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2024/08/05
「かゆみのない」世界の実現には?初期治療とアレルギー結膜炎新薬の役割
https://www.carenet.com/useful/allergy/cg004849_index.html
一般名 | タフルプロスト・チモロールマレイン酸塩液 |
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YJコード | 1319822Q1021 |
剤型・規格 | 目・耳鼻用剤・1mL |
薬価 | 708.90円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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2024/08/05
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緑内障、高眼圧症。(効能又は効果に関連する注意)原則として、単剤での治療を優先すること。
1回1滴、1日1回点眼する。(用法及び用量に関連する注意)頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しないこと。
(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.気管支喘息又はその既往歴のある患者、気管支痙攣又は重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[喘息発作の誘発・喘息発作増悪がみられるおそれがある]〔11.1.3参照〕。2.3.コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック<2・3度>又は心原性ショックのある患者[これらの症状を増悪させるおそれがある]〔11.1.4参照〕。2.4.オミデネパグイソプロピル投与中の患者〔10.1参照〕。(重要な基本的注意)8.1.全身的に吸収される可能性があり、β遮断剤全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。8.2.本剤の投与により、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による虹彩色調変化や眼瞼色調変化、あるいは眼周囲多毛化があらわれることがある(これらは投与の継続によって徐々に進行し、投与中止により停止する)、眼瞼色調変化及び眼周囲の多毛化については、投与中止後徐々に消失、あるいは軽減する可能性があるが、虹彩色調変化については投与中止後も消失しないことが報告されている(混合色虹彩の患者では虹彩の色調変化は明確に認められるが、暗褐色の単色虹彩の患者(日本人に多い)においても変化が認められている)。特に片眼投与の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。これらの症状については、長期的な情報が十分に得られていないので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。投与に際しては、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による色調変化、あるいは眼周囲の多毛化について患者に十分説明し、また、眼瞼色調変化、眼周囲の多毛化の予防あるいは軽減のため、投与の際に液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔するよう患者を指導すること〔11.1.1、14.1参照〕。8.3.角膜上皮障害(点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜びらん)があらわれることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に指導すること。8.4.縮瞳剤からチモロールマレイン酸塩製剤に切り替える場合、縮瞳作用の消失に伴い、屈折調整を必要とすることがある。8.5.本剤の点眼後、一時的に霧視があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.肺高血圧による右心不全のある患者:肺高血圧による右心不全の症状を増悪させるおそれがある〔11.1.4参照〕。9.1.2.うっ血性心不全のある患者:うっ血性心不全の症状を増悪させるおそれがある〔11.1.4参照〕。9.1.3.糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者:アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。9.1.4.コントロール不十分な糖尿病のある患者:血糖値に注意すること(低血糖症状をマスクすることがある)。9.1.5.無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者:嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすとの報告がある。9.1.6.眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者:類薬で眼圧上昇がみられたとの報告がある。9.1.7.閉塞隅角緑内障の患者:使用経験がない。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。タフルプロストの動物実験では、妊娠ラットに静脈内投与した場合、30μg/kg/日(臨床用量*の2000倍)では催奇形性及び着床後胚死亡率増加がみられ、10μg/kg/日(臨床用量*の約670倍)では胎仔の発育に対する影響(胎仔体重低値及び胎仔胸骨未骨化)が認められた(妊娠ウサギにタフルプロストを静脈内投与した場合、0.1μg/kg/日(臨床用量*の約6.7倍)では流産、着床後胚死亡率の増加、黄体数減少・着床数減少等が観察され、0.03μg/kg/日(臨床用量*の2倍)では催奇形性が認められた)。妊娠・授乳ラットにタフルプロストを静脈内投与した場合、1μg/kg/日(臨床用量*の約67倍)では母動物哺育不良及び出生仔4日生存率低値が認められた。また、摘出ラット子宮を用いた実験では、タフルプロストの臨床用量*点眼投与時の推定血漿中濃度(30pg/mL未満)の約3.3倍、タンパク結合率にて換算した推定血漿中非結合型薬物濃度(0.24pg/mL未満)の約420倍で、子宮収縮作用が認められている。また、チモロールマレイン酸塩の動物実験(経口)において、器官形成期のラットに500mg/kg/dayを経口投与したとき骨化遅延が、マウスに1000mg/kg/day、ウサギに200mg/kg/dayを経口投与したとき、死亡胎仔数増加が認められている。*)タフルプロスト点眼液0.0015%を60kgの患者の両眼に1回1滴(30μL)を点眼投与したときの投与量(0.015μg/kg/日)。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット:点眼投与)でタフルプロストは乳汁中への移行が報告されており、チモロールマレイン酸塩はヒト母乳中へ移行することがある)。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)一般に生理機能が低下している。(相互作用)チモロールは、主としてCYP2D6によって代謝される〔16.4参照〕。10.1.併用禁忌:次の薬剤とは併用しないこと。オミデネパグイソプロピル<エイベリス点眼液>〔2.4参照〕[中等度以上の羞明、虹彩炎等の眼炎症が高頻度に認められている(機序不明)]。10.2.併用注意:次の薬剤との併用に注意すること。1).アドレナリン、ジピベフリン塩酸塩[散瞳作用が助長されたとの報告がある(機序不明)]。2).カテコールアミン枯渇剤(レセルピン等)[交感神経系に対し過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある(カテコールアミンの枯渇を起こす薬剤は、β-遮断作用を相加的に増強する可能性がある)]。3).β-遮断剤<全身投与>(アテノロール<全身投与>、プロプラノロール塩酸塩<全身投与>、メトプロロール酒石酸塩<全身投与>)[眼圧下降あるいはβ-遮断剤の全身的な作用が増強されることがある(作用が相加的にあらわれることがある)]。4).カルシウム拮抗剤(ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩等)[房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある(相互に作用が増強される)]。5).ジギタリス製剤(ジゴキシン、ジギトキシン)[心刺激伝導障害<徐脈・房室ブロック等>があらわれるおそれがある(相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる)]。6).CYP2D6阻害作用を有する薬剤(キニジン硫酸塩水和物、選択的セロトニン再取り込み阻害剤)[β-遮断作用<例えば心拍数減少・徐脈>が増強するとの報告がある(これらの薬剤は本剤の代謝酵素であるP450(CYP2D6)を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。・本剤に含まれるベンザルコニウム塩化物はソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には点眼前にレンズを外し点眼後少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用すること。・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。・患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。・点眼したときに液が眼瞼皮膚等についた場合には、すぐにふき取るか、洗顔すること〔8.2参照〕。・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。・遮光して保存すること。(取扱い上の注意)外箱開封後は、遮光して保存すること。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.虹彩色素沈着(頻度不明)〔8.2参照〕。11.1.2.眼類天疱瘡(頻度不明):結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等があらわれることがある。11.1.3.気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全(いずれも頻度不明):β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全があらわれることがある〔2.2参照〕。11.1.4.心ブロック、うっ血性心不全、心停止(いずれも頻度不明):β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、心ブロック、うっ血性心不全、心停止があらわれることがある〔2.3、9.1.1、9.1.2参照〕。11.1.5.脳虚血、脳血管障害(いずれも頻度不明)。11.1.6.全身性エリテマトーデス(頻度不明)。11.2.その他の副作用1).眼:(5%以上)睫毛異常(睫毛が長くなる、睫毛が太くなる、睫毛が多くなる等)、結膜充血、点状角膜炎等の角膜上皮障害、(1~5%未満)眼瞼色素沈着、眼そう痒感、眼刺激、眼瞼炎、乾性角結膜炎、(1%未満)眼瞼部多毛、結膜下出血、結膜炎、眼異物感、眼痛、上眼瞼溝深化、虹彩炎、眼重感、(頻度不明)角膜知覚低下、複視、結膜浮腫、眼異常感(眼違和感、眼のねばつき感、眼乾燥感等)、視力低下等の視力障害、*眼底黄斑部浮腫・*眼底黄斑部混濁[*:無水晶体眼または眼底に病変のある患者等に長期連用した場合]、眼瞼下垂、眼脂、羞明、流涙増加、霧視、黄斑浮腫。2).循環器:(頻度不明)失神、浮腫、レイノー現象、四肢冷感、動悸、徐脈等の不整脈、低血圧。3).精神神経系:(1%未満)頭痛、(頻度不明)抑うつ、重症筋無力症増悪、悪夢、感覚異常、めまい、不眠。4).消化器:(頻度不明)下痢、消化不良、悪心、口渇、腹痛。5).皮膚:(1%未満)発疹、(頻度不明)紅斑。6).その他:(1%未満)尿糖陽性、白血球数減少、(頻度不明)脱力感、耳鳴、不快、胸部圧迫感、倦怠感、咳、筋肉痛、尿蛋白陽性、血清カリウム上昇、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、好酸球増加、尿酸上昇。
18.1作用機序本剤の配合成分であるタフルプロストの活性代謝物(タフルプロストカルボン酸体)は、プロスタノイドFP受容体作動薬である。一方の配合成分であるチモロールマレイン酸塩は、非選択的β‐受容体遮断剤である。両剤は異なる作用機序により眼圧下降作用を示す。・プロスタノイドFP受容体作動作用タフルプロストの活性代謝物であるタフルプロストカルボン酸体は、プロスタノイドFP受容体に対して高い親和性(Ki=0.40nM)を示した。サルを用いて、0.005%タフルプロスト点眼液を1日1回3~5日間反復点眼したときの房水動態をフルオロフォトメトリー法、Two‐levelconstantpressureperfusion法及び125I‐131I標識アルブミン灌流法により検討したところ、房水産生量に変化は認められず、ぶどう膜強膜流出量を有意に増大させた。・β‐受容体遮断作用チモロールマレイン酸塩の眼圧下降の作用機序の詳細は明らかではないが、サル、健康成人でのフルオロフォトメトリー試験及び緑内障患者でのトノグラフィー試験において、主に房水産生の抑制によることが示唆されている。18.2眼圧下降作用本剤をサルに単回点眼したとき、有意な眼圧下降作用が認められ、この作用は配合成分の各単剤(0.0015%タフルプロスト点眼液及び0.5%チモロール点眼液)の眼圧下降作用よりも有意に強い作用であった。18.3眼血流への作用・健康成人に0.0015%タフルプロスト点眼液を単回点眼したとき、傍視神経乳頭網膜動脈の血流速度及び傍視神経乳頭網膜の組織血流量の有意な増加が認められた。・ウサギに0.0015%タフルプロスト点眼液を1日1回28日間反復点眼し、レーザースペックル法で測定したところ、視神経乳頭部組織血流量の有意な増加が認められた。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内第III相試験(タフルプロスト、及びタフルプロスト/チモロール併用対照比較試験)原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者489例(有効性解析対象487例)を対象とした無作為化盲検比較試験において、導入期に0.0015%タフルプロスト点眼液を4週間1日1回点眼後、治療期(二重盲検期)に本剤(1日1回)又は各対照薬(0.0015%タフルプロスト点眼液1日1回[以下、タフルプロスト群]あるいは0.0015%タフルプロスト点眼液1日1回/0.5%チモロール点眼液1日2回の併用[以下、併用群])を4週間点眼した結果、本剤のタフルプロスト群に対する優越性(p<0.001)が示された(ベースラインを共変量とした共分散分析)。また併用群に劣らない眼圧下降作用が示された(表1、添付文書の図1)。副作用は、本剤群161例中17例(10.6%)に認められ、主な副作用は点状角膜炎3.7%(6/161例)であった。表1治療期終了時(4週又は中止時)における平均日中眼圧値の比較(mmHg)--------------------------表開始--------------------------\本剤群(n=161)タフルプロスト群(n=163)併用群(n=163)ベースライン(治療期開始時)の平均日中眼圧値19.6±2.019.2±2.119.3±2.2治療期終了時(4週後又は中止時)の平均日中眼圧値17.0±2.418.3±2.817.1±2.5眼圧変化量-2.6±1.8-0.9±1.7-2.2±1.8本剤群との差[95%信頼区間]--1.7[-2.1~-1.3]-0.3[-0.7~0.1](平均値±標準偏差)--------------------------表終了--------------------------図1眼圧の推移(平均値±標準偏差)<<図省略>>17.1.2国内第III相試験(チモロール対照比較試験)原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者166例(有効性解析対象166例)を対象とした無作為化盲検比較試験において、導入期に0.5%チモロール点眼液を4週間1日2回点眼後、治療期(二重盲検期)に本剤(1日1回)又は0.5%チモロール点眼液(1日2回)を4週間点眼した結果、本剤のチモロール群に対する優越性(p<0.001)が示された(ベースラインを共変量とした共分散分析)(表2、添付文書の図2)。副作用は、本剤群82例中16例(19.5%)に認められ、主な副作用は眼充血7.3%(6/82例)及び結膜充血6.1%(5/82例)であった。表2治療期終了時(4週又は中止時)における平均日中眼圧値の比較(mmHg)--------------------------表開始--------------------------\本剤群(n=82)チモロール群(n=84)ベースライン(治療期開始時)の平均日中眼圧値20.8±2.120.7±2.1治療期終了時(4週後又は中止時)の平均日中眼圧値17.5±2.719.0±3.3眼圧変化量-3.2±2.1-1.7±2.1本剤群との差[95%信頼区間]--1.5[-2.2~-0.9](平均値±標準偏差)--------------------------表終了--------------------------図2眼圧の推移(平均値±標準偏差)<<図省略>>