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2024/08/05
「かゆみのない」世界の実現には?初期治療とアレルギー結膜炎新薬の役割
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一般名 | ブリモニジン酒石酸塩液 |
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YJコード | 1319761Q1023 |
剤型・規格 | 目・耳鼻用剤・0.1%1mL |
薬価 | 296.10円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合:緑内障、高眼圧症。(効能又は効果に関連する注意)プロスタグランジン関連薬やβ-遮断剤等の他の緑内障治療で効果不十分又は副作用等で使用できない場合に本剤の使用を検討すること〔17.1.2、17.1.3参照〕。
通常、1回1滴、1日2回点眼する。
(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児〔9.7.2参照〕。(重要な基本的注意)8.1.全身的に吸収されるため、α2-作動剤全身投与時と同様の副作用(眠気、めまい、徐脈、低血圧等)があらわれることがあるので、留意すること。8.2.眠気、めまい、霧視等を起こすことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事する場合は注意させること。8.3.本剤の投与により血管新生等を伴う角膜混濁があらわれることがあるので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。また、充血、視力低下、霧視等の自覚症状があらわれた場合には、直ちに受診するよう患者に十分指導すること〔11.1.1参照〕。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.脳血管障害、起立性低血圧のある患者:血圧低下により、症状が悪化するおそれがある。9.1.2.心血管系疾患のある患者:血圧及び脈拍数の変動により、症状が悪化するおそれがある。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット:経口投与)で乳汁中に移行することが報告されている)。(小児等)9.7.1.小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。9.7.2.低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児には投与しないこと。外国での市販後において、ブリモニジン酒石酸塩点眼液を投与した乳児に無呼吸、徐脈、昏睡、低血圧、低体温、筋緊張低下、嗜眠、蒼白、呼吸抑制及び傾眠があらわれたとの報告がある〔2.2参照〕。9.7.3.外国での臨床試験において、0.2%ブリモニジン酒石酸塩点眼液を1日3回投与した場合、2~7歳の幼児及び小児に高頻度(25~83%)で傾眠が認められている。(相互作用)10.2.併用注意:1).降圧剤[降圧作用を増強する可能性がある(相加的に降圧作用が増強されると考えられる)]。2).中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体、オピオイド系鎮痛剤、鎮静剤、麻酔剤等)、アルコール[鎮静作用を増強する可能性がある(相加的に鎮静作用が増強されると考えられる)]。3).モノアミン酸化酵素阻害剤[血圧変動に影響する可能性がある(ノルアドレナリンの代謝及び再取り込みに影響すると考えられる)]。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。・患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.角膜混濁(頻度不明)〔8.3参照〕。11.2.その他の副作用1).過敏症:(1~5%未満)接触皮膚炎、(0.1~1%未満)丘疹、(頻度不明)発疹、紅斑、蕁麻疹。2).眼:(5%以上)点状角膜炎、*眼瞼炎(*アレルギー性眼瞼炎を含む)、*結膜炎(*アレルギー性結膜炎を含む)[*:長期投与において、アレルギー性結膜炎・眼瞼炎の発現頻度が高くなる傾向が認められている]、(1~5%未満)結膜充血、眼そう痒症、眼異常感、(0.1~1%未満)眼瞼紅斑、眼瞼浮腫、マイボーム腺梗塞、結膜浮腫、結膜濾胞、結膜蒼白、結膜出血、乾性角結膜炎、眼脂、眼刺激、眼痛、眼異物感、霧視、視覚障害、眼精疲労、眼乾燥、流涙増加、(頻度不明)眼瞼下垂、眼瞼障害、麦粒腫、角膜炎、角膜びらん、虹彩炎、白内障、硝子体剥離、硝子体浮遊物、視野欠損、視力低下、縮瞳、眼灼熱感、羞明。3).循環器:(頻度不明)徐脈、頻脈、低血圧、高血圧、動悸。4).呼吸器:(0.1~1%未満)鼻刺激感、(頻度不明)咳嗽、呼吸困難、気管支炎、咽頭炎、鼻炎、副鼻腔炎、鼻乾燥。5).精神神経系:(0.1~1%未満)浮動性めまい、回転性めまい、頭痛、耳鳴、傾眠、(頻度不明)不眠症、うつ病、失神。6).消化器:(0.1~1%未満)口内乾燥、口渇、(頻度不明)胃腸障害、悪心、味覚異常。7).感染症:(頻度不明)インフルエンザ症候群、感冒、呼吸器感染。8).その他:(0.1~1%未満)疣贅、貧血、血中ビリルビン増加、血中ブドウ糖増加、血中トリグリセリド増加、血中尿酸増加、(頻度不明)無力症、疲労、高コレステロール血症、気分不良。
18.1作用機序ブリモニジンは、アドレナリンα2‐受容体に作用し、房水産生の抑制及びぶどう膜強膜流出路を介した房水流出の促進により眼圧を下降させると考えられている。18.1.1房水産生抑制作用ウサギの片眼に0.3%ブリモニジン酒石酸塩溶液を単回点眼した試験(フルオロフォトメトリー法)では、点眼1時間後に点眼前に比べて最大43.9%の有意な房水産生の抑制が認められた。18.1.2房水流出促進作用高眼圧症患者の片眼に0.2%ブリモニジン酒石酸塩点眼液を点眼した試験(フルオロフォトメトリー法)において、房水産生の抑制及びぶどう膜強膜流出路からの房水流出の促進が認められた(外国人データ)。18.2眼圧下降作用ウサギに0.000015%~0.15%ブリモニジン酒石酸塩溶液を単回点眼投与した結果、濃度依存的な眼圧下降作用が認められた。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第III相比較試験(非劣性試験)原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者を対象に、本剤又は0.5%チモロール点眼液を両眼に1回1滴、1日2回4週間点眼した無作為化単遮蔽(評価者遮蔽)並行群間比較試験において、非劣性を検証した。その結果、投与終了時(点眼4週後)の眼圧変化値(0時間値と2時間値の平均値)及び両群間の差とその95%信頼区間は表1のとおりであり、95%信頼区間の上限値は非劣性限界値(Δ=1.2)を上回り、非劣性は検証されなかった。表1投与終了時の眼圧変化値(0時間値と2時間値の平均値)--------------------------表開始--------------------------薬剤(例数)眼圧変化値(mmHg)差の平均値(mmHg)[95%両側信頼区間]本剤群(103)-4.0±2.00.7[0.1~1.3]0.5%チモロール点眼液群(93)-4.7±2.1眼圧変化値:平均値±標準偏差有意水準:片側2.5%、非劣性限界値:Δ=1.2--------------------------表終了--------------------------本剤群の副作用は109例中20例(18.4%)に認められ、主な副作用は点状角膜炎6例(5.5%)、眼そう痒症3例(2.8%)、結膜充血2例(1.8%)、眼脂2例(1.8%)、眼の異常感2例(1.8%)、眼痛2例(1.8%)であった。17.1.2国内第III相比較試験(優越性試験)プロスタグランジン関連薬(PG)の治療期間が90日以上で、眼圧値が18.0mmHg以上の原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者を対象に、本剤又はプラセボを両眼に1回1滴、1日2回、PGと併用して4週間点眼した無作為化二重遮蔽並行群間比較試験において、優越性を検証した。その結果、眼圧変化値(0時間値と2時間値の平均値)は添付文書の図のとおりであり、投与4週後の眼圧変化値は両群間で統計学的に有意な差を示し、プラセボに対する優越性が検証された(差の平均値:-0.7mmHg、95%両側信頼区間:-1.2~-0.3mmHg、P=0.0010)。[5.参照]図眼圧変化値(0時間値と2時間値の平均値)の推移♯:P<0.05(t検定)平均値±標準偏差<<図省略>>本剤群の副作用は134例中26例(19.4%)で認められ、主な副作用は点状角膜炎10例(7.5%)、眼そう痒症6例(4.5%)、結膜充血2例(1.5%)及び結膜変色2例(1.5%)であった。17.1.3国内第III相長期投与試験原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者を対象に、本剤単剤又はプロスタグランジン関連薬(PG)と併用して本剤を両眼に1回1滴、1日2回最長52週間点眼した非対照非遮蔽試験において、長期投与の有効性及び安全性を検討した。その結果、眼圧変化値(0時間値と2時間値の平均値)の推移は表2のとおりであり、52週間を通して安定した眼圧下降作用を示した。[5.参照]表2眼圧変化値(0時間値と2時間値の平均値)の推移--------------------------表開始--------------------------薬剤眼圧変化値(mmHg)12週間後28週間後52週間後単剤群-4.8±2.5(77)-4.7±2.8(74)-4.8±2.7(62)PG併用群-3.1±2.1(45)-3.3±1.9(41)-2.7±1.7(34)平均値±標準偏差():例数--------------------------表終了--------------------------本剤単剤群の副作用は98例中38例(38.8%)で認められ、主な副作用はアレルギー性結膜炎18例(18.4%)、眼瞼炎9例(9.2%)、点状角膜炎7例(7.1%)、結膜充血7例(7.1%)、結膜炎3例(3.1%)、接触皮膚炎3例(3.1%)、霧視2例(2.0%)、アレルギー性眼瞼炎2例(2.0%)及び結膜濾胞2例(2.0%)であった。また、本剤とPGの併用群の副作用は59例中31例(52.5%)で認められ、主な副作用はアレルギー性結膜炎14例(23.7%)、眼瞼炎9例(15.3%)、結膜充血5例(8.5%)、点状角膜炎3例(5.1%)、結膜炎3例(5.1%)及び頭痛2例(3.4%)であった。17.3その他17.3.1国内第III相比較試験(臨床薬理試験)循環器系又は呼吸器系疾患を有さない高齢者を対象に、本剤又は0.5%チモロール点眼液を両眼に1回1滴、1日2回4週間点眼した無作為化単遮蔽(評価者遮蔽)並行群間比較試験において、循環器系及び呼吸器系への影響を検討した。その結果、投与4週後の1秒量(FEV1.0)は、投与開始日と比較して両群とも低下し、その前後比(投与開始日に対する比)は2時間値において本剤群と比較して0.5%チモロール点眼液群で統計学的に有意に低下した(P=0.046、t検定)。ほとんどの観察時点で脈拍数は投与開始日と比較して両群とも低下しており、その前後差(投与開始日との差)は本剤群と比較して0.5%チモロール点眼液群のほとんどの観察時点で統計学的に有意に低下した(P<0.05、t検定)。また、ほとんどの観察時点で、収縮期及び拡張期血圧は本剤群でのみ投与開始日と比較して有意に低下した(P<0.05、t検定)。本剤群の副作用は50例中25例(50.0%)に認められ、主な副作用は点状角膜炎6例(12.0%)、眼そう痒症5例(10.0%)、徐脈3例(6.0%)、血圧低下3例(6.0%)、眼精疲労2例(4.0%)、眼の異常感2例(4.0%)、肺機能検査異常2例(4.0%)であった。