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2024/08/05
「かゆみのない」世界の実現には?初期治療とアレルギー結膜炎新薬の役割
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一般名 | リパスジル塩酸塩水和物液 |
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YJコード | 1319763Q1022 |
剤型・規格 | 目・耳鼻用剤・0.4%1mL |
薬価 | 449.40円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合:緑内障、高眼圧症。(効能又は効果に関連する注意)5.1.プロスタグランジン関連薬やβ遮断薬等の他の緑内障治療薬で効果不十分又は副作用等で使用できない場合に本剤の使用を検討すること。5.2.急性閉塞隅角緑内障に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外に手術療法等を考慮すること。
1回1滴、1日2回点眼する。
(禁忌)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。(特定の背景を有する患者に関する注意)(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット:経口投与)で乳汁中へ移行することが報告されている)。(小児等)小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。・患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。・本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物はソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合は点眼前にレンズを外し点眼後少なくとも5分以上間隔をあけてから再装用すること。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報臨床試験において、角膜厚減少<可逆性>する傾向が認められた。本剤投与による角膜厚の減少は可逆性であった。15.2.非臨床試験に基づく情報ウサギ13週間反復点眼投与試験の2.0%(2回/日)投与群及びイヌ13週間反復点眼投与試験の4.0%(4回/日)投与群において、水晶体前部の縫合線部に混濁を伴った不可逆性の水晶体線維変性像が認められた(水晶体におけるこれらの変化は、本剤のRhoキナーゼ阻害作用によりアクチンストレスファイバーの形成阻害が起き、水晶体線維細胞への分化、その後の伸展、遊走が阻害されたため生じた変化であると考えられた)。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.2.その他の副作用1).眼:(5%以上)結膜充血(69.0%)[通常、点眼時に一過性に発現するが、持続する場合には注意すること]、*結膜炎(*アレルギー性結膜炎を含む)、*眼瞼炎(*アレルギー性眼瞼炎を含む)[*:長期投与においてアレルギー性結膜炎・眼瞼炎の発現頻度が高くなる傾向が認められている]、眼刺激、(0.1~5%未満)角膜上皮障害(角膜びらん、点状角膜炎等)、眼そう痒、眼異常感、眼脂、眼痛、結膜濾胞、眼圧上昇、(頻度不明)眼瞼浮腫、霧視。2).過敏症:(0.1~5%未満)発疹、紅斑、(頻度不明)接触性皮膚炎。
18.1作用機序リパスジルの眼圧下降作用の機序として、Rhoキナーゼ阻害作用に基づく線維柱帯-シュレム管を介する主流出路からの房水流出促進が示唆されている。18.2Rhoキナーゼ阻害作用リパスジルはRhoキナーゼのアイソフォームであるヒトROCK‐1及びROCK‐2に対して選択的な阻害作用を示した(invitro)。18.3主流出路からの房水流出促進作用ウサギに本剤を単回点眼したとき、房水流出率は基剤投与群に比べて有意に増加した。一方、ぶどう膜強膜流量及び房水産生量に影響を及ぼさなかった。18.4眼圧下降作用ウサギにリパスジル塩酸塩水和物点眼液0.0625~0.5%を、サルに0.1~0.4%を単回点眼投与したとき、濃度依存的な眼圧下降効果が認められた。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第III相プラセボ対照二重盲検比較試験原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者107例を対象に、プラセボ又は本剤を両眼に1回1滴、1日2回、8週間点眼した。眼圧の推移及び変化量は添付文書の図と次の表のとおりであり、プラセボ群に対して本剤群で有意な眼圧下降作用を認めた。図単独投与時の眼圧推移<<図省略>>表単独投与時の眼圧変化量(mmHg)--------------------------表開始--------------------------\朝点眼直前点眼2時間後本剤群(n=52)-2.865±0.289[-3.439、-2.292]-3.962±0.284[-4.525、-3.398]プラセボ群(n=54)-1.843±0.284[-2.405、-1.280]-1.679±0.279[-2.232、-1.126]群間差-1.023±0.405*[-1.826、-0.219]-2.283±0.398**[-3.072、-1.493]最小二乗平均値±標準誤差、[95%信頼区間]主要評価項目:0週に対する3時点(4週、6週、8週)の眼圧変化量主解析:3時点の繰り返し測定型分散分析、時点間(朝点眼直前、点眼2時間後)の多重性は積命題で取り扱うことで調整*p≦0.05、**p≦0.01--------------------------表終了--------------------------副作用発現頻度は、本剤群で79.2%(42/53例)であった。最も頻度の高かった副作用は結膜充血73.6%(39/53例)であり、結膜充血以外で2件以上発現した副作用は、眼刺激5.7%(3/53例)、角膜びらん3.8%(2/53例)、眼の異物感3.8%(2/53例)であった。17.1.2国内第III相ラタノプロスト点眼液併用試験ラタノプロスト点眼液0.005%で効果不十分な原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者205例を対象に、プラセボ又は本剤を両眼に1回1滴、1日2回、ラタノプロスト点眼液0.005%に追加して8週間点眼した。眼圧の推移及び変化量は添付文書の図と次の表のとおりであった。図ラタノプロスト点眼液併用時の眼圧推移<<図省略>>表ラタノプロスト点眼液併用時の眼圧変化量(mmHg)--------------------------表開始--------------------------\朝点眼直前点眼2時間後本剤群(n=101)-2.246±0.164[-2.569、-1.922]-3.191±0.178[-3.543、-2.840]プラセボ群(n=102)-1.808±0.163[-2.129、-1.486]-1.835±0.177[-2.184、-1.486]群間差-0.438±0.231[-0.894、0.018]-1.356±0.251**[-1.852、-0.861]最小二乗平均値±標準誤差、[95%信頼区間]主要評価項目:0週に対する3時点(4週、6週、8週)の眼圧変化量主解析:3時点の繰り返し測定型分散分析、時点間(朝点眼直前、点眼2時間後)の多重性は積命題で取り扱うことで調整**p≦0.01--------------------------表終了--------------------------副作用発現頻度は、本剤群で55.9%(57/102例)であった。最も頻度の高かった副作用は結膜充血54.9%(56/102例)であり、結膜充血以外で2件以上発現した副作用は、眼刺激5.9%(6/102例)、点状角膜炎2.0%(2/102例)であった。17.1.3国内第III相チモロール点眼液併用試験チモロールマレイン酸塩点眼液0.5%で効果不十分な原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者208例を対象に、プラセボ又は本剤を両眼に1回1滴、1日2回、チモロールマレイン酸塩点眼液0.5%に追加して8週間点眼した。眼圧の推移及び変化量は添付文書の図と次の表のとおりであり、プラセボ群に対して本剤群で有意な眼圧下降作用を認めた。図チモロールマレイン酸塩点眼液併用時の眼圧推移<<図省略>>表チモロールマレイン酸塩点眼液併用時の眼圧変化量(mmHg)--------------------------表開始--------------------------\朝点眼直前点眼2時間後本剤群(n=102)-2.382±0.161[-2.700、-2.065]-2.881±0.172[-3.220、-2.541]プラセボ群(n=103)-1.485±0.161[-1.802、-1.169]-1.301±0.171[-1.639、-0.963]群間差-0.897±0.228**[-1.345、-0.448]-1.580±0.243**[-2.059、-1.101]最小二乗平均値±標準誤差、[95%信頼区間]主要評価項目:0週に対する3時点(4週、6週、8週)の眼圧変化量主解析:3時点の繰り返し測定型分散分析、時点間(朝点眼直前、点眼2時間後)の多重性は積命題で取り扱うことで調整**p≦0.01--------------------------表終了--------------------------副作用発現頻度は、本剤群で66.3%(69/104例)であった。最も頻度の高かった副作用は結膜充血65.4%(68/104例)であり、結膜充血以外で2件以上発現した副作用は、眼刺激9.6%(10/104例)、点状角膜炎1.9%(2/104例)であった。17.1.4国内第III相長期投与試験原発開放隅角緑内障、落屑緑内障又は高眼圧症患者354例を対象に、本剤を両眼に1回1滴、1日2回、単独及びプロスタグランジン(PG)関連薬、β遮断薬又はそれらの配合剤に追加して52週間点眼した。眼圧の推移は添付文書の図のとおりであり、単独点眼、併用点眼にかかわらず長期投与で安定した眼圧下降を認め、投与期間の延長による眼圧下降効果の減弱を認めなかった。図長期投与時の眼圧推移<<図省略>>副作用発現頻度は、単独コホートで86.7%(150/173例)、併用コホートで83.4%(151/181例)であった。全コホートで2.0%以上発現した副作用は、結膜充血74.3%(263/354例)、眼瞼炎17.8%(63/354例)、アレルギー性結膜炎15.3%(54/354例)、眼刺激10.2%(36/354例)、結膜炎4.5%(16/354例)、眼瞼そう痒症4.0%(14/354例)であった。