.1文字(95%信頼区間:10.8~17.4文字)であり、本剤2mg投与のSham注射に対する優越性が示された(p<0.0001、共分散分析)。日本人集団においても、本剤2mg投与群10.9文字の視力改善に対し、対照群は3.7文字の減少、群間差は14.8文字(95%信頼区間:10.8~18.8文字)であった。また48週目でも、本剤2mg投与群では13.5文字の視力改善に対し、対照群は3.9文字の改善であり、日本人集団においても、本剤2mg投与群では12.6文字の視力改善に対し、対照群は2.3文字の改善であった(次表参照)。--------------------------表開始--------------------------対照群※本剤2mg投与群24週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団-2.0±9.7(31)12.1±8.3(90)日本人集団-3.7±10.1(23)10.9±8.0(67)24週目での15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(%)(FAS)全集団9.7(3/31)38.9(35/90)日本人集団8.7(2/23)35.8(24/67)20週目までの平均投与回数±標準偏差(FAS)全集団0(31)2.9±1.6(90)日本人集団0(23)3.2±1.7(67)48週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(LOCF、FAS)全集団3.9±14.3(31)13.5±8.8(90)日本人集団2.3±15.3(23)12.6±8.8(67)48週目での15文字以上の視力改善がみられた患者の割合(%)(FAS)全集団29.0(9/31)50.0(45/90)日本人集団21.7(5/23)47.8(32/67)44週目までの平均投与回数±標準偏差(FAS)全集団3.0±2.2(31)4.2±3.1(90)日本人集団3.3±2.5(23)4.7±3.3(67)()内は該当例数/評価例数又は評価例数※:20週目まで4週ごとにSham注射し、24週目に本剤を単回投与後は44週目までPRN投与--------------------------表終了--------------------------MYRROR試験<<図省略>>本剤2mgを投与された116例(本剤群91例、対照群25例)中25例(21.6%)に副作用(投与手技に起因する有害事象を含む)が認められた。主な副作用は、結膜出血10例(8.6%)、点状角膜炎7例(6.0%)、眼痛6例(5.2%)であった。〈糖尿病黄斑浮腫〉17.1.8日本人を含む第III相国際共同試験(VIVID‐DME試験)糖尿病黄斑浮腫を有する患者を対象に本剤4週ごと2mg投与群、8週ごと2mg投与群(ただし、最初の5回は4週ごとに投与)及び対照群(黄斑レーザー光凝固術を実施)の3群による無作為化二重遮蔽比較対照第III相試験を実施した。24週目以降は、本剤投与群は追加治療の基準に合致した場合、レーザー再治療基準に従いレーザー治療を行った。対照群は追加治療の基準に従い本剤2mg投与(4週ごとに5回投与し、その後は8週ごとに投与)を行った。主要評価項目であるETDRS視力表による52週目における最高矯正視力のベースラインからの変化量(FAS解析)は、本剤4週ごと2mg投与群では10.5文字、本剤8週ごと2mg投与群では10.7文字の視力改善に対し、対照群は1.2文字の視力改善であった(次表参照)。対照群との群間差は、本剤4週ごと2mg投与群では9.3文字(97.5%信頼区間:6.5~12.0文字)、本剤8週ごと2mg投与群では9.1文字(97.5%信頼区間:6.3~11.8文字)であり、本剤投与群のレーザー治療に対する優越性が示された(本剤4週ごと2mg投与群:p<0.0001、本剤8週ごと2mg投与群:p<0.0001、共分散分析)。日本人集団においても、本剤4週ごと2mg投与群では9.8文字、本剤8週ごと2mg投与群では9.5文字の視力改善に対し、対照群は1.1文字の視力改善であった。対照群との群間差は、本剤4週ごと2mg投与群では9.0文字(97.5%信頼区間:3.9~14.0文字)、本剤8週ごと2mg投与群では8.4文字(97.5%信頼区間:3.0~13.8文字)であった。--------------------------表開始--------------------------対照群※1本剤2Q4投与群※2本剤2Q8投与群※352週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(FAS、LOCF)全集団1.2±10.6(132)10.5±9.6(136)10.7±9.3(135)日本人集団1.1±9.4(25)9.8±6.1(26)9.5±7.3(25)52週目に15文字以上の視力改善がみられた被験者の割合(%)(FAS、LOCF)全集団9.1(12/132)32.4(44/136)33.3(45/135)日本人集団8.0(2/25)23.1(6/26)24.0(6/25)52週目までの投与回数±標準偏差(FAS)全集団-12.2±2.68.7±1.2日本人集団-12.0±2.88.9±0.3()内は該当例数/評価例数又は評価例数※1:黄斑レーザー光凝固術を実施※2:本剤2mgを4週ごとに投与※3:本剤2mgを4週ごとに5回投与し、その後は8週ごとに投与--------------------------表終了--------------------------VIVID‐DME試験<<図省略>>17.1.9海外第III相試験(VISTA‐DME試験)糖尿病黄斑浮腫を有する患者を対象に本剤4週ごと2mg投与群、8週ごと2mg投与群(ただし、最初の5回は4週ごとに投与)及び対照群(黄斑レーザー光凝固術を実施)の3群による無作為化二重遮蔽比較対照第III相試験を実施した。24週目以降は、本剤投与群は追加治療の基準に合致した場合、レーザー再治療基準に従いレーザー治療を行った。対照群は追加治療の基準に従い本剤2mg投与(4週ごとに5回投与し、その後は8週ごとに投与)を行った。主要評価項目であるETDRS視力表による52週目における最高矯正視力のベースラインからの変化量(FAS解析)は、本剤4週ごと2mg投与群では12.5文字、本剤8週ごと2mg投与群では10.7文字の視力改善に対し、対照群は0.2文字の視力改善であった(次表参照)。対照群との群間差は、本剤4週ごと2mg投与群では12.19文字(97.5%信頼区間:9.35~15.04文字)、本剤8週ごと2mg投与群では10.45文字(97.5%信頼区間:7.73~13.17文字)であり、本剤投与群のレーザー治療に対する優越性が示された(本剤4週ごと2mg投与群:p<0.0001、本剤8週ごと2mg投与群:p<0.0001、共分散分析)。--------------------------表開始--------------------------対照群※1本剤2Q4投与群※2本剤2Q8投与群※352週目での最高矯正視力スコアの平均変化量±標準偏差(FAS、LOCF)全集団0.2±12.53(154)12.5±9.54(154)10.7±8.21(151)52週目に15文字以上の視力改善がみられた被験者の割合(%)(FAS、LOCF)全集団7.8(12/154)41.6(64/154)31.1(47/151)52週目までの投与回数±標準偏差(FAS)全集団-11.9±2.448.5±1.20()内は該当例数/評価例数又は評価例数※1:黄斑レーザー光凝固術を実施※2:本剤2mgを4週ごとに投与※3:本剤2mgを4週ごとに5回投与し、その後は8週ごとに投与--------------------------表終了--------------------------VISTA‐DME試験<<図省略>>17.1.10国内外で実施された第III相試験3試験の安全性併合解析(1年間)本剤2mgを投与された730例(本剤群650例、対照群80例)中276例(37.8%)に副作用(投与手技に起因する有害事象を含む)が認められた。主な副作用は、結膜出血178例(24.4%)、眼痛51例(7.0%)、硝子体浮遊物33例(4.5%)であった。〈血管新生緑内障〉17.1.11国内第III相試験(VEGA試験)眼圧が25mmHg超の血管新生緑内障を有する日本人患者を対象に、本剤2mg投与群及び対照群の2群による無作為化二重遮蔽比較対照第III相試験を実施した。本剤投与群は単回投与後、1週目に再投与基準を満たした場合はSham注射※1し、5週目と9週目にPRN投与※2を行った。対照群はSham注射※1後、1週目に再投与基準を満たした場合は本剤を投与し、5週目と9週目にPRN投与※2を行った。※1:硝子体内注射と同じ処置を行うが、注射の代わりに針のない注射シリンジを局所麻酔下で眼球に押し付ける方法※2:4週ごとに評価を行い、再投与基準に従って本剤2mgを投与<再投与基準>次のすべてを満たした場合・眼圧が21mmHg超の場合・虹彩新生血管の退縮が不十分の場合・本剤の投与が必要であると治験担当医師が判断した場合主要評価項目である1週目における眼圧のベースラインからの変化量(FAS解析)は、本剤群で-8.5mmHg、対照群で-4.9mmHgであり、共分散分析による調整済みの群間差は-4.9mmHgと対照群と比較して本剤群で効果が高かったが、統計学的に有意差が認められなかった(95%信頼区間:-10.2~0.3mmHg)。また、1週目における虹彩及び隅角新生血管が改善した被験者の割合は、対照群に比べ本剤群が高かった(次表参照)。--------------------------表開始--------------------------対照群※1本剤2mg投与群1週目での眼圧の平均変化量±標準偏差(mmHg)(FAS、LOCF)-4.9±10.8(27)-8.5±8.7(27)1週目に虹彩新生血管が改善※2した被験者の割合(%)(FAS、LOCF)11.5(3/26)70.4(19/27)1週目に隅角新生血管が改善※3した被験者の割合(%)(FAS、LOCF)11.5(3/26)59.3(16/27)()内は該当例数/評価例数又は評価例数※1:Sham注射を実施後、1週目に再投与基準を満たした場合は本剤を投与し、その後はPRN投与※2:虹彩新生血管スコア表による5段階評価で1段階以上改善※3:隅角新生血管スコア表による5段階評価で1段階以上改善--------------------------表終了--------------------------VEGA試験<<図省略>>本剤2mgを投与された50例(本剤群27例、対照群23例)中12例(24.0%)に副作用(投与手技に起因する有害事象を含む)が認められた。主な副作用は、結膜出血3例(6.0%)、注射部位疼痛3例(6.0%)であった。17.1.12国内第III相試験(VENERA試験)眼圧が25mmHg超の血管新生緑内障を有する日本人患者を対象に、本剤2mgの単群による非無作為化非遮蔽単群第III相試験を実施した。本剤投与群に単回投与を行った。主要評価項目である1週目における眼圧のベースラインからの変化量(PPS解析)は、-8.3mmHg(95%信頼区間:-12.2~-4.4mmHg)であった。また、1週目における虹彩及び隅角新生血管が改善した被験者の割合は、それぞれ81.3%及び50.0%であった。--------------------------表開始--------------------------本剤2mg投与群1週目での眼圧の平均変化量±標準偏差(mmHg)(PPS、LOCF)-8.3±7.3(16)1週目に虹彩新生血管が改善※1した被験者の割合(%)(PPS、LOCF)81.3(13/16)1週目に隅角新生血管が改善※2した被験者の割合(%)(PPS、LOCF)50.0(8/16)()内は該当例数/評価例数又は評価例数※1:虹彩新生血管スコア表による5段階評価で1段階以上改善※2:隅角新生血管スコア表による5段階評価で1段階以上改善--------------------------表終了--------------------------VENERA試験<<図省略>>本剤2mgを投与された16例中3例(18.8%)に副作用(投与手技に起因する有害事象を含む)が認められた。主な副作用は、眼痛2例(12.5%)であった。〈未熟児網膜症〉17.1.13日本人を含む第III相国際共同試験(FIREFLEYE試験)未熟児網膜症患者※を対象に、本剤0.4mg投与群及び対照群の2群による無作為化非遮蔽比較対照第III相試験を実施した。本剤投与群は各眼につき本剤0.4mgを両眼又は片眼に単回投与後、再投与基準を満たした場合は各眼につき2回まで再投与が可能とされた。対照群は網膜光凝固術を両眼又は片眼に実施後、再治療基準を満たした場合は追加の網膜光凝固術が可能とされた。また、試験治療後にレスキュー治療基準を満たした場合は、本剤投与群では網膜光凝固術、対照群では本剤によるレスキュー治療がそれぞれ可能とされた。※:国際分類(2005年版)に基づく次のいずれかの網膜所見を少なくとも片眼に有する未治療の患者・病変の位置がZoneIであり、かつ病期がStage1+、2+若しくは3+又はStage3であること・病変の位置がZoneIIであり、かつ病期がStage2+若しくはStage3+であること・病変の位置、病期によらずAggressivePosterior‐RetinopathyofPrematurityを有する病型であること<本剤投与群の再投与基準>・治療を要する未熟児網膜症が存在し、かつ前回投与から28日以上経過している場合<対照群の再治療基準>・治療を要する未熟児網膜症が存在し、かつ眼底検査で網膜光凝固術が不十分と治験担当医師が判断した場合<本剤投与群のレスキュー治療基準>・前回の本剤投与から27日以内に前回の本剤投与前と比較して未熟児網膜症が悪化した場合、又は3回目の本剤投与から28日以降に治療を要する未熟児網膜症が存在している場合<対照群のレスキュー治療基準>・網膜光凝固術が十分であると治験担当医師が判断した上で、網膜光凝固術実施前と比較して未熟児網膜症が悪化した場合、又は網膜光凝固術実施から28日以降に治療を要する未熟児網膜症が持続している場合本剤群及び対照群にそれぞれ75例及び43例が無作為化され、本剤群における両眼投与例及び片眼投与例はそれぞれ71例及び4例であった。再投与を受けた患者は両眼投与例のみであり、10例が両眼に、6例が片眼に各眼につき1回の再投与を受けた。なお、各眼につき2回の再投与を受けた患者はいなかった。日本の有効性主要解析について、本剤群における主要評価項目である24週目に活動性の未熟児網膜症がなく、かつ不良な形態学的転帰もない被験者の割合(奏効割合)(FAS解析)は82.7%(両側95%信頼区間:72.2~90.4%)であり、両側95%信頼区間の下限値は類薬の臨床試験における網膜光凝固術群の成績に基づき事前に規定した閾値(66%)を超えていた(p=0.0021、両側正確二項検定)(次表参照)。なお対照群における奏効割合は84.2%(両側95%信頼区間:68.7~94.0%)(32/38例)であった。--------------------------表開始--------------------------本剤0.4mg投与群24週目に活動性の未熟児網膜症がなく、かつ不良な形態学的転帰もない被験者の割合(奏効割合※)[両側95%信頼区間](%)(FAS)全集団82.7[72.2、90.4](62/75)日本人集団90.0[55.5、99.7](9/10)()内は該当例数/評価例数※:両眼投与例で両眼とも奏効以外の場合、レスキュー治療を要した場合及び死亡した場合は、無効例として扱った。--------------------------表終了--------------------------また、第III相国際共同試験全体の有効性主要解析について、ベイズ統計モデルにより推定した主要評価項目における奏効確率(FAS解析)は、本剤群で85.5%、対照群で82.1%であった(次表参照)。対照群との群間差は3.4%(両側90%信用区間:-8.0%~16.2%)で、群間差が非劣性マージンとして設定された-5%以上となる確率は88.4%であり、事前に規定した基準(95%以上)を下回ったことから、本剤群の対照群に対する非劣性は示されなかった。--------------------------表開始--------------------------本剤0.4mg投与群対照群24週目に活動性の未熟児網膜症がなく、かつ不良な形態学的転帰もない被験者の割合(奏効確率※)[90%信用区間](%)(FAS)85.5[78.0、91.3](75)82.1[70.5、90.8](38)()内は評価例数※:事後分布の中央値(1被験者で両眼に奏効が認められる確率を、1眼の奏効確率に無情報事前確率分布を用いたベイズ統計モデルに基づき推定)。レスキュー治療を要した眼は無効眼、死亡した場合は24週時の評価は欠測として扱い、死亡の時期及び死亡前の最終評価に応じて欠測の補完を行った。--------------------------表終了--------------------------本剤0.4mgを投与された79例(本剤群75例、対照群4例)中17例(21.5%)に副作用(投与手技に起因する有害事象を含む)が認められた。主な副作用は、結膜出血4例(5.1%)、網膜出血3例(3.8%)、注射部位出血3例(3.8%)、眼圧上昇3例(3.8%)であった。